JPS6337474Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は内燃機関の排気微粒子処理装置に関す
る。

＜従来の技術＞ 排気中に含まれるカーボン等の微粒子を捕集す
るトラツプを排気通路に備えるデイーゼルエンジ
ン等の内燃機関においては、トラツプに捕集され
た微粒子が増加すると排気圧力が上昇し機関及び
エミツシヨン性能が低下するため、トラツプ内に
流入する排気温度を高めて排気微粒子を加熱燃焼
させトラツプの再生を図るようにしている。かか
る排気微粒子処理装置の従来例を第３図及び第４
図に示す（特開昭59−15619号公報、実願昭58−
25026号参照）。

デイーゼルエンジン等の内燃機関の排気通路１
の途中には排気微粒子を捕集するハニカム状のト
ラツプ２が介装されており、このトラツプ２上流
の排気通路１にはトラツプ２に捕集された排気微
粒子を加熱燃焼させるバーナ３が介装されてい
る。

バーナ３には周壁に排気導入孔３ａが形成され
た燃焼筒４が設けられ、燃焼筒４は上流側端面が
閉塞され下流側端面が前記トラツプ２に向けて開
放されている。燃焼筒３内には燃料と新気との混
合気を供給する混合気導管５の下流端開口部が臨
ませてあり、この混合気導管５の下流端開口部は
逆流式蒸発筒６により包覆されている。逆流式蒸
発筒６の上流端部の周壁には多数の混合気噴出孔
６ａが形成され、混合気噴出孔６ａ下流の蒸発筒
６外壁下部には燃料供給孔６ｂが形成されてい
る。この燃料供給孔６ｂの下方には着火用のグロ
ープラグ７の発熱部が配設されている。このグロ
ープラグ７の発熱部と前記燃料供給孔６ｂとを覆
いグロープラグ７の発熱部を排気流による冷却か
ら防止して保温する筒状のグローカバー８が蒸発
筒６外壁に取付けられている。

そして、トラツプ３の再生時にはグロープラグ
７に通電して着火に必要な温度まで上昇させた後
混合気導管５から蒸発筒６内に混合気を噴出させ
る。噴出された混合気は蒸発筒６内を上流側に向
かつて流れるが、デイーゼルエンジンでは排気温
度が低く燃料（通常は機関と同一の軽油）の蒸発
温度（約300℃）であるため着火前は混合気中の
燃料が液状となり燃料供給孔６ｂからグロープラ
グ７の発熱部に洩れかかる。これにより燃料に着
火され、これが火種となつて前記混合気噴出孔６
ａから噴出された混合気に引火されて燃焼が開始
される。

この燃焼時に発生する燃焼ガスと排気流入孔７
ａから流入する排気とが混合されてこの高温ガス
がトラツプ３に流入しトラツプ３に捕集されてい
る排気微粒子を加熱燃焼させる。

着火後は火炎により蒸発筒６と混合気導管５の
一部とが加熱されるため、混合気中の燃料の気化
が促進されて安定燃焼するので、グロープラグ７
への通電は停止される。そして、所定時間経過後
混合気の供給を停止してトラツプ３の再生を終了
させる。

＜考案が解決しようとする問題点＞ しかしながら、このような従来の排気微粒子処
理装置においては、グロープラグ７を覆うグロー
カバー８が蒸発筒６の混合気噴出孔６ａの下流側
に配設されているので、グローカバー８が火炎に
直接晒される。このため、火炎にグローカバー８
が長時間晒されるとグローカバー８が溶損してグ
ロープラグ７の発熱部の保温効果が減少し着火性
能が低下するという問題点があつた。

本考案は、このような現状に鑑みてなされたも
ので、グロープラグ等のン着火装置の発熱部を保
温するグローカバーの溶損を防止することにより
着火性能の低下を防止する排気微粒子処理装置を
提供することを目的とする。

＜問題点を解決するための手段＞ このため、本考案は、グロープラグ等の着火装
置の発熱部を包囲するグローカバーの上壁を蒸発
筒壁に当接すべく前記グローカバーを支持する支
持部材を、蒸発筒に取付けるようにした。

＜作用＞ そして、支持部材を介して高熱を蒸発筒に放出
することにより蒸発筒の溶損を防止し、もつて着
火性能の低下を防止するようにした。

＜実施例＞ 以下に、本考案の一実施例を第１図及び第２図
に基づいて説明する。尚、従来例と同一要素には
第３図及び第４図と同一符号を付して説明を省略
する。

図において、混合気導管５の下流端開口部を包
覆する逆流式蒸発筒６の燃料供給孔６ｂの下方に
は着火用のグロープラグ７の発熱部が配設されて
いる。蒸発筒６の下方には一端が閉塞された筒状
のグローカバー１１がグローカバー７の発熱部を
包囲しかつ該発熱部と前記蒸発筒６内とを連通さ
せて配設されている。また、蒸発筒６の下壁には
板状の支持部材１２が取付けられており、この支
持部材１２は前記グローカバー１１の筒部を包囲
しかつグローカバー１１の上壁を蒸発筒６壁に当
接させるようにグローカバー１１を支持してい
る。また、支持部材１２の蒸発筒６との接触面積
は支持部材１２から蒸発筒６に放熱するように大
きく設定されている。

かかる構成によれば、グローカバー１１の筒部
が支持部材１２により包囲されているから、トラ
ツプの再生時に混合気噴出孔６ａ付近に発生する
火炎に直接晒されることがなく火炎の高熱がグロ
ーカバー１１に直接伝達されない。また、トラツ
プ再生時には混合気導管５から供給される混合気
中の滴状燃料は蒸発筒６内において気化するため
この気化熱により蒸発筒６は冷却され比較的低温
に維持されているので、火炎の高熱は支持部材１
２を介して蒸発筒６に放出される。これらの結
果、グローカバー１１は比較的低温に維持される
ためその溶損を防止できるため、グローカバー１
１によるグロープラグ７の発熱部の保温機能が常
に有効に作用しグロープラグ７の発熱部が排気流
により冷却されず着火性能の低下を防止できる。

＜考案の効果＞ 本考案は、以上説明したように、着火装置の発
熱部を保温するグローカバーを蒸発筒に取付けら
れた支持部材により支持するようにしたので、燃
焼時の火炎の高熱が支持部材を介して比較的低温
の蒸発筒に放熱されるため、グローカバーの溶損
を防止できる。したがつて、着火装置の発熱部は
グローカバーにより保温されるため発熱部は排気
流により冷却されず着火性能の低下を防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は第１図の−矢視図、第３図はは排気微粒
子処理装置の従来例を示す断面図、第４図は第３
図の−矢視図である。 ５……混合気導管、６……逆流式蒸発筒、６ａ
……混合気噴出孔、６ｂ……燃料供給孔、７……
グロープラグ、１１……グローカバー、１２……
支持部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排気通路に介装され排気中の微粒子を捕集する
   トラツプと該トラツプ上流の排気通路に介装され
   当該トラツプに捕集された排気微粒子を加熱燃焼
   させるバーナとを備え、バーナが、混合気を導入
   する混合気導管の下流端開口部を包囲し上流端部
   に形成された混合気噴出孔と該混合気噴出孔の下
   流に形成された燃料供給孔とを有する蒸発筒と、
   該蒸発筒の燃料供給孔の下方に発熱部が配設され
   た着火装置と、前記蒸発筒の下方に配設され前記
   着火装置の発熱部を包囲し該発熱部と蒸発筒内と
   を前記燃料供給孔を介して連通する筒状のグロー
   カバーと、を備えてなる内燃機関の排気微粒子処
   理装置において、前記グローカバーの上壁を前記
   蒸発筒壁に当接すべく前記グローカバーを支持す
   る支持部材を蒸発筒に取付けたことを特徴とする
   内燃機関の排気微粒子処理装置。