JPS633474B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高出力レーザを用いたレーザ加工機等
において非可視光レーザの経路を可視する非可視
光レーザの経路可視装置に関するものである。

従来、この種の装置としては例えば第１図に示
す如く、加工用の高出力非可視光レーザ（例えば
CO₂レーザ）ａの経路に半透明鏡ｂを設け、該半
透明鏡ｂに経路可視用の低出力可視光レーザ（例
えばHe−Neレーザ）ｃを照射して非可視光レー
ザａを可視光レーザｃとを重畳させることにより
非可視光レーザａの経路を可視できるようにした
ものが知られている。ｄはビームダンパである。

しかし、この構造であると非可視光レーザａ及
び可視光レーザｃの出力Lc，LHの1/2（Lc₂，
LH₂）が半透明鏡ｂを通してビームダンパｄに与
えられるので各レーザａ，ｃの出力の1/2が損失
となつてしまい効率が悪い、特に、加工用の高出
力レーザａの出力（光エネルギー）の1/2を失う
ことはレーザ加工の効率を低下するとの不具合を
有する。

また、半透明鏡ｂには常時加工用の高出力非可
視光レーザａが照射されているので、半透明鏡ｂ
が損傷されるとの不具合を有する。

また、第２図に示す如く加工用の高出力非可視
光レーザａの経路に全反射鏡ｅを回動自在に設
け、該全反射鏡ｅに経路可視用の低出力可視光レ
ーザｃを照射して全反射鏡ｅを経路を横切る位置
（実線位置）に回動した時に可視光レーザｃが全
反射鏡ｅに反射されて非可視光レーザ経路と同軸
に照射されるようにしたものが知られている。

しかし、この構造であると全反射鏡ｅを横切る
位置とすると非可視光レーザａはビームダンパｄ
に全て反射されるので、非可視光レーザａでレー
ザ加工している時にはその経路を可視することが
できないから安全性、作業性の面で不利であると
の不具合を有している。

本発明は上記の事情に鑑みなされたものであ
り、その目的は非可視光レーザをレーザ加工時に
おいても可視できると共に、非可視光レーザの出
力損失を著しく減少してレーザ加工効率を向上で
きるようにした非可視光レーザの経路可視装置を
提供することである。

以下第３図以降を参照して本発明の実施例を説
明する。

加工用レーザ発生装置１から出力される加工用
の非可視光レーザ２の光束は円形状となり、その
出力は中央部分が著しく低エネルギーとなつてい
る。いわゆるドーナツモードのレーザビームであ
る。

そこで、非可視光レーザ２のエネルギーが一番
低い中央部分に反射鏡３を設け、該反射鏡３の裏
面３ａに可視光レーザ発生装置４の可視光レーザ
５を照射し、その反射光を非可視光レーザ２と同
軸に重畳して非可視光レーザ２の経路を可視でき
るように構成してある。

すなわち、非可視光レーザ２の周囲に環状のホ
ルダ６を設け、そのホルダ６に複数の支持アーム
７を介して反射鏡３を経路の中央部分に位置する
ように経路と45度の角度で設ける。

ホルダ６には可視光レーザ発生装置４が設けら
れ、その可視光レーザ５は開口８より反射鏡３の
裏面３ａに照射される。

該反射鏡３の表面３ｂも反射面となり、反射さ
れた一部の非可視光レーザ２′は開口９よりパワ
ーメータ１０に照射される。

実施例において、非可視光レーザ２の光束径
D_Lは20〜70mm〓、反射鏡３の径D_Mは２〜３mm〓で
あり、非可視光レーザはCO₂レーザ、可光レーザ
５はHe−Neレーザである。

このように構成すれば、非可視光レーザ２の経
路を可視できると共に、可視光レーザ５は常時出
力されているのでレーザ加工中でも非可視光レー
ザ２の経路を可視できる。

また、非可視光レーザ２の一部はパワーメータ
１０に反射吸収されるから、その出力をレーザ加
工中でも検知測定できる。

また、反射鏡３はエネルギーが最も低い中央部
分に設けてあるから、その反射鏡３により損失さ
れる非可視光レーザ２のエネルギー（出力）は極
く僅か、実施例では２〜４％程度となり、レーザ
加工の効率を向上させることができる。

また、超高出力レーザ（出力5KW以上）の場
合にはレーザ発生装置のレーザ出力口（Output
Coupler）は半透明鏡を使用できず、第５図に示
すようなエアロダイナミツク・ウインド
（Aerodynamic Window）を使用するが、この
場合はそのレーザ発生機構上レーザビームは円環
状ビームとなる。

このように、円環状ビームとなる非可視光レー
ザの場合には円環状ビーム中央に可視光レーザ用
の１面反射鏡を設ければ良い。

第５図において、１１はカツパーミラー、１２
はオプテカルキヤビテイ、１３は出力ビーム、１
４はエアロダイナミツクウインドである。

なお、反射鏡３は全反射型であつても、半透過
型であつても良い。

本発明は前述のように構成したので、非可視光
レーザ２の経路をレーザ加工中でも可視できると
共に、非可視光レーザ２のエネルギーの低い中央
部分に反射鏡を設けたので、エネルギーの低い一
部の可視光レーザが加工部等に向けて照射されな
くなるので、その出力損失を減少してレーザ加工
効率を向上でき、しかも、エネルギーの低い一部
の非可視光レーザ２はパワーメータ１０に反射さ
れるから、その出力を測定できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は異なる従来例の説明図、第３
図は本発明の実施例を示す全体構成説明図、第４
図はその正面図であり、第５図は従来のレーザ発
生装置の一例を示す説明図である。 ２は非可視光レーザ、３は反射鏡、４は可視光
レーザ発生装置、５は可視光レーザ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 加工用レーザ発生装置１より中央部が低エネ
   ルギーであるドーナツモードの非可視光レーザ２
   を出力し、その非可視光レーザ２の経路における
   エネルギーが低い中央部分に、その中央部分と略
   同一大きさの反射鏡３を設け、該反射鏡３の加工
   用レーザ発生装置１側の表面３ｂと対向してパワ
   ーメータ１０を設けると共に、前記反射鏡３にお
   ける表面３ａと対向して可視光レーザ発生装置４
   をその可視光レーザ５が非可視光レーザ２と同軸
   上に反射されるように設けたことを特徴とする非
   可視光レーザの経路可視装置。