JPS632948Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は自動販売機の縦型スパイラル式の商品
搬出装置に関する。

(ロ) 従来の技術 従来のこの種の装置を第１図に基づき説明する
と、１は自動販売機本体内に設けられる略箱状の
商品収納コラムで、下面には商品落下用の開口２
が開設されている。３は該収納コラム１の前面開
口を開閉する商品ローデイング用の扉体である。
該コラム１内には駆動モータ４に上端が連結され
て下端が該コラム１の前壁１Ａ及び後壁１Ｂに固
定される軸受部材５に支持された軸杆６が上下方
向に配置されている。該軸杆６にはスパイラル７
が連結部材８を介して固定され該軸杆６の左右両
側の該スパイラル７の隙間に商品Ｍを長手方向が
前後となるように挿入させて収納している。そし
て販売時には前記モータ４に通電して、前記軸杆
６を半回転させ、順次商品Ｍを下位より左右交互
に排出落下させる構成となつている。かかる構成
の装置は、例えば実開昭57−137079号公報に示さ
れている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 上記の構成によるスパイラル式の商品搬出装置
は、商品搬出動作時におけるスパイラル７の回動
に伴つて、搬出される最下位商品が回動されやす
く、軸受部材５上に該商品の一部が引掛かつた
り、収納コラム１の側壁と軸受部材５との間に浮
いた状態に詰まりを生じて搬出されないことがあ
つた。

本考案はこのようなことから、軸杆の下端に支
持部材を設け、商品の販売動作ごとに支持部材か
ら商品を落下搬出させるとともにスパイラルの下
端から次順の商品を支持部材上に落下支持させる
ようにして、確実な商品搬出動作を得ることので
きる自動販売機の商品搬出装置を提供するもので
ある。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は、商品収納コラム内に駆動装置により
所定回転する軸杆を縦設し、この軸杆にスパイラ
ルを巻装するとともに、軸杆の両側のスパイラル
の隙間に商品を挿入支持させて、前記駆動装置に
よる軸杆の所定回動によりスパイラルの下端から
商品を落下搬出する自動販売機において、前記軸
杆の下端にスパイラルの下端から搬出された商品
を載置支持する半円形状の支持部材を設けるとと
もに、この支持部材と前記スパイラルとの中間位
置に前記軸杆を支持し前記商品収納コラム内を左
右に分離するよううに前後方向に軸受部材を設
け、前記駆動装置による前記軸杆を所定回転ごと
に支持部材上に支持された商品を落下搬出すると
ともに、該搬出により商品の無くなつた支持部材
上へスパイラルの下端から次順の商品を落下させ
載置するようにした構成である。

(ホ) 作用 駆動モータによつて軸杆が回動すると、支持部
材上に載置支持されている商品は支持部材による
支持が徐々に解除され、落下搬出される。そして
軸杆が更に回動されると、商品の無くなつた支持
部材上へスパイラルの下端から次順の商品を落下
して載置支持させる。

(ヘ) 実施例 第２図乃至第７図は本考案の実施例を示すもの
で、第１図に示す従来例と同一符号のものは同一
物あるいは類似物を示す。

１は自動販売機本体内に設けられる略箱状の商
品収納コラムで、下面には商品落下用の開口２が
開設されている。３は該収納コラム１の前面開口
を開閉する商品ローデイング用の扉体である。該
コラム１内には駆動装置としての駆動モータ４に
上端が連結された軸杆６′が上下方向に配置され
ている。該軸杆６′にはスパイラル７が連結部材
８を介して固定され、該軸杆６′の左右両側の該
スパイラル７の隙間に商品Ｍを長手方向が前後と
なるように挿入させて収納している。そして前記
スパイラル７の下端部より下方にく延在させた前
記軸杆６′の下端部には、最下位商品を支持する
半円形状の支持部材９を設ける。また該支持部材
９と前記スパイラル７下端部との間には前記軸杆
６′を支持すると共に該スパイラル７に支持され
た商品Ｍを前記支持部材９に案内する軸受部材
５′を前記コラム１の前壁１Ａ、後壁１Ｂ間に設
ける。そして販売時には前記モータ４に通電し
て、前記軸杆６′を半回転させ、順次商品Ｍを下
位より左右交互に排出落下させる構成である。

以上の構成により以下動作について説明する。

先ず顧客により所定硬貨の投入と所定動作が行
なわれると、駆動モータ４が通電され、軸杆６′
が1/4回転すると第４図、第５図に示す状態にな
る。このときには支持部材９に支持されている最
下位商品Ｍ１はその支持が略半分となるために後
部が下方に傾き、次順位の商品Ｍ２も徐々に降下
する。そして第６図、第７図に示すように軸杆
６′が半回転すると、最下位商品Ｍ１は完全に前
記支持部材９による支持が解除され排出落下する
ことになり、次順位の商品Ｍ２は前記スパイラル
７から、回転してきた前記支持部材９上に落下す
ることになるため支持される。従つて今度はこの
商品Ｍ２が最下位となるものである。

ここで仮に前記次順位の商品Ｍ２が前記軸受部
材５′と商品収納コラム１の側壁の間に挾まれて
支持部材９上に落下しなかつた場合について述べ
る。勿論このとき販売は、既に最下位商品Ｍ１が
支持部材９から解除されて落下するので問題はな
い。次の販売時には本来最下位となるべき商品Ｍ
２は、前述の如く前記軸受部材５′とコラム１の
側壁の間に挾まれているが、販売時には販売時の
振動や、前記スパイラル７により下方に押しやら
れるので、下方に前記支持部材９がまだある場合
には、該支持部材９上に落下し、更なる軸杆６′
の回転によつて該支持部材７の支持が解除されて
排出され、一方、次の商品Ｍ３は回転してきた支
持部材９上に載置することになる。また販売時に
挾まれた商品Ｍ２の下方に支持部材９がない場合
には、そのまま商品Ｍ２は直下に落下し販売さ
れ、一方、商品Ｍ３は回転して来た支持部材９上
に載置することになるものである。従つて販売時
に於いて、軸受部材５′と収納コラム１の側壁間
に商品が挾まれたとしても何ら販売に影響は無い
ものである。

(ト) 考案の効果 本考案は、軸杆の下端に支持部材を設け、かつ
支持部材とスパイラル下端との中間位置に軸受部
材を設け、駆動装置による軸杆の所定回転ごとに
支持部材から商品を落下搬出させるとともに、ス
パイラルの下端から次順の商品を支持部材上に落
下支持させるようにしたものであるから、販売時
に軸受部材と収納コラムの側壁間に商品が挾まつ
て所謂商品のブリツジ現象が起つても、支持部材
上の商品は確実に搬出することができ、かつブリ
ツジ状態の商品は次の搬出動作時にスパイラルの
下端によつて下方へ押圧される状態となつて搬出
されるため、確実な商品搬出が行なえるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示すスパイラル型自動販売機
に用いる収納コラムの縦断側面図、第２図、第４
図及び第６図は実施例を示す収納コラムの動作説
明のための横断平面図、第３図、第５図及び第７
図は同じく実施例を示す収納コラムの動作説明の
ための縦断側面図を夫々示す。 １…商品収納コラム、４…駆動モータ、５′…
軸受部材、６′…軸杆、７…スパイラル、９…支
持部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 商品収納コラム内に駆動装置により所定回転す
   る軸杆を縦設し、この軸杆にスパイラルを巻装す
   るとともに、軸杆の両側のスパイラルの隙間に商
   品を挿入支持させて、前記駆動装置による軸杆の
   所定回動によりスパイラルの下端から商品を落下
   搬出する自動販売機において、前記軸杆の下端に
   スパイラルの下端から搬出された商品を載置支持
   する半円形状の支持部材を設けるとともに、この
   支持部材と前記スパイラルとの中間位置に前記軸
   杆を支持し前記商品収納コラム内を左右に分離す
   るように前後方向に軸受部材を設け、前記駆動装
   置による前記軸杆の所定回転ごとに支持部材上に
   支持された商品を落下搬出するとともに、該搬出
   により商品の無くなつた支持部材上へスパイラル
   の下端から次順の商品を落下させ載置するように
   したことを特徴とする自動販売機の商品搬出装
   置。