JPS6334569B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は単安定型バランスアーマチユアリレ
ーに関するものである。

従来、第１図および第２図に示すような単安定
型バランスアーマチユアリレーがある。すなわ
ち、第１図のリレーは、一対のコ字形ヨーク１，
２を対峙してその中間片１ａ，２ａ間に永久磁石
３を介設し、これによりヨーク１，２に対向磁極
を生じさせるとともに、永久磁石３と平行でヨー
ク１，２の両端片１ｂ，２ｂ，１ｃ，２ｃ間にバ
ランスアーマチユア４を回動自在に取付け、バラ
ンスアーマチユア４に遊嵌するコイルボビンにコ
イル５を巻いたものであり、ヨーク１に支持させ
た板ばね６により単安定動作を得る。

また第２図のリレーは、一対のアーマチユア
８，９間に永久磁石１０，１０′を介設してアー
マチユア８，９の両端部に対向磁極を生じさせ、
アーマチユア８，９の中心を回転軸１１で支持す
る。コ字形コーク１２の両端部をアーマチユア
８，９の両端部の間に配置し、ヨーク１２の中間
部にコイル１３を巻装する。さらにアーマチユア
８，９の反対側端部８ａ，９ａの磁極面積を大き
くして単安定動作を得る。

しかしながら、これらの単安定型バランスアー
マチユアリレーにおいて、第１図のものは、単安
定動作を得るために板ばね６が必要であり部品が
増加するという欠点があり、第２図のものは、ア
ーマチユア８，９の２個が必要であり、かつアー
マチユアの両端の接触面積を異ならす必要があ
る。

したがつて、この発明の目的は、きわめて簡単
な構成により単安定動作を実現できる単安定型バ
ランスアーマチユアリレーを提供することであ
る。

第１の発明の一実施例を第３図ないし第５図に
示す。すなわち、この単安定型バランスアーマチ
ユアリレーは、ケース１４、コイルブロツク１
５、アーマチユアブロツク１６で構成され、コイ
ルブロツク１５はコイルボビン１７の両端開口よ
り大字折曲形のヨーク１８，１８′の脚端部１８
ａ，１８a′を圧入し、コイルボビン１７の内部で
相互に接触させずに電気絶縁を保ち、コイルボビ
ン１７にコイル１９を巻く。ヨーク１８，１８′
の頭端部１８ｂ，１８b′はコイルボビン１７上に
位置し、頭端部１８ｂ，１８b′とコイルボビン１
７との間に基板２０を介在する。また頭端部１８
ｂ，１８b′の上面に常閉固定接点２１および常開
固定接点２２を付設する。基板２０上には第４図
のように中央部にロの字をした基端部２３ａをも
つコモン端子２３を設け、一端部側には常閉端子
２４の基端部２４ａを設け、他端部側には常開端
子２５の基端部２５ａを起立状態に折曲して設
け、寸法設定によりヨーク１８の頭端部１８ｂは
常閉端子２４の基端部２４ａ上に当接され、また
ヨーク１８′の頭端部１８b′は基板２０上に当接
されるとともにその側面と常閉端子２５の起立し
た基端部２５ａが当接している。基板２０上の他
の端子はコイル端子２６である。

一方アーマチユアブロツク１６は、板状のアー
マチユア２７と、板状であつて板厚方向に磁極を
有する永久磁石２８と、ばね製の連結金具２９か
らなり、アーマチユア２７の両端下面に可動接点
３０，３１が付設され、アーマチユア２７の中心
に対して永久磁石２８の中心を可動接点３０側に
偏寄させ（偏位量δ）板厚方向に重ねられ、連結
金具２９により抱持状態に一体化され、これによ
りアーマチユア２７の両端部に強さの異なる同一
磁極を形成するようにする。さらに連結金具２９
の中央部より両側方に板状体を一体的に張出して
ねじり付勢用の軸ばね３２を形成し、その先端部
をコモン端子２３のロの字形の基端部２３ａに溶
接して、軸ばね３２がねじり変形しない状態でヨ
ーク１８の頭端部１８ｂの常閉固定接点２１とア
ーマチユア２７の可動接点３０とが接触して磁気
吸引され、常開固定接点２２と可動接点３１とが
離間状態で対向する。３３はカバーである。

第５図は動作原理を示し、永久磁石２８がアー
マチユア２７の一端側に片寄つた位置に取付けら
れているので、コイル１９に通電しない状態では
アーマチユア２７の可動接点３０側の磁力が強い
ためヨーク１８に吸引される。一方コイル１９に
通電してヨーク１８に反対磁束を与えると反発力
を生じ、アーマチユア２７の可動接点３１側とヨ
ーク１８′間に吸引力を生じるのでアーマチユア
２７は反対向きに回動する。この場合軸ばね３２
がねじりばね付勢され、通電停止時にこのばね作
用で離間することとなる。

これらの動作状態において、常閉状態における
電路は、コモン端子２３、軸ばね３２、連結金具
２９、アーマチユア２７、可動接点３０、固定接
点２１、ヨーク１８および常閉端子２４を通じ閉
となる。また常開固定接点２２と可動接点３１と
が接触するときの電路は、コモン端子２３、軸ば
ね３２、連結金具２９、アーマチユア２７、可動
接点３１、固定接点２２、ヨーク１８′および常
開端子２５を通じて閉となる。

このように、この単安定型バランスアーマチユ
アリレーは、永久磁石２８をアーマチユアの回転
軸に対して、機械的にアンバランスにしたため、
アーマチユア両端の磁気吸引力をアンバランスに
して単安定動作を得ることができ、部品点数を増
さずにきわめて簡単にすることができる。また軸
ばね３２でアーマチユアを回動するようにしたの
で、回動軸の場合の摩耗による磁気ギヤツプの変
動がなく、また同一基板上に軸ばね、ヨークおよ
び端子等板厚方向（精度がよい）にビルドアツプ
させるようにすることができるので、組立精度が
高く組立を容易にすることができる。

第２の発明の一実施例を第６図および第７図に
示す。すなわち、この単安定型バランスアーマチ
ユアリレーは、第１の発明の実施例の永久磁石２
８に代えて、着磁力の異なる異種の永久磁石３
４，３５をアーマチユア２７の中心に対して左右
に取付けることにより、その両端のアーマチユア
２７とヨーク１８，１８′間の磁気吸引力をアン
バランスにし、単安定動作を得るものである。そ
の他は第１の発明の一実施例と同様であり、部品
点数を増さずにきわめて簡単に単安定にすること
ができる。

以上のように、この発明の単安定型バランスア
ーマチユアリレーは、第１の発明について、回動
自在に支持されるとともに中心から一端側に片寄
つた位置に永久磁石の一極を取付けることにより
両端部に強さの異なる同一磁極を形成したアーマ
チユアと、このアーマチユアの前記両端部に対峙
する両端部を有するヨークと、このヨークの中間
部に巻装されたコイルとを備えたため、きわめて
簡単に単安定動作を実現することができるという
効果がある。

また、第２の発明について、回動自在に支持さ
れるとともに着磁力の異なる一対の永久磁石の同
極側を両端部を結ぶ方向と同方向に並ぶように中
間部に取付けることにより両端部に強さの異なる
同一磁極を形成したアーマチユアと、このアーマ
チユアの前記両端部に対峙する両端部を有するヨ
ークと、このヨークの中間部に巻装されたコイル
とを備えたため、きわめて簡単に単安定動作を実
現することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来例の斜視図、第３図
は第１の発明の一実施例の断面図、第４図はその
要部分解斜視図、第５図は動作原理図、第６図は
第２の発明の一実施例の動作原理図、第７図は第
４図に対応する部分分解斜視図である。 １８，１８′……ヨーク、１９……コイル、２
７……アーマチユア、２８，３４，３５……永久
磁石。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回動自在に支持されるとともに中心から一端
   側に片寄つた位置に永久磁石の一極を取付けるこ
   とにより両端部に強さの異なる同一磁極を形成し
   たアーマチユアと、このアーマチユアの前記両端
   部に対峙する両端部を有するヨークと、このヨー
   クの中間部に巻装されたコイルとを備えた単安定
   型バランスアーマチユアリレー。 ２ 回動自在に支持されるとともに着磁力の異な
   る一対の永久磁石の同極側を両端部を結ぶ方向と
   同方向に並ぶように中間部に取付けることにより
   両端部に強さの異なる同一磁極を形成したアーマ
   チユアと、このアーマチユアの前記両端部に対峙
   する両端部を有するヨークと、このヨークの中間
   部に巻装されたコイルとを備えた単安定型バラン
   スアーマチユアリレー。