JPS63305377A - 熱定着ロ−ラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、電子複写機等の熱定着部に使用される熱定着
ローラに関する。

（従来の技術） 従来から、電子複写機等の熱定着部に使用される熱定着
ローラとして、ＰＴＦＥ　（ポリテトラフルオロエチレ
ン樹脂）やＰＦＡ　（パーフルオロアルコキシ樹脂）等
のフッ素樹脂を、アルミ等からなる金属芯軸上に直接被
覆したもの、あるいは芯軸上にシリコーンゴムやフッ素
ゴム等のゴム材料を被覆しその表面にフッ素樹脂を被覆
したものが一般に使用されている。

（発明が解決しようとする問題点） ところで近年、電子複写機等の高機能化が進み、その熱
定着部に使用される熱定着ローラにおいては、画質の向
上とその８！能の長期安定維持が要求されている。

しかして、上述したような従来のローラではそれぞれ次
のような難点がある。

すなわち、芯軸上に直接フッ素樹脂を被覆したものは、
耐久性に優れているものの、高画質が得られないという
難点がある。また紙シワも発生しやすい。

これに対し、芯軸上にゴム層を設けその上にフッ素樹脂
を被覆したものは、画質が良好で、定着性、通紙性等に
も優れているが、耐久性に乏しいという難点がある。こ
れはフッ素樹脂層と基層であるゴム層との密着力が弱い
ために、フッ素樹脂層の剥離破損を生じやすいからであ
る。

本発明はこのような従来の事情に対処してなされたもの
で、高画質が得られ、また定着性や通紙性等も良好であ
って、かつ寿命特性も改善された高性能の熱定着ローラ
を提供することを目的とする。

［発明の構成コ （問題点を解決するための手段） 本発明は、ローラ芯軸上にゴム層を設け、このゴム層上
にフッ素樹脂ディスパージョンを塗布焼成してフッ素樹
脂層を形成してなる熱定着ローラにおいて、前記ゴム層
上にプライマーが塗布され、このプライマーを介して前
記フッ素樹脂層が形成されてなることを特徴としている
。

本発明のゴム層を構成するゴム材料としては、シリコー
ンゴムやフッ素ゴムをベースとする耐熱性に優れかつ適
度な弾性を有するものが使用されるが、なかでも次の組
成からなるものの使用が、フッ素樹脂層の密着性を高め
、ローラの耐久性を向上させるうえで好ましい。

すなわち、シリコーンゴム１００重量部と、シリカ系充
填剤５〜３００重１部、より好ましくは２０〜３００重
１部と、ポリオレフィン系ワックス０．１〜５重量部、
より好ましくは０．３〜３重量部と、有機過酸化物０．
１〜１０重量部を混合してなる組成物が適している。

ここでシリコーンゴムとしては、メチルビニルシリコー
ンゴムをはじめ一般の熱加硫型シリコーンゴムが使用さ
れる。

シリカ系充填剤としては、乾式シリカ、湿式シリカ、石
英粉末、ケイソウ土等があげられ、これらは単独もしく
は混合して使用することができる。

ポリオレフィン系ワックスとしては、低分子量ポリエチ
レンからなるポリエチレンワックスや低分子量ポリプロ
ピレンからなるポリプロピレンワックスがあげられる。

このようなワックスは耐熱性が良好で、フッ素樹脂層と
の密着性を高める効果を有する。

有機過酸化物としては、ＤＣＰ　（ジクミルパーオキサ
イド）、ＢＰＯ（ベンゾイルパーオキサイド）、ＤＣＢ
Ｐ（ジクロロベンゾイルパーオキサイド）　、ＤＢＰＭ
Ｈ（２，５−ジメチル−２，５−ジ（１−ブチルパーオ
キシ）ヘキサン、ｔ−ブチルクミルパーオキサイド等、
従来シリコーンゴムの加硫剤として使用されている各種
公知のものを使用することができる。

なお、これらの成分以外に分散を促進させるために、公
知の分散剤たとえば低分子のシリコーン系分散剤を通常
の配合量で使用することができる。

また本発明において、ゴム層上に塗布するプライマーと
しては、フッ素樹脂の下塗用として一般に使用されてい
るものが用いられてよいが、なかでもフッ素樹脂および
カップリング剤を含有したポリマーからなるものが適し
ており、フッ素樹脂層とゴム層との密着性を大幅に高め
ることができる。このようなものとしては、たとえばｐ
−ｉｉ。

（商品名　旭硝子社製）等があげられる。

さらに本発明のフッ素樹脂ディスパージョンに用いるフ
ッ素樹脂としては、ＰＴＦＥ、ＰＦＡ、ＦＥＰ　（テト
ラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合
体）等があげられる。

本発明の熱定着ローラは次のようにして製造される。

すなわち、まず必要に応じてプライマー処理したローラ
芯軸表面に常法により上述のゴム材料を被覆してゴム層
を形成する。なおここで使用するプライマーは、芯軸と
ゴム層との密着性を高めるためのもので、ゴム材料に応
じて公知のものから適宜選択して使用される。

次いでこのゴム層表面に上述のフッ素樹脂下塗用のプラ
イマーを、０．１〜７μｌ、より好ましくは０．３〜２
μｍの厚さに塗布する。なおこのときの塗布方法として
は吹付は法が適しており、またその際の条件は、スプレ
ー圧１〜４　ｋｇ／　ｃ！より好ましくは２〜３ｋｇ／
ｄ、スプレーノズルと被塗装面との距離１０〜４０印よ
り好ましくは１５〜２０ＣＩ＋、塗布回数２〜３回程度
とすることが適当である。このような方法および条件を
採ることにより、後工程のフッ素樹脂ディスパージョン
を均一な厚さにかつ平滑に塗布することができ、良好な
フッ素樹脂層を形成することが可能となる。

塗布後その表面を、たとえば８０〜１００°Ｃ程度の温
風を吹付ける等により乾燥させ、さらに１５０〜２５０
℃、より好ましくは１８０〜２２０℃の温度で１０〜３
０分間（ローラ実体温度が前述の温度に達しな後１〜７
分間、より好ましくは１〜３分間）の熱処理を行った後
、室温にまで冷却させる。

しかる後この表面に、フッ素樹脂ディスパージョンを通
常の方法で塗布し焼成してフッ素樹脂層を形成する。

（作　用） 本発明の熱定着ローラでは、フッ素樹脂層と基層である
ゴム層が所定のプライマーを介して接着されているため
、従来のものに比べその密着力が著しく増大する。この
結果フッ素樹脂層の密着不良による剥離が防止されて耐
久性が向上し、優れたローラ特性が長期に亘って維持さ
れる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を記載する。

実施例１ シリコーンゴム１００重量部と、煙霧質シリカ１５重量
部と、石英微粉末２２５重量部と、ポリエチレンワック
ス１．８重量部と、ＤＣＰ３．０重量部とからなる熱加
硫型シリコーンゴム組成物（信越化学社製）を、表面に
プライマーＮｏ、１８Ｂ（商品名信越化学工業社製）を
塗布したアルミ等の金属芯軸（外径５０鴎、胴長３２８
１ｍ１り上に加硫接着させ表面を研削して厚さ　０．５
鴎のシリコーンゴム層を形成した。

次いでこのシリコーンゴム層の表面に、プライマーＰ−
１１０を、吹付は法によりスプレー圧２ｋｇ／ｄ、スプ
レーノズルと被塗装面との距Ｎ　１５ａｎ　、塗布回数
２回の条件で、０．５μｌの厚さに塗布した。

続いてこの塗布面に８０〜１００℃の温風を吹付けて乾
燥させ、さらに２００℃の温度で２０分間の熱処理を施
した後、室温にまで冷却した。

この後その表面に、八〇−６３９（ＰＴＦＥディスパー
ジョンの商品名　旭硝子社製）を、塗布し、乾燥させた
後焼成して厚さ１８μｍのＰｒＦ２層を形成した。

このようにして得られたＰＴＦＥ被覆シリコーンゴムロ
ーラについて実機耐久試験を行ったところ、３０万枚の
通紙にても何ら異常が発生せず優れた耐久性を有してい
た。

ちなみにこの実施例と同じシリコーンゴム層上にプライ
マーを塗布せず直接ＰｒＦ３層を設けたローラでは、約
８万枚の通紙で膜浮きを生じた。

実施例２〜５ ワックスを含有しない市販の４種類の熱加硫型シリコー
ンゴム組成物を用いた点を除いて、実施例１と同様にし
てＰＴＦＥ被覆シリコーンゴムローラを製造した。

得られたローラのシリコーンゴム層とＰｒＦ２層との常
温および実機使用温度における密着力を測定したところ
、常温で１３０〜１５０（＋／ＣＩ＋、２００℃で１５
０〜１８０ｇ／Ｃ１ｌであった。なお比較のために、シ
リコーンゴム層上に直接ＰｒＦ３層を設けたローラにつ
いて同様に密着力を測定したところ、常温で３０〜６０
ｇ／ａ＋　、　２００℃で１３０〜１６０（１／Ｃ１ｌ
であった。

さらにこれらの実施例および比較例について実機耐久試
験を行った。結果は、実施例が２万枚の通紙にても何ら
異常が発生しなかったのに対し、比較例では約３０００
枚の通紙で表層に損傷を生じた。

なおここでの試験は予めローラを２７５℃の温度で４日
間保持して熱劣化を促進させた後に行った。

［発明の効果コ 以上の実施例からも明らかなように本発明の熱定着ロー
ラは、ゴム層上にプライマーを塗布し、その上にフッ素
樹脂ディスパージョンを塗布焼成してフッ素樹脂層を形
成した構造としたので、ローラの他の特性を損なうこと
なくフッ素樹脂層とゴム層間の密着性が高められる。し
たがって高画質が得られ、また定着性や通紙性等も良好
であって、かつ寿命特性にも優れている。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ローラ芯軸上にゴム層を設け、このゴム層上にフ
   ッ素樹脂ディスパージョンを塗布焼成してフッ素樹脂層
   を形成してなる熱定着ローラにおいて、前記ゴム層上に
   プライマーが塗布され、このプライマーを介して前記フ
   ッ素樹脂層が形成されてなることを特徴とする熱定着ロ
   ーラ。
2. （２）ゴム層が、シリコーンゴム１００重量部と、シリ
   カ系充填剤５〜３００重量部と、ポリオレフィン系ワッ
   クス０．１〜５重量部と、有機過酸化物０．１〜１０重
   量部を混合してなる組成物からなる特許請求の範囲第１
   項記載の熱定着ローラ。