JPS633933Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の利用分野） 本考案は、底板に枢着された側壁を方形に折畳
自在に組立て、その側壁の端部を隣り合う側壁の
端部に係止させる折畳式コンテナーの側壁の連結
装置として利用され、特に、側壁の連結及びその
分離作業が容易な連結装置を提供するために利用
される。

（従来技術とその問題点） 実公昭35−24690号公報にみられる如く、底板
に枢着された側壁を垂直に延在させて方形に組立
て、その側壁の外面に設けた掛金具により隣り合
う側壁の上端部同志を連結させるコンテナー構造
は公知である。この公知のコンテナー構造の掛金
具は、一方の側壁に設けたＬ型係止棒と、他方の
側壁に設けたＬ型係止棒受け金具とよりなり、Ｌ
型係止棒と受け金具とを係止状態に位置決めし、
両者をねじ止めするものである。

このねじ止めする作業は、コンテナーの側壁の
連結作業を煩しいものとするのに加えて、Ｌ型係
止棒とその受け金具とがずれることなく丁度うま
く係止させる作業も必ずしも容易なものでない。

（本考案の解決すべき課題） 本考案は、前述した従来技術の不具合を、ねじ
止め作業を不必要とすることにより解消させるこ
とを、解決すべき課題とする。

（本考案の技術的手段とその作用） 本考案は、前述した課題を解決するために、一
方の側壁にチヤンネル状（Ｕ字状）の連結部材を
水平方向に摺動自在に配し、他方の側壁に連結部
材の係止部を受ける中空の筒体を回動自在に配す
る基本的構成を採用する。

この手段の採用は、筒体を把手により回動させ
ることで、筒体の開口と連結部材の係止部と対向
させ、係止部を筒体から取出すことが可能であ
り、又、筒体の回動が係止部を筒体の中空部の内
壁に係止可能とさせるので、隣り合う側壁の連結
と分離とが容易である。

（実施例） この考案の好ましい実施例を添付図面を参照し
て説明する。

折畳式コンテナー１の側壁２、３の上方端部に
連結装置４が設けられる。

連結装置４は、一方の側壁２に水平方向に摺動
自在に支持される連結部材５と、他方の側壁３に
回転自在に支持される筒体６とを有する。連結部
材５は、図示例では断面チヤンネル状の部材から
なり、その対の脚７の端部を、残りの部分の径よ
り大きく成形し、側壁２内の段付溝８内を摺動自
在とさせる。連結部材５の係止部９は、使用時に
は、側壁２の側壁１０より外方に位置する。連結
部材５および溝８を有する部材１１を別個に製作
し、これを側壁２に固定させるようにするとよ
い。

他方の側壁３には、第１の開口１２を有する中
空部１３を備える部材１４が固定される。中空部
１３内に第２の開口１５を有する筒体６が回転自
在に収納され、該筒体６に固定した把手１６は部
材１４の水平なガイド溝１７を介して外方へ延在
する。この場合、連結部材５の係止部の巾は、開
口１２，１５よりやゝ小さければ良く、係止部９
の高さは開口１２より小さければ良く、連結部材
５と筒体６は上下方向に多少ズレていても何ら支
障ない。かくして、把手１６をガイド溝１７に沿
つてまわすことで筒体６は中空部１３内で回転可
能となる。次に、連結装置４の操作について述べ
る。両側壁２、３を起立させ、両開口１２、１５
を連通させ側壁２側に開放させる。次いで、連結
部材５を外方へ引出し、その係止部９を、両開口
１２、１５を介して、筒体６の中央空間部に挿入
する。かような状態時に、把手１６をまわし、第
２の開口１５と第１の開口１２との連通を遮断
し、係止部９を筒体６に係止させる。かくして、
両側壁２、３は固定される。折畳時には、把手１
６を廻し、両開口１２、１５を連通させてから、
側壁３を倒せば、筒体６と係止部９とが離反す
る。この操作のみで両側壁の結合は解除されるの
で、後は、常法に従つて、側壁２を折畳めばよ
い。

（効果） 連結部材の係止部の寸法を筒体の中空部の寸法
とを合致させることで、両者の位置決めが容易に
でき隣り合う側壁の連結状態が簡単且つ確実にで
き、連結時のガタ付きを防止できる。又、連結部
材の係止部の長手方向が筒体の中空部内壁の軸線
方向の面に接し、その接触域を大きくとれるた
め、両側壁の連結部の係止力は大となり、側壁に
作用する外力を大とさせ得る。又、全ての部品が
コンテナー側壁に固定されているので、部品の紛
失はなく、保守が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は折畳式コンテナーの斜視図、第２図は
連結装置の横断面図、第３図はその縦断面図であ
る。 図中：１……コンテナー、２，３……側壁、４
……連結装置、５……連結部材、６……筒体、８
……段付溝、９……係止部、１３……中空部、１
２，１５……開口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底板に枢着された側壁を方形に折畳自在に組立
   て、その側壁の隣り合う端部を互いに係止させる
   折畳式コンテナーの側壁連結装置において、該側
   壁連結装置が対の脚と該脚の端部を連結する係止
   部とを有する連結部材と、前記係止部を回動自在
   に受ける中空部と該係止部を前記中空部に出入れ
   する開口を有する筒体と、前記筒体を回動させる
   把手と、および前記筒体を回動自在に保持する部
   材とを有し、前記連結部材の脚が一方の側壁の段
   付溝に挿入され、前記筒体を保持する部材が他方
   の側壁に固定され、前記把手による筒体の回動に
   より前記連結部材の係止部を前記筒体の開口およ
   び前記筒体を保持する部材の開口を介して前記筒
   体の中空部内に出入れ自在となつていることを特
   徴とする折畳式コンテナーの側壁連結装置。