JPS6340702Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はダイヤフラムバルブに関するものであ
る。

従来技術とその欠点 ダイヤフラムバルブにおいては、ハンドルを廻
わしてダイヤフラムをバルブ本体のウエア部に押
圧して閉弁するようになされており、ハンドルの
廻わし加減は、ダイヤフラムと一体となつて上下
動するインジケーターを見ればわかるようになつ
ている。

しかしながら、ハンドルを操作して閉弁すると
きは、ハンドルの重くなるのを手で感じて調整し
たり、流体の止まり具合を見て調整するのが普通
で、インジケーターを見て調整することはきわめ
て少ない。

したがつて、ウエア部が摩耗したり、ダイヤフ
ラムが破損したりして流体の止まり具合が悪くな
ると、ハンドルを廻し過ぎることがよくあり、そ
の結果、ボンネツトや本体が破損して流体の漏洩
を来たすことがしばしば起つた。

考案の目的 本考案は上記の欠点を解消しようとしてなされ
たもので、ダイヤフラムを上下動するバルブステ
ムにストツパーを取付けてスリーブ内面に設けた
段部に当接する構造とすることにより、ハンドル
を廻して閉弁するときハンドルが急に止まるの
で、それ以上無理に廻わすことがなくなり、バル
ブの破損を防止できると共にインジケーターの螺
合度合を調整してストツパーの取付け位置の調整
を容易にできるダイヤフラムバルブを提供するこ
とを目的とする。

考案の構成 次に本考案のダイヤフラムバルブを図面を参照
して説明する。

図で、１はバルブ本体で、中央部にウエア部１
１を有し、ダイヤフラム取付座１２には、ダイヤ
フラム２の周縁を挟持してボンネツト３が取付け
られている。

ボンネツト３には内周にねじを有するスリーブ
４がその位置でハンドル７により回動可能に取付
けられ、スリーブ４に螺合してバルブステム５が
取付けられており、ハンドル７を廻わすと、スリ
ーブ４がその位置で回動し、バルブステム５が上
下動するようになされている。

バルブステム５の下端部には押圧体６が装着さ
れ、この押圧体６には、ダイヤフラム２のほゞ中
央部に埋設されたビス２１にナツト６１を螺合し
てダイヤフラム２が固定され、ハンドル７を廻わ
すとダイヤフラム２が上下し、ウエア部１１との
間を開閉するようになつている。

そして、本考案においては、上記バルブステム
５の上端部に軸方向に雄ねじ部５１が突設され、
この雄ねじ部５１にストツパー８が被嵌されてい
る。雄ねじ部５１はバルブステム５の上端部に雄
ねじ穴がタツピングにより設けられており、この
雄ねじ穴に埋込みボルトを埋込んで形成されてい
るものを図示しているが、バルブステム５の上部
を径小とし、雄ねじを設けたものであつてもよ
い。

ストツパー８はバルブステム５の径より大なる
外径を有して雄ねじ部５１にゆるく被せるように
して嵌合されている。ストツパー８は円筒体で、
その外周面とスリーブ４の内周面との間がパツキ
ング８１でシールされているのが好ましい。

一方スリーブ４には、ストツパー８の当接する
段部４１が設けられている。この段部４１はバル
ブステム５が押下げられ、ダイヤフラム２がウエ
ア部１１に押圧されて閉弁される位置でストツパ
ー８の下端面が当接されるようになつている。

又、雄ねじ部５１にはストツパー８を被嵌して
その先にインジケーター９が螺合されている。こ
のインジケーター９は合成樹脂円筒体９１に軸方
向にスリツト９３の設けられた雌ねじ部材９２が
スリツト９３を狭めた状態で圧入一体化されてお
り、この雌ねじ部材９２が雄ねじ部５１ときつく
螺合され、インジケーター９が緩むことがないも
のとなつている。

雌ねじ部材９２は第２図に示すように外周面に
ローレツトなどの凹凸加工が施こされていると合
成樹脂円筒体９１との一体化がより緊密となり、
また一端に鍔９４が形成され、この鍔９４が合成
樹脂円筒体９１の端面に当接しているとねじ部材
９２の合成樹脂円筒体９１への圧入度合を一定と
することができ好ましい。

又、雌ねじ部材９２は合成樹脂製のものであつ
てもよいが、金属性のものが好ましい。また、ス
リツト９３は２条以上が均等に配置されるように
形成されているのがよい。

尚、合成樹脂円筒体９１は一端が閉塞したキヤ
ツプ状のものであつてもよいのはもちろんであ
り、この閉塞部にドライバーまたは六角スパナな
どの嵌合する凹部を設けておき、インジケーター
の螺合度合を調整するようにしてもよい。又、４
２はスリーブ４に設けられた環状凹溝であり、こ
の凹溝４２に割リング４３が嵌め合わされ、この
割リング４３が広がらないようにカラー４４が嵌
められている。このようにスリーブ４に割リング
４３を嵌め合せておくと、ハンドル７を取外した
ときにもスリーブ４がボンネツト３の中に落ち込
むことがないものとなる。そして、本考案のダイ
ヤフラムバルブにおいてはインジケーター９の雄
ねじ部５１への螺合度合を調整することにより、
ストツパー８の取付位置を調整でき、ダイヤフラ
ム２とウエア部１１との押圧力をストツパー８の
下端面とスリーブ４の段部４１との当接により一
定とできる。

ダイヤフラム２やウエア部１１が摩耗したり、
破損したりして止水性が悪くなつたときには、イ
ンジケーター９の雄ねじ部５１への螺合度合を少
しもどせばそれだけバルブステム５が押下げられ
ることになり止水性を回復できる。

考案の効果 本考案のダイヤフラムバルブは上述した通りの
構成であつて、バルブステムにストツパーを取付
け、このストツパーをスリーブ内面の段部に当接
する構造としたので、ハンドルを廻わして閉弁す
るとき、ストツパーが段部に当接してハンドルが
急に止まり、弁が閉じられたことを感じとること
ができ、それ以上無理にハンドルを廻わすことを
防止でき、バルブ本体やボンネツトを破損するこ
とがなくなる。

又、ストツパーがバルブステム上端に突設され
た雄ねじ部へ被嵌され、その先にインジケーター
が螺合されているので、インジケーターの螺合度
合を調整してストツパーの位置を調整し、流体の
止まり具合を調整できる。

更に、インジケーターには軸方向にスリツトの
設けられた雌ねじ部材がスリツトを狭めた状態で
圧入されているので、インジケーターの雄ねじ部
への螺合がきつくなり、インジケーターが緩むこ
とないと共に、インジケーターを廻わすだけで螺
合度合を調整できるので、ストツパーの位置の調
整を簡単に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のダイヤフラムバルブの一例を
右半分を断面で示す正面図、第２図は本考案で使
用する雌ねじ部材を拡大して示す斜視図である。 １……バルブ本体、１１……ウエア部、２……
ダイヤフラム、３……ボンネツト、４……スリー
ブ、４１……段部、５……バルブステム、５１…
…雄ねじ部、６……押圧体、７……ハンドル、８
……ストツパー、９……インジケーター、９２…
…雌ねじ部材、９３……スリツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バルブステムがスリーブに螺合されスリーブの
   回動によりバルブステムが上下動し、バルブステ
   ムに装着された押圧体によりダイヤフラムを本体
   のウエア部に押圧して閉弁するようになされたダ
   イヤフラムバルブにおいて、前記バルブステムの
   上端に軸方向に雄ねじ部が突設され、この雄ねじ
   部に、バルブステムの径より大なる径を有しスリ
   ーブ内面の段部に当接するストツパーが被嵌さ
   れ、その先に、軸方向にスリツトの設けられた雌
   ねじ部材がスリツトを狭めた状態で圧入されてい
   るインジケーターが螺合されていることを特徴と
   するダイヤフラムバルブ。