JPS63306082A - 感熱記録紙 - Google Patents

感熱記録紙

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JPS63306082A
JPS63306082A JP62142353A JP14235387A JPS63306082A JP S63306082 A JPS63306082 A JP S63306082A JP 62142353 A JP62142353 A JP 62142353A JP 14235387 A JP14235387 A JP 14235387A JP S63306082 A JPS63306082 A JP S63306082A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱及び電場により可逆的に着色状態が変わる
新規な感熱記録紙に関するものであり、特に多色化が容
易な感熱記録紙に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、熱及び電場により可逆的に着色状態が変わる
感熱記録紙において、酸化電位又は還元電位(あるいは
これら両者)が異なり発色の異なる少なくとも2種類の
色素を混合使用することにより、 各色素の酸化・還元電位の相違を利用して色素毎の発色
状態を熱的、電気的に制御可能となし、容易に多色化を
図ることが可能な新規な感熱記録紙を提供しようとする
ものである。
〔従来の技術〕
感熱記録紙の分野においては、表示材料としてロイコ色
素を顕色剤とともに微結晶状態でバインダ中に分散した
ものが用いられており、その熱溶融によりこれら色素と
顕色剤とを分子レベルで接触させ、発色させるようにし
ている。したがって、従来感熱記録紙としては、ロイコ
色素とフェノール性顕色化合物の微結晶を親水性バイン
ダとともに合成紙等の基紙(支持体)に分散・塗布した
ものが広く用いられている。
しかしながら、かかる構成の従来の感熱記録紙では、製
造上のプロセス等から考えて、どうしてもいわゆる地力
プリ(印字前の若干の発色)が発生し・てしまっている
、すなわち、ロイコ色素とフェノール性顕色化合物の微
結晶が親水性バインダ中への混練工程、塗布工程、乾燥
工程等で若干反応してしまうことは避けられず、結果と
して感熱記録紙全体が印字前であるにもかかわらず若干
灰色に発色してしまい、良好な白色状態の感熱記録紙を
得ることは難しいのが現状である。また、前述の従来の
感熱記録紙は、不用意な加熱による発色を抑えることが
できず、例えば保存中あるいは印字後であっても熱を加
えるとさらに発色し、印字情報が判読不可能になったり
、著しい画像品位の低下を招いている。
あるいは、近年、事務処理における書類の量は増加の一
途をたどり、省スペース、省資源の観点から、繰り返し
使用可能な感熱記録紙が要望されている。さらには、書
類の視認性を良好なものとするために、感熱記録紙の多
色化等も検討されている。
ところが、従来の感熱記録紙では、これらの要望に対処
することは難しく、再生による繰り返し使用はほとんど
不可能である。
また、感熱記録紙の多色化に関して言えば、従来では単
色のものが主流で、多色化したものは一般的ではない、
すなわち、従来の感熱記録紙において、多色化を実現す
るためには例えば感応温度の異なる材料を混合して用い
ることが考えられるが、印字(または印画)の際に加熱
温度を正確にしかも均一に制御することは難しく、実用
化レヘルに達していないのが現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように、従来の感熱記録紙は、安定性に欠けること
、多色化が難しいこと、繰り返し使用が難しいこと等の
問題を有しており、これらを解消する新しい感熱記録紙
の実現が待たれている。
そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑みて提案された
ものであって、不用意な発色がなく、多色化が容易で、
発色も鮮やかな感熱記録紙を提供することを目的とする
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、熱的、′:1気的に発消色状態を制御可
能な新規な感熱記録紙を開発せんものと長期に亘り鋭意
研究を重ねた結果、固液変化を示す材料層において当該
材料層の加熱溶融により色素の酸化還元を誘発する電極
反応を起こすことができ、さらに酸化還元電位の異なる
複数の色素を用いれば各色素の発色を個別に制御できる
との知見を得るに至った。
本発明の感熱記録紙は、かかる知見に基づいて完成され
たものであって、酸化還元電位が異なり発色の異なる少
なくとも2種類の色素と支持電解質とを含み加熱冷却に
より固液変化を行う材料層と、上記材料層の少なくとも
一方の面に積層形成され該材料層に電流を印加する電極
よりなり、上記色素は上記材料層が液化された状態で該
材料層に電位を印加することにより酸化及び/又は還元
され発消色することを特徴とするものである。
ここで、材料層に使用する色素は、電気的な酸化・還元
反応により発色、消色あるいは変色するものであればい
ずれも使用でき、またこれら発色。
消色あるいは変色は可逆的、不可逆的であるかを問わな
い、前記発消色が可逆的であれば繰り返し使用が可能と
なり、不可逆的であれば追記型(いわゆるライトワンス
タイプ)の感熱記録紙として使用することができる。
かかる色素としては、トリフェニルメタンフタリド類や
フルオラン類、チオフルオラン類、インドリルフタリド
類、ローダミンラクタム類、アザフタリド類等のラクト
ン環を有するロイコ色素が挙げられ、以下の化合物が例
示される。
先ず、トリフェニルメタンフタリド類としては、クリス
タルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクト
ン等が挙げられ、フルオラン類としては3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−ジエチ
ルアミノー7一メトキシフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−ベンジルオキシフルオラン、1.2−ベンズ−
6−ジエチルアミノフルオラン、3.6−ジーp−)シ
イジノ−4,5−ジメチルフルオラン−フェニルヒドラ
ジド−γ−ラクタム、3−アミノ−5−メチルフルオラ
ン、2−メチル−3−ア箋ノー6−メチル−7−メチル
フルオラン、2.3−ブチレン−6−ジーn−ブチルア
ミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(バラトルイジノ
)−フルオラン、7−アセトアミノ−3−ジエチルアミ
ノフルオラン、2−ブロム−6−シクロヘキジルアミノ
フルオラン、2.7−ジクロロ−3−メチル−6−n−
ブチルアミノフルオラン等が挙げられる。
また、チオフルオラン類としては3−ジエチルアミノ−
6−メチル−7−ジメチルアミノ−チオフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノ−チオフルオ
ラン等が挙げられ、インドリルフタリド類としては8−
(4−ジエチルアミノフェニル)−8−(1−エチル−
2−メチルインドール−8−イル)フタリド、3.3−
ビス(1−エチル−2−メチル−8−イル)フタリド。
3.3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)フ
タリド、3−(4−ジ−n−ブチルアミノフェニル)−
3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、
8−(4−(ジメチルアミノ)フェニル)−3−(N、
N−ビス−(4−オクチルフェニル)アミン〕フタリド
等が挙げられる。
さらに、ローダミンラクタム類としてはローダミンラク
トン等が、アザフタリド類としては3゜3−ビス(l−
エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザ
フタリド等が挙げられる。
その他、ロイコベーシックシアニン、ロイコマラカイト
グリーン、ロイコクリスタルバイオレット、p、p′−
テトラジメチルジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケト
ン)、オキサジン系ロイコ感熱色素(深土ケ谷化学社製
、商品名C5B−12等)、スピロピラン系ロイコ感熱
色素(採土ケ谷化学社製、商品名C3R−13等)、キ
ノリン系ロイコ感熱色素(採土ケ谷化学社製、商品名C
3Y−13等)等も使用可能である。
これらのなかで、フルオラン系化合物やフタリド系化合
物等、ラクトン環を有するロイコ色素であることが好ま
しい、このラクトン環を有するロイコ色素を使用すれば
、良好に可逆的な酸化・還元反応が起こり、したがって
可逆的に発消色が繰り返される。
また、本発明では、これら色素のうち発色、消色あるい
は変色が起こる酸化還元電位の異なる複数の色素を混合
して使用することとする。すなわち、例えば各色素が酸
化により発色する色素である場合には、これら色素のう
ち少なくとも酸化電位の異なる複数の色素を選択して使
用し、逆に各色素が還元により発色する色素である場合
には、これら色素のうち少なくとも還元電位の異なる複
数の色素を選択して用いる。また、多色化を考慮した場
合には、各色素の発色は異なることが好ましい。例えば
、赤、青、緑(あるいはイエロー。
マゼンタ、シアン)に発色しそれぞれ酸化還元電位の異
なる3種類の色素を使用すれば、これらの各色素の発色
状態を電気的に制御することにより、多色表示を実現す
ることが可能となる。
上述の各色素の材料層中への添加濃度は、必要とする発
色濃度に応じて適宜設定すればよい、ただし、前記色素
は材料層中に完全に溶解している必要があるので、その
濃度の上限は必然的に後述の絶縁性媒体、支持電解質等
への溶解限度となる。
下限については特に制約はないが、発消色時のコントラ
スト等を考慮すると、材料層中に重量比で1/l O’
以上含まれることが好ましい。
一方支持電解賞は、材料層が溶融したときの導電性を確
保し前記色素の酸化・還元反応を促進するために添加さ
れるもので、テトラフルオロはう酸テトラーn−ブチル
アンモニウム、過塩素酸テトラ−n−ブチルアンモニウ
ム、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ジオク
タデシルジメチルアンモニウムクロライド等の脂肪族4
級アンモニウム塩や、ミリスチルジメチルベンジルアン
モニウムクロライド等のベンザルコニウム塩、べンジル
ジメチル[2−[2−(p−1,1,3゜3−テトラメ
チルブチルフェノキシ)エトオキシ]エチル】アンモニ
ウムクロライド等の塩化ベンゼトニウム類、アルキルピ
リジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が使用可能である
その他、アニオン性界面活性剤等のイオン性界面活性則
ち前記支持電解質として使用可能である。
アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸セッケン。
パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム。
アルキルエーテルカルボン酸等に代表されるカルボン酸
塩類や、ラウリルベンゼンスルホンaナトリウム等のア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ナ
トリウム等のアルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタ
レンスルホン酸ナトリウム・ホルマリン縮合物、ジアル
コキシスルホコハク酸エステル塩等に代表されるスルホ
ン酸塩類、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキル
フェニルエーテル硫酸塩等に代表される硫酸エステル塩
類、アルキルリン酸エステル塩、アルキルエーテルリン
酸エステル塩等に代表されるリン酸エステル塩類等が例
示される。
ただし、これらイオン性界面活性剤を支持電解質として
使用した場合には、酸性物質による熱発色等が懸念され
るので、前述のアンモニウム塩を支持電解質として使用
するのが好ましい。
この支持電解質の濃度としては、後述のように固液変化
する絶縁性媒体中に相溶して用いる場合には、使用する
絶縁性媒体に完全に溶解する必要があるので、その上限
は自ずと溶解限度になる。
下限は、色素の酸化還元を電極で行うにたる電導度を与
える最低の濃度である。したがって、絶縁性媒体の種類
にも依存するが、材料層中の前記支持電解質の濃度範囲
としては、IQ−10モル/2〜溶解限度であることが
好ましい、より好ましくは10−3モル/l〜10−1
モル/I!である。ただし、上記支持電解質自体が固液
変化を示し絶縁性媒体を用いない場合には、前述の濃度
範囲は適用されず、支持電解質に相溶される色素の濃度
のみを所定の範囲に設定すればよい。
上述の各色素及び支持電解質は、絶縁性媒体中に相溶し
て材料層とされるが、使用する絶縁性媒体には前記複数
の色素や支持電解質を溶解すること、加熱冷却により固
液変化すること等が要求される。
かかる要求を満たす絶縁性媒体であれば如何なる材質で
あってもよいが、例示するならばポリエチレン、ポリア
クリレート、ポリメタクリレート。
ポリアクリルアミド等が挙げられ、これらのホモポリマ
ーあるいはコポリマーが使用可能である。
なかでも、長鎖のアルキルを側鎖に有する高分子量体が
好適である。これらポリマーは、例えばラジカル重合や
ラジカル共重合等の手法により、アクリル酸あるいはメ
タクリル酸の高級脂肪酸エステルを単独で、あるいは他
のモノマーの存在下で*11[状に重合して高分子量化
を図ることにより、合成することができる。あるいは、
シアノビフェニル系ポリマーや、シアノフェニルベンゾ
エートとメトキシビフェニルベンゾエートの共重合系ポ
リマー、フェニルベンゾエート・アゾメチン系ポリマー
、アゾメチン系ポリマー等、液晶性高分子材料も使用可
能である。
また、本発明の感熱記録紙を書き換え可能な感熱記録紙
とする場合には、エステル、ケトン等に代表されるカル
ボニル基(C−0)を少なくとも1以上分子骨格中に有
するポリマーを使用し、ロイコ色素の可逆的還元を熱反
応的に補助する機構とすることが好ましい。
さらに、この絶縁性媒体は固体状態もしくは少なくとも
液体状態で前述の支持電解質が相溶しなければエレクト
ロクロミック特性が発現されないが、この絶縁性媒体の
相溶性の目安としては比誘電率があり、例えば4級アン
モニウム塩(支持電解質)の溶解性を考慮すると前記比
誘電率が10以上の材料を使用することが好ましい。
なお、前述の支持電解質自体が固液変化を示す場合には
、この絶縁性媒体を必ずしも用いる必要はなく、支持電
解質に色素を相溶して材料層を形成するようにしてもよ
い。
上述の色素、支持電解質、絶縁性媒体等を含む材料層は
、紙1合成紙、プラスチックフィルム等の支持体上に被
膜として形成され、さらに薄膜状の電極を形成すること
によって感熱記録紙とされる。なお、必要に応じて保:
1層等を形成してもよい。
上記電極は、上記材料層の両面もしくは少なくとも一方
の面に積層形成すればよい、この場合、少なくとも材料
層を目視する側に設けられる電極は、透明であることが
望ましい、また、支持体側の電極は、当該支持体に導電
性材料あるいは導電性材料を混入したプラスチックフィ
ルムを用いる等して、支持体にその役割を担わせるよう
にしててもよい。
本発明の感熱記録紙においては、前述の材料層を液体状
態としたときに電極を介して電流印加することによって
色素の酸化還元反応が起こり、発消色する。したがって
、加熱手段と電流印加手段とを組み合わせることによっ
て画像や印字を前記材料層に形成することが可能となる
加熱手段と電流印加手段の組合せとしては種々の組合せ
が採用される。
先ず第1に、材料層の両面全面に電極を形成し、これら
電極間に電流を印加しておき、選択的加熱手段によって
画像、印字を形成する方法である。
この場合には、材料層のうち前記選択的加熱手段により
溶融された部分でのみ色素の酸化還元反応が起こり、こ
の部分が発色、あるいは消色して画像、印字が形成され
る0選択的加熱手段としては、サーマルヘッドやレーザ
光等が挙げられ、さらにはジュール熱等を利用する手法
であってもよい。
ただし、特にレーザ光等の光熱変換作用によって選択加
熱を行う場合には、前記材料層に当該レーザ光を効率的
に吸収する増感色素1例えば半導体レーザの場合には赤
外光増感色素を混入しておき、前記光熱変換効率を高め
るようにすることが好ましい。
次に挙げられるのが、前述の方法とは逆に、材料層の全
面を加熱しながら当該材料層に選択的に電流を印加する
方法である。材料層に選択的に電流を印加する方法とし
ては、材料層の両面に透明電極のX−Yマトリックスを
形成しておく方法等が挙げられる。この場合には、全面
加熱手段によって材料層を熱溶融しておき、前記選択的
電流印加手段に所定の電気信号を供給すれば、この電気
信号に応じて画像、印字等が書き込まれる。また、書き
込み終了後に前記全面加熱手段による加熱を止め、前記
材料層を冷却すれば前記材料層が間化して画像、印字が
定着される。
さらには、選択的な加熱手段と選択的な電流印加手段と
を組み合わせることも可能である1選択的な加熱手段及
び選択的な電流印加手段としては、前述の各方法と同様
の手法を採用することができる。すなわち、例えば材料
層の支持体側の一側面にのみ全面に電極を形成しておき
、サーマルヘッドと針状対向電極により熱及び電流を供
給すればよい、この場合、前記サーマルヘッドか針状対
向電極の少なくとも一方を画像信号や印字信号に応じて
駆動すればこれに応じて画像や印字が形成される。
〔作用〕
通常の有機物は固体状態では絶縁性と考えられ、これを
媒体として電解質を相溶させても導電性の飛躍的な向上
は期待できない、したがって、これらに酸化還元色素を
相溶させたとしても、電気的酸化還元による発色は望め
ない、これは、固体状態では分子が凍結されて拡散定数
が低く、電解質(キャリヤ)がほとんど動けないことに
よる。
ところが、媒体である有機物が液化すると、前記拡散定
数が10”〜10’も高くなり、電解質の拡散、熱運動
によるイオン電導が発現する。その結果、これらの相溶
系(すなわち材料層)の導電性が大幅に向上し、色素の
可逆的発消色(言い換えれば酸化還元反応)が外的な電
流の印加により制御可能となる。
すなわち、本発明の感熱記録紙では、材料層が固体状態
では電流の印加の有無に関わらす発消色状態が定着され
る。これに対して、何らかの加熱手段により材料層を溶
融し液体状態とし、電極より電圧を印加すると系内に結
果として電流が流れ、プラス掻側では電子が奪われて色
素の酸化反応が起こり、当該プラス極近傍の色素が発色
(場合によっては消色もしくは変色)する、さらにこの
液体状態で、先に印加したのとは逆極性の電圧を印加す
ると、前記酸化された色素に電子が与えられて還元反応
が起こり、当該色素は消色(場合によっては発色もしく
は変色)する。
以上の材料層における発消色機構をまとめると次式の通
りである。
ここで、酸化還元電位が異なり発色の異なる複数の色素
を選択して用い、電極からの印加電圧を変化させれば、
この印加電圧に応じて発色する色素が限定され、複数の
着色状態を採り得ることとなる。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について詳細に説明する
実施例の説明に先立って、本発明の感熱記録紙において
材料層に使用される表示材料に関する実験結果を説明す
る。
叉扶■上 ロイコ色素が絶縁性媒体の固液変化並びに電流の印加に
よって酸化・還元反応を起こし、着消色を繰り返すこと
を確認した。
先ず、以下の組成を有する組成物を100°Cで1時間
撹拌し、各成分が互いに相溶した相溶物を得た後、この
相溶物を100℃に保ちながら同様に100°Cに予熱
したITO蒸着膜被着ガラス板の間に挾み、冷却して室
温に保った。ガラス板間にはスペーサとしてポリエチレ
ンフィルムを使用し、前記相溶物の厚みが約50μmと
なるように設定した。
組成 p−ドデシルオキシシアノビフェニル (固液変化絶縁性媒体)    ・・・50重量部ジオ
クタデシルジメチルアンモニウムクロライド(支持電解
質)       ・・・50重量部2− (2’−ク
ロロフェニルアミノ)−6−ジーn−ブチルアミノフル
オラン(ロイコ色素)〔採土ケ谷化学社製、商品名TH
107)・・・15重量部 なお、使用したロイコ色素の構造式は下記の(1)式に
示す通りである。
上記組成を有する相溶物は、室温では固体であり、約5
0℃で液化し、可逆的に固液変化を繰り返した。
次に、室温(相溶物は固体状B)で両ガラス板に被着形
成した電極(ITO蒸着膜)間に直流9■を印加したと
ころ、何ら色変化は認められなかった。このときの電極
間の抵抗値は約400にΩであった。
次いで前記ガラス板からなるガラスセル全体を60℃に
加熱し、この加熱状態(相溶物は液体状1りを保ちなが
ら同様に直流9■を印加したところ、即座に暗緑色に着
色(プラス側界面が着色)し、電圧(電流)の印加方向
を逆にすると消色した。さらにこの状態(印加する電圧
の極性を逆にした状B)で電圧の印加を続けると、こん
どは反対側の界面が発色した。この電気的着消色は、少
なくとも十回は繰り返し可能であった。
また、この熱溶融時の電極間の電気抵抗を測定したとこ
ろ、10にΩ程度に低下していた。
裏腹且呈 次に、表示材料の多色化を検討するために以下の実験を
行った。
以下の組成を有する表示材料溶液を調製し、サイクリッ
クポルタモグラフィにより用いたロイコ色素の酸化電位
を測定した。測定に際しては、作用電極として白金線を
用い、対電極はptとした。
組成 ロイコ色素       ・・・0.54重量部過塩素
酸テトラ−n−ブチルアンモニウム(支持電解質)  
    ・・・3.4重量部アセトニトリル(溶媒) 
 ・・・100重量部なお、使用したロイコ色素の種類
は下記の通りである。
ロイコ色素A・・・フタリド骨格に置換基を導入してシ
アンに発色するフタリ ド化合物(採土ケ谷化学社製。
商品名HC−1) ロイコ色素B・・・フルオラン骨格の置換基を変えるこ
とによって得られマゼ ンタに発色するフルオラン化 合物(採土ケ谷化学社製、商 品名HM−1) ロイコ色素C・・・フルオラン骨格の置換基を変えるこ
とによって得られイエ ローに発色するフルオラン化 合物(採土ケ谷化学社製、商 品名HY−1) アセトニトリル中、Ag/AgCj!電極を基準とする
サイクリックポルタモグラムを第1図〜第3図に示す、
第1図はロイコ色素Aを使用した表示材料溶液のサイク
リックポルタモグラム、第2図はロイコ色素Bを使用し
た表示材料溶液のサイクリックポルタモグラフィ、第3
図はロイコ色素Cを使用した表示材料溶液のサイクリッ
クポルタモグラムである。これら第1図〜第3図より各
ロイコ色素のアセトニトリル中での酸化i電流の立ち上
がり電位を求めたところ、Ag/AgC1電極に対して
、 ロイコ色素A・・・+800mV ロイコ色素B・・・+900mV ロイコ色素C・・・+1700mV であった。
なお、前述のサイクリックポルタモグラフィにおいて、
複数回の走査を繰り返しても第1図〜第3図と同様のパ
ターンが得られ、前記各ロイコ色素の酸化還元反応が可
逆的であることを見出した。
次に、この溶液中に作用電極として白金線の代わりにI
 T O(Indium Tin 0xide)を蒸着
したプレートを掻を浸し、このプレート電極に基準(参
照)を橿に対して1.Ovの電圧を印加して(結果とし
て電流が印加されたことになる。)プレート電極表面上
の吸収スペクトル変化を測定した。結果を第4図〜第6
図に示す、なお、これら第4図〜第6図において、実線
は電圧印加時(酸化時)の吸収スペクトルを示し、破線
は電圧無印加時(還元時)の吸収スペクトルを示す。
各表示材料溶液は、各ロイコ色素をアクリル酸系ポリ゛
7−中でフェノール性顕色剤によって発色させた状態と
同様のスペクトル特性を示し、電圧の印加により含まれ
るロイコ色素の種類に応じてシアン(ロイコ色素A)、
マゼンタ(ロイコ色素B)、イエロー(ロイコ色素C)
にそれぞれ発色し、逆掻性の電圧の印加により消色した
したがって、これら第1図〜第3図、さらには第4図〜
第6図より、はぼ理想的なイエロー、マゼンタ、シアン
の発消色が電気的に制御可能であることが判明した。
以上の表示材料に間する実験結果を基に、感熱記録紙を
作製した。
1隻班 表面にITOの蒸1flll(2)を被着形成したポリ
エチレンテレフタレートフィルムヲ支持体(1)トし、
この支持体(1)上に第7図に示すように下記の組成を
有する相溶物を湿潤塗布・乾燥して固体液11! (3
)を形成し、さらに片面全面にITOの蒸着II! (
4)を設けた耐熱ポリエチレンテレフタレートフィルム
(5)を前記固体液ll!!(3)の融点以上の温度で
熱圧着して感熱記録フィルムを得た。
組成 ポリステアリルアクリレート(融点48°C)・・・2
00重量部 ロイコ色素A       ・・・2重量部ロイコ色素
B       ・・・2重量部ロイコ色素C・・・2
111部 ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド・・・
50重量部 テトラヒドロフラン    ・・・500重量部ここで
使用されるポリステアリルアクリレートは、造膜性、可
撓性に優れロイコ色素や支持電解質を相溶できるだけの
比誘電率を有するものであり、さらに熱溶融性もしぐは
相転移性のものである。
このようにして作製した感熱記録フィルムの!TOの蒸
着膜(2) 、 (4)間に次表に示すように各ロイコ
色素の酸化に必要な電圧を印加しておき、耐熱ポリエチ
レンテレフタレートフィルム(5)上がら感熱ヘッドに
より印字(あるいは印画)を行った。
その結果、固体被膜(3)の融点以上の温度に到達する
とその部分が発色し、さらに室温に冷却(放置)するこ
とにより印字(あるいは画像)が定着された。印加電圧
と発色状態を次表に示す。
(以下余白) この表より、本実施例の感熱記録紙では、3色の多色表
示が可能であることが判明した。また、電圧印加を止め
た状態では非印字部(非画像部)を加熱しても発色は起
こらず、また顕色剤が存在しないことから保存中の発色
も全く認められず、各色発色状態での保存性は極めて良
好なものであった。
次に、感熱記録フィルムの全面を固体被膜(3)の融点
以上に加熱しながら、発色には至らない程度の微弱な反
対極性(前記印字、印画時に印加した電圧と反対の極性
)の電圧を印加し、既に形成された印字や画像を消去し
た。これを冷却(放置)して固化させることにより画像
未形成状態に戻すことができた。
なお、前記消去操作時には必ずしも反対極性の電圧を印
加する必要はなく、例えば熱のみでも消去は可能である
が、本例では実用的な迅速性を考慮して前記反対極性の
電圧を印加して消去することとした。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明は、熱及び電
場により可逆的に着色状態が変わる感熱記録紙において
、酸化還元電位が異なり発色が異なる複数の色素を混合
使用しているので、極めて容易に多色化を図ることがで
き、また各色素の発消色を確実に制御することが可能で
ある。
また、本発明の感熱記録紙は、材料層の固液変化及び電
極からの電流の印加による酸化・還元反応を利用して色
素の着色状態を熱的、電気的に制御可能としているので
、実用的な速度で発色、消色あるいは変色せしめること
が可能で、しかも必要に応して前記発色、消色あるいは
変色状態を定着することが可能である。
さらに、本発明の感熱記録紙は、熱のみによる不必要な
書き込みは原理的に起こらず、したがって不用意な加熱
等によって発色することはな(、保存性、安定性に優れ
ること、発色も鮮やかであること等の利点も有する。
さらにまた、本発明の感熱記録紙においては、書き込み
時と逆極性の電場を与えることにより容易に発色状態か
ら消色状態に戻すことができ、したがって繰り返し使用
も可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図はシアン色に発色するフタリド系ロイコ色素のサ
イクリックポルタモグラムを示す特性図、第2図はマゼ
ンタ色に発色するフルオラン系ロイコ色素のサイクリッ
クポルタモグラムを示す特性図、第3図はイエロー色に
発色するフルオラン系ロイコ色素のサイクリックポルタ
モグラムを示す特性図、第4図はシアン色に発色するフ
タリド系ロイコ色素の吸収スペクトルを示す特性図、第
5図はマゼンタ色に発色するフルオラン系ロイコ色素の
吸収スペクトルを示す特性図、第6図はイエロー色に発
色するフルオラン系ロイコ色素の吸収スペクトルを示す
特性図である。 第7図は本発明を通用した感熱記録紙の一構成例を示す
要部概略断面図である。 l・・・・支持体

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 酸化還元電位が異なり発色の異なる少なくとも2種類の
    色素と支持電解質とを含み加熱冷却により固液変化を行
    う材料層と、 上記材料層の少なくとも一方の面に積層形成され該材料
    層に電流を印加する電極よりなり、上記色素は上記材料
    層が液化された状態で該材料層に電流を印加することに
    より酸化及び/又は還元され発消色することを特徴とす
    る感熱記録紙。
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