JPS63336B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、複写機、印刷機、フアクシミリ等々
の画像形成機から排出される文書等を順次受皿
（以下ビントレイと称す）に分配収納するシート
分類装置に関する。

複写機から連続的に排出された原稿や複写紙
（以下単にシートと称す）を受けて分類、仕分け
するシート分類装置の小型化、軽量化が望まれて
いる。しかしながら、多数のビントレイを所有す
るシート分類装置においてはそのビントレイの占
める領域を広く必要とするため小型化はむずかし
いものである。その一つの方法として互いに対面
して配設された複数のビントレイ間をシートの受
入位置に対応した位置でのみ拡くして、その他の
位置では密接することにより全体のスペースを小
さくして小型化可能である。しかしながらシート
を高速搬送するシート分類装置においてはビント
レイの間隔拡大のための移動を上記高速搬送に追
従させるのがむずかしいという欠点があつた。

本発明の目的は上記従来技術の欠点を解消する
新規なシート分類装置を提供することにある。

本発明は、多段に設けられる複数のビントレイ
と、上記複数のビントレイのシート受入側を段方
向に移動可能に支持する先端支持手段と、隣接す
るビントレイ間の間隔を拡大するために各々のビ
ントレイの各シート受入側を順に移動させる間隔
拡大手段と、最下端のビントレイと最上端のビン
トレイ間に掛けられていて、一のビントレイを他
のビントレイ側に押圧し、これにより隣接するビ
ントレイ間の間隔を拡大するために各ビントレイ
が移動するとき残りのビントレイも同方向に移動
させる弾性手段と、上記ビントレイの後端を支持
し、上記ビントレイのシート受入側の移動ととも
に上記ビントレイの後端を移動させる後端支持手
段と、を有することを特徴とする。

以下本発明の一実施例を図面により説明する。
第１図は本発明の一実施例を示すシート分類装置
の側断面図である。複写機１の排紙ローラ対２か
ら連続して排出されるシートは、排紙ローラ対２
に対向して配されたシート分類装置３の入口ガイ
ド４を介して搬送ローラ対５によつてビントレイ
６〜９へ送り込まれ収納される。搬送ローラ対５
は駆動モータ（不図示）により、ビントレイが停
止しているとき回動される。互いに対面して重ね
られた複数のビントレイ６〜９の後端Ｒは、シー
ト分類装置本体３に固設又は本体３に対して昇降
移動可能な支持アーム１０によつて支承されてい
る。各ビントレイ６〜９の後端は互いに摺動可能
に積載的に支持されている。

シート分類装置のシート受入側には上記装置本
体３の支柱１４，１５が左右に配設され（第３
図）、各々支柱の側壁には鉛直方向にのびたスロ
ツト１１が形成されている。このスロツト１１に
はビントレイの先端左右側面に設けられた円柱状
のフオロワー６ａ，６ｂ，７ａ，７ｂ，８ａ，８
ｂ，９ａ，９ｂが摺動可能に係合している（第３
図）。また最上段のビントレイ６の側面及び最下
段のビントレイの側面にはそれぞれ両側面にダボ
１２′が一対備えられ、この上下のダボを介して
弾性バネ１３が上記両トレイを互いに引き寄せて
いる。

第２図は上記の各フオロワーとスロツト１１の
係合状態を示すビントレイ先端側のCC矢視断面
図である。各ビントレイの先端側は、フオロワー
部まわりに回動しながらスロツト１１に沿つて昇
降自在である。

尚、支持アーム１０は、本実施例のようにビン
トレイの数が少ない場合、或いは収容部の深さが
浅いビントレイの積み重ねの場合は、ビントレイ
の昇降によつてビントレイの傾斜が大きくなり過
ぎることがないので支持アーム１０を支柱１４，
１５に不動に固設してもよい。従つて、勿論、ビ
ントレイ数が多数になつた場合は、支持アーム１
０を支柱１４，１５に沿つて昇降可能にすれば、
ビントレイの勾配が大きく変ることなく、シート
の積載状態を安定したものにすることができる。
支持アーム１０の昇降は、ビントレイの昇降手段
（回転軸１８，１９やモータ２３）をチエーンや、
ラツクとピニオン等を用いて行えば容易に行うこ
とができる。

ビントレイは支持アーム上に後端が接離可能に
支承されているので、各ビントレイは時計方向に
回動的に開放できる。これによつてビントレイ上
のシートを簡単にとり出すことができる。

第３図はビントレイの後端から見た第１図の
AA矢視視断面図である。左右の支柱１４，１５
には同ピツチで一条の螺旋溝２４′が１ピツチ施
された一対の溝型螺旋カム２４が設けられ、垂直
回動軸１８，１９の上部に嵌合支持される。上記
回動軸１８，１９の下部にはスプロケツト２０，
２１が設けられており、チエーン２２を介し、本
体３に備えられたモータ２３の回動力を螺旋カム
２４に伝達する。モータ２３は正逆回転可能であ
り、以後の説明では回動軸１９をＤ方向に回転さ
せる場合（ビントレイを上昇する場合）を正転と
呼ぶ。

第４図は本発明に係る螺旋カム２４の外周展開
図である。図中螺旋溝２４′から螺旋溝２４″迄が
螺旋カム２４の正転の１回転（ロ〜ホ）の軌跡で
ある。

以下、上述の第１図乃至第４図によりシート分
類動作について詳述する。停止中のシート分類装
置が複写機１からの信号、あるいは操作者による
外部からの入力指示によつて作動を始めると、モ
ータ２３が逆転し、フオロワー６ａ，６ｂを介し
て駆動カム２４上に載せられていたビントレイ６
の先端がスロツト１１に沿つて下降する。第４図
において、ニの状態が第１図におけるビントレイ
群のそれぞれのフオロワー位置を表わす。第５図
は上記支柱１４，１５部の平面断面図を示す。螺
旋溝カム２４の上部平滑面にフオロワー６ｂが載
つている。この状態が第４図中ニの状態に該当
し、螺旋溝カム２４の正規の停止位置である。

左右のフオロワー６ａ，６ｂの下降は左右の螺
旋カム２４の逆転D′より始まる。弾性バネ１３
を介してフオロワー６ａ，６ｂにはビントレイ
６，７，８，９の全ての重量が作用しているニ。
従つて第４図において螺旋カム２４が逆転して、
螺旋溝２４′がフオロワー６ｂの下に移動すると、
螺旋溝２４′の傾斜が緩やかであつても、また多
少滑り難くなつていてもフオロワー６ｂは螺旋溝
２４′に侵入しハ、螺旋溝２４′にガイドされて下
降する。弾性バネ１３は全てのビントレイを互い
に引き寄せるべく付勢力を与えている。従つて、
螺旋カム２４によつて互いに拡間されたビントレ
イ（例えば６，７）には、螺旋カム２４の上部平
滑面３１と下部平滑面３２に引き寄せられてい
る。そのため、例え、螺旋カム２４が高速で逆転
D′しても上部平滑面３１上のフオロワーは螺旋
溝２４′に確実に落下侵入して係合される。この
ようにして、速やかに最上段のビントレイ６迄を
下部平滑面３２迄下げた状態でシートの受け入れ
準備が完了する。このとき、最下段のビントレイ
９は、スロツト１１の下端に配したマイクロスイ
ツチ２６に触れ、かつ螺旋カム２４が正規の停止
位置（第４図中イの位置を示す。マイクロスイツ
チに触れるのはロの位置からである）に至つたこ
とをマイクロスイツチ２７が検知すると逆転
D′が終了する。

逆転終了と同時に搬送ローラ対５が回り始め、
排紙ローラ対２から送り込まれたシートをビント
レイ６に送り込む。シートの通過は搬送ローラ対
５の下流に設けたマイクロスイツチ２８で検知す
る。シートの静電気は除電ブラシ２９に接触させ
て除電する。

シートがマイクロスイツチ２８を通過して搬送
ローラ対５での紙無しが検知されると搬送ローラ
５の回転が停止され、同時にモータ２３が正転を
始める。この場合のビントレイ始動位置は第４図
中イである。正転Ｄにより螺旋カム２４の螺旋溝
２４′の下端を形成する鋭角のすくい上げ部３
０′がフオロワー６ｂの下部円周面に接触し支持
枠１２と共にフオロワー６ｂのみが螺旋溝２４′
に沿つて押し上げる。そして、他のビントレイ
７，８，９は螺旋カム２４の螺旋溝２４′には案
内されないが弾性バネ１３によつて引き上げら
れ、フオロワー６ｂのみが螺旋カムの上部平滑面
３１（正規の停止位置）ニに至るとマイクロスイ
ツチ２７がこれを検知して正転Ｄが停止される。
同時に止まつていた搬送ローラ対５が回動を始め
シートをビントレイ７に送り込む。送り込みの終
了をマイクロスイツチ２８で検知すれば、再び搬
送ローラ対５が停止され、螺旋カム２４が正転Ｄ
を始め、ホ，ヘ，ト，チ，リの行程を経て、ビン
トレイ８がシートを受ける位置に上昇させられ
る。

螺旋カム２４が（ビントレイ数−１）回だけ回
転すると最下段のビントレイ９のフオロワー９ｂ
が螺旋カム２４の下面近傍に至る。下から２番目
のビントレイ８のフオロワー８ｂは、既に螺旋カ
ムの上部平滑面３１に積載支承されているビント
レイ６，７のフオロワー６ｂ，７ｂの積み上げ位
置に達する。マイクロスイツチ２７の作動を計数
して最下段のビントレイ９がシートの受け入れ位
置に達したことを確認した後、搬送ローラ対５を
回転させてシートをビントレイ９へ送り込む。

尚、複写機から連通して排出されるシートが、
ビントレイ数より多い場合には、最下段のビント
レイに余分なシートを全て収納すればよく、この
為に最下段のビントレイを他のビントレイより深
く形成して収納量を多くしておけばよい。また支
柱１４，１５を根元部１４′，１５′で上下可能に
構成すれば支持枠１２の昇降位置を設定できるの
で複写機の排紙位置に限定されることがなく、各
種の複写機に使える。

本実施例では、例えば第４図中において、ニの
状態から出発してリの状態に至るサイクルでは、
弾性バネ１３に引き寄せられていても全てのビン
トレイの重量が螺旋溝２４″にかかるのではない。
フオロワー７ｂが最上段のビントレイ６のフオロ
ワー６ｂに接するトの状態迄は単一のビントレイ
７のフオロワー７ｂを螺旋溝２４″に沿つて滑り
上げさえすればよい。即ち、多数のフオロワーを
螺旋溝２４″を滑らすのではないから、螺旋カム
２４の駆動力も小さい。更に螺旋溝２４″がビン
トレイの支持枠１２によつて全てのビントレイの
重量を受けるのは螺旋溝２４″内のフオロワーが
上部平滑面上のフオロワーに接して押し上げる際
であるので、これ以後のスロープ（ピツチ）を緩
やか（第４図中３１′）にすれば、螺旋駆動カム
の回転負荷を低減し、負荷変動を抑えることがで
きる。そして更に、上記回転負荷を低減させるた
めに、フオロワーを回動コロにしてもよい。また
フオロワーが円筒状、回動コロ、或いは球状回転
体であれば、フオロワーとフオロワー間に螺旋カ
ムのすくい上げ部３０′が確実、容易に侵入して
ビントレイをすくい上げることができる。

さて、全てのビントレイにシートが送り込まれ
ると、モーター２３が逆転して螺旋カム２４も逆
転D′する。ビントレイ８のフオロワー８ａ，８
ｂには上部平滑面３１を滑る間、支持枠１２を介
してビントレイ６，７，９の自重が働いている。
したがつて螺旋溝にフオロワー８ａ，８ｂを確実
に滑り込ませることができる。この構成は特に、
最上段のビントレイ６を螺旋溝に滑り込ませるの
に好適である。即ち、シート分類装置の小型、軽
量化に伴つて、各ビントレイの小型化、軽量化が
図られているが、本実施例の構成によれば、最上
段のビントレイ６にも弾性バネ１３の付勢力と弾
性バネ１３を介して他のビントレイの重量が作用
しているので、フオロワー６ａ，６ｂを確実に滑
り込ませることができる。特に、昇降速度の高速
に際して、螺旋カムの回転数を速くしても、フオ
ロワーが螺旋溝を飛びこすことがないのでビント
レイの係合部が螺旋溝に確実に係合し、シートの
高速搬送に対処できるシート搬送装置を提供でき
る。

第６図は本実施例に係る制御フローの概略流れ
図である。以下簡単に制御フローを記述する。

〔STEP1〜５〕 ビントレイ群を最下端に移動して最上段のビン
トレイ６にシート収納可能にする。

〔STEP6〜21〕 シートの収納を検知して、螺旋カムが回動して
ビントレイを上昇し、ビンのインジケータはシフ
トアツプされる。尚、螺旋カムが自動的に逆転し
て初期状態に戻るように自動復帰用タイマーＴの
初期値Ａを設定しておく。従つて、STEP14〜16
にて次のトレイに時間Ａを経過してもシートが到
着しなければ螺旋カムが逆転してSTEP29へ復帰
する。平常どおりにシートが送り込まれれば可動
ビン数Nbだけ、STEP14〜21のループを繰り返
す。

〔STEP22〜29〕 最下段ビントレイ９にシートを収納し、シート
が完全に収納されると自動復帰用タイマーＴがリ
セツトされる。そして、一定時間経過しても次の
シートがこなければ、自動復帰する。

以上詳述したように本発明によれば、ビンを移
動する駆動力が小さく、かつビントレイの高速移
動が可能な構成なので軽量、小型で、かつ高速で
送り込まれるシートにも適したシート分類装置を
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を示すシート分
類装置の側断面図、第２図は支持枠１２と各フオ
ロワーの係合状態を示し一部破れ部を含んだ第３
図のCC矢視断面図、第３図は第１図のAA矢視断
面図、第４図は螺旋カムの外周展開図でフオロワ
ーとの係合状態を示すものである。第５図は第１
図BB矢視断面図、第６図は制御フローを示す流
れ図。 ６，７，８，９……ビントレイ、６ａ，６ｂ，
７ａ，７ｂ，８ａ，８ｂ，９ａ，９ｂ……フオロ
ワー（従動部）、１０……支持アーム（支持手
段）、１３……弾性バネ（付勢手段）、２４……螺
旋カム（螺旋カム手段）、２４′，２４″……螺旋
溝（係合部）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 多段に設けられる複数のビントレイ６，７，
   ８，９と、 上記複数のビントレイのシート受入側を段方向
   に移動可能に支持する先端支持手段１４と、 隣接するビントレイ間の間隔を拡大するために
   各々のビントレイの各シート受入側を順に移動さ
   せる間隔拡大手段２４と、 最下端のビントレイ９と最上端のビントレイ６
   間に掛けられていて、ビントレイを他のビントレ
   イ側に押圧し、これにより、隣接するビントレイ
   間の間隔を拡大するために各ビントレイが移動す
   るとき残りのビントレイも同方向に移動させる弾
   性手段１３と、 上記ビントレイの後端を支持し、上記ビントレ
   イのシート受入側の移動とともに上記ビントレイ
   の後端を移動させる後端支持手段１０と、 を有するシート分類装置。