JPS6339278Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、各種繊維製品に生じる繊維のほつ
れ、毛玉等を該繊維製品を害することなく容易に
除去することができる電動式毛玉取り機に関す
る。

（従来の技術） 従来、セーター、カーペツト、ソフアー等の編
み製品、その他各種の繊維製品は、使用時間の経
過とともに繊維がほつれたり、毛玉が発生する場
合が多く、これらのほつれや毛玉を除去するに
は、ほつれ繊維や毛玉を強制的にむしり取つた
り、小鋏で切断して取つている。

（考案が解決しようとしている問題点） 上記の如き、従来の毛玉等の除去方法、例え
ば、強制的に引き抜いたり、ちぎり取る場合に
は、元の生地を傷めることが多く、又多数の毛玉
が発生した場合には長期間を要する。又、小鋏を
用いる方法でも同様の問題が生じている。

（問題点を解決するための手段） 本考案者は上記の如き従来技術の問題点を解決
すべく、鋭意研究の結果、従来周知の電気カミソ
リの一部を改造するのみで、生地を全く傷めるこ
とがなく、非常に容易且つ効率的にほつれ繊維や
毛玉を除去し得ることを知見して本考案を完成し
た。

すなわち、本考案は、外刃、該外刃と摺動回転
する内刃、該内刃を回転駆動させる回転軸、該回
転軸を回転させるモーター、該モーターに電力を
断続的に提供するスイツチ機構、上記各部材を収
納するケーシング及び該ケーシング内において内
刃の下方に設けられた毛屑収納室からなる電動式
毛玉取り機において、内刃の内方に回転軸によつ
て回転される回転体を設け、該回転体の形状が回
転により吸気性となる形状であり、毛屑収納室の
壁面に上記回転体の回転によつて毛屑が排出され
る開閉自在な毛屑排出口を回転体と同一水準に設
け且つ上記外刃に毛玉を通過させ得る大きさの孔
を設けたことを特徴とする電動式毛玉取り機であ
る。

次に本考案の構成を本考案の好ましい一実施例
を例示する添付図面を参照して更に説明する。

第１図は本考案の電動式毛玉取り機２０の分解
図であり、第２図は本考案の電動式毛玉取り機２
０を第一に特徴づける外刃１の拡大正面図であ
り、第３図は本考案の電動式毛玉取り機２０を第
二に特徴づける回転体（フアン）と毛屑排出機構
を示す図である。

本考案の電動式毛玉取り機２０の基本的構成
は、第１図乃至第３図に例示する通り、外刃１、
該外刃１と摺動回転する内刃２、該内刃２を回転
駆動させる回転軸３、該回転軸３を回転させるモ
ーター（図示なし）、該モーターに電力を断続的
に供給するスイツチ機構７、上記各部材を収納す
るケーシング９及び該ケーシング９内において内
刃２の下方に設けられた毛屑収納室４からなる電
動式毛玉取り機２０において、内刃の内方に回転
軸３によつて回転される回転体５を設け、該回転
体５の形状が回転により吸気性となる形状であ
り、毛屑収納室４の壁面に上記回転体５の回転に
よつて毛屑が排出される毛屑排出口６を設け且つ
上記外刃１を構成する孔８を毛玉が通過させ得る
大きさとししたことを特徴とする電動式毛玉取り
機２０からなるものであり、外刃１の孔８の大き
さ及び回転体５及び毛屑排出口６を除いて、従来
公知の電動カミソリと同様であり、従来公知の
種々の電気カミソリの構成はいずれもそのまま使
用できるものであるためそれらの詳細な説明は省
略する。

本考案の主たる特徴は、先ず第一に従来公知の
電気カミソリを繊維製品のほつれ繊維や毛玉の除
去に使用したとしても、その外刃１を構成してい
るヒゲが入る孔８が小さすぎるため、毛玉取りに
は殆ど利用できないことからして、それら外刃１
の孔８の形状について種々研究したところ、それ
らの外刃１の孔８の短径が約1.5mm及至2.5mmであ
る時、すなわち、孔８が真円である場合には直径
1.5及至2.5mmの円形、孔８が楕円状である場合に
はその短径が1.5及至2.5mmの楕円（長径は特に制
限されない）、他の形状の孔８においてもそれら
の短径が1.5及至2.5mmである時に繊維製品のほつ
れ繊維や毛玉が容易に且つ生地を傷めることなく
除去できることを知見したものである。

このような好ましい外刃１の平面図を第２図に
拡大して示す。これらの孔８の形状は単なる例で
あり、その他上記条件を満たす限りいずれの形
状、例えば、四角形、五角形、六角形、雲形、不
定形状でもよい。

本考案者の更に詳しい工夫によれば、本考案の
如き電動式毛玉取り機２０は、従来の電気カミソ
リとは異なり、外刃１を繊維製品の面に押圧して
毛玉等を除去すると生地を傷める傾向があるた
め、そのような使用は好ましくない。しかしなが
ら生地から離して使用すると毛玉等の除去が容易
でなくなるという問題点も解決したものである。

すなわち、本考案の第二の特徴は、毛屑収納室
４内で内刃２の下方に吸気性を有するフアン５を
取り付け、且つ毛屑収納室４の壁面に上記回転体
５の回転によつて毛屑が排出される毛屑排出口６
を設けた点である。

以上の如くフアン５を取り付けるとともに第３
図に例示の如く、毛屑収納室４の壁面の一部にフ
アン５と同一水準に毛屑排出口６を設け、この排
出口６の存在する周囲に回転するリング１０を設
けて排出口６を開閉自在とすることによつて、毛
屑収納室４内に毛屑が溜つた時には、リング１０
をまわして排出口６を開放し、回転フアンを回転
させることによつて、回転フアンの遠心力によつ
て毛屑を排出口６から容易にゴミ受け等に排出す
ることができるので、溜つた毛屑を除去するため
にその都度外刃や内刃を外して毛屑収納室内を掃
除するという不便さを解消することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の電動式毛玉取り機２０の主要
部の断面を図解的に示し、第２図は本考案を第一
に特徴づける外刃１の孔８の形状の１例を示し、
第３図は本考案の第二の特徴を示す毛屑収納室
４、フアン５及び排出口６の構成を示す。 １；外刃、２；内刃、３；回転軸、４；毛屑収
納室、５；吸気性フアン、６；排出口、７；スイ
ツチ、８；外刃の孔、９；ケーシング、１０；リ
ング、１１；キヤツプ、２０；電動式毛玉取り
機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外刃、該外刃と摺動回転する内刃、該内刃を回
   転駆動させる回転軸、該回転軸を回転させるモー
   ター、該モーターに電力を断続的に提供するスイ
   ツチ機構、上記各部材を収納するケーシング及び
   該ケーシング内において内刃の下方に設けられた
   毛屑収納室からなる電動式毛玉取り機において、
   内刃の内方に回転軸によつて回転される回転体を
   設け、該回転体の形状が回転により吸気性となる
   形状であり、毛屑収納室の壁面に上記回転体の回
   転によつて毛屑が排出される開閉自在な毛屑排出
   口を回転体と同一水準に設け且つ上記外刃に毛玉
   を通過させ得る大きさの孔を設けたことを特徴と
   する電動式毛玉取り機。