JPS6335811Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電動噴霧器に係り、薬液タンクの底部
に吸上げホースに挿入する細杆を立設するように
したものである。園芸用などに使用される電動噴
霧器は、薬液タンクの上部にモータやポンプ等が
配設されたカバーケースを装着して成つており、
該モータやポンプを駆動して上記薬液タンク内の
薬液を吸上げホースを通して吸上げ、噴霧杆へ送
つてその先端ノズルから噴出させるようになつて
いる。上記吸上げホースは、上記カバーケースを
薬液タンクから取りはずして薬液を交換補充する
場合などに、器物等に当つて破損されないよう
に、一般にゴムや軟質合成樹脂等の可撓性材料に
より形成されている。このためこの種電動噴霧器
を輸送保管するような場合に、第５図ａに示すよ
うに収納ケースａを横向きにすると、カバーケー
スｂ内のポンプｃから薬液タンクｄ内にさし込ま
れた吸上げホースｅは自重により下方へ屈曲し、
曲りくせがつきやすかつた。このため同図ｂに示
すように該電動噴霧器により薬液散布を行う場
合、吸上げホースｅは屈曲しているためその下端
は薬液タンクｄの底面まで達せず、薬液ｆを全部
吸上げきれない欠点があつた。

そこで本考案はかかる従来のものの欠点を解消
した電動噴霧器を提供する目的でなされたもので
あつて、薬液タンクの底部に吸上げホースの挿入
する細杆を立設することにより、吸上げホースが
不要に屈曲して曲りくせがつくのを防止し、該ホ
ースを真つすぐに垂設するようにしたものであ
る。以下、図面に沿つて本考案の実施例の説明を
行う。

第１図は本考案に係る電動噴霧器を示すもので
あつて、本電動噴霧器１は薬液タンク２と、該薬
液タンク２上に着脱自在に装着されたカバーケー
ス３から成つている。４はカバーケース３の下部
に水平に配設された台板であり、該台板４上には
ポンプ５や該ポンプ駆動用モータ６等が配設され
ている。７はポンプ５直下の台板４下面に着脱自
在に取り付けられたフイルターであり、その内部
にはろ過材８が配設されている（第２図も併せて
参照）。フイルター７の下部には連結管９が垂設
されており、該連結管にはゴムや軟質合成樹脂等
の可撓性材料から成る吸上げホース１０が接続さ
れている。該吸上げホース１０は薬液タンク２内
に垂設されており、その下端にはテーパ状の吸口
１１が装着されている。薬液タンク底板２ａの上
記吸上げホース１０の直下にはリブ１２が形成さ
れており、該リブ１２には細杆１３が真つすぐに
立設されている。該細杆１３は吸上げホース１０
内に挿入されてその屈曲を防止するものであつ
て、腰の強いコイルバネから成つており、若干の
屈曲性を有している。

１４はポンプ５に接続された流出ホースであつ
て、該流出ホース１４はカバーケース３の上部か
らカバーケース３外へ伸出し、その先端には噴霧
杆１５が接続されている。１６はカバーケース３
上部の握り部１７上に設けられたスイツチボタ
ン、１８は給電用プラグであり、該プラグ１８を
電源に接続してスイツチボタン１６を操作する
と、上記モータ６とポンプ５が駆動して薬液タン
ク２内の薬液は点線矢印にて示すように吸上げホ
ース１０内に吸上げられ、さらに流出ホース１４
を通つて噴霧杆１５へ流れ、噴霧杆１５の操作ボ
タン１５ａを操作すると、先端のノズル１５ｂか
ら噴出する。

本電動噴霧器１は上記のような構成より成り、
本電動噴霧器１を輸送保管時などに横向きにして
も、吸上げホース１０内には腰の強い細杆１３が
挿入されているので、上記従来のもののように吸
上げホース１０が不要に屈曲して曲りくせがつく
ようなことはない。殊に細杆１３の上端は自由端
であるのでかなり大きく屈曲するが、吸上げホー
ス１０の下端が当る下端はリブ１２に固定された
固定端部となつているので屈曲しにくく、したが
つて吸上げホース１０が屈曲するのを確実に阻止
する。このように細杆１３を吸上げホース１０内
に挿入しておけば、吸上げホース１０は真つすぐ
に垂下してその下端は薬液タンク２の底面まで確
実に達し、薬液を残らず吸上げることができる。
またカバーケース３を薬液タンク２から分離して
薬液の交換補充を行い、カバーケース３を再度薬
液タンク２に装着するような場合は、第３図に示
すように上記テーパ状吸口１１を細杆１３上端に
合わせ、そのまま細杆１３に沿つて挿入していけ
ばよい。このように吸上げホース１０の下端にテ
ーパ状吸口１１を装着しておけば、細杆１３を容
易に吸上げホース１０内に案内挿入することがで
きる。また吸上げホース１０に細杆１３を挿入す
れば、吸上げホース１０に仮に曲りくせがついて
も、これを真つすぐに矯正することができ、また
使用者が本電動噴霧器１を持ち運びする際に吸上
げホース１０が不要にふらつくのも防止できる。

第４図は本考案の他の実施例を示すものであつ
て、薬液タンク底板２ａ上に設けられたリブ１２
には、腰の強いピアノ線から成る細杆１９が立設
されて吸上げホース１０内に挿入されており、上
記第１実施例のものと同様に吸上げホース１０を
真つすぐに垂下せしめている。２０はフイルター
７内に配設されたフイルター板である。

細杆の高さは任意に決定できるものであるが、
なるべく高くした方がその上端を吸上げホース１
０に挿入しやすい利点がある。またその太さはな
るべく小さくした方が、吸上げホース１０の有効
通水面積を大きく確保できる利点があり、かかる
理由により上記実施例において、コイルバネやピ
アノ線から成る細杆を例示した。また吸上げホー
ス１０の長さをわずかに長くしたり、あるいはリ
ブ１２の高さをやや高くして、吸上げホース１０
の下端がリブ１２に当るようにしてもよい（第４
図鎖線参照）。

本考案は更に種々の設計変更が考えられるので
あつて、例えば細杆を着脱自在に立設し、薬液タ
ンク２内を清掃するような場合は細杆を取りはず
せるようにしてもよく、また細杆は上記コイルバ
ネやピアノ線以外のものにて形成してもよく、要
は薬液タンク２内に真つすぐに直立し得て吸上げ
ホース１０の不要な屈曲を阻止するだけの剛性を
有するものであればよい。

以上説明したように本考案に係る電動噴霧器
は、薬液タンク２、該薬液タンク２上に着脱自在
に装着されたカバーケース３、該カバーケース３
内に配設されたポンプ５および該ポンプ駆動用モ
ータ６から成り、上記薬液タンク２の底部に、上
記ポンプ５から垂設された可撓性材料から成る吸
上げホース１０を挿入する細杆１３を立設するよ
うにしているので、吸上げホース１０に曲りくせ
がつくようなことはなく、吸上げホース１０を真
つすぐに垂下させて薬液を残らず吸上げることが
できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであつて、第１
図は電動噴霧器の側面図、第２図は部分断面図、
第３図は取り扱い中の側面図、第４図は本考案の
他の実施例の部分断面図、第５図ａ，ｂは従来の
ものの側面図である。 １……電動噴霧器、２……薬液タンク、３……
カバーケース、５……ポンプ、６……ポンプ駆動
用モータ、１０……吸上げホース、１３，１９…
…細杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 薬液タンク２、該薬液タンク２上に着脱自在に
   装着されたカバーケース３、該カバーケース３内
   に配設されたポンプ５および該ポンプ駆動用モー
   タ６から成り、上記薬液タンク２の底部に、上記
   ポンプ５から垂設された可撓性材料から成る吸上
   げホース１０に挿入する細杆１３を立設したこと
   を特徴とする電動噴霧器。