JPS6334521Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は犬や猫等のペツトを収容して持運ぶ合
成樹脂製の動物携帯用檻であつて、更に詳しくは
天板と受皿間の箱体周面側縁を内向きに折畳み自
在に構成して、折畳んだ状態では天板と受皿をそ
れぞれに一体的に設けた係合手段により連結可能
にし、且つ受皿側の係合手段を檻被覆カバーの係
合部として兼用した折畳み式動物携帯用檻に関す
る。

（従来技術） この種の折畳み式檻としては、本考案のように
檻の周囲側壁を内向きに折畳めるようにしたもの
はある。

しかし前記公知例では、折畳んだ状態を保持す
る手段として金属製のバツクルを天板と受皿に取
付けており、そのため製造コストがアツプし、動
物を入れて使用する場合吊環が垂れ下つて不体裁
であるうえ、檻カバーを外周に巻付けるとき別に
バンド等を用いて縛らなければならなかつた。

（考案の目的） この考案は合成樹脂製の天板と受皿側面の相対
する部合に一体的に係合手段を突設することによ
り、金属製バツクル等の特別な係合手段を不要と
し、且つ受皿側の係合手段を利用して檻カバーの
係合部を兼用させることにある。

（考案の構成） 箱体の周囲側壁を内向きに折畳みできる合成樹
脂製の動物携帯用檻の天板及び受皿周壁の相対向
する位置に、檻を折畳んだ状態で係合する側壁か
ら一体的に突出する一対の係合手段を設け、受皿
側の係合手段の外周には凹溝を設けて該受皿側の
係合手段により檻カバーの係合部とすることを構
成上の特徹とする。

（考案の効果） 本考案によれば折畳んだ状態で天板を上から押
圧すれば、自然に天板と受皿の係合手段が噛合
い、従来の金属製バツクルのようにいちいち手で
係止する必要がない。

高値な金属製バツクルを取付ける手間が省けて
コストダウンを図り、且つ組立状態での外観意匠
を向上させる。

受皿側の係合手段を利用して檻カバーの取付け
部を兼用するので、檻カバー外周を縛るバンドが
不要となり、取付けも容易迅速に行なえる。

（実施例） 第１図は箱体に設けられた折畳み式合成樹脂製
の動物携帯用檻１の外観図を示し、上面に把手２
を備えた天板３と、側面長手方向を中折畳み自在
に設けた相対向する一対の長辺側壁４，５と側面
短手方向を起立傾倒自在に設けた相対向する一対
の短辺側壁６，７と、これら各側壁の下端を支持
する受皿８とから構成される。

上述の天板３は、上面中央に持運び用の起立傾
倒自在の把手２を設け、長辺側壁４，５側の垂下
壁３ａ，３ａにはそれぞれ２箇所、突起１３，１
３を一体的に突設し、折畳んだ状態で受皿８と連
結する係合手段を構成している。

受皿８の起立壁８ａ，８ａ上縁部の前記突起１
３，１３と対向する位置には、第３図、第４図に
示すようにそれぞれ突起１３，１３と係合して天
板３と受皿８を連結する係合手段としてのフツク
１４，１４が一体的に設けられている。

そしてこのフツク１４の起立壁８ａ側の外周に
凹溝１４ａを設け、防雨防寒用檻カバー１５の係
合孔１５ａを該凹溝１４ａに挿嵌係止できるよう
にしている。

上述の長辺側壁４，５は、第２図に示すよう
に、これら各々の側壁を上下に２分して内向きに
中折畳みするための横方向の折目を上端部、下端
部およびその中間部にそれぞれ薄肉形成して設け
ており、中間部の折目９を外側より押圧すること
により上下端部の折目１０，１１を基点に中折り
されるものであつて、中間部の折目９は通常その
周囲に形成される補強用の厚肉部１２によつて容
易に中折れしないように保持されている。

前記内方へ傾倒自在にした短辺側壁６，７は、
一方を高く他方を低く上下に折畳み時の側壁厚さ
を考慮した段差をつけて、それぞれ枢支し、効率
よく折重なるようにしている。

前記短辺側壁６，７上部の天板３には、それぞ
れ短辺側壁６，７のロツクを解除するため、押下
部材（図示省略）を挿入する解除孔１７，１７が
設けられ、そして一方の短辺側壁６には動物出入
り用扉１８が形成されている。

前記檻カバー１５は内部の動物が外側から見え
るよう透明の合成樹脂シートで形成されている
が、両側縁に係合孔１５ａを有するものであれ
ば、布その他任意の材質から構成してもよい。

第６図、第７図は本考案の別の実施例であり、
天板の垂下壁３ａ側には先端に係止部を有する略
Ｕ字状のフツク１９を一体的に設けるとともに、
受皿側の起立壁８ａ側にはフツク１９の挿嵌孔２
０を有する係合片２１を設け、この係合片２１の
両側部に檻カバー１５の係合孔１５ａが係止され
る凹溝２１ａを設けて係合手段を構成したもので
ある。

このように構成された動物携帯用の檻１を折畳
む際は、まず檻カバー１５を取外した後一方の低
段に枢支された短辺側壁７の上面を解除孔１７を
介して外部より押せば、係止作用が解かれて短辺
側壁７は下端の枢支部１７を支点に自然に内方に
傾倒して受皿８の底面上に折畳まれる。

ついで、他方の高段に枢支された短辺側壁６の
上面を同様に解除孔１７を介して外部より押せ
ば、係止作用が解かれて短辺側壁６は下端の枢支
部を支点に内方に傾倒し、上述の傾倒した短辺側
壁７上に折重なつて折畳まれる。

次に、両側の長辺側壁４，５を折畳むべく、こ
れら中間部の折目９，９を両側外方より同時に押
せば、第２図に想像線で示すように、その中間部
の折目９，９部分を中心に中折りされ、これら側
壁４，５および天板３の自重にて自然に降下し、
これら側壁４，５は短辺側壁６上に折重なつて第
５図に示すように完全に折畳まれ、フツク１４，
１４はそれぞれ対応する突起１３，１３に係合し
て天板３と受皿８は連結される。

第６図に示す別の実施例の場合には、フツク１
９が挿嵌孔２０内を通過するとき、それぞれ内方
に押圧力を受けて巾が狭くなり、挿嵌孔２０から
外れると弾性力で復元し、第７図の状態で天板３
と受皿８は連結される。

またこれを組立てる際は、フツク１４又は１９
を指先で突起１３又は挿嵌孔２０から外し、把手
２を持つて上方に引き上げれば、これに伴い双方
の長辺側壁４，５はそれぞれ起立状態を保ち、つ
いで上側に折畳まれた短辺側壁６を元の起立状態
に外方回動して戻し、その上部を天板３に係合固
定し、ついで下側に折畳まれた短辺側壁７を元の
起立状態に同じく外方回動して戻し、その上部を
天板３に係合固定すれば組立ては完了する。

その後檻カバー１５を外周に被覆し、両側縁の
係合孔１５ａをそれぞれフツク１４又は係止片２
１の凹溝１４ａ，２１ａに挿嵌すればよい。

このように本考案によれば、天板３と受皿８に
一体成形した連結手段を用いて檻カバー１５の係
合部として兼用したので、構成は簡単でありなが
ら外観的形状も良く檻カバー取付手段を特別に設
ける必要がない。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は折
畳み式動物携帯用檻の斜視図。第２図はその縦断
正面図。第３図は要部の拡大斜視図。第４図は要
部の拡大断面図。第５図は檻を折畳んだ状態の斜
視図。第６図は別の実施例の要部拡大斜視図。第
７図は連結状態を示す要部正面図である。 １……檻、２……把手、３……天板、１３……
突起、１４，１９……フツク、２１……係止片、
１５……檻カバー、１３，１４，１９，２１……
係合手段。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 天板上面に把手を有し、下面に受皿を有する箱
   体の周囲側壁を内向きに折畳み自在に構成した合
   成樹脂製動物携帯用檻であつて、 前記天板及び受皿周壁の相対向する位置に、檻
   を折畳んだ状態で係合する側壁から一体的に突出
   した一対の係合手段を設け、 受皿側係合手段の外周には凹溝を形成して檻カ
   バーに設けた係合孔を挿嵌し、該受皿側係合手段
   により檻カバーの係合部としたことを特徴とする
   折畳み式動物携帯用檻。