JPH04173888A - マスキングテープ用粘着剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、自動車塗装等に用いられるマスキングテープ
に用いられるマスキングテープ用粘着剤に関する。

［従来の技術］ 自動車塗装等に代表される焼付は塗装に用いられるマス
キングテープは、塗料の侵入を防ぐための高い密着性と
粘着力及び耐溶剤性のほかに、加熱による粘着剤の凝集
力の低下や接着力の著しい上昇による剥離性の悪化がな
いように高い耐熱性が必要である。

従来、マスキングテープ用の粘着剤としては天然ゴム又
はその変性物を主成分とし、これにアクリルゴム及び網
目構造を形成する熱反応性樹脂を配合してなる粘着剤が
知られているが耐熱性が十分ではなかった。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明者らは前記要求を満たすものとして先に、天然ゴ
ムあるいはその変成物を主成分とし、これに網目構造を
形成する熱反応性樹脂、該熱反応性樹脂の架橋剤及び反
応性フェノール樹脂を配合して成るマスキングテープ用
粘着剤を提案した（特願平１−２７１１０号）。

自動車塗装は大きく分けてボディとバンドの２塗装に分
けられる。ここでバンドの材料は°７０年代後半からＰ
ＰやＲＩＭウレタンなどのプラスチックが採用され始め
、現在はほとんどがプラスチックである。

プラスチックバンパの場合、塗料の密着性を良くするた
め、通常トリクロルエタン（ＴＣＥ）による洗浄を行う
。そのため、洗浄後直ちにマスキングテープを貼る工程
の場合、バンパ中に残存するＴＣＥがその後の塗料焼付
けで気化し、バンドに貼り付けたマスキングテープの一
部を押し上げフクレを生じさせる。このフクレがマスキ
ングテープの縁、すなわち塗色の境界線（見切り線）の
部分に発生すると、フクレ部に塗料が流れ込み見切り線
不良となる。この現象はバンドの素地色を一部残す塗装
方式（モノトーン）で発生し易く、バンド塗装工程の主
要不良原因である。

フクレはマスキングテープの接着力を高くし、気化した
ＴＣＨによる押し上げを抑えれば少なくすることができ
る。しかし、バンドがＰＰのような低極性プラスチック
の場合一般に接着力は低くなる。更に接着力は温度に依
存し、高温になるほど接着力は低下するため、フクレを
抑えることは困難である。先に提案した粘着剤もフクレ
を十分に抑えることができなかった。

本発明はこの課題を解決したフクレの少ないマスキング
テープ用粘着剤を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明者は前記の課題を解決するため鋭意研究を重ねた
結果なされたもので、天然ゴムあるいはその変成物、網
目構造を形成する熱反応性樹脂、該熱反応性樹脂の架橋
剤及び重量平均分子量が２゜５００以上の粘着付与剤を
配合して成るマスキングテープ用粘着剤において、天然
ゴムあるいはその変成物の配合量をＡ重量部、熱反応性
樹脂の配合量を８重量部、粘着付与剤の配合量をＣ重量
部としたとき、その配合比が ０、　３≦Ａ／Ｂ≦３ ０．８≦Ｃ／　（Ａ＋Ｂ）≦１．５ であるマスキングテープ用粘着剤を提供するものである
。

本発明において用いられる天然ゴムとしては通常使用さ
れるリブドスモークドシート、エアドライシート、ベー
ルクレープなどが挙げられる。更に天然ゴムにメタクリ
酸メチルをグラフトしたヘベアプラスＭＧやＳＰラバー
などの変成物も、天然ゴムに代えであるいは天然ゴムと
ともに用いることができる。

次に本発明で用いられる網目構造を形成する熱反応性樹
脂としては架橋剤との反応性の高い水酸基、カルボキシ
ル基、アミノ基、エポキシ基などを２個以上持った化合
物が挙げられる。具体的には、水酸基、カルボキシル基
、アミノ基、エポキシ基などを両末端若しくは側鎖に導
入したポリイソプレン樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリ
スチレン−ブタジェン樹脂、ポリアクリロニトリル−ブ
タジェン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂な
どが挙げられ、特に好ましい熱反応性樹脂は水酸基を有
するポリイソプレン樹脂である。

次に、熱反応性樹脂の架橋剤としては多官能インシアネ
ート、アミノ樹脂、アミン、エポキシ樹脂など、通常使
用される熱反応性架橋剤が挙げられる。特に比較的低温
で反応の進行する多官能イソシアネートが望ましい。こ
こでいう多官能イソシアネートとは、トリレンジイソシ
アネート、ジフェニメタンジイソシアネート、１，５−
ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、トリメチルへキサメチレンジイソシアネート
、トリフェニルメタントリイソシアネートなど、あるい
はトリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン
付加体やヘキサメチレンジイソシアネートのビユレット
体などの各種誘導体など、一般の架橋剤として使用され
るものが利用できる。

本発明に用いられる粘着付与剤としては、ロジンあるい
は各種変成ロジン系樹脂、ポリテルペン系樹脂、Ｃ５系
石油樹脂、Ｃ８系石油樹脂などが挙げられるが、特にＣ
５系石油樹脂が望ましい。

更に、粘着付与剤の重量平均分子量（Ｍｗ）が２゜５０
０以上、望ましくは３，０００以上であるものが、高温
下でも高い接着力を示す。このＭｗはＧＰＣ，光散乱法
、超遠心法、蒸気圧法などによって測定できる。

更に、前述の天然ゴムあるいはその変成物の配合量を八
重歯部、熱反応性樹脂の配合量を８重量部、粘着付与剤
の配合量をＣ重量部とすると、その配合比は ０．３≦Ａ／Ｂ≦３ ０、　８≦Ｃ／　（Ａ＋Ｂ）≦１，５ である。Ａ／Ｂが０．３未満では常温での接着力が著し
く低下し貼り付けることができなくなる。

３を超えると十分な耐溶剤性や凝集力及び高温での高接
着力が得られない。好ましくは０．　６≦Ａ／Ｂ≦１．
５である。まｔ≦Ｃ／　（Ａ＋Ｂ）が０゜８未満では常
温及び高温での接着力が低く、１゜５を超えると凝集力
が低下しマスキングテープとして使用できない。

本粘着剤には、プロセスオイル、エキステンダーオイル
及びポリブテン、ポリイソブチレンなどの各種軟化剤、
あるいは炭酸カルシウムや炭酸マグネシウム、酸化マグ
ネシウム、酸化亜鉛、珪酸塩などの各種充填剤などを必
要に応じて添加することができる。

またフェノール系、ホスファイト系、フェノールホスフ
ァイト系、アミン系、チオエーテル系などの各種酸化防
止剤及び光安定剤や紫外線吸収剤、重金属不活性剤など
の老化防止剤の添加も可能である。

［作用］ 本発明の効果が発現する理由は必ずしも明確ではないが
次のように考察される。接着力は温度に依存し通常１０
０℃を超えるような高温領域では非常に低い値しか示さ
ない。これは粘着剤が柔軟になり剥離の際の抵抗が小さ
くなるためと考えられる。そこで熱反応性樹脂を多量に
添加し粘着剤が柔軟になることを防いでいる。更に高温
領域で液状化して粘着剤の柔軟化を促進する粘着付与剤
を高分子量化することで接着力の低下を小さくできたと
思われる。また粘着付与剤の量を規定することで常温と
高温の接着力のバランスと耐熱性や耐溶剤性などの特性
を維持できたと思われる。

［実施例］ 以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。

実施例１ 第１表に示す粘着剤を厚さ１００μｍで可塑剤Ｊ１３２
重量部のＰＶＣフィルム（オカモト■製）に固形分の塗
布厚で３０μｍになるように塗工し、１２０℃で２分間
加熱乾燥してマスキングテープを作製し、性能を評価し
た。結果も第１表に合わせて示す。なお、評価方法を以
下に示す。

（１）常温接着カニ厚さ５ｍｍのＰＰ板（宇部興産■Ｃ
Ｊ−９５０の成形品、表面粗さ（ＲＺ）１５μｍ）を被
着体とし、Ｊ　Ｉ　５−Ｃ−２１０７に準じて測定した
。

（２）高温接着カニ測定雰囲気を１２０±２℃に保ち、
マスキングテープを貼り付けた被着体を１０分間放置し
た後測定するほかは常温接着力と同様にして測定した。

（３）耐熱性：厚さ５ｍｍのＰＰ板にマスキングテープ
を貼り付けた状態で１３０℃−１００分間加熱後、室温
に冷却させ、剥離した際に、ＰＰ板に糊残りのないもの
を（○）、ややあるものを（△）、顕著なものを（×）
として評価した。

（４）塗装試験：厚さ５ｍｍのＰＰ板をＴＣＥの蒸気に
より洗浄した後マスキングテープを貼り付け、プライマ
（関西ペイント側腹ソフレックス２６００．１２０℃−
３０分焼付け）上塗り（関西ペイント側腹ソフレックス
１２００．１２０’Ｃ−３０分焼付け）の順に塗装を行
い見切り線の評価をした。良好なものを（○）、やや見
切り線乱れのあるものを（△）、見切り線乱れの顕著な
ものを（Ｘ）とした。

（以下余白） ［発明の効果］ 本発明のマスキングテープ用粘着剤を用いることにより
、バンバ洗浄用ＴＣＥなどの溶剤の気化により生じたテ
ープのフクレに起因する見切り線不良を防ぐことができ
、良好な特性をもつマスキングテープを提供することが
可能となった。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、天然ゴムあるいはその変成物、網目構造を形成する
   熱反応性樹脂、該熱反応性樹脂の架橋剤及び重量平均分
   子量が２，５００以上の粘着付与剤を配合して成るマス
   キングテープ用粘着剤において、天然ゴムあるいはその
   変成物の配合量をＡ重量部、熱反応性樹脂の配合量をＢ
   重量部、粘着付与剤をＣ重量部としたとき、その配合比
   が ０．３≦Ａ／Ｂ≦３ ０．８≦Ｃ／（Ａ＋Ｂ）≦１．５ であるマスキングテープ用粘着剤。