JPS6327587A - 可逆的熱発消色材料 - Google Patents

可逆的熱発消色材料

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JPS6327587A
JPS6327587A JP61172400A JP17240086A JPS6327587A JP S6327587 A JPS6327587 A JP S6327587A JP 61172400 A JP61172400 A JP 61172400A JP 17240086 A JP17240086 A JP 17240086A JP S6327587 A JPS6327587 A JP S6327587A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば半導体レーザの光熱変換作用により怒
応し、熱により可逆的に着色状態が変わる可逆均熱発消
色材料に関するものであり、特に新規な表示装置の提供
を可能とする可逆均熱発消色材料に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、ラクトン環を有する電子供与性呈色性有機化
合物と、フェノール性水酸基を有する電子受容性化合物
と、これら化合物と混合された成膜状態で融点と該融点
よりも低い温度に凝固点を有する結晶性高分子の混合物
を成膜することにより、 実用的な速度で発色及び消色可能な新規な可逆均熱発消
色材料を提供し、例えば半導体レーザを走査源とする新
規表示装置の提供を図ろうとするものである。
〔従来の技術〕
従来より、色変化による室内温度計や食料品。
飲料品等の温度表示、各種工業における色による温度検
知、さらには色変化を利用して玩具、教材。
文具等へのファノンヨン性の付与等を目的として、熱に
より可逆的に色が変わる熱変色性材料の開発が進められ
ている。
例えば特開昭55−157677号公報や特開昭577
90085号公報等には、電子供与性呈色性を機化合物
と顕色剤であるフェノール性水酸基を有する化合物を主
体とする熱変色材料が開示されている。
これら熱変色材料は、大略−50℃〜150℃程度の温
度範囲で各種色彩に変色し、あるいは有色から無色へと
変化するものであって、示温機能材料として各種用途が
見込まれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来の熱変色性材料は、熱に対する応答
速度等に不満を残しており、また局部的に変色を制御す
ることは難しかった。
そこで本発明は、熱に対する応答速度に優れ、例えば半
導体レーザの光熱変換作用による発熱に速やかに感応し
て着消色を繰り返すことが可能な可逆灼熱発消色材料を
提供することを目的とし、表示装置のディスプレイパネ
ル等として有用な可逆灼熱発消色材料の提供を目的とす
や。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、熱変色性材料の研究過程において、次のよ
うな現象を見出した。
すなわち、ある種のロイコ染料(色素前駆体)を適当な
フェノール性化合物(顕色剤)とともに側鎖に長いアル
キル基を有する高分子量体中に溶解させると、室温では
着色(発色)状態にあるのに対し、高分子量体の融点を
越える温度に加熱すると無色透明状態に変化し、逆にこ
の高分子量体の凝固点以下の温度に冷却すると再び着色
状態に戻るというものである。また、この現象は可逆的
であり、何度でも同じ挙動を示した。
更なる検討の結果、この挙動は前二者の化合物(色素前
駆体及び顕色剤)が溶解している高分子量体の相変化に
大きく依存し、高分子量体の相変化をit御することに
より結果として熱により色変化を制御できることが判明
した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであっ
て、ラクトン環を有する電子供与性呈色性有機化合物と
、フェノール性水酸基を有する電子受容性化合物と、こ
れら化合物と混合された成膜状態で融点と該融点よりも
低い温度に凝固点を有する結晶性高分子よりなり、これ
らを成膜したことを特徴とするものである。
本発明の熱発消色材料は、消色時には濃度条件等を適切
に選べば可視光に対して無色透明化するので、コレステ
リック液晶を利用した熱変色性材料のように黒色の下地
を必要とせず、高分子量体の特性である造膜性を利用し
てフィルムやガラス等の透明支持体上に均一な皮膜を形
成すれば、光のシャッターとして機能し、ディスプレイ
パネル材料等としての用途に適したものと言える。
本発明において、高分子量体として使用される結晶性高
分子には、電子供与性呈色性有機化合物やフェノール性
水酸基を有する電子受容化合物を溶解すること、結晶と
同様に融点を有すること、凝固点が融点よりも低い温度
であること、等が要求される。
ここで、特に融点については、試料と熱的に不活性な基
準物質とをそれぞれ相等しい容器に入れ、両者を等価な
条件下、周囲の温度を一定速度で上昇させながら、ある
いは下降させながら両者間の温度差(示差温度)を連続
的に測定する示差熱分析により確認することができる。
すなわち、融点を有する物質を示差熱分析すると、その
融解時には融解熱(固相にある物質が同温度の液相に変
わるために必要とする熱量。)を必要とすることになり
、基In物質との温度差(示差温度)が大となる。した
がって、この示差温度による吸熱ピークがある場合には
、融点を有するものと判断される。
また、凝固点が融点よりも低い温度であるということは
、例えば高分子量体を加熱・冷却した時に第1図に示す
ような挙動を示すことを言う。
すなわち、この第1図に示すものの例では、試料を加熱
していくと、図中曲線Aで示すように47℃前後から試
料はで激に液相に変わり始め、48〜49℃ではほとん
どが液相となる。これに対して、液相にある試料を冷却
していくと、図中曲線Bで示すように45℃付近まで液
相状態を保ち、それ以下の温度になると急激に固相へと
変化してい<、シたがって、この試料を融点以下で、か
つ凝固点以上の温度(以下、バイアス温度と称する。
)に保っておけば、何らかの手段による熱的刺激を加え
た場合、刺激を受けた部位は液化状態を保つことになる
このように、高分子量体として使用される結晶性高分子
には、いわゆるヒステリシス的な挙動を示すことが必要
である。なお、このヒステリシス的な挙動は、結晶性高
分子自体の特性によってもよいし、あるいは電子供与性
呈色性有機化合物やフェノール性水酸基を有する電子受
容化合物の混入による凝固点降下によるものであっても
よい。
かかる結晶性高分子としては、ポリエチレン。
ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリル
アミド等が挙げられ、これらのホモポリマーあるいはコ
ポリマーが使用可能である0例えばラジカル重合やラジ
カル共重合等の手法により、アクリル酸あるいはメタク
リル酸の高級脂肪酸エステルを単独で、あるいは他のモ
ノマーの存在下で直鎖状に重合して高分子量化を図るこ
とにより、合成することができる。但し、コポリマーと
する場合にも、結晶性は保持している必要がある。得ら
れる高分子量体の物性は、使用するモノマ(重合性単量
体)の性質により多様に変化するが、この性質は本発明
の可逆灼熱発消色材料の着消色の変化温度、′4L度に
対する色変化の程度等に大きく影響を及ぼす。
一方、電子供与性呈色有機化合物は、それ自身無色ある
いは淡色の化合物であり、電子を後述の電子受容性化合
物に供与することにより有色状態に変化する有機化合物
であって、例えばロイコ染料が挙げられる。但し、本発
明ではロイコ染料であれば如何なる化合物であってもよ
いというわけではなく、前述の着消色挙動を発現するに
はラクトン環を有するロイコ染料とする必要がある。
上記ラクトン環を有するロイコ染料には、大別してトリ
フェニルメタンフタリド類やフルオラン類、チオフルオ
ラン類、インドリルフタリド類、ローダミンラクタム類
、アザフタリド類等がをり、以下の化合物が例示され翼
先ず、トリフェニルメタンフタリド類としてはクリスタ
ルバイオレフトラクトン、マラカイトグリーンラクトン
等が挙げられ、フルオラン類としては3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ
−6−ベンジルオキシフルオラン、1.2−ベンズ−6
−ジエチルアミノフルオラン、3.6−ジーp−トルイ
ジノ−4,5−ジメチルフルオラン−フェニルヒドラジ
ド−γ−ラクタム、3−アミノ−5−メチルフルオラン
、2−メチル−3−アミノ−6−メチル−7−メチルフ
ルオラン、2,3−ブチレン−6−ジーn−ブチルアミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−(バラトルイジノ)
−フルオラン、7−アセトアミノ−3−ジエチルアミノ
フルオラン、2−ブロム−6−シクロへキシル了ミノフ
ルオラ′ン、2,7−ジクロロ−3−メチル−6−n−
ブチルアミノフルオラン等が挙げられる。
また、チオフルオラン類としては3−ジエチルアミノ−
6−メチル−7−ジメチルアミノ−チオフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−ジヘンジルアミノーチオフルオ
ラン等が挙げられ、インドリルフタリド類としては8−
(4−ジエチルアミノフェニル)−8−(1−エチル−
2−メチルインドール−8−イル)フタリド、3,3−
ビス(1−エチル−2−メチル−8−イル)フタリド。
3.3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)フ
タリド、3−(4−ジ−n−ブチルアミノフェニル)−
3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、
8− (4−(ジメチルアミノ)フェニル)−3−(N
、N−ビス−(4−オクチルフェニル)アミノコフタリ
ド等が挙げられる。
さらに、ローダミンラクタム類としてはローダミンラク
トン等が、アザフタリド類としては3゜3−ビス(l−
エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−7ザ
フタリド等が挙げられる。
また、電子受容性化合物は、顕色剤としての役割を果た
すもので、本発明ではフェノール性水酸基を有する化合
物が使用可能である。
例示すれば、ターシャリ−ブチルフェノール。
ノニルフェノール、ドデソルフェノール、スチレネーテ
ィフドフェノールI1. 2. 2−メチレンビス−(
4−メチル−6−ターシャリ−ブチルフェノール)、α
−ナフトール、β−ナフトール、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル、グアヤコール。
オイゲノール、p−クロルフェノール、p−プロ。
モフェノール、0−クロルフェノール、0−ブロモフェ
ノール、0−フェニルフェノール、p−フェニルフェノ
ール、p−(p−10ロフエニル)−フェノール、0−
(0−クロロフェニル)−フェノール、p−オキシ安息
香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル、p−オキシ安
息香酸プロピル。
p−オキシ安息香酸ブチル3 p−オキシ安息香酸オク
チル、p−オキシ安息香酸ドデシル、3−イソプロピル
カテコール、p−ターシャリ−ブチルカテコール、4.
4−メチレンジフェノール、4゜4−チオ−ビス−(6
−ターシャリ−ブチル−3−メチルフェノール)、1.
1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサ
ン、4.4−ブチリデン−ビス−(6−ターシャリ−ブ
チル−3−メチルフェノール)、ビスフェノールA、ビ
スフェノールS、1.2−ジオキシナフタレン。
2.3−ジオキシナフタレン。クロルカテコール。
ブロモカテコール、2.4−ジヒドロキシヘンシフエノ
ン、フェノールフクレイン、0−クレゾールフタレイン
、プロトカテキュ−酸メチル、プロトカテキュ−酸エチ
ル、プロトカテキュ−酸プロピル、プロトカテキュ−酸
オクチル、プロトカテキュ−酸ドデシル、2,4.6.
−)リオキシメチルベンゼン、2.3.4−)リオキシ
エチルベンゼン、没食子酸メチル、没食子酸エチル、没
食子酸プロピル、没食子酸ブチル、没食子酸−・キンル
没食子酸オクチル、没食子酸ドデシル、没食子酸セチル
、没食子酸ステアリル、2.3.5−)IJオキシナフ
タレン、タンニン酸等である。
上述の各成分を混合し、高分子量体の造膜性を利用して
皮膜を形成することにより本発明の熱発消色材料となる
上記皮膜は、記録保持層としての役割を果たすもので、
結晶性高分子の融点以上に加熱すると消色状態となり、
凝固点以上の温度でこの消色状態が保持され、凝固点以
下では発色状態となる。
上記皮膜に含まれる結晶性高分子は、融点と凝固点が異
なっており、着消色挙動を示す皮膜とした場合にもこの
性質が反映されて、色変化が温度に対してヒステリシス
を示す。したがって、この皮膜全体をバイアス温度に保
っておけば、何等かの手段により熱的刺激を加えた場合
、刺激を受けた部位は液化して無色化するが、非刺激部
位は始めの着色状態を保つ。また、バイアス温度に保持
することは、相転移を起こすために必要な熱的刺激エネ
ルギー量を極力抑えるという意味も合わせ持つ。
ここで、皮膜をバイアス温度に保持するには、上記皮膜
をガラス基板に挟みこのガラス基板を金属伜で支持する
ことによる加熱や、あるいはガラス基板の表面にネサ膜
を設けこの矛す膜による抵抗加熱等の手段によればよい
以上のように構成される可逆均熱発消色材料に対し、例
えば出力IQmW程度の半導体レーザ光を熱的刺激源と
して画像的に走査すれば、走査部が無色透明化した画像
が形成され、バイアス温度を保っている限り画像が保持
(記録)される。また、画像を消去するには、冷却によ
り結晶性高分子の凝固点以下の温度にすればよい。この
冷却操作前に皮膜全体を融点以上に加熱する操作を加え
てもよい。
これら一連の手法により、新規なディスプレイデバイス
としての用途が開け、書き換え可能な高品位静止画表示
装置の提供が可能となる。かかる表示装置は、一連の熱
サイクルにより静止画表示が可能であること、あらゆる
方向からコントラスト良く直視できること、高解像性、
中間階調表現等の点で高品位画像の形成が可能であるこ
と、画像のちらつきがなく観視者の眼性疲労を抑えるこ
とができること、大画面化が容易であること等の特性を
有する。
また、装置的に見ても、本発明の熱発消色材料4を塗布
したパネルと、このパネルをバイアス温度に保つヒータ
(必ずしも必要ない。)、走査用光学系及び画像走査源
としての半導体レーザからなり、例えばブラウン管等と
比較しても薄型、軽量であり、作製も容易で安価なもの
となる。
このような半導体レーザによる書き込み可能な類似デバ
イスとして熱書込み液晶があるが、これは液晶中に熱的
に形成された光散乱組織(白濁状態)を投影により黒化
させるものである。本発明の熱発消色材料を用いた表示
装置は、投影せずとも可視光のオン−オフ画像を直視で
きるという利点を有する。
勿論、本発明の熱発消色材料を選択的に消色するための
熱源としては、上述の半導体レーザに限られず、例えば
感熱ヘッド(ライン型、シリアル型等)や熱ペン、キセ
ノンランプ、その地熱輻射器等が使用でき、接触、非接
触を問わない。
特にキセノンランプや半導体レーザ等の光源を熱源とし
、光熱変換作用により発生する熱を利用する場合には、
熱発消色材料皮膜やこれを支持するガラス基板等に加熱
光を吸収する色素を添加し、効率を高めるようにしても
よい。
〔作用〕
本発明の可逆均熱発消色材料は、融点を有し8n界的な
相変化を示す結晶性高分子を用いて、これにラクトン環
を有する電子供与性呈色性有機化合物とフェノール性水
酸基を有する電子受容性化合物とを分子状に溶解せしめ
ることを特徴としており、このような結晶性高分子中に
おける発色体(電子供与性呈色性有機化合物)の電子状
態が相変化に伴って変化することが、熱変色挙動に反映
されると推定される。
実際、本発明の可逆均熱発消色材料を結晶性高分子の融
点以上に加熱すると消色状態となり、凝固点以上の温度
でこの消色状態が保持され、凝固点以下では発色状態と
なる。
〔実施例〕
以下、本発明を実験例に基づいて説明する。
なお、本発明を実現するために必要不可欠な結晶性高分
子の合成法及び着消色挙動の発現方法を実験例1〜実験
例3で述べ、半導体レーザを走査熱源とする書き込み実
験について実験例4に示す。
大腋拠工 丸底フラスコにn−ステアリルアクリレート45g(0
,14モル)と重合開始剤であるアゾビスイソブチロニ
トリル0.5 g (0,003モル)を入れ、さらに
反応溶媒としてエチルアルコール100gを加えて溶解
させた。
次に、この丸底フラスコ内を80℃に保ちながら窒素気
流下、1時間加熱攪拌を続けた。溶液が白濁した後、こ
の混合物を室温まで冷却したところ、多量の白色沈澱が
生じた。
そこで、この白色沈澱を5取し、トルエン−メタノール
混合溶媒から再沈操作を繰り返して40℃で減圧上乾燥
したところ、約40gの白色粉末が得られた二 得られた粉末は、アルコールやアセトン等の橿性溶媒に
は難溶性で、トルエン等の非極性溶媒には易溶性であり
、明らかに出発モノマーとは異なったものであった。ま
た、その融点は48℃程度で、蝋のように可逆的固液変
化を示した。
この白色粉末について、DSC(示差熱走査熱量計)に
よる分析を行った結果、48℃にシャープな融点を、ま
た41〜43℃に凝固点を有することが明らかとなった
次に、この白色粉末(以下、高分子量体Iと称する。)
と色素前駆体であるロイコ染料(電子供与性呈色を開化
合物)及び顕色剤(電子受容性化合物)を下記の組成で
混合し、全体を180°Cに15分間保って相溶させた
組成 〔ロイコ染料〕 2−(2’−りUIMzニル7ミ/)−6−n−ンプチ
ル7ミノフル才ラン   0.06g〔顕色剤〕 p−ヒドロキシ安息香酸ヘンシル   0.24g〔結
晶性高分子〕 高分子量体1          、  2.0 g第
2図に示すように、この相溶体(1)を液状のまま幅5
0μm(図中t=50/7m)の空隙を有するガラスセ
ル(2)に注入し、室温まで冷却して固化させたところ
、無着色状態から黒化状態に変化した。また、再度加熱
すると、ガラスセル(2)のガラス温度が45℃程度と
なったところで顕著な色変化(黒色−透明)を示し、加
熱及び冷却により同様な色変化を可逆的に繰り返した。
但し、透明状態から黒色状態への変化は40℃程度で起
こり、可逆変化にヒステリシスを示した。
上記着消色挙動をガラスセル(2)の図示する方向の吸
収スペクトル〔すなわち入射光I0とし透過光■とした
ときの吸収スペクトル〕の変化で示す。第3図は着色時
と無色時の吸収スペクトルを比較して示すものであり、
口中曲線aは着色時の吸収スペクトルを9曲線すは無色
時の吸収スペクトルをそれぞれ示す。
尖腹桝↓ n−ステアリルアクリレート45g(0,14モル)と
エチルメタクリレート8.2g(0,07モル)及び重
合開始剤であるアゾビスイソブチルニトリル0.5 g
 (0,003モル)をエチルアルコール100gに溶
解させ、実験例1と同様な方法により加熱攪拌操作を行
ったところ、18液が白濁し、室温への冷却により多量
の白色沈澱が得られた。
この白色沈澱を濾取した後、エタノールで洗浄し、さら
にトルエンに溶解させて不溶成分を濾過により取り除き
、メタノールにより再沈させた。
この再沈操作を繰り返したところ、実験例1に比較する
とやや透明性のあるわ)末が約45g得ろれた。
得られた粉末は、アセトン、トルエン等に易溶であり、
これらに溶解させて塗布、乾燥を行うと高分子量体Iに
比べて柔軟性に富んだ皮膜を形成することが判明した。
また、この粉末は、DSCによる測定の結果、33〜4
0℃近辺にブロードな融点を示し、明石盲な凝固点は示
さなかった。°但し、液体(40℃以上)と固体(室温
)の可逆変化は操り返し行うことができた。
次に、得られた粉末(以下、高分子量体■と称する。)
とロイコ染料及び顕色剤を次の組成でトルエン(?1j
剤)に溶かし、湿潤時の塗布厚が200pmとなるよう
に合成紙上に塗布し、60℃で15分間乾燥した後、室
温まで冷却して着色(黒化)した皮膜を得た。
組成 〔ロイコ染料〕 2− (2’−クロルフェニルアミノ)−6−n−ジブ
チル7ミノフルオラン   0.2  g〔顕色剤〕 ビスフェノールA           0.6 g〔
結晶性高分子〕 高分子量体II             7.Og〔
塗布溶剤〕 トルエン              10.0 gさ
らに、この里化皮膜上に潤滑層を存するポリエチレンテ
レフタレートフィルムを熱圧着(いわゆるラミネート)
シて感光紙状のフィルムを得た。
作成したフィルムの構成を第4図に示す。すなわち、こ
の感光紙状のフィルムは、支持体である合成紙(11)
上に、ロイコ染IC顕色剤、高分子量体を含む感熱層(
12) (前述の黒化皮膜〕及び透明支持体であるポリ
エチレンテレフタレートフィルム(13)、耐熱滑性を
示す潤滑層(14)を順次積層した構造を存するもので
ある。
得られたフィルムをビデオグラフィックプリンク(ソニ
ー社製、tJP701)に装着し、ネガモードで印字を
行った。なお、印字をネガモードで行ったのは、出力画
像が通常の感熱紙と同等になるためには、このフィルム
の動作原理より印字部(すなわち加熱部)が白化するた
め画像の白黒反転を行わなければならないことによる。
その結果、コントラスト、階調性、解像性についてはほ
ぼ市販の感熱紙と同等で、感度についてはより優れた画
像が得られた。この画像は、室温下でも五分間程度は保
持され、その後ゆっくりと消失した。
また、−度画像形成を行ったフィルムを全面加熱(白化
)して画像を消去した後に、再び冷却して黒化させ、再
度印字を行ったところ、−回目と同様な画像形成が行わ
れ、繰り返し印字が可能であることを示した。
人狭班1 n−ステアリルメタアクリレートを出発モノマーとして
実験例1と同様な方法で高分子量体■を合成した。この
高分子量体■は、DSCによる測定の結果、40℃付近
にややブロードな融点(融点幅3〜4℃)を有し、28
℃付近に凝固点を有することが判明した。
次に、高分子量体■とロイコ染料、顕色剤を下記の組成
でトルエン−アセトン混合溶媒に溶かし、実験例2と同
様の手法により合成紙上に皮膜化して第4図に示すのと
同様の構成を有する感熱紙状のフィルムを得た。得られ
たフィルムは青色に着色していた。
組成 〔ロイコ染料〕 クリスタルバイオレットラクトン   O,1g〔顕色
剤〕 没食子酸オクチル           0.3 g(
結晶性高分子〕 高分子量体m              4.Og〔
塗布溶剤〕 トルエンーアセトンン琵合ン容媒      5.Og
このフィルムに、室温下(このときフィルムは着色状態
にある。)で出力500Wのキセノンランプ光をレンズ
により集光させて照射し、露光した。なお、照射したキ
セノンランプ光は、フィルターにより紫外線を除いた全
光線とし、これをlQwm径に絞りフィルム上での光強
度1.6 mW / cnlで0.5秒間露光した。
この結果、露光部分は無色化した。但し、この場合ベー
スである合成紙糸白色であるので、実際には白色化した
ように観察された。
また、露光を止めて室温まで冷却したところ、無色化し
た部分は最初の着色状Li(青色状Li)に戻り、露光
−冷却の操作を繰り返すことにより着色(青色)と消色
(白色)の色変化を繰り返した。
なお、実験例2で得られたフィルムについても、同様な
変化(黒色と白色の色変化)を示すことを確認した。
叉里史↓ 実験例3で可視光線による着色体の無色化の方法を示し
たが、出力IQmW程度の赤外光発振半導体レーザを熱
源として同様な変化を得ようとした場合には、一般にロ
イコ染料の発色体が所望の波長域(半導体レーザの発光
波長域)に吸収を有せず光熱変換効率が低いことから、
実用的な書き込み速度を得ることは困難である。
そこで、半導体レーザの波長域に大きな吸収を存する色
素を先の着消色挙動を示す皮膜中に共存させるか、ある
いはこの皮膜と密着する部分に前述の色素を含をする層
を設け、レーザ光を効率良く熱に変換させると、この問
題は解決される。また、消色時に無色であることが要求
される場合には、この赤外光吸収色素は、可視光に対し
て無色透明であることが望ましい。
かかる見地から、本実験例では上述の要求を満たす色素
としてスクアリウム系色素(この例では波長780nm
付近に感度を有する。)を選択し、これを用いることに
より赤外光(レーザ光)に対する増感を試みた。
先ず、下記の組成を有する着消色体を得て、実験例1と
同様な方法で厚さ10μmの着消色層を有するガラスセ
ルを得た。なお、スクアリウム系色素は、単独では高分
子量体lに不溶であるが、顕色剤と共存させることによ
り溶解することができた。
組成 〔ロイコ染料〕 2− (2’−クロルフェニル7ミハー6−n−ンプチ
ルアミノ刀岬オラン   0,1 g〔顕色剤〕 没食子酸オクチル          0.2g〔結晶
性高分子〕 高分子量体1             2.0 g〔
赤外増感色素〕 スクアリウム系色素        0.007 g次
に、第5図に示すように、この着消色層(21)を有す
るガラスセル(22)を加熱用ヒータを有するホルダに
装着し、タングステンランプ(23)を光源として、前
記着消色層(21)に形成される画像を投影レンズ(2
4)を介してスクリーン(25)上に投影するように設
置した。なお、前記タングステンランプ(23)からの
光は、赤外光遮断フィルタ(26)を通して赤外光を除
去し、集光レンズ(27)によりガラスセル(22)に
照射した。
一方、上記ガラスセル(22)の着消色層(21)には
、電源ユニッ) (28)やパターン発生器(29)に
接続されるレーザダイオード(30)からのレーザ光を
ガルバノスキャナミラー(31)や集光レンズ(32)
、ハーフミラ−(33)を介して照射し、前記着消色層
(21)を選択的に消色して画像を形成した。
すなわち、ガラスセル(22)全体を42℃に保つよう
にした状態で、着消色層(21)上に波長780nI1
1のレーザ光を約10μm径で焦点を結ばせ、1ドツト
400μsecで画像的に走査した。その結果、着消色
層(21)のレーザ光が照射された部分は消色し、スク
リーン(25)上では黒地に白抜は画像が写し出された
。また、この画像は、レーザ光の走査を止めた後でもガ
ラスセル温度(ここでは42℃)を保つ限りそのまま保
持された。
画像の書き込み速度及び得られる画像のコントラストは
、着消色層(21)に含まれる成分の濃度比。
ガラスセル(22)の保持温度2着消色層(21)の厚
さ。
レーザ光強度等によって変化するが、例えばこの実験例
に示した組成の着°消色層を用いてレーザ光強度(発振
部において)20mWで上述の条件下で書き込みを行う
と、着消色層を無色化するためには1ドツト当たり40
0μsecを要した。
また、この1ドツト当たりのレーザ光照射時間を変化さ
せると画像に濃淡を生じ、上述の条件下。
レーザ光照射時間40μsec/ドツト程度でもある程
度の消色反応を起こすことが確認された。したがって、
前述の着消色層(21)は階調表現能を有することが判
明した。
なお、上述の条件(レーザ光を400μsec/ドツト
で走査)下で、得られた画像のコントラストは、スクリ
ーン(25)上で6=1であった。
以上の実験例では、実用性を重んじて室温以上での着消
色挙動について述べたが、比較的低温で消色反応を起こ
子ことも可能である。例えば、結晶性高分子として、ラ
ウリル・ドデシル混合アクリレートを重合させたものを
用いると、0℃以下に転移点を示し、低温領域での発消
色させることが可能となる。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明の可逆灼熱発
消色材料は、ラクトン環を存する電子供与性呈色性有機
化合物と、フェノール性水酸基′を有する電子受容性化
合物と、これら化合物と混合された成膜状態で融点と該
融点よりも低い温度に凝固点を有する結晶性高分子より
なり、これらを成膜したことを特徴とするものであって
、熱により可逆的に着消色挙動を示し、また優れた熱応
答性を示すことから、実用的な速度で画像等を表示及び
書き換えすることが可能である。
したがって、例えば半導体レーザを走査源とする表示装
置への応用が可能で、透過1反射、直視あるいは投影に
よる画像観察が可能な高品位表示装置の提供が可能とな
る。
本発明の可逆灼熱発消色材料は、一連の熱サイクルによ
り静止画表示が可能であること、あらゆる方向からコン
トラスト良く直視できること、高品位画像の形成が可能
であること、画像のちらつきがないこと、大画面化が容
易であること等の特徴を有し、皮膜の形成も容易で安価
であることから、ディスプレイ機能材料として極めて有
用なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は結晶性高分子の相変化におけるヒステリシス特
性を示す特性図である。 第2図は可逆灼熱発消色材料の吸収スペクトルの測定方
法を示す模式的な斜視図であり、第3図は可逆灼熱発消
色材料の発色時と消色時の吸収スペクトルの一例を示す
特性図である。 第4図は本発明の可逆灼熱発消色材料をフィルム体とす
る際の構成例を示す要部拡大断面図である。 第5図は本発明の可逆灼熱発消色材料を使用して半導体
レーザの光熱変換作用により画像表示する表示装置の構
成例を示す模式図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ラクトン環を有する電子供与性呈色性有機化合物と、フ
    ェノール性水酸基を有する電子受容性化合物と、これら
    化合物と混合された成膜状態で融点と該融点よりも低い
    温度に凝固点を有する結晶性高分子よりなり、これらを
    成膜したことを特徴とする可逆的熱発消色材料。
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