JPS6340749Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はガス瞬間式給湯機に関する。

（従来の技術） 一般にガス給湯機においては、水圧変動時の流
量を一定にするための水ガバナーを機体内の給水
管路の中途部に組込むが、水ガバナーはその性能
上水通路が極めて狭い。

従つて、凍結防止のために、水抜栓を取り外ず
して機体内の水抜きを行つた場合、水ガバナーが
水抜きの妨げとなり、機体内から完全に水を抜く
ことが困難であるばかりでなく、水ガバナーの水
通路部に水膜を張り、第６図、第７図に示すよう
に相当量の残水を生じる。

この状態で凍結すれば水ガバナーの破損を生じ
る恐れがあり、また凍結部が水通路を塞ぐため、
給湯機を使用しようとしても水が流れず、給湯機
の使用が出来ない。

また、水ガバナーは上述のように水通路が極め
て狭いため管路中のゴミ等が引掛り易く、水ガバ
ナー特性を維持するのが難しい。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案が解決しようとする問題は、水抜きのた
めに水抜栓を取り外すときに、水ガバナーを同時
に取り出すことができ、しかも水ガバナーにゴミ
等が引掛らないようにすることである。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するために本考案が講ずる技
術手段は、機体内給水管路の給水接続口部に、そ
の通路と交差せしめて水ガバナー受座を内設する
と共に、この水ガバナー受座と同軸に水抜口を開
設し、該水抜口に着脱自在に螺着する水抜栓の前
面に突軸を突設して該突軸先端には上記水ガバナ
ー受座に着座して通路を横断する水ガバナーを一
体に取付け固定し、上記水ガバナーと水抜栓との
間には突軸を囲んで、コイルスプリングよりなる
ストレーナーを弾圧装着してなるものである。

（作用） 而して、本考案の上記構成によれば水抜栓をゆ
るめて取り外ずせば、水抜栓と一体に設けた水ガ
バナーも当然水抜栓といつしよに取り出される。

また管路中のゴミ等はストレーナーにより除去
される。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明す
る。

図中Ａはガス給湯機で、ガスがガス配管６から
機体７内に設けたガス管路８を介してバーナー９
に送られここで燃焼し、水が給水配管１０から機
体７内に設けた給水管路１を介して熱交換機１１
に送られ加熱されて機体内給湯管路１２を介して
給湯配管１３に流れるようになつている。

そして、上記機体内給水管路１と給水配管１０
とを接続する給水接続口部２は、一端を水流スイ
ツチ１４を介して機体内給水管路１に接続して機
体７底部に取りつけられ、他端を機体７下方に突
出する接続金具２′により構成されている。

接続金具２′は機体内給水管路１に挿入状に接
続される出口１５と、給水配管１０に螺着接続さ
れる入口１６を同軸に開設すると共に上記入口１
６と出口１５とを連絡する通路１７の途中に連通
せしめて水抜口１８を側周面に開設し、該水抜口
１８に水抜栓３を着脱自在に装着する。

水抜口１８は入口１６と出口１５を連絡する通
路１７の軸芯に対して略45゜の角度をもつて斜め
下向きに開設し、接続金具２′側周面に突出状に
形成する。

また、水抜口１８は開口部内周面に雌螺子１９
を設けると共に上記雌螺子１９に近接して内方に
向かつて径を漸減するテーパー面部２０を設け
る。

一方、通路１７には内壁に突部２１を設けて通
路方向を一旦水抜口１８方向に屈曲せしめ、該部
に水抜口１８と同軸に形成した水ガバナー受座２
２を段設する。

水抜栓３は、水抜口１８に螺着して該水抜口１
８を塞ぐ蓋栓状に形成され、軸方向後端部には周
面にローレツト状の溝を刻んだ摘み部２３を、中
途部周面には水抜口１８開口部内周面の雌螺子１
９と螺合する雄螺子２４を夫々備えると共に上記
雄螺子２４部に近接する先端側周面には、該水抜
栓３を水抜口１８に螺着した状態で、水抜口１８
内面のテーパー面部２０に嵌合状に緊着するシー
ル用のＯリング２５を備える。

また、水抜栓３は前面にストレーナー係合用の
凹部２６を形成すると共にその中央部に突軸２７
を突設し、該突軸２７の先端に水ガバナー４を一
体に取りつけ、更に、上記水ガバナー４と水抜栓
３前面との間にストレーナー５を挟着固定する。

水ガバナー４は、軸方向中途部に設けた段部２
８を介して前部が後部に比べて小径に形成され、
前端開口部に内方へ突出する係止縁２９を有する
円筒状のケーシング３０と、周面に通水溝３１を
スプライン状に形成しケーシング３０内に嵌入係
止される中子部材３２と、中子部材３２外周とケ
ーシング３０内周との間に挟入される偏位可能な
複数の部材からなる割リング３３とを備え、中子
部材３２と割リング３３との間隙により通水路３
４を構成する従来公知の構造形態を有し、後端中
央部を水抜栓３前端に突設した突軸２７に連結固
定する。

そして、この水ガバナー４は、水抜栓３を閉め
た状態においてケーシング３０の段部２８を接続
金具２′の通路１７壁面の水ガバナー受座２２に
当接係合する。

而して、給水配管１０を介して供給される水は
水ガバナー４の水通路３４を通つて常時一定流量
が機体内給水管路１に流入することになる。

上記ストレーナー５はコイルスプリング５′に
より構成し、水ガバナー４と水抜栓３との間に突
軸２７を囲んで配備し、一方の端部を水抜栓３前
面のストレーナー係合用凹部２６に、他方の端部
を水ガバナー４後面に夫々弾圧係合する。

勿論、上記ルスプリング５′は水ガバナー４の
水通路３４より大径にして、水通路３４を囲むよ
うに設ける。

而して、給水配管１０より接続金具２′の入口
１６を経て通路１７内を流動する水はストレーナ
ー５を外側から内側に抜け、水ガバナー４の水通
路３４へ流れる。

この際、水はコイルスプリング５′の線間を通
つて流動し、コイルスプリング５′のピツチ（線
間の隙間）より大きなゴミが除去されるのでコイ
ルスプリング５′のピツチを小さくすることによ
り小さなゴミを除去することができる。

（効果） 本考案は上記の構成であるから以下の利点を有
する。

(1) 水抜栓の取り出しと同時に水ガバナーの取り
出しが出来るため、水抜き時に水ガバナーが水
抜きの妨げになることがなく、機体内の水抜き
がきわめて良好に行なわれる。

(2) 水ガバナー部の残水が全くなく、凍結防止上
きわめて安全である。

(3) 水抜栓を取り出すだけで水ガバナー部も取り
出せ、水抜きが困難な水ガバナー部に水が残る
こともないので、確実な水抜きができると共に
水抜き作業も簡単である。

(4) 水抜栓の前面に突軸を突設してこの突軸の先
端に水ガバナーを一体に取付け固定すると共に
水ガバナーと水抜栓との間には突軸を囲んでコ
イルスプリングよりなるストレーナーを弾圧装
着したので、水ガバナー及びストレーナーは水
抜栓に連結された状態で水抜栓といつしよに着
脱されるをもつて、水ガバナー及びストレーナ
ーの着脱が容易であり、水ガバナー部の補修、
点検や調整等が行い易く、ストレーナーの掃除
がし易いのは勿論、水抜時に水ガバナー及びス
トレーナーが水抜口から外部へ脱落したり、水
抜栓から脱落して紛失したり破損したりする恐
れもない。

(5) ストレーナーにより管路中のゴミ等は除去さ
れ、水ガバナーの水通路にゴミが流入しないの
で、水通路にゴミが詰まり水ガバナー特性が損
なわれることがない。

(6) しかもストレーナーはコイルスプリングによ
り構成したので、多孔板や網で構成する場合よ
り安価に出来、取付時の寸法バラツキも吸収し
易く、またストレーナーの掃除もし易い。その
上、コイルスプリングが水ガバナーを水ガバナ
ー受座に押しつけるように作用するので、水ガ
バナー装着部のシール性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す模式図、第２
図は要部の拡大断面図、第３図は水抜栓を取り出
した状態の拡大断面図、第４図は水抜栓部分の拡
大断面図、第５図は第４図のＶ−Ｖ断面図で、割
リングの変形と中子部材との間隙の変化を割リン
グの変形との関係において示してある。第６図、
第７図は従来のガス給湯機における水ガバナー部
分の断面図で第６図は縦取付、第７図は横取付の
場合を示すもので、いずれも水抜き後の残水状態
を示している。 １：機体内給水管路、２：給水接続口部、３：
水抜栓、４：水ガバナー、５：ストレーナー、
５′：コイルスプリング、１７：通路、１８：水
抜口、２２：水ガバナー受座、２７：突軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体内給水管路の給水接続口部に、その通路と
   交差せしめて水ガバナー受座を内設すると共に、
   この水ガバナー受座と同軸に水抜口を開設し、該
   水抜口に着脱自在に螺着する水抜栓の前面に突軸
   を突設して該突軸先端には上記水ガバナー受座に
   着座して通路を横断する水ガバナーを一体に取付
   け固定し、上記水ガバナーと水抜栓との間には突
   軸を囲んで、コイルスプリングよりなるストレー
   ナーを弾圧装着してなるガス給湯機。