JPS63316831A - エレクトロクロミツク表示素子 - Google Patents

エレクトロクロミツク表示素子

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JPS63316831A
JPS63316831A JP15371987A JP15371987A JPS63316831A JP S63316831 A JPS63316831 A JP S63316831A JP 15371987 A JP15371987 A JP 15371987A JP 15371987 A JP15371987 A JP 15371987A JP S63316831 A JPS63316831 A JP S63316831A
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JP
Japan
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counter electrode
carbon powder
material layer
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display element
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Pending
Application number
JP15371987A
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English (en)
Inventor
Seiichi Asada
朝田 誠一
Masahiro Amamiya
雨宮 政博
Toshinobu Sueyoshi
俊信 末吉
Shigeo Aoyama
茂夫 青山
Ichiji Miyata
一司 宮田
Tsunemi Oiwa
大岩 恒美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は各種ディスプレイ装置などに利用されるエレ
クトロクロミック表示素子、とくにエレクトロクロミッ
ク物質として酸化タングステンを用いた上記表示素子に
関する。
〔従来の技術〕
この種の表示素子の代表的なものとして、一対の透光性
基板の一方の内面側にインジウム−スズ複合酸化物(以
下、ITOという)などの透明性導電材料からなる表示
電極を介してエレクトロクロミック物質層を形成して所
要パターンを構成するセグメントに分画された表示極と
し、他方の基板の内面全面に形成された対向電極を介し
て対極物質層を設けて対向極とし、対向配置した側基板
の上記両極間に電解液を封入したものがある。
このような表示素子では、上記対向電極を共通電極とし
て所要のセグメントに対応する表示電圧を印加すること
により、エレクトロクロミック物質と対極物質との電解
液を介した反応物質の着色変化で表示がなされる。そし
て、青色表示の場合に上記エレクトロクロミック物質と
して一般に酸化タングステン(WOl)が使用されてお
り、この場合の着色変化は、たとえば電解液としてリチ
ウム塩を非水系溶媒に溶解したものを用いたとき、つぎ
の反応に基づくものである。
ところで、上記の如き酸化タングステンをエレクトロク
ロミック物質として用いた表示素子の対極物質層は、カ
ーボン粉末などの導電性粒子をバインダにて結着した層
(特開昭47−13891号公報、同53−19846
号公報など)、この層にさらにwo、 、WO3の還元
体、ベルリン酸鉄などの粉末を加えた層(特開昭58−
41)9号公報、同56−1920号公報など)、上記
前者の層を接着層として活性炭素繊維を貼着した層(特
開昭59−143130号公報など)などによって構成
されており、とくに上記カーボン粉末として比表面積が
500rrf/g以上と大きいものを使用した場合に高
い注入電気量が得られている。
また、上記電解液では、とくに注入電気量などで好結果
を得るものとして、過塩素酸リチウム(LiC10m 
)やホウフッ化リチウム(LiBF。
)などのリチウム塩を炭酸プロピレンやT−ブチロラク
トンなどの非水系溶媒に溶解させた溶液1、あるいはこ
の溶液にさらに表示素子の応答速度を高める目的で水な
どのプロトン供与物質を少量添加したものが知られてい
る(文献不詳)。
ところが、このように対極物質層にカーボン粉末を用い
るとともに電解液としてリチウム塩とこれを溶解する非
水系溶媒とを含むものを使用した表示素子は、すぐれた
性能を発揮するものの、保存中に注入電気量が低下して
その本来の性能を保持させにくく保存安定性に劣るとい
う難点があった。
そこで、このような難点を改善する手段として、従来で
は、酢酸などの弱酸を電解液に添加する方法(特開昭5
8−125019号公報など)や、タングステン酸、モ
リブデン酸、アクリル酸誘導体ポリマーなどの固体酸を
添加する方法(特開昭59−210479号公報など)
が提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記前者の弱酸を用いる提案法では、こ
の弱酸が表示極のエレクトロクロミック物質層を構成す
る酸化タングステン薄膜に直接に接触していることから
、消着色の繰り返しによって酸化タングステン薄膜が溶
解して性能劣化を招くという問題があった。また、上記
後者の固体酸を用いる方法では、表示素子が冷熱温度サ
イクルを経た場合に、固体酸が温度変化に伴って溶解・
析出し、上記酸化タングステン薄膜への固体酸の析出に
よって表示むらを発生するという新たな問題が生じた。
したがって、この発明は、上記問題点を解決することに
より、保存安定性にすぐれてがっ良好な表示性能を発現
しうるエレクトロクロミック表示素子を提供することを
目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を
重ねた結果、エレクトロクロミック物質層を酸化タング
ステン薄膜にて形成するとともに電解液としてリチウム
塩とこれを溶解する非水系溶媒とを含有するものを使用
する表示素子において、対極物質層に特定性状を有する
カーボン粉末を用いた場合、従来汎用のカーボン粉末を
対極物質層に用いたときにみられる保存中の注入電気量
の低下をほとんど生じず、長期にわたって安定した高性
能が発揮されることを見い出し、この発明をなすに至っ
た。
すなわち、この発明は、少なくとも表示側が透光性であ
る一対の基板と、表示側基板の内面に表示電極を介して
酸化タングステン薄膜からなるエレクトロクロミック物
質層を形成してなる表示極と、対向側基板の内面に対向
電極を介して対極物質層を形成してなる対向極と、これ
ら両極間に封入された電解液とを有するエレクトロクロ
ミック表示素子において、上記対極物質層が少なくとも
カーボン粉末とバインダとを含有する層もしくは少なく
ともこの層と活性炭素繊維とから構成される層からなり
、かつ上記カーボン粉末がこれを10重量倍の純水に浸
漬して1.5分間煮沸して冷却後の上澄液のp Hが5
以下を示すものであり、上記電解液がリチウム塩とこれ
を溶解する非水系溶媒とを含むものからなることを特徴
とするエレクトロクロミック表示素子に係る。
〔発明の構成・作用〕
以下、この発明を図面を参考にして詳しく説明する。
第1図はこの発明のエレクトロクロミック表示素子の一
例を示すものであり、第2図(A)および(B)はその
対極物質層部分の構成例を示している。
図中、1はガラスなどの透光性材料からなる表示側基板
、2は上記同様の透光性材料または非透光性材料からな
る対向側基板、3は上記側基板1゜2間の周辺部に介在
させたガラスやポリエステル樹脂などからなるスペーサ
である。4は表示極であり、表示側基板lの内面に真空
蒸着法、スパッタリング法、イオンブレーティング法な
どの薄膜形成手段によって形成されたITOなどの透明
性導電材料からなる厚みが1,000〜4.000人程
度の表示電極5と、この上に上記同様の手段にて形成さ
れた厚みが3,000〜10,000人程度の酸化タン
グステン薄膜からなるエレクトロクロミック物質層6と
から所定のセグメントに分画された所定パターンに構成
されている。7は表示電極5および基板1内面の露呈表
面を覆うSin、などからなる絶縁保護膜である。
8は対向極であり、対向側基板2の内面全面に形成され
た厚さ1.000〜4,000人程度の対向電極9とこ
の上に形成された対極物質層1oとで構成されている。
上記の対向電極9は、対向側基板2の内面に、前記表示
電極5と同様に透明性導電材料を被着させるか、あるい
は金、白金などの貴金属やこれらと他の金属の合金など
からなる箔状物を圧着ないし接着することにより形成さ
れる。
そして、対極物質層10は、第2図(A)で示すように
少なくともカーボン粉末とバインダとを含有する層10
aの単独層、もしくは第2図(B)で示すように上記同
様の層10b上に厚さ300〜700μm程度のクロス
状の活性炭素繊維10Cを貼着した積層構造に構成され
ている。この層10aの厚みは20〜100μm程度、
また層lobの厚みは300〜700μm程度である。
1)は上記の対向極8と表示極4との間に設けられた背
景材で、対向極8を隠蔽してそれ自身の色調を表示の背
景とするものであり、二酸化チタンなどの顔料とポリテ
トラフルオロエチレン粉末との混合物のシート状成形物
を対向極8上に載置するか、あるいは顔料と電解液との
ゲル体をスクリーン印刷法などで対向極8上に塗着する
ことにより、形成される。12は表示側基板Iの側縁部
に固着された表示極側のリード端子、13は上記同様に
固着された対向極側のリード端子、14は対向極側のリ
ード端子13と対向電極9とを電気的に接続する銀ペー
ストなどで形成した導電層である。
15は前記表示極4と対向極8との間に封入された電解
液であり、過塩素酸リチウムやホウフッ化リチウムなど
のリチウム塩を炭酸プロピレンやγ−ブチロラクトンな
どの非水系溶媒に濃度0.5〜1.5モル/i!程度で
溶解した溶液、もしくはこの溶液にさらにプロトン供与
物質として0.3〜5容量%程度の純水を添加したもの
が使用され、と(にリチウム塩を炭酸プロピレンに溶解
して上記少量の純水を加えたものが好適に使用される。
ここで、対向極8の対極物質層10を構成する前記Ji
 10 aおよび10bに使用するカーボン粉末は、既
述のように10重量倍の水に浸漬して1゜5分間煮沸し
た冷却後の上澄液のP Hが5以下を示すという特定性
状を示すものである。これは、換言すれば酸性化作用つ
まりプロトン供給能力を有するカーボン粉末である。こ
のPHの値が5を超えるものでは後述するように表示素
子の保存安定性を改善する効果が得られない、またこの
PHの値があまりに低すぎると初期の注入電気量の低下
や対向電極9の変質を生じやすいことがら該PHが1以
上であることが望ましく、とくに好ましくは該PHが1
.5〜4.0の範囲、さらに好ましくは2〜3.5の範
囲となるカーボン粉末を使用するのがよい。
なお、上記のPH測定条件はJIS規格で規定されるも
ので、煮沸はCO□成分による影響を排除するためにな
される。この煮沸温度は言うまでもなく100℃であり
、また冷却後のPH測定温度は25℃である。
すなわち、前記の如く酸化タングステン薄膜からなるエ
レクトロクロミック物質層6ならびにリチウム塩とこれ
を溶解する非水系溶媒とを含む電解液15を構成要素と
する表示素子において、対極物質層lOを構成する前記
層10aまたは10bに上記性状のカーボン粉末を用い
ると、従来汎用のカーボン粉末を使用した場合にみられ
る保存中の注入電気量の低下がほとんどなく、しかも冷
熱温度サイクルを経ても表示むらを生じない。
このような特定性状のカーボン粉末の使用によって上記
のすぐれた効果が奏される理由は、明確ではないが、つ
ぎのように推測される。すなわち、従来汎用の通常のカ
ーボン粉末は前記条件によるPH値が7程度を示すもの
であり、プロトン供給能力を有さすこれを対極物質層に
使用した場合にこの層の比表面積を著しく増大させ、こ
れにより前記リチウム塩と非水系溶媒とを含む電解液か
らエレクトロクロミック物質層の酸化タングステン薄膜
中へのリチウムイオンの取り込みが過度に進行するよう
に作用し、その結果として酸化タングステン薄膜の経時
的な不活性化現象を生じて注入電気量の低下を招くもの
と思われる。
これに対して、この発明で使用する上記特定性状のカー
ボン粉末は、プロトン供給能力を有しており、これを含
有する層10a、10bに接触する電解液15を適度に
酸性化する作用を示し、これによって従来のような電解
液から酸化タングステン薄膜へのリチウムイオンの侵入
が効果的に抑制されて上記不活性化現象が防止され、長
期保存後でも注入電気量の低下が著しく低減するものと
推定される。また、この発明では、電解液15中にその
酸性化成分を添加する必要がないため、従来の提案法の
如き添加した酢酸などによる酸化タングステン薄膜の溶
解に伴う性能劣化や添加した固体酸の温度サイクルに伴
う析出・溶解作用による表示むらを生じる恐れがない。
このような特定性状のカーボン粉末は、通常のカーボン
粉末を種々の方法で酸化処理することによって容易に得
られる。この酸化処理手段としては、(1)酸素、窒素
酸化物、イオウ酸化物、リン酸化物などの少なくとも一
種を含む雰囲気中での粉砕処理、(II)上記と同様の
雰囲気中での熱処理、(III)上記と同様の雰囲気中
でのプラズマ処理、(IV)オゾン処理などが挙げられ
、とくに(I)の粉砕処理はカーボン粉末を空気が入っ
たボールミル中で粉砕するだけの簡単な方法を採用でき
る点から好適である。
なお、このような酸化処理によって前記条件でのPH値
が5以下となる理由は、明確ではないが、酸化処理の過
程でカーボン粉末の粒子表面に−C00H,SO3H,
SO4H,NOX H(x=1〜3)の中から選ばれた
少なくともひとつの基や、その他−OH基などの酸性化
作用をもたらす成分が導入されることによるものと考え
られる。
ここで、対極物質層10の層10aまたは1゜bに使用
するカーボン粉末は、その全体としての前記PHの平均
が5以下であればよく、必ずしも全量を該P H5以下
のものとする必要はなく、PH5以下のものとPH5を
超えるものとを併用しても差し支えない。またカーボン
粉末の比表面積<BET法)は、150m/g以上、さ
らに5゜Ord/g以上、とくに好適には1,000r
rf/g以上がよい。
このようなカーボン粉末の使用量は、形成される対極物
質層10つまり層10aまたは10bをその1cnlあ
たり1m7!となる割合の水に浸漬して1.5分間煮沸
した冷却後の抽出液のPHが5以下、好ましくは1〜5
の範囲となるように調整するのがよい。さらにこのPH
は1.5〜4.0の範囲、最適には2〜3.5の範囲と
なるようにするのがよい。
この使用量が少なすぎる、つまり上記PHが高すぎる場
合は前記した保存安定性の改善効果が不充分となり、逆
に使用量が多すぎる、つまり上記PHが低すぎる場合は
初期の注入電気量の低下や対向電極9の変質を招く恐れ
があり、いずれも好ましくない。なお、ここで上記水の
量を層10aまたは10bのl crlあたり1mj2
としているのは、カーボン粉末がバインダで結着されて
いるためにその酸性化作用がカーボン粉末単独の作用よ
りも少なく現われることによる。
カーボン粉末を結着する上記バインダとしては、ポリテ
トラフルオロエチレン粉末の如き粉末形態でカーボン粉
末と混合して加熱により結着作用を示す各種高分子物質
、あるいは一般に導電性ペースト用のバインダとして知
られる常温硬化型および加熱ないし放射線硬化型の種々
の樹脂成分を使用可能であるが、電解液15およびエレ
クトロクロミック物質層6に対して被毒作用を有しない
ものが好ましい。
なお、対極物質層10を構成する層10aまたはlOb
中には、上記カーボン粉末とともに必要に応じてWO3
、Mn0t s F ez Ox  ’ WO:+など
の酸化物系対極活物質の粉末を配合してもよい、その配
合量はバインダ100重量部に対して200重量部以下
とするのがよい。
以上の構成からなるこの発明のエレクトロクロミック表
示素子は、リード端子12.13を介して表示極4と対
向極8との間に所要の電圧を印加することにより、表示
極4のエレクトロクロミック物質層6を構成する酸化タ
ングステンと対向極8の対極物質層10との電解液15
を介した反応物質の着色変化、つまり無色透明から青色
への変化により、表示側基板1の表面に所望のパターン
が表示される。
〔発明の効果〕
この発明に係るエレクトロクロミック表示素子は、エレ
クトロクロミック物質層が酸化タングステン薄膜からな
るとともにリチウム塩とこれを溶解する非水系溶媒を含
む電解液を用いるものにおいて、対向極の対極物を層に
使用するカーボン粉末としてその10重量倍の純水に浸
漬して1.5分間煮沸した冷却後の上澄液のPHが5以
下を示す特定性状のものを用いているため、保存中の注
入電気量の低下がほとんどみられず、長期にわたって安
定した高い応答特性を示し、また冷熱温度サイクルを経
ても表示むらのない美麗な表示パターンが保持される。
〔実施例〕
以下、この発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
以下の各実施例で使用したカーボン粉末は、原料カーボ
ン粉末として(A)ライオンアクゾ社製の商品名ケッチ
ェンブラック(BET比表面積1,000イ/g、PH
7)と(B)キャボット社製の商品名モーガル(BET
比表面積140tri/ gSP H3,2)の一方も
しくは両方を用いて下記第1表で示す処理を施したもの
であり、表記したBET比表面積およびPHを示すもの
である。
なお、ここでいうPHは、カーボン粉末を10重量倍の
水に浸漬して1.5分間煮沸(100℃)し、冷却後(
25℃)に上澄液のPHを測定したものである。また、
表中のボールミルによる粉砕はボールミル中に空気を含
む状態で行った。
第1表 実施例1 縦401)m、横120f1.厚さ1.1 wmの透明
ガラス製の表示側基板の一面に、真空蒸着法により、厚
さ2.000人のITOからなる表示電極とこの上に被
着する厚さ3.000人の酸化タングステン薄膜からな
るエレクトロクロミック物質層を形成するとともに、基
板および表示電極の露出面に厚さ5,000人のSin
gからなる絶縁保護膜を設け・所定パターンを有する表
示極を構成した。
一方、縦36f1.横1)6mm、厚さ1.1nの透明
ガラス製の対向側基板の一面全面に、厚さ2,000人
のITOからなる対向電極を形成し、この上に第1表記
載のカーボン粉末とポリテトラフルオロエチレン粉末と
の重量比5:1の混合物を1dあたり60暉の割合で圧
着して層を形成し、さらにこの層上に活性炭素繊維クロ
ス(クラレ社製;20■/d、厚さ25μm)を圧着し
、空気中で200℃にて2時間の加熱処理を施して対極
物質層となし、対向極を構成した。
そして、上記の側基板を、表示極と対向極とが向かい合
う形でかつ両極間に二酸化チタン顔料とポリテトラフル
オロエチレン粉末との混合物の厚さ200μmのシート
状成形物(住人電気工業社製の商品名アポロン)からな
る背景材を装填し、周辺部に厚さ1鶴のポリエチレンテ
レフタレート製環状スペーサを介在させて対向配置し、
側基板とスペーサとの対接面を接着封止するとともに、
内部に0.8モル/lの過塩素酸リチウムと0.5モル
/1の純水を含む炭酸プロピレン溶液からなる電解液を
3 m l封入した。最後にリード端子の取り付けと銀
ペースト塗布による導電層の形成を行い、第1図および
第2図(B)に示す構成のエレクトロクロミック表示素
子を作製した。
実施例2 カーボン粉末とポリテトラフルオロエチレン粉末との混
合物を1−あたり120■の割合で対向電極上に圧着し
、かつ活性炭素繊維クロスの貼着を行わずに対極物質層
を形成した以外は、実施例1と同様にして第1図および
第2図(A)に示す構成のエレクトロクロミック表示素
子を作製した。
実施例3〜7 第1表に示すカーボン粉末を使用した以外は、実施例1
と同様にしてエレクトロクロミック表示素子を作製した
比較例1 カーボン粉末として前記(A)のケッチェンブラックを
未処理のまま使用した以外は、実施例1と同様にしてエ
レクトロクロミック表示素子を作製した。
比較例2 カーボン粉末として前記(A)のケッチェンブラックを
未処理のまま使用した以外は、実施例2と同様にしてエ
レクトロクロミック表示素子を作製した。
比較例3 電解液中に酢酸を2.5モル/lの割合で含有させた以
外は、比較例1と同様にしてエレクトロクロミック表示
素子を作製した。
比較例4 電解液中にタングステン酸粉末を30g/lの割合で混
合分散させた以外は、比較例1と同様にしてエレクトロ
クロミック表示素子を作製した。
以上の実施例および比較例の各表示素子について、±1
.2V、IHzの方形波交流電圧を印加したときの初期
注入電気量と、各表示素子を45℃にて60日間保存し
たのちの同様条件による注入電気量の低下率(初期注入
電気量を基準)とを測定した。また、各表示素子につい
て、上記駆動電圧で3×106回消着色を繰り返したと
きのエレクトロクロミック物質層の酸化タングステン(
WQ3)の溶解の有無と、45℃□25℃の冷熱温度サ
イクルを5×106回経たのちの上記駆動条件による表
示むらの有無をそれぞれ目視観察した。
これらの結果を、対極物質層のカーボン粉末を含む層の
PH(溶媒で洗浄・乾燥後1dあたり1mlの水に浸漬
して100℃、1.5分間煮沸し、25℃に冷却したの
ちの抽出液のPH)とともに第2表に示す。
また、実施例1と比較例1の表示素子について、45℃
で保存したときの保存日数と注入電気量(前記と同条件
で測定)の低下率との関係を第3図に示す。図中の曲線
aは実施例1、曲線すは比較例1のそれぞれ特性である
第  2  表 上表および第3図の結果から、対極物質層に前記P H
が5以下であるカーボン粉末を使用したこの発明の表示
素子(実施例1〜7)は、充分な初期の注入電気量を示
し、かつ長期保存によっても注入電気量の低下が少なく
、また消着色を繰り返してもエレクトロクロミック物質
層の溶解を全くあるいはほとんど生じず、温度サイクル
を経ても表示むらを発生せず、耐久性および表示特性に
す(れることが明らかである。そして、と(に上記カー
ボン粉末として、PHが1.5〜4.0であるものが初
期の注入電気量と保存安定性の面でよりすくれており、
さらにPHが2〜3.5であるものが極めて優秀である
ことが判る。
これに対して、従来汎用のカーボン粉末を使用した表示
素子(比較例1.2)では保存後の注入電気量の低下が
著しく、また電解液中に弱酸を加えたもの(比較例3)
では消着色の繰り返しによってエレクトロクロミック物
質層の溶解を生じて性能劣化を招き、また電解液中に固
体酸を加えたもの(比較例4)では温度サイクルを経た
場合に表示むらを生じることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係るエレクトロクロミック表示素子
の構造例を示す断面図、第2図(A)および(B)は第
1図の円■部分の拡大断面図、第3図は実施例1と比較
例1のエレクトロクロミック表示素子の45℃での保存
下における保存日数と注入電気量の低下率との相関図で
ある。 1・・・表示側基板、2・・・対向側基板、4・・・表
示極、5・・・表示基板、6・・・エレクトロクロミッ
ク物質層、8・・・対向極、9・・・対向電極、10・
・・対極物質層、10a、10b・・・カーボン粉末と
バインダとを含有する層、10c・・・活性炭素繊維、
15・・・電解液 特許出願人  日立マクセル株式会社 第1 図 第3図 春春g敗(ロ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも表示側が透光性である一対の基板と、
    表示側基板の内面に表示電極を介して酸化タングステン
    薄膜からなるエレクトロクロミック物質層を形成してな
    る表示極と、対向側基板の内面に対向電極を介して対極
    物質層を形成してなる対向極と、これら両極間に封入さ
    れた電解液とを有するエレクトロクロミック表示素子に
    おいて、上記対極物質層が少なくともカーボン粉末とバ
    インダとを含有する層もしくは少なくともこの層と活性
    炭素繊維とから構成される層からなり、かつ上記カーボ
    ン粉末がこれを10重量倍の純水に浸漬して1.5分間
    煮沸して冷却後の上澄液のpHが5以下を示すものであ
    り、上記電解液がリチウム塩とこれを溶解する非水系溶
    媒とを含むものからなることを特徴とするエレクトロク
    ロミック表示素子。
  2. (2)カーボン粉末が−COOH、−SO_3H、−S
    O_4H、−NO_xH(x=1〜3)の中から選ばれ
    た少なくともひとつの基を含むものからなる特許請求の
    範囲第(1)項記載のエレクトロクロミック表示素子。
  3. (3)カーボン粉末が酸化処理されたものである特許請
    求の範囲第(1)項または第(2)項記載のエレクトロ
    クロミック表示素子。
JP15371987A 1987-06-19 1987-06-19 エレクトロクロミツク表示素子 Pending JPS63316831A (ja)

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JP15371987A JPS63316831A (ja) 1987-06-19 1987-06-19 エレクトロクロミツク表示素子

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JP15371987A JPS63316831A (ja) 1987-06-19 1987-06-19 エレクトロクロミツク表示素子

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009008748A (ja) * 2007-06-26 2009-01-15 Tokai Rika Co Ltd エレクトロクロミックミラー
JP2009008747A (ja) * 2007-06-26 2009-01-15 Tokai Rika Co Ltd エレクトロクロミックミラー
JP2009031731A (ja) * 2007-06-26 2009-02-12 Tokai Rika Co Ltd エレクトロクロミックミラー

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