JPS6334834B2

JPS6334834B2 -

Info

Publication number: JPS6334834B2
Application number: JP54078881A
Authority: JP
Inventors: Yoshihiro Mitsui
Original assignee: Seiko Epson Corp
Current assignee: Seiko Epson Corp
Priority date: 1979-06-22
Filing date: 1979-06-22
Publication date: 1988-07-12
Also published as: JPS564483A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は発熱体に電力を印加し、発生した熱を
サーマルペーパーに押し付けて、サーマルペーパ
ーを発色させて印刷するサーマルプリンタに係
る。

本発明の目的は、サーマルヘツドの発熱体とプ
ラテン（保持部材）との密着性を良好にして、印
字品質と、サーマルヘツドをプラテンに押圧する
押圧力を極力小さく設定することにある。

従来のサーマルプリンタのプラテンはプラスチ
ツクまたはゴムが使用されていた。

このプラテンに発熱体を有するサーマルヘツド
を押し付け、往復運動をさせながら印刷を行つて
いた。プラテンに要求される機能は、１印字品質が優れていること、特に１行の印字
に濃淡の差がないこと。

２サーマルペーパーが無い時であつてもサーマ
ルヘツドとプラテンの摩擦が小さく、円滑に往
復運動できること。

３サーマルヘツドの耐久性・機械部分の耐久性
に悪影響を及ぼさないこと。

である。

従来のプラスチツクもしくはゴムでできた一体
のプラテンはこれらを満足するものではなかつ
た。

第１図は従来のプラテンを有するサーマルプリ
ンタの例でａは平面図、ｂは側面図を示す。縦に
配列された発熱体２を有するサーマルヘツド１が
サーマルペーパー３を介してプラテン４に対向し
ている。５はサーマルヘツド１のホルダで溝８を
有する駆動軸７と係合する。６は圧縮バネで、プ
ラテン４をサーマルペーパー３を介してサーマル
ヘツド１に押し付ける。

印刷はモータ９の回転により、駆動軸７が回転
してホルダ５が右から左へ移動する。この時に発
熱体２に電力を印加することによつて、ドツトマ
トリツクスで構成される文字、数字を桁毎に順次
印刷する。紙送りは、ホルダ５が左から右に復帰
する時に、紙送りローラ１０を回転させると、補
助ローラ１１との摩擦により行なわれる。

従来のプラテンでは印字の濃淡が次の要因によ
り発生した。

１ホルダ５と駆動軸７の係合には遊びがあるた
め、往復運動をする時に発生する微少な揺動に
より、サーマルヘツド１とサーマルペーパー３
との密着性が得られない、２プラテンにはソリが発生し易く、しかし温度
の変化により寸法の安定性は良くない、３サーマルヘツドの発熱体が電極の厚みだけ陥
没しているため、サーマルペーパーとの密着性
が悪い、４サーマルペーパー自体の表面が所定の粗さを
有している等である。

発熱体が陥没している様を第２図のサーマルヘ
ツドの断面図に示す。２１がセラミツク、２２が
ガラス層（熱抵抗層）、２３が発熱体、２４が電
極、２５が保護層である。発熱体が薄膜、厚膜に
係りなく、電極の厚みだけ陥没している。

第３図にドツトマトリツクスで構成された数字
１を示し、ｂが正常に印刷された場合、ａが不正
常な場合である。ドツト３１は発熱体の形状が明
確に表われ濃度も十分な場合、ドツト３２は形状
も悪く、濃度も不十分でサーマルヘツドとサーマ
ルペーパーの密着性の悪い場合を示す。これらを
解決する方法として、１プラテンにゴムを使用して、しかも硬度を下
げて変形量を多くする、２圧縮バネのバネ圧を上げて押し付け圧力を増
す、３サーマルヘツドの消費電力を増して一様に濃
度を上げる、等が採られていた。

しかし、これらの方法は印字の濃淡の差は減少
することができても、サーマルヘツドの往復運動
の負荷が増大し、モータの消費電力が増す、サー
マルヘツドとプラテンの押し付け圧力の増加によ
りサーマルヘツドの保護層の摩耗が進行し寿命が
低下する、駆動軸とホルダの摩擦負荷が増して摩
耗の進行と音の発生がある、ゴムプラテンの永久
変形がある等望ましい解決方法ではなかつた。

本発明はかかる欠点を除去したプラテンを提供
するもので、優れた印字品質、低消費エネルギ、
優れた耐久性のサーマルプリンタを得る。第４図
に一実施例を示し、第５図に拡大図を示す。（同
一機能は同一番号で示す。）４１はプラスチツク
などの固形物からなるプラテン（以下、保持部材
と言う）で、発熱体と対向するベツト４４部分に
は、弾性と対応する物の形状に合わせて変形する
変形性を有する繊維物、もしくは多孔性物質４２
を取り付ける。４３は保持部材のベツト部分４４
に設けられた溝で、繊維物、多孔性物質４２の縁
を挿入する。繊維物、多孔性物質４２と保持部材
４１とは接着剤により固定される。これにより、
繊維物、多孔性物質４２の表面はサーマルヘツド
１と対向して押し付けられても、保持部材４１の
端部４５の高さより高く設定されている。

また繊維物、多孔性物質４２のサーマルペーパ
ー挿入側および出口側は丸みがつけられているた
め、サーマルペーパーの挿入性が良く、紙づまり
が発生することを防止するとともに、サーマルペ
ーパーとの摩擦を小として摩耗を防止する。

繊維物としてはフエルト、ジヤージ、ビロー
ド、コールテン、人工皮革、人工植毛、不織布、
ガラスクロス、紙などがあたり、多孔性物質とし
て、ポリウレタンフオーム、ラバーフオーム、ポ
リウレタンスポンジ、ビニールフオームなどが良
好な結果をもたらした。繊維物、多孔性物質の弾
性、対応する物の形状に合わせて変形する変形性
を利用したもので、特に多孔性物質は圧縮荷重、
圧縮ひずみが比例的割合に近く、除重時の復元性
が良好である。繊維物、多孔性物質を使用したプ
ラテンにより従来のプリンタにみられた欠点、す
なわちサーマルヘツドが移動時に微少な揺動によ
りサーマルペーパーとの密着性が得られない、プ
ラスチツクのプラテンのソリにより密着性が得ら
れない等の問題は解決できた。またプリンタの印
刷式に依存しない共通の要因である、発熱体の陥
没、サーマルペーパーの表面の粗さもサーマルペ
ーパーと発熱体の密着性が容易に得られることか
ら解決したものである。サーマルヘツドの寿命は
印加する電力と押し付け圧力を一定にしてサーマ
ルペーパー上を摩擦する距離（Km）で規定され
ているが、押し付け圧力の低下によつて、保護層
２５の摩耗の減少により寿命の延びが得られてい
る。

また、サーマルヘツドとサーマルプリンタの密
着性が得られるため印加する電力を小としても十
分な濃度が得られる。このため消費電力を小とす
るとともに、通電と冷却を連続的に繰り返しても
常に発熱体がサーマルペーパーと密着しているた
め熱の一時的な蓄積がなく、熱ストレスも小とな
つて印刷できる文字数で表わされる寿命も延びる
ものである。押し付け圧力の減少は、駆動軸７と
ホルダ５の摩耗の減少、モータの消費電力の減少
ももたらすものである。

第６図に本発明によるプラテンの他の実施例を
示し、第７図は中央部附近の断面図である。

繊維物、多孔性物質４２の縁は保持部材の溝部
５０に固定部材５１にて挿入され固定される。

固定部材５１は２体であるが、４辺を有する枠
にすることも可能である。固定部材を用いること
により、固定の確実性と取り付け工数の減少を計
つたものである。

以上説明した様に本発明によればサーマルヘツ
ドと対向する位置に設けられたプラテンに繊維部
材もしくは多孔性部材を取付けたので、サーマル
ヘツドをプラテン方向に押付ける押付力を強くし
なくても、サーマルヘツドは繊維部材もしくは多
孔性部材を介してプラテンに密着する形となり、
印字品質の向上が期待できる。又、特にサーマル
ヘツドをシリアル的に移動させるタイプのサーマ
ルプリンタにおいては、サーマルヘツドを保持部
材方向に押付ける押付力が少なくてすむので、サ
ーマルヘツドの移動に際して低パワーで移動でき
るメリツトがある。更に、繊維部材もしくは多孔
性部材を保持部材の溝部に、その縁を挿入して固
定部材で固定するとともに、ベツト部分に沿つて
接着剤で繊部材もしくは多孔性部材をプラテンに
固定しているので、繊維部材もしくは多孔性部材
は、たるみ、しわ等が生じないので更にサーマル
ヘツドとの密着性が向上する。更にプラテンの反
り、あるいはサーマルヘツド基板の反り等によつ
て、サーマルヘツドがプラテンに均一に押し付け
られていない状態であつても、これはプラテンに
固定された繊維部材もしくは多孔性部材が、適度
の弾力性と強度を有することからそれを吸収して
くれるので、サーマルヘツドと繊維部材もしくは
多孔性部材は常に密着した状態であり、サーマル
ペーパー上には常に一定した濃度の印字が可能と
なる。更に繊維部材もしくは多孔性部材は接着剤
によつてプラテンに張り付けているだけではな
く、その両縁をプラテンに設けた溝に固定部材を
介してさらに固定する構造をとつているので、繊
維部材もしくは多孔性部材はプラテンから剥がれ
とられることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のサーマルプリンタの例でａは平
面図、ｂは側面図、１はサーマルヘツド、２は発
熱体、４はプラテンを示す。第２図はサーマルヘ
ツドの断面図、第３図は印字の例である。第４図
は本発明によるサーマルプリンタの一実施例で、
第５図はプラテンの拡大図である。４１は保持部
材、４２は繊維物もしくは多孔性物質、４３は溝
である。第６図は本発明によるプラテン他の実施
例で、第７図は中央部附近の断面図である。４１
は保持部材、４２は繊維物もしくは多孔性物質、
５０は溝、５１は固定部材である。

Claims

【特許請求の範囲】１複数個の発熱体を配列して構成したサーマル
ヘツドが前記発熱体の熱エネルギによつてサーマ
ルペーパーに印字するサーマルプリンタにおい
て、前記サーマルヘツドと対向する平面状のベツト
部分における側方の少なくとも２箇所に溝部を有
するプラテンと、前記溝部に縁を挿入し、且つ前記ベツト部分に
沿つて接着剤で固定されて前記発熱体と対向する
前記ベツト部分の一部を覆う繊維部材もしくは多
孔性部材と、前記溝部に前記繊維部材もしくは多孔性部材の
縁を固定するために前記溝部の一壁側とによつて
前記縁をはさみ込むごとく前記溝部に嵌着される
固定部材と、前記発熱体が前記サーマルペーパーを介して前
記繊維部材もしくは多孔性部材を押圧するように
前記サーマルヘツドを前記保持部材に押圧する手
段とから構成されることを特徴とするサーマルプ
リンタ。