JPS6336579Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、照明付スイツチに係り、さらに詳細
にはスイツチの配設位置はもとより、そのスイツ
チの開閉状態を照明によつて表示することが可能
な照明付スイツチに関するものである。

自動車の運転席に設けられる押しボタンスイツ
チ等には、夜間、そのスイツチの配設位置を使用
者に明示するために、内部発光型の照明付スイツ
チが使用される場合がある。

しかし、従来、この種の照明付スイツチは、単
にその配設位置を表示する機能を有しているだけ
であり、即ち常に光りつぱなしであり、そのスイ
ツチ自体の開閉状態を、即ち切換状態を表示する
機能を有する照明付スイツチはまだ存在していな
い。このため、従来の照明付スイツチでは、いわ
ゆる消し忘れ等生じることが多々あつた。

本考案は、このスイツチの消し忘れ等を解消す
るためになされたものであり、スイツチ自体の開
閉状態を照明によつて、即ち光学的に表示するこ
とができる改良された照明付スイツチを提供する
ことを目的としている。

上述の如き目的は、本考案によれば、内部に電
気接点を有するスイツチケースと、前記スイツチ
ケースに少なくとも二つの切換位置の間に移動可
能に取付けられ前記切換位置間の移動により前記
電気接点を開閉し且前記切換位置のいずれにある
時も前記スイツチケースより外部に露呈する常時
露呈部分と前記切換位置のうちの特定の切換位置
にある時にのみ前記スイツチケースより外部に露
呈する非常時露呈部分とを備えたスイツチ操作ボ
タンとを有し、前記スイツチ操作ボタンの前記常
時露呈部分と前記非常時露呈部分とがともに光透
過性材料により構成され、前記スイツチケース内
の内部に前記常時露呈部分と前記非常時露呈部分
とに光を照射する光照射手段が設けられているこ
とを特徴とする照明付スイツチによつて達成され
る。

以下に添付の図を参照して本考案を実施例につ
いて詳細に説明する。

本考案の一つの実施例を示す第１図及び第２図
に於て、符号１は底部が閉塞した円筒形状のスイ
ツチケースを示しており、該スイツチケースはそ
の全体を光不透過性材料により構成されている。
スイツチケース１内には中空部２Ａを有する押し
ボタン２が進退自在に装入されている。

押しボタン２は、第１図に示されている如くそ
の頭部がスイツチケース１の一端部の開口より少
し外方へ突出した第一の位置（押込み位置）と、
第２図に示されている如く前記頭部がスイツチケ
ース１の前記開口より大きく外方へ突出した第二
の位置（突出位置）との二つの切換位置の間に移
動可能に設けられている。

スイツチケース１内に於けるスイツチケース１
と押しボタン２との間には、係合片、スプリング
等からなる係合機構３が開成されており、この係
合機構３は、押しボタン２が一度押されて押込ま
れた時に押しボタン２をスイツチケース１に対す
る前記押込み位置に規制保持し、再度押しボタン
２が押されて手を離された時にはその保持状態を
解除するようになつている。

スイツチケース１内には圧縮コイルスプリング
４が設けられており、このスプリング４は、押し
ボタン２を常時押上げる方向へ、即ち前記突出位
置へ向けて付勢している。これによつて押しボタ
ン２は前述の如く係合機構３による保持作用を解
除された時にはスプリング４のばね力により前記
突出位置に位置するようになつている。

スイツチケース１と押しボタン２には一対の接
点５Ａと５Ｂとが互いに対設されており、押しボ
タン２に取付けられた接点５Ａは、押しボタン２
が第１図に示されている如く前記押込み位置にあ
る時には接点５Ｂと接触して閉成し、これに対し
押しボタン２が第２図に示されている如く前記突
出位置にある時には接点５Ｂより離間して開成す
るようになつている。

押しボタン２の先端部は該押しボタンが二つの
切換位置のいずれにある時にも常にスイツチケー
ス１より外部に露呈する常時露呈部分であり、こ
の常時露呈部分にはスイツチ配設位置を使用者に
表示するためのフレネルレンズ状のスイツチ表示
用レンズ（光透過部材）７が嵌込まれている。

押しボタン２の先端部近傍側周部のうち該押し
ボタンが前記突出位置にある時にのみスイツチケ
ース１より外部に露呈する部分、即ち非常時露呈
部分にはスイツチが開成状態であることを使用者
に表示するためのフレネルレンズ状のオフ表示用
レンズ（光透過部材）８が嵌込まれている。この
オフ表示用レンズ８は押しボタン２が前記押込み
位置にある時にはスイツチケース１内に沈んで隠
蔽されるようになつている。

押しボタン２の中空部２Ａ内には電球の如き光
源６が設けられており、該光源はスイツチ表示用
レンズ７とオフ表示用レンズ８とに光を照射する
ようになつている。

尚、上述のスイツチ表示レンズ７及びオフ表示
用レンズ８にはそれぞれ表示すべき対象を明確に
するために、スイツチの名称の如きスイツチ表示
マーク及びオフマークが設けられていてもよい。

次に上述の如き構成よりなる照明付スイツチの
作用について説明する。

第１図に示されている如く押しボタン２がスイ
ツチケース１に対し前記押込み位置に保持されて
いる状態に於いては、接点５Ａと５Ｂとは互いに
接触して閉成状態になつている。この時にはオフ
表示用レンズ８はスイツチケース１内に没して隠
蔽状態になつているので、外部からはこのオフ表
示用レンズ８が見られず、該レンズによる照明表
示は行われない。これに対しスイツチ表示用レン
ズ７は押しボタン２の先端部にあつてこの時もス
イツチケース１の外部に露呈しているから、外部
からスイツチ表示用レンズ７が見られ、レンズ７
が光源６の光を透過して光つていることにより該
レンズによる照明表示が行われる。

第２図に示されている如く、押しボタン２が圧
縮コイルスプリング４のばね力により押上げられ
てスイツチケース１に対し前記突出位置にある状
態に於ては、接点５Ａと５Ｂとは互いに離間して
開成状態になつている。この時にはオフ表示用レ
ンズ８はスイツチケース１の開口部から外部に突
出して露呈状態になつて外部から見られ得る位置
にあり、レンズ８は光源６よりの光を透過して光
つていることにより該レンズによる照明表示が行
われる。従つて、使用者はこのオフ表示用レンズ
８が行う照明表示を目視認識することにより、こ
のスイツチがオフ状態にあることを確認でき、こ
れによつてスイツチの消し忘れ等が防止されるよ
うになる。

尚、スイツチ表示用レンズ７はこの時もスイツ
チケース１より外部に露呈していることにより該
レンズによるスイツチ配設位置の照明表示が行わ
れている。

上述の実施例によれば、スイツチ閉成時には照
明表示を行わず、スイツチ開成時にのみオフ表示
用レンズ８による照明表示が行われるようになつ
ているので、スイツチ自体がオフ状態にあること
を使用者に視覚で確認させることができ、消し忘
れ等を防止することができる。

尚、上述の実施例に於ては、スイツチ表示用レ
ンズ７の他にオフ表示用レンズ８を設けた場合に
ついてのみ説明したが、本考案は、これに限られ
ず、例えば押しボタンの切換位置が三段階に切換
わり、各切換段で接点が開閉するスイツチに於て
は、押しボタンの壁部のうち各切換段で順次隠
蔽、露呈する各箇所に照明表示用レンズを一個づ
つ三段に並べて取付け、一個の照明表示レンズの
みが外部に露呈してこれによる表示が行われてい
る時はそのスイツチは第一段にあり、二個の時に
は第二段であり三個の時には第三段にあることを
表示するようにすることも可能である。

また本考案による照明付スイツチに用いられる
照明表示用レンズは光を透過するだけのレンズ作
用を行わない透明体に置換えられてもよい。

上述の如く本考案による照明付スイツチに於て
は、押しボタン、即ちスイツチ操作ボタンがいず
れの切換位置にある時にも内部よりの光照射によ
り光る部分とスイツチ操作ボタンが特定の切換位
置にある時にのみ内部よりの光照射により光る部
分とが設けられていることにより、スイツチの配
設位置表示はもとより、そのスイツチの切換位置
も光学的に表示されるようになり、消し忘れの回
避が図られる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は各々本考案の一つの実施例
を各作動状態について示す縦断面図である。 １……スイツチケース、２……押しボタン、５
Ａ，５Ｂ……接点、６……光源、７……スイツチ
表示用レンズ、８……オフ表示用レンズ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に電気接点を有するスイツチケースと、前
   記スイツチケースに少なくとも二つの切換位置の
   間に移動可能に取付けられ前記切換位置間の移動
   により前記電気接点を開閉し且前記切換位置のい
   ずれにある時も前記スイツチケースより外部に露
   呈する常時露呈部分と前記切換位置のうちの特定
   の切換位置にある時にのみ前記スイツチケースよ
   り外部に露呈する非常時露呈部分とを備えたスイ
   ツチ操作ボタンとを有し、前記スイツチ操作ボタ
   ンの前記常時露呈部分と前記非常時露呈部分とが
   ともに光透過性材料により構成され、前記スイツ
   チケース内の内部に前記常時露呈部分と前記非常
   時露呈部分とに光を照射する光照射手段が設けら
   れていることを特徴とする照明付スイツチ。