JPS6330908Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、換気扇に関し、特に換気口に遠心デ
イフユーザ風路を形成して静圧特性を向上した換
気扇に関する。

従来より屋内・外を仕切る壁の開口部に、フア
ンとこれを駆動するモータとを内設した筒状換気
扇本体を挿入取付して室内換気を行うようにした
換気扇がある。

かかる従来の換気扇は静圧特性が劣り、単位風
量、単位風圧当りの騒音レベルである比騒音レベ
ルが高いという欠点があつた。

そこで、本考案は以上のような従来の実情に鑑
み、筒状換気扇本体の吹出口側に遠心デイフユー
ザ風路を形成することにより、これまで捨てられ
ていた速度エネルギー分を静圧に変換して静圧特
性を向上させ、比騒音レベルを低下させるように
した換気扇を提供するものであり、特に、換気の
流れを良好にするベルマウス部を風路を形成する
部材に一体に設けると共に油等による換気口外端
面側の汚れを防止するようにしたものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

図において、１７は屋内・外を仕切る壁で、１
の開口が形成されている。３は筒状の換気扇本体
で、３ａ及び３ｂはその両端に設けられた換気口
で、夫々屋外及び屋内に開放される。４は換気扇
本体３内の屋外側換気口３ａ側に配置されたフア
ン、５は該フアン４の駆動用モータで、６は取付
足により換気扇本体３内壁に固定されている。２
は壁１７の開口１内周に嵌合取付された換気扇取
付用木枠である。そして、換気扇本体３はその軸
方向が開口１の軸方向に合致するように木枠２内
に挿入され、７のうちわボルトによつて該木枠２
内壁に固定支持されており、屋外側換気口３ａの
開口端面は壁１７の開口１面と合致して屋外に開
放されている。８は屋外側換気口３ａに結合され
た第１の風路部材で、換気口３ａ内側に形成さ
れ、換気口３ａから吹き出される換気方向に拡が
る第１のベルマウス部８ｂと該ベルマウス部８ｂ
とダクト部分８ｃを介して連らなり、換気口３ａ
から吸い込まれる換気方向に拡がる第２のベルマ
ウス部８ｄと前記第１のベルマウス部８ｂ周縁か
ら換気口３ａ開口面から離れて拡がつて円錐状面
形状に張り出すリング部８ａとを一体成形した構
成である。９は換気口３ａと対面する位置に第１
の風路部材８と所定の間隔を介して略平行に配設
された円板状の第２の風路部材で、第１の風路部
材８と外径が略同一に形成され、該第１の風路部
材８前端面に１０の連結部材を介して連結されて
いる。

そして、これら第１及び第２の風路部材８，９
によつて換気口３ａには遠心デイフユーザ風路１
５が形成される。尚、前記フアン４はその前端部
が第１のベルマウス部８ｂとダクト部分８ｃとの
結合位置から外方に突出するように位置付けられ
ている。一方、１１は屋内側換気口３ｂを覆うよ
うに配設された化粧グリルで、多数の開口１１ａ
を有し、中央部に配した１４の取付ねじによつて
モータ５端面に固定された固定金具１３に固定取
付されている。１２は化粧グリル１１内面に接触
取付されたグリスフイルターである。

かかる構成によれば、遠心デイフユーザ風路１
５を形成したことにより、これまで捨てられてい
た速度エネルギー分を静圧に変換して換気扇の静
圧特性を向上でき、これにより単位風量、単位風
圧当りの騒音レベルを低下させて、実使用状態時
の騒音を低下させることができる。

又、本構成においては、第１の風路部材８に吹
き出し空気及び吸い込み空気に対するベルマウス
部８ｂ，８ｄを一体成形したから、異なる換気の
流れを共にスムーズにすることができ、第１の風
路部材８にベルマウス部８ｂ，８ｄを一体成形し
ことにより、別部材でこれらのベルマウス部８
ｂ，８ｄを設ける必要がないので部品数低減を図
れる等構造の簡単なものとできる。

更に、第１の風路部材８に、第１のベルマウス
部８ｂ周縁から換気口３ａ開口面から離れて拡が
つて円錐面形状に張り出すリング部８ａを設ける
ようにしたから、油成分を含んだ吹き出し空気等
による壁１７外面の汚損を防止することができ、
特に、図に示すようにリング部８ａの下端から落
下する油を受けて溜める油溜り１６を設ければ、
油の落下による屋外の汚損を効果的に防止するこ
とができる。

以上説明したように本考案によれば、換気扇本
体の換気口に第１及び第２の風路部材による遠心
デイフユーザ風路を設けることにより、静圧特性
が向上して吸込側にグリスフイルターを設けても
風量低下は少なく騒音も低くすることができる。
又、換気口に前記第１の風路部材に一体成形した
ベルマウス部を設けたことにより、換気の流れを
スムーズなものとできる。更に、本考案によれ
ば、第１の風路部材に換気口開口面から円錐面形
状に張り出すリング部を一体成形したことにより
油等による換気口開口端部側の汚損を効果的に防
止できる実用的効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る換気扇の一実施例を示す縦断
面図である。 １……開口、３……換気扇本体、３ａ……換気
口、４……フアン、５……モータ、８……第１の
風路部材、８ａ……リング部、８ｂ，８ｄ……ベ
ルマウス部、９……第２の風路部材、１５……遠
心デイフユーザ風路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) フアンと該フアンの駆動用モータとを内設し
   てなる筒状の換気扇本体の前記フアンが位置す
   る側の換気口開口端部に、該換気口内側に形成
   され、換気口から吹き出される換気方向に拡が
   る第１のベルマウス部と換気口から吸い込まれ
   る換気方向に拡がる第２のベルマウス部と前記
   第１のベルマウス部周縁から前記換気口開口面
   から離れて拡がつて円錐面形状に張り出すリン
   グ部とを一体成形してなるリング状の第１の風
   路部材を結合する一方、前記換気口と対面する
   位置に前記第１の風路部材と所定の間隔を介し
   て略平行に該第１の風路部材と外径が略同一の
   第２の風路部材を設けたことを特徴とする換気
   扇。 (2) フアンを第１のベルマウス部の拡大開始位置
   より外方に一部突出するように位置されたこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の換気扇。 (3) 換気口の吸込側に、グリスフイルターと該グ
   リスフイルターを固定するための化粧グリルを
   設けたことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項又は第２項記載の換気扇。 (4) 第１の風路部材のリング部の下部に油溜りを
   設けたことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項〜第３項のうちいずれか１つに記載の
   換気扇。