JPS633063Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案はラジオ受信機、テープレコーダ等の電気
機器における釦操作装置に関し、簡単な構成で並
設される複数個の操作釦のがたつきを少なくする
ことができる、優れた釦操作装置を提供すること
を目的とするものである。

一般にプツシユスイツチやタツチスイツチ等の
スイツチ装置を押釦操作する場合にはこれら複数
のスイツチ装置をプリント基板を並設してキヤビ
ネツト内に収納し、一方上記キヤビネツトに設け
た複数の透孔のそれぞれから上記複数のスイツチ
装置に対応するように複数の操作釦を並設して突
設し、上記操作釦を押圧操作することにより上記
スイツチ装置を作動させるように構成していた。
しかしながら、このような釦操作装置ではプリン
ト基板の設計上の問題でスイツチ装置の配置間隔
を狭くして並設しなければならないが、操作釦自
体はその押圧操作性をよくするために大きくした
い場合がある。このような場合、それぞれの操作
釦の間に設けた仕切壁のために操作釦自体が小さ
くなり、又、それぞれの操作釦の間の仕切壁を除
去してデザイン的に美しいものにするため、上記
キヤビネツトに並設された複数の操作釦が通る長
孔を設けることが考えられるが、長孔を設けただ
けでは並設した複数の操作釦の位置がずれたり、
ぐらつきが大きくなるという欠点があつた。

本案はこのような従来の欠点を解消するもので
あり、以下、本案について実施例の図面と共に説
明する。

図面は本案の釦操作装置の一実施例を示してお
り、図中、１は合成樹脂製のキヤビネツト、２は
上記キヤビネツト１の前面板に設けた長孔３に貫
通される操作釦であり、上記長孔３に複数個並設
されて上記キヤビネツト１の前面板から突出され
ている。上記操作釦２はその下面にガイド片４が
突設されており、上記キヤビネツト１の前面板１
の背面に突設した突片７のガイド溝６に上記ガイ
ド片４が案内されて摺動自在に構成されている。
１２は上記キヤビネツト１内に図示していない取
付ねじで固定されたプリント基板、１０は上記プ
リント基板１２上に互に並設されたスイツチ装置
本体であり、上記スイツチ装置本体１０の操作軸
１１が継手９を介して上記操作釦２に結合されて
いる。ここで、上記スイツチ装置本体１０は上記
プリント基板１２に直付けされており、上記キヤ
ビネツト１の前面板に設けた突片７のガイド溝６
のピツチと上記スイツチ装置本体１０の配置間隔
とを完全に合致させることは製造上難しく、わず
かなずれを生ずることが多い。この場合、上記操
作釦２を上記スイツチ装置本体１０の操作軸１１
にしつかりと動かないように固定してしまうと、
上記突片７のガイド溝６と上記操作釦２のガイド
片４がわずかでもずれることによつて摩擦抵抗が
増大したり、スイツチ装置本体１０の内部に無理
なストレスが加わつたり、操作釦２が傾いたりす
る不都合が考えられる。したがつて、本例では上
記スイツチ装置本体１０の操作軸１１の上記操作
釦２の嵌入部に角度運動自在な継手９を使用し
て、上述の不都合を解消している。上記継手９は
上記操作釦２の後端に設けた凹部５に嵌合される
ものであり、第５図に示すように上記スイツチ装
置本体１０の操作軸１１が嵌合される孔部９ａと
角度運動自在に変形可能な弾性部９ｂを有してい
る。１４は上記キヤビネツト１の前面板に設けた
表示窓１５に対応して配置された透明パネルであ
り、その端部に傾面１４ａを有している。この透
明パネル１４の傾面１４ａは上記プリント基板１
２に取付けたスイツチ装置本体１０に操作釦２を
嵌合した状態で、その操作釦２を上記キヤビネツ
ト１の前面板に設けた長孔３に挿入するとき、上
記操作釦２を上記斜面１４ａに当接させてスライ
ドさせることにより上記操作釦２を上記長孔３に
挿入しやすくするものである。

尚、上記の実施例ではガイド溝６を有する突片
７はキヤビネツト１の前面板の背面に一体に形成
したが、この突片７は別部材で形成して上記長孔
３の近傍に固定したものであつてもよい。又、操
作釦２にガイド溝を設けてキヤビネツトの長孔３
の近傍に上記ガイド溝に入り込むガイド片を設け
ても同等の作用効果を奏するものである。又、継
手９は操作釦２と個別に形成したが、操作釦２が
弾性変形可能な材料で成形される場合には一体に
形成してもよいものである。

以上のように本案によれば、キヤビネツトの一
側面に設けた長孔に複数の操作釦を突出するよう
に並設し、上記複数の操作釦のそれぞれに設けた
ガイド片又はガイド溝を上記キヤビネツトの一側
面の内面側に上記長孔に近接して設けたガイド溝
又はガイド片に嵌入し、上記操作釦の押圧するよ
うに構成したので、上記操作釦を上記長孔に並設
したときの上記操作釦自体のがたつき、ぐらつき
を極力少なくすることができ、操作釦のガイドが
キヤビネツトがキヤビネツト内面側に位置してい
る関係で操作釦の外面に摺動傷が付いても外観上
見苦しくなるようなことがない利点を有するもの
である。しかも、スイツチ装置本体の操作軸は角
度運動自在な継手を介して操作釦に結合されてい
るため、その継手によつてスイツチ装置本体の操
作軸と操作釦の配置位置のずれを吸収し、円滑な
スイツチ操作を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の釦操作装置の一実施例を示す断
面図、第２図は同装置の組立斜視図、第３図は同
装置の要部拡大平面図、第４図は同装置の要部拡
大断面図、第５図は同装置の要部の拡大断面図で
ある。 １……キヤビネツト、２……操作釦、３……長
孔、４……ガイド片、６……ガイド溝、９……継
手、１０……スイツチ装置本体、１１……操作
軸、１２……プリント基板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤビネツトの一側面板に設けた長孔から突出
   するように並設した複数の操作釦のそれぞれに角
   度運動自在な継手を介して上記キヤビネツト内に
   収納したプリント基板に取付けたスイツチ装置本
   体の操作軸を結合し、かつ上記操作釦のそれぞれ
   に設けたガイド片又はガイド溝を上記キヤビネツ
   トの一側面板の背面に設けたガイド溝又はガイド
   片のそれぞれに嵌入して上記操作釦を上記スイツ
   チ装置本体の操作軸方向に案内するように構成し
   たことを特徴とする釦操作装置。