JPS6335810A - 高保温性衣料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、使用素材が薄くかつ軽いものでありながら高
保温性を有する衣料に関する。

〔従来技術とその問題点〕

スキーウェア、登山服、ジャンパー等のスポーツウェア
およびカジュアルウエアの素材として薄くて軽い保温性
のシート素材が望まれている。

従来、このような保温性シート材として、基布の一面に
アルミニウム、ニッケル等の金属粉末を樹脂と共にコー
ティングしたり、その金属を真空蒸着したり、あるいは
その金属箔を貼り付けたりしたものが提案され、また他
方でポリ　　　　・ウレタン、塩化ビニル等の樹脂膜を
コーティングまたはラミネートしたもの等が提案されて
いる。前者のシート材では上記金属の反射膜が衣服の裏
面になるようにすることにより、人体から放射される輻
射熱が反射膜で反射されて人体を温めるようにし、さら
に布帛の通気性を遮断する防風効果によって衣服内の空
気の対流を防止し、保温効果を上げるようにしている。

また、後者のシート材では前者の輻射反射はないが、布
帛の通気性を遮断する防風効果を有し、衣服内の空気の
対流を防止することによって保温効果を上げるようにし
ている。

しかし、上記従来のシート材は必ずしも保温性が十分と
はいえず、その素材を表地にしたときは裏に中綿を使用
したり、あるいは下にセータ等を着用することが多い。

また、金属の反射膜は熱伝導率が高いため、それが直接
肌に接触するとヒャソとした冷感を与えるため、上記同
様に直接の使用には制限があった。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、上述した従来の保温性シート使いの衣
料に不足している保温性を改善し、使用素材が薄くかつ
軽いものでありながら高い保温性を示し、また、さらに
は衣服内外の温度差があっても衣服内に結露しにくくす
る衣料を提供することにある。

〔発明の構成〕

本発明は、上述した目的を達成するために、裏側に金属
の反射膜を形成した布帛を表地とし、この表地の内側に
炭素粉末を主体とする膜状物を芯地もしくは裏地として
配置したことを特徴とするものである。

第１図に示す本発明による衣料の基本構成において、■
は表地、２ば芯地又は裏地、３は人体である。表地１は
、その内面に金属からなる反射膜４を形成している。

本発明における表地１としては、ナイロン。

ポリエステル、ポリアクリルニトリル等の合成繊維、ま
たはこれらの合成繊維とウール、綿等の天然繊維との混
紡あるいは交編織した織物・編物等が使用される。この
表地１の裏面に形成される反射膜４は、アルミニウム、
ニッケル。

チタン等の金属粉末を樹脂に混入してコーテイング膜に
したもの、同じ金属を真空１着もしくはスパッタリング
加工したもの、あるいは同じ金属の箔を貼りつけたもの
等が好ましく使用される。

芯地もしくは裏地２に使用する膜状物は、炭素粒子、黒
鉛粒子、アニリンプラック、活性炭或いはナイロン、ポ
リスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル
酸エチル等の合成樹脂を黒色に着色した微細粒子等の黒
体をポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、シリ
コーン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、クロロプレン等の高分子重合体に混入してフィルム
状に成形したものを直接使用してもよく、また表地と同
様の織編物の表面にコーティングもしくはラミネートし
て使用してもよい。後者の織編物にコーティングもしく
はラミネートしたもの（膜状物）を裏地もしくは芯地２
に使用する場合は、黒体面（コーティングもしくはラミ
ネート面）を人体３に向けるようにすることが好ましい
。

上述した表地１の反射膜４は、人体３から放射される熱
＆１ｌＨ１を再び人体３へ反射させるほか、この熱線Ｈ
１より加温されることにより炭素粉末を混入する膜状物
２から放射される赤外線Ｈ，を反射して人体３を温める
作用を行なう。

また、上記膜状物２からは人体３に向けて直接放射され
る赤外線Ｈ３もある。

上述した表地１の反射膜４の反射による効果を一層向上
するためには、膜状物２には第１図および第２図に示す
ように無数の微小な孔２ａを形成することが好ましい。

また、第３図および第４図のように膜状物２を織編物等
のベース５にコーティングもしくはラミネートするもの
の場合は、全面に行なわず第３図のように点状、第４図
のように敵状、あるいは格子状等のように部分的に形成
させることが好ましい。

保温性をさらに上げるためには、膜状物２に混合する炭
素粉末成分を活性炭粉末にするとよい。活性炭粉末は、
ヤシ殻活性炭の粉末、石油からつ（られるピッチ系活性
炭の粉末等のいずれでもよく、その比表面積が５００〜
ｂものがよい。また、活性炭粉末の粒径は４０メソシュ
以上、好ましくは１００メツシュ以上のできるだけ小さ
なものがよい。４０メツシユより小さいものであると、
粒子が大きすぎるため樹脂に混入して被膜を形成したと
き、厚さが不揃いになりやすく、また活性炭粉末が被膜
から飛び出して他の物体と接触した時に剥離したり、膜
破れが発生したり、あるいは他の物体を傷つけたりする
ことがあるため好ましくない。

一方、上記活性炭粉末のコーテイング膜を形成するため
には、活性炭粉末は高分子重合体の中に混入するのがよ
い、この高分子重合体としては、活性炭の効果、すなわ
ち微多孔構造の炭素が有する効果および被膜内部の活性
炭の効果を発揮させることができるようにするものが望
ましく、そのために高分子重合体そのものが微多孔構造
を有するものであることが好ましい。

高分子重合体そのものを微多孔構造にするためには、前
述した高分子重合体のうちポリウレタンが好適である。

このポリウレタンとしてはポリエステル系またはポリエ
ーテル系のものが好ましく、一般に湿式凝固法もしくは
発泡成分を入れて膜形成することにより微多孔構造を形
成する。

また、活性炭粉末を上述１７たような高分子重合体に配
合する量としては、高分子重合体に対して１０重量％以
上５０重量％以下が好ましい６１部重景％より少ないと
活性炭粉末の効果が出しにくくなり、また５０重量％を
越えると活性炭粉末が脱落しやすくなるおそれがある。

このように活性炭粉末を使用することにより、前述した
原理による保温性以外に空気の対流抑制による保温効果
が期待できる。すなわち、活性炭粉末は無数の微多孔構
造を有するので、上述のようにして衣服内で温められた
空気は、微多孔内に滞留するようになり、外気へ節単に
流出しにくくすることができる。

また、活性炭は一般の繊維布帛より熱伝導率が低いため
、上記微多孔内への空気滞留効果と相俟って、さらに保
温効果を上げることができる。さらには、このように熱
伝導率の低い活性炭粉末のコーテイング膜が金属の反射
膜を全面または一部を覆うようにしているので、従来の
保温性シート材のように肌に直接触れてもヒャッとする
冷感を受けることはなくなる。

さらに、活性炭粉末は、１０〜２０重量％の吸湿性があ
るため、低い外気温度と高い衣服内温度との温度差によ
って生ずる結露を防止できる。

すなわち、衣服内の水蒸気を活性炭粉末が吸湿するので
結露することがないため、衣服内が濡れることがなく、
快適な着用感を得ることも期待できる。

゛〔実施例〕 Ａ３表地 ７０デニール、６８フイラメントのナイロンマルチフィ
ラメント糸を使用した２１０本タフタを染色・仕上げセ
ットした後、フッソ系の１８水剤に浸漬し、撥水剤が生
地重量に対し６０部付着するようにマングルで絞り、８
０℃で乾燥し、しかる後１６０℃で４０秒間仕上げセッ
トした。

次に、主成分としてポリウレタン樹脂を１００部、メラ
ミン系架橋剤スーパーベッカミンＪ−８２０（大日本イ
ンキ化学工業■〕を５部。

パラトルエンスルホン酸の２０％イソプロピルアルコー
ル溶液を１部、アルミ粉末Ａｌ−１８０００〔福田金属
側〕を１０部、トルエン４５部の樹脂液を前記織物の面
に３０ｇ／　ｒｄの割合でコーティングし、反射膜を形
成した。

Ｂ、芯地 ポリエステル６５％、綿３５％の混紡糸２０’Ｓをタテ
、ヨコ糸に用いた織物に、前記ポリウレタン樹脂ヲ１０
０部、スーパーベッカミンＪ−８２０〔大日本インキ化
学工業■〕を５部、パラトルエンスルホン酸の２０％イ
ソプロピルアルコール溶液を１部、８０〜１００メツシ
ユのピッチ系活性炭粉末を２０部、トルエン・メチルエ
チルケトン（１：　１）の混合溶媒を３０部加えたコー
テイング液を３０ｇ／　ｍの割合でコーティングし、活
性炭粉末コーテイング膜を形成した。

Ｃ１裏地 ポリエステルメツシュトリコット 上述した各表材を用いて、衿：スタンドカラー、袖：カ
フス付き、すそ：ベルト付きのブルゾンを試作した。同
じデザインで従来の保温ブルゾン（表地は前述のＡ、裏
地は前述のＣ１さらに芯地にはポリエステル６５％、綿
３５％の２０゛Ｓ使いの織物）と比較して保温性を測定
した。その結果、本発明のブルゾンは、保温性が０．５
〜０，７ｃｌｅ高い値が得られた。

〔発明の効果〕

上述したように本発明に係る衣料は、人体から放射され
る熱が表地の金属からなる反射膜で反射されて人体を暖
める輻射反射による保温効果に、さらに芯地もしくは裏
地の炭素粉末を成分とする膜状物から放射される熱およ
びその熱の上記反射膜による反射熱による保温効果が倍
加されるため、衣服を構成する素材が薄くかつ軽（あっ
ても、きわめて高度の保温性を発揮することができる。

また膜状物の炭素粉末として活性炭粉末を使用したもの
は、活性炭粉末の微多孔構造による加温空気の滞留効果
によって、なお一層の保温性が得られるようになる。ま
た、活性炭粉末の吸湿効果により衣服内の結露防止も可
能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明衣料の素材構成を示す縦断面図、第２
図〜第４図はそれぞれ本発明の素材に使用される膜状物
の各種態様を示す斜視図である。 １・・・表地、２・・・膜状物（芯地もしくは裏地）、
３・・・人体、４・・・反射膜。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、裏側に金属の反射膜を形成した布帛を表地とし、こ
   の表地の内側に炭素粉末を主体とする膜状物を芯地もし
   くは裏地として配置したことを特徴とする高保温性衣料
   。 ２、炭素粉末を主体とする膜状物か、炭素粉末を混入し
   た微多孔性高分子重合体から形成されている特許請求の
   範囲第１項記載の高保温性衣料。 ３、炭素粉末が活性炭粉末である特許請求の範囲第２項
   記載の高保温性衣料。 ４、炭素粉末を主体とする膜状物が、織編物もしくは不
   織布をベースとして、その上に部分的に形成されている
   特許請求の範囲第１項記載の高保温性衣料。 ５、炭素粉末を主体とする膜状物に多数の微小な孔を形
   成した特許請求の範囲第１項記載の高保温性衣料。