JPS633990Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は空気調和機の梱包装置に係り、特に空
気調和機本体と据付枠とを容易に同一梱包するこ
とができると共に梱包費の低減を計つた空気調和
機の梱包装置に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来、空気調和機本体と、これを窓等に据付け
るべくその背面パネルを支承する据付枠体とを同
一梱包する場合には、第１図に示す如く段ボール
材等で成形された箱状下側梱包体１上にクツシヨ
ン性支持部材２を介在させて空気調和機本体３及
び据付枠体４を載置し、これらの上部からクツシ
ヨン性支持部材５を介在させて箱状下側梱包体１
の開口部を覆う如く段ボール材等で形成された箱
状上側梱包体６を被冠する。爾後、第２図に示す
如く梱包体１，６の外側を結束用バンド７により
結束して梱包していた。

ところが、下部クツシヨン性支持部材２上に据
付枠体４を載置すると、据付枠体４は軽量である
と共に支持部材２上に接触する接触面積が小さい
ので安定性が悪く、所定位置から離脱する傾向が
あつた。したがつて、空気調和機本体３及び据付
枠体４上に上部クツシヨン性支持部材５をうまく
嵌合させることができなかつた。

これを解決するために、空気調和機本体３と据
付枠体４とを個々に梱包することが採用された
が、これは梱包作業が増大すると共に梱包費が高
くなつてしまつた。更に、空気調和機本体３は一
般的に吹出口等を有する前面部が合成樹脂材で成
形されているので、これを単一で梱包した場合に
空気調和機本体３自体の荷重受け部はその後部に
形成されるため、倉庫保管時等において梱包物を
積上げた場合に上方に積上げられた梱包物のバラ
ンスがくずれ、荷くずれを起こすおそれがあつ
た。

これを解決するために上方からの荷重乃至圧力
を上側梱包体６で支持すべく上側梱包体６を強固
に成形していたが、これにより梱包体の材料費が
上昇する結果となつていた。

〔考案の目的〕

本考案は上述した如き従来の問題点に鑑み、こ
れを有効に解決すべく創案されたものであり、そ
の目的は、空気調和機本体と据付枠体とを容易に
同一梱包することができると共に梱包費の低減を
計ることができる空気調和機の梱包装置を提供す
ることである。

〔考案の概要〕

本考案は、空気調和機本体をその前面パネルを
据付枠体に向き合わせて並設し、これら上下端部
にそれぞれを受け入れる受溝を有し一体的に支持
するクツシヨン性支持部材を設けると共に上部ク
ツシヨン性支持部材に形成された据付枠体の受溝
に開放切欠口を形成し、この開放切欠口を介して
位置調節しつつ据付枠体を受溝に挿入して空気調
和機本体と据付枠体とを同一梱包するように構成
したものである。

〔考案の実施例〕

以下に本考案の好適一実施例を添付図面に従つ
て説明する。

第３図において１０は空気調和機本体であり、
吸込口、吹出口等（図示せず）を有する前面パネ
ル１０ａは合成樹脂材で成形され、他の背面パネ
ル１０ｂ等は鋼板材で成形されている。１１は空
気調和機本体１０の背面パネル１０ｂを支承して
これを窓、壁等に据付けるための据付枠体であ
り、据付枠体１１は背面パネル１０ｂの外周部に
沿つた矩形状に成形されている。空気調和機本体
１０は、その前面パネル１０ａを据付枠体１１に
向き合わせてこれに並設されている。空気調和機
本体１０及び据付枠体１１の下端部には、これら
を支承する発泡スチロール材等で成形された下部
クツシヨン性支持部材１２が設けられ、この下部
クツシヨン性支持部材１２には、空気調和機本体
１０、据付枠体１１の下部をそれぞれ受け入れる
空気調和機本体用受溝１３、据付枠体用受溝１４
が形成されている。空気調和機本体用受溝１３及
び据付枠体用受溝１４は、それぞれ挿入される空
気調和機本体１０、据付枠体１１に嵌合すべくそ
の外周部に沿つた内径及び充分な深さを有して形
成されている。下部クツシヨン性支持部材１２の
下部には、これを覆うべく上方に開放してこれを
囲繞する箱状下側梱包体１５が設けられている。
この箱状下側梱包体１５は、段ボール材で成形さ
れている。一方、空気調和機本体１０及び据付枠
体１１の上端部には、これらを下部クツシヨン性
支持部材１２と一体的に支持する発泡スチロール
材等で成形された上部クツシヨン性支持部材１６
が設けられ、この上部クツシヨン性支持部材１６
には、第４図に示す如く空気調和機本体１０、据
付枠体１１の上部をそれぞれ受け入れる空気調和
機本体用受溝１７、据付枠体用受溝１８が形成さ
れている。空気調和機本体用受溝１７及び据付枠
体用受溝１８は、それぞれ挿入される空気調和機
本体１０、据付枠体１１に嵌合すべくその外周部
に沿つた内径及び充分な深さを有して形成されて
いる。上部クツシヨン性支持部材１６に形成され
た据付枠体用受溝１８には、ここに挿入される据
付枠体１１を位置調整するための開放切欠口１９
が形成されている。開放切欠口１９は、上方へ開
放すべく据付枠体１１に対向する上部クツシヨン
性支持部材１６のコーナー部２０に形成されると
共に、支持部材１６に対して手が充分挿通し得る
充分大きな口径を有して形成される。また、上部
クツシヨン性支持部材１６の上部には、支持部材
１６乃至空気調和機本体１０、据付枠体１１を覆
うべく下部が開放した段ボール材製の箱状上側梱
包体２１が設けられ、この箱状上側梱包体２１
は、その開口部の内壁部が箱状下側梱包体１５の
開口部の外壁部を覆う如く被冠される。また、箱
状上側梱包体２１の上板乃至上壁は、相対向する
折罫２２，２２を軸として外側へ展開される梱包
片２３，２３により開閉自在に形成されている。

次に、本考案の作用について説明する。

上部が開放された箱状下側梱包体１５内に下部
クツシヨン性支持部材１２を嵌挿し、この下部ク
ツシヨン性支持部材１２上に、それぞれ空気調和
機本体用受溝１３内に空気調和機本体１０の下部
を、据付枠体用受溝１４内に据付枠体１１の下部
を挿入してこれらを載置する。次いで、空気調和
機本体１０及び据付枠体１１の上部に、空気調和
機本体１０の上部を空気調和機本体用受溝１７内
に挿入すると共に据付枠体１１の上部を開放切欠
口１９を介して位置調整しつつ据付枠体用受溝１
８内に挿入して上部クツシヨン性支持部材１６を
嵌合する。爾後、この上部クツシヨン性支持部材
１６の上方から箱状上側梱包体２１を、その開口
部の内壁部が箱状下側梱包体１５の開口部の外壁
部を覆つて重ね合わされる如く被冠する。そし
て、梱包片２３，２３を開き最終的な据付枠体１
１の位置調整を開放切欠口１９を介して行なう。
その後、梱包片２３，２３を閉じてこれらの外側
を結束用バンド（図示せず）で結束することによ
り空気調和機本体１０と据付枠体１１との梱包を
完了する。

このように、上部クツシヨン性支持部材１６の
据付枠体用受溝１８に開放切欠口１９を形成した
ことにより据付枠体１１を位置調整しつつ据付枠
体用受溝１８に挿入することができ、上部クツシ
ヨン性支持部材１６を空気調和機本体１０及び据
付枠体１１上に容易に嵌合することができる。し
たがつて、空気調和機本体１０と据付枠体１１と
を容易に同一梱包することができ、これにより梱
包作業が減少すると共に梱包費を大巾に低減する
ことができる。

また、空気調和機本体１０をその前面パネル１
０ａを据付枠体１１に向き合わせて並設し、上方
からの荷重乃至圧力は第４図に示す如く空気調和
機本体１０の鋼板材で成形された背面パネル１０
ｂの上面乃至上部Ａと据付枠体１１の上部Ｂとで
保持するようにしたので、箱状上側梱包体２１を
強固に成形する必要がなく、梱包体の材料費の低
減を計ることができる。

尚、上記実施例においては、開放切欠口１９を
据付枠体用受溝１８において据付枠体１１に対向
する上部クツシヨン性支持部材１６のコーナー部
２０に形成したが、これに限定することなく据付
枠体用受溝１８において据付枠体１１の上面に対
向する上部クツシヨン性支持部材１６の上面に形
成してもよく、上記実施例と同様な効果を奏す
る。

又、本実施例においては箱状上側梱包体２１の
上板乃至上壁は、開閉自在に形成したが、最終的
な据付枠体１１の位置調整が必要でない場合（例
えば、１回目の位置調整のみで良い場合）は開閉
自在とせず初めから閉じた状態に形成しても良
い。

〔考案の効果〕

以上の説明で明らかな如く本考案によれば次の
如き優れた効果を発揮する。

(1) 据付枠体の受溝に開放切欠口を形成したこと
により据付枠体を位置調整しつつ受溝に挿入す
ることができ、上部クツシヨン性支持部材を空
気調和機本体及び据付枠体上に容易に嵌合する
ことができる。したがつて、空気調和機本体と
据付枠体とを容易に同一梱包することができ、
梱包作業が減少すると共に梱包費の低減を計る
ことができる。

(2) 空気調和機本体と据付枠体とを同一梱包する
ことにより梱包体積が縮小し、運搬作業性及び
保管性が向上すると共に運搬費の低減を計るこ
とができる。

(3) 上方からの荷重乃至圧力は空気調和機本体の
背面パネル上部と据付枠体とで保持するので、
梱包体を強固に成形する必要がなく、梱包体の
材料費を低減することができる。

(4) 構造が簡単であり、容易に採用することがで
きる等実用性に富む。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の空気調和機の梱包装
置を示す図であり第１図は側断面図、第２図は斜
視図、第３図は本考案の好適一実施例を示す斜視
図、第４図は第３図の要部拡大断面図である。 図中、１０は空気調和機本体、１０ａはその前
面パネル、１０ｂはその背面パネル、１１は据付
枠体、１２，１６はクツシヨン性支持部材、１
３，１７は空気調和機本体用受溝、１４，１８は
据付枠体用受溝、１９は開放切欠口である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吹出口等を有する前面パネルを合成樹脂材で成
   形し、背面パネルを鋼板材で成形した空気調和機
   本体と、該本体を支承して据付けるための据付枠
   体とを同一梱包する梱包装置において、上記据付
   枠体にその前面パネルを向き合わせて上記空気調
   和機本体を並設し、これら上下端部にそれぞれを
   受け入れる受溝を有し、一体的に支持するクツシ
   ヨン性支持部材を設け、この上部クツシヨン性支
   持部材に形成された上記据付枠体の受溝に、これ
   に挿入される据付枠体を位置調整するための開放
   切欠口を形成したことを特徴とする空気調和機の
   梱包装置。