JPS6332331Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車のラジエータの前部に設けら
れるラジエータシヤツタに関するものである。

従来、この種のラジエータシヤツタは、例えば
ラジエータコアの上端部位置に、同ラジエータコ
アを覆つて通風量を調整するシヤツタシートを巻
装した巻取軸を設けて、シヤツタシートの下端に
設けたひもを牽引して巻取軸からシヤツタシート
を降ろすように構成されている。

しかしながら、上記構成のラジエータシヤツタ
によれば、シヤツタシートをその下限（全閉）位
置まで降ろしたとき、同シヤツタシートのひもが
余まり邪魔になるのをさけるため他の部材に巻き
付ける手間があつた。また、シヤツタシートをそ
の下限（全閉）および上限（全開）位置に停止さ
せておくために、シヤツタシートの下端両側に突
出させた係止片と係止するストツパを、ラジエー
タコアを支持するサイドプレートの上下左右位置
（４ケ所）にそれぞれ設けなければならなかつた。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、ラジエータシヤツタの開
閉操作に際しひもの処理を必要とせず、またスト
ツパを４ケ所も設けなくてもすむラジエータシヤ
ツタを提供することである。

上記目的を達成するため、本考案は、ラジエー
タコア１の一端部側位置に、同ラジエータコア１
を覆つて通風量を調整するシヤツタシート３を巻
装した巻取軸４を設け、また前記ラジエータコア
１の他端部側位置の中央部にシヤツタシート３に
取付けたひも７を直角方向に案内するガイドロー
ラ９を設け、かつ同ガイドローラ９位置付近には
同ひも７の指掛部１１と係合してシヤツタシート
３の全開位置を決めるストツパ１０を設け、また
前記他端部側位置の一端には同指掛部１１と係合
して同シヤツタシート３の全閉位置を決めるスト
ツパ１２を設けたことを特徴としている。

以下本考案の一実施例を図面を参照して説明す
る。第１図は本考案のラジエータシヤツタを装備
したラジエータコア部を示し、また第２図は本考
案のラジエータシヤツタの要部を示している（ラ
ジエータコアは省略されている）。図中符号１は
ラジエータコア、２は断面コ字状のサイドプレー
トで、ラジエータコア１の両側に設けられてい
て、同ラジエータコア１を支持している。

上記サイドプレート２の上部間には、ラジエー
タコア１の前面を覆つて通風量を調整するシヤツ
タシート３を巻装した巻取軸４が支持金具５を介
して回転可能に横架されている。巻取軸４には図
示しないがゼンマイバネ等が設けられていて、シ
ヤツタシート３の巻き取り方向に回転するように
附勢されている。シヤツタシート３の下端両側に
はサイドプレート２に上下方向に移動可能に係合
するほぼコ字状の案内部６がそれぞれ設けられて
いる。またシヤツタシート３の下端中央部は同シ
ヤツタシート３を昇降操作するためのひも７の一
端が取付けられている。

また、上記サイドプレート２の下端部間には横
プレート２ａが設けられていて、同横プレート２
ａの前面中央部には取付金具８を介して上記ひも
７を直角方向に案内するガイドローラ９が回転可
能に設けられている。取付金具８には第３図に示
すようにほぼＵ字状のストツパ１０が一体に設け
られていて、同ストツパ１０に上記ひも７の他端
に設けたリング状の指掛部１１が係止するように
なつている。このストツパ１０は、シヤツタシー
ト３の上限全開位置を規制するものである。ま
た、横プレート２ａの一端（第２図右側）にはコ
字状の別のストツパ１２が設けられている。スト
ツパ１２とガイドローラ９との間の距離は、シヤ
ツタシート３が全開位置にあるとき（第２図参
照）、シヤツタシート３の下端とガイドローラ９
間のひも７の長さとほぼ等しく設定されている。
このストツパ１２に指掛部１１を係止することに
より、シヤツタシート３がその全閉位置に保持さ
れる。

上記構成のラジエータシヤツタによれば、指掛
部１１を横方向に牽引してストツパ１２に係止さ
せることにより、ひも７がガイドローラ９により
同方向に移動され、シヤツタシート３がサイドプ
レート２に案内されて巻取軸４から引き降ろさ
れ、ラジエータコア１の前面を覆い通風量が調整
される。また、この状態から、指掛部１１をスト
ツパ１２から外すと、巻取軸４に設けた図示しな
いゼンマイバネ等により巻取軸４が巻き取り方向
に回転してシヤツターシート３を巻き取り、指掛
部１１がストツパ１０に係止し、シヤツタシート
３がその上限位置に保持される。

なお、上記実施例のように、シヤツタシート３
の下端両側にほぼコ字状の案内部６を設けると、
シヤツタシート３の昇降動作が確実になる。ま
た、従来のようにサイドプレート２に上下方向に
別部材の長尺な案内レールを設けることをしなく
てもすむ。

以上説明したように本考案のラジエータシヤツ
タによれば、ひも７の端部に設けた指掛部１１を
ラジエータコア１の他端部側位置（例えば下端部
位置）の中央部と一端とにそれぞれ設けたストツ
パ１０，１２に係止させるだけでよいから、例え
ば、バンパーの下方やラジエータグリルやその他
の狭まいスペースでも横方向に操作するだけでシ
ヤツタの開閉操作を簡単かつ確実に行なえる。ま
た、ひも７の端部の指掛部１１をストツパ１０，
１２に係止させておくから、従来の如くシヤツタ
の開閉操作に際し、余まつて邪魔になつたひもを
他の部材に巻き付ける等の処理をしなくてもす
む。さらに、案内部６を実施例のように構成すれ
ば従来の如くストツパをサイドプレートの上下右
左の４ケ所に設けることをしなくてもすみ、２ケ
所だけでよい。さらにまた、ひもの端部がどの場
所のストツパに係止されているかを目視するだけ
で、シヤツタの開閉状態が判別できて便利であ
る。また、ストツパ１２を下端２ａの任意位置に
設けておけば、シヤツタシート３の閉じる量を任
意位置に保持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のラジエータシヤツタを装備し
たラジエータコア部の平面図、第２図は本考案の
ラジエータシヤツタの一例を示す部分斜視図、第
３図はガイドローラとその位置に設けられたスト
ツパを詳細に示す斜視図である。 １……ラジエータコア、２……サイドプレー
ト、３……シヤツタシート、４……巻取軸、９…
…ガイドローラ、１０，１２……ストツパ、１１
……指掛部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ラジエータコア１の一端部側位置に、同ラジエ
   ーターコア１を覆つて通風量を調整するシヤツタ
   シート３を巻装した巻取軸４を設け、また前記ラ
   ジエータコア１の他端部側位置の中央部にシヤツ
   タシート３に取付けたひも７を直角方向に案内す
   るガイドローラ９を設け、かつ同ガイドローラ９
   位置付近には同ひも７の指掛部１１と係合してシ
   ヤツタシート３の全開位置を決めるストツパ１０
   を設け、また前記他端部側位置の一端には同指掛
   部１１と係合して同シヤツタシート３の全閉位置
   を決めるストツパ１２を設けたことを特徴とする
   ラジエータシヤツタ。