JPS6332858B2 - - Google Patents

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JPS6332858B2
JPS6332858B2 JP12039084A JP12039084A JPS6332858B2 JP S6332858 B2 JPS6332858 B2 JP S6332858B2 JP 12039084 A JP12039084 A JP 12039084A JP 12039084 A JP12039084 A JP 12039084A JP S6332858 B2 JPS6332858 B2 JP S6332858B2
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JP
Japan
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steel
carburizing
amount
content
test
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Application number
JP12039084A
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English (en)
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JPS6024351A (ja
Inventor
Toshiro Yamamoto
Kenichi Kumagai
Shigehiro Wakikado
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Aichi Steel Corp
Original Assignee
Aichi Steel Corp
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Publication date
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は歯車、ころがり軸受等に用いられる浸
炭用鋼に関するものである。一般に浸炭用鋼は
0.12〜0.25%の炭素量を含有する低合金鋼を浸炭
処理→焼入焼戻処理を施すことによりその表面の
耐摩耗性を向上させ、かつ内部靭性も優れている
ことから軸受、歯車等に広く使用されている。 ところで従来の浸炭用鋼は浸炭処理に6〜10時
間と長時間を要しているため、省エネルギーの立
場から浸炭時間を短縮する試みが検討されてい
る。その一つは、浸炭温度を従来の900〜930℃か
ら950〜1000℃に上げる高温浸炭法である。しか
し、この方法は浸炭炉の耐久性の低下、浸炭材の
オースナイト結晶粒度の粗大化を招く等の問題が
ある。このため、本発明者等の先に特願昭48−
26702号として浸炭温度を従来のままで浸炭時間
を短縮し得る転動接触体用浸炭用鋼を提案した。
この鋼の組成は、重量比にしてC0.36〜0.50%、
Si0.50〜2.00%、Mn0.50〜1.70%、Cr0.50〜1.50
%を含有して残部Feならびに若干の不純物元素
からなる浸炭用鋼で、従来の浸炭用鋼に比較して
C量が高いので浸炭時間を大幅に短縮でき、かつ
優れた強度と疲労寿命を有していることが確認さ
れている。しかしながら、前記先願浸炭用鋼(以
下単に先願鋼という)は、小物の歯車、軸受等に
おいて従来鋼と比較して浸炭焼入後の内部硬さが
高くなること、熱処理歪が大きいことおよび被削
性が劣るという欠点を有している。 本発明は従来の浸炭用鋼の浸炭時間を短縮する
とともに前記先願鋼の欠点を解消する鋼を提供し
ようとするものである。 以下に本発明鋼について詳述する。 第1発明鋼は重量比にしてC0.26〜0.33%、
Si0.50〜1.50%、Mn0.50〜1.50%、Cr0.50〜1.50
%、Al0.020〜0.050%、O0.0025%以下を含有し、
さらにNb0.25%以下含有させ、浸炭時間の短縮
を図るとともに浸炭材の内部硬さを下げ、かつ熱
処理歪を軽減させ、また同時に被削生を改善し、
さらに結晶粒を微細課し靭生を改善したもので、
第2発明鋼は第1発明鋼のNbに代えてVを0.25
%以下含有し、さらにMo0.05〜0.30%含有し第
1発明鋼の浸炭層の焼入生を高めるとともに硬さ
を確保したものである。 つぎに本発明鋼の成分限定理由について説明す
る。 C量 0.26〜0.33% Cは浸炭時間を大きく左右する元素であり、
0.26%以下では浸炭時間短縮の効果が小さいので
下限を0.26%とした。一方C量が多くなり過ぎる
と浸炭材の内部硬さが高くなるとともに熱処理歪
が大きくなるので上限を0.33%とした。 Si量 0.50〜1.50% Siは焼入マルテンサイト組織を緻密にし、浸炭
材の強靭性、衝撃疲労寿命を向上させる。この効
果はSi量が0.50%以上において認められるため下
限を0.50%とした。しかし、Si量が1.50%以上に
なると機械加工性が劣化するので上限を1.50%と
した。 Mn、Cr量ともに0.50〜1.50% MnとCrはともに焼入性を向上させ、浸炭材の
内部硬さを確保する上で欠くことのできない元素
である。浸炭用鋼として必要な焼入性を得るには
Mn、Crともに0.50%以上含有させる必要がある。
しかしMn、Crはともに含有量が増加すると浸炭
材の内部硬さが高くなり過ぎるので上限をそれぞ
れ1.50%とした。 Al量 0.020〜0.050% Alは浸炭時のオーステナイト結晶粒の粗大化
防止に効果のある元素であり、0.020%以上含有
させる必要がある。しかし、0.050%以上ではそ
の効果がかえつて小さくなるので上限を0.050%
とした。 O量 0.0025%以下 OはAlやSiと硬い酸加物を形成し、被削性を
低下させる。本発明鋼はSiを積極添加することを
大きな特徴としているが、Siは地鉄を強化させる
と同時に前述の硬い酸化物を形成し工具摩耗を助
長する。このためO量をできるだけ低下させるこ
とが好ましく上限を0.0025%とした。 Mo量 0.05〜0.30% Moは浸炭層の焼入性を向上させ、浸炭層の硬
さを確保するために効果のある元素であり、0.05
%以上含有させる必要がある。しかし0.30%以上
になると内部硬さが高くなりすぎるため上限を
0.30%とした。 Nb、V量ともに0.25%以下 Nb、Vはともに結晶粒を微細化し靭性の改善
に効果のある元素である。本発明鋼においては内
部靭性を一段と向上させるものであるが、しかし
多く添加しても効果の向上が少ないのでそれぞれ
0.25%以下とした。 つぎに本発明鋼の特徴を従来鋼、先願鋼、比較
鋼と比べ実施例でもつて明らかにする。 第1表においてA−1鋼は現用の浸炭用鋼
SCr22に相当する鋼で、A−5鋼は先願鋼で、C
鋼は第1発明鋼、D鋼は第2発明鋼である。
【表】 炭素ボテンシヤル0.95%、浸炭温度920℃とい
う現用の浸炭処理条件のもとで、浸炭処理時間は
第1表に見られるように鋼中のC量により大きく
左右されA−1鋼はC量が0.18%と最も低いので
浸炭時間は7時間C、D鋼はC量が0.26〜0.33%
と高いので、5〜3時間、A−5鋼はC量が0.39
%と最も高いので1.5時間と鋼中のC量の増加と
ともに浸炭処理時間は短くなつている。ついで前
記処理条件で浸炭を施したA1、A5鋼、C、D鋼
を860℃で30分保持し、ついで油中に直接焼入れ
し、しかる後に160℃で90分間焼もどしを行つた
場合の浸炭深さと内部硬さを第2表に示す。な
お、この試験に用いた試験片は直径15mmφ、長さ
50mmの丸棒である。 また、浸炭深さとしてはC量が0.45%になる表
面からの距離である。
【表】 第2表から明らかなように、0.95mm程度の浸炭
深さを得るに本発明鋼は従来鋼であるA−1鋼が
7時間浸炭して得られる浸炭深さをいずれも3〜
5時間という短い浸炭処理時間で得られることが
知られる。 なお、先願鋼A−5は同一浸炭深さを得るに必
要な浸炭処理時間が1.5時間と本発明鋼よりさら
に短縮されるが、内部硬さがHRC55と高くなり過
ぎるという欠点が顕著に示されている。 また、前述の浸炭処理を施し、ついで焼入、焼
もどしを行つたA1、A5、C、D鋼の熱処理歪を
第1図に示す。 熱処理歪測定に際しては第2図に示すCタイプ
の歪試験片を用い、歪取り焼鈍を行つた後、前述
の浸炭処理→焼入、焼もどし処理を行い、歪取り
焼鈍後の試験片頂部の間隙(2mmで加工)が浸炭
処理→焼入、焼もどし後どれだけ変化するかを調
べた。 第1図から知られるように、熱処理歪は鋼中の
C量の増加とともに大きくなるが、本発明鋼であ
るC、D鋼はいずれも従来鋼A−1と比較すると
やや大きくなる程度で先願鋼A−5と比べると大
幅に改善されていることがわかる。 つぎに第3図は第3表に示す組成からなる鋼に
ついて、Si量を変化させた場合、工具寿命にどの
ような影響を及ぼすかを調べたものである。工具
寿命試験に際してはH−1〜H−6鋼に焼鈍処理
を施し、工具としては高速度鋼工具JIS12−3型
SKH4種を用い、切込み深さ1mm、送り0.2mm/
revで施削し、工具寿命の判定は完全鈍摩として
実施している。
【表】 第3図に見られるように工具寿命が20分に相当
する切削速度(20分寿命切削速度)はSi量の増加
とともに低下し、Si量が1.50%を越えると工具寿
命の低下が顕著に示されている。 また、第4図は第3表に示した鋼についてSi量
の変化により繰り返し衝撃疲労寿命がどのように
影響されるかを調べたものである。繰り返し衝撃
疲労試験に際しては、松村式繰り返し衝撃疲労試
験機を用い、試験片としては第5図に示す形状の
試験片を用い第4表に示す浸炭処理条件により浸
炭処理し、ついて860℃で30分保持後、油中に直
接焼入れ、しかる後に160℃で90分焼もどしを行
い松村式繰り返し衝撃疲労試験を実施した。 なお、衝撃疲労試験における打撃エネルギーは
30Kg/cm2である。
【表】 繰り返し衝撃疲労試験の結果は第4図に見られ
るようにSi量の増加とともに衝撃疲労寿命は向上
しSi量0.50%において実用に供せるに十分な値が
得られている。 以上の如く本発明鋼においてSiは工具寿命およ
び繰り返し衝撃疲労寿命に大きな影響を与える元
素でありその含有量を0.50〜1.50%、好ましくは
被削性の点から上段を1.15%にすることが望まし
い。 つぎに、前記処理を施した前記のA1、A5鋼お
よびC、D鋼の曲げ破断強度と松村式繰り返し衝
撃疲労試験を行つた結果を第5表に示す。 曲げ破断試験に際しては、試験片として8×8
×80mmの角状試験片を用いその中央に5Rの切欠き
を形成し、支点間距離50mmで二点支持し、一点荷
重方法で試験した。疲労寿命試験に際しては松村
式繰り返し衝撃疲労試験機を用い、試験片として
第5図に示す形状の試験片を用い打撃エネルギー
30Kg.m/cm3一定として折損までの繰り返し数を
求めた。
【表】 第5表から知られるように従来鋼A−1の曲げ
破断強度は890Kgであるのに対して本発明鋼C、
D、鋼いずれも1290〜1380Kgと従来鋼に比べ1.4
〜1.7倍高く優れた強靭性を有していることがわ
かる。また先願鋼A−5と比較しても遜色のない
ことがわかる。また松村式繰り返し衝撃疲労寿命
についても従来鋼A−1が1.1×104であるのに対
して本発明鋼C、D鋼は2.3×104〜2.9×104と約
2倍となつており、繰り返し衝撃疲労寿命につい
ても優れていることがわかる。 以上説明のごとく本発明鋼は従来鋼に比較して
浸炭処理時間の大幅に短縮でき、かつ歯車やころ
がり軸受等の浸炭部品に要求される適度な内部硬
さを有し、熱処理歪が小さく、さらに強度、疲労
寿命においても優れ実用上極めて有用な鋼であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は鋼中のC量による熱処理歪の変化を示
した線図、第2図は歪試験に用いた試験片の形状
を示し、第3図は工具寿命が20分に相当する切削
速度とSi量との関係を示した線図、第4図は折損
までの繰り返し数とSi量との関係を示した線図、
第5図は松村式繰り返し衝撃疲労試験片の形状を
示すものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量比にしてC0.26〜0.33%、Si0.50〜1.50
    %、Mn0.50〜1.50%、Cr0.50〜1.50%、Al0.020
    〜0.050%、O0.0025%以下を含有し、さらに
    Nb0.25%以下含有し、残部Feならびに不純物元
    素からなることを特徴とする浸炭用鋼。 2 重量比にしてC0.26〜0.33%、Si0.50〜1.50
    %、Mn0.50〜1.50%、Cr0.50〜1.50%、Al0.020
    〜0.050%、O0.0025%以下を含有して、さらに
    Mo0.05〜0.30%と、V0.25%以下含有し、残部Fe
    ならびに不純物元素からなることを特徴とする浸
    炭用鋼。
JP12039084A 1984-06-12 1984-06-12 浸炭用鋼 Granted JPS6024351A (ja)

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