JPS63291579A - ビフィドバクテリウム菌の増殖促進剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 り束上の■朋分子 本発明はビフィドバクテリウム菌（Ｂｉｆｉｄｏｂａｃ
−ｔｅｒ　＋　ｕｍ　）の増殖促進剤に関し、さらに詳
しくは、夕顔食品を有効成分とするビフィドバクテリウ
ム菌の増殖促進剤に関する。

従来の技術 ビフィドバクテリウム菌は病原性がなく、主に大腸内に
生育し腸内腐敗生成物の抑制、下痢、便秘症の改善など
の生理的意義が立証されている。

また、近年免疫力の高揚、抗生物質連続投与時に起る菌
交代症の防止、ざらに発癌性物質の活性を抑制すること
が報告され臨床への応用が盛んに行われている（［微生
物Ｊ　、Ｖｏｌ、１　、Ｎｏ、４、医学出版センター）
。このようにビフィドバクテリウム菌は健康及び医療の
分野において非常に重要である。

ビフィドバクテリウム菌を腸内で増殖させる方法として
、ビフィドバクテリウム菌自体を経口投与する直接法及
びビフィドバクテリウム菌に利用される物質（ビフィズ
スファクターと言う。）を投与してビフィドバクテリウ
ム菌を増殖させる間接法がある。直接法はビフィドバク
テリウム菌製剤の安定性が悪く、投与復の該画定着率が
低いなどの問題がめり、最近はこの直接法に替え、ビフ
ィズスファクターを経口投与して腸内のビフィドバクテ
リウム菌を増殖させる間接法が重要視されている。従来
、ビフィズスファクターとしてはＮ−アセチルグルコサ
ミン、その誘導体、ニンジン抽出液（主にパンテティン
を含有）、ラクツロース、ラフィノース、スタキオース
、マルトトリオース（「ビフィズス菌」、株式会社ヤク
ルト本社、１９７９年）、フラクトオリゴ糖（「化学と
生物」、ＶＯｌ、２１、Ｐ、２９１．１９８３年）、ガ
ラクトオリゴ糖（特公昭５Ｂ−２０２６６号、同昭６１
−４６４７９号、特開昭６０−４１４４９号）、イソマ
ルトオリゴ糖（日本栄養食糧学会発表、１９８６年）、
シクロデキストリン（特開昭５７−１３８３８５号）、
コンニャクマンナン（［理研腸内フローラシンポジウム
■、腸内フローラと栄養」、学会出版センター、Ｐ、８
９．１９８３年）、豆乳（特公昭４５−９８２２号、特
開昭５１−１４２５６６号、同昭５５−８５３９０号）
、豆乳抽出物（特開昭５９−１７９０６４＠　”）　、
非病原性大腸菌培養液の抽出物（特公昭５０−１３３５
９号）など種々の物質が知られている。

夕顔は日本古来からの食物でおり、帯状にスライスして
乾燥したものを干瓢と称し従来から寿司の具や惣菜など
として親しまれ賞味されてきた。

夕顔は糖分、繊維質、蛋白質、ビタミン、カルシウム、
ペクチンなどをバランス良く含んだ栄養価の高い食品で
あり、ざらに、最近食品着色剤でおるアマランス（赤色
２号）の人体への影響を軽減することや、血中コレステ
ロール上昇抑制作用を有するなどの報告がなされ（昭和
６０年度活路開拓ビジョン実現化事業報告書、栃木系干
瓢商業協同組合）、保健食品としての需要が高まってき
ている（「わたしのｆｌｉ康」、主婦の友社、１９８６
年５月８）。また、夕顔ｔよ栃木県−帯の重要な農産物
の一つでおり、その有効な利用が熱望されている。

しかしながら、夕顔食品がビフィドバクテリウム菌を増
殖促進することについては知られていない。

■が　決しようとする問題点 前述の既知のビフィズスファクターは生体内で乳酸菌等
の他の腸内細菌にも利用され、ビフィドバクテリウム菌
の増殖活性が不十分であり、また、その製造法が面倒で
あったり、高価であるなどの欠点がある。従って、生体
内においてビフィドバクテリウム菌にのみ選択的に利用
され、かつビフィドバクテリウム菌の増殖を効果的に促
進するビフィズスファクターの開発が望まれている。ざ
らに、そのビフィズスファクターが安価で、入手、製造
が手軽であればなお一層実用性が高まる。

問題点を解決するための手段 本発明者らはビフィズスファクターについて研究を行っ
てきたところ、古来から食されている夕顔食品がビフィ
ドバクテリウム菌を選択的かつ顕著に増殖することを見
出し本発明を完成した。

本発明のビフィドバクテリウム菌増殖促進剤は夕顔食品
を有効成分とする。ここで言う夕顔食品とは夕顔を帯状
、粉状、顆粒状、錠剤など所望の形状に加工したもので
あり、これらは殺菌されたもの又はされないものいづれ
でもよく、また、硫黄燻蒸されたものでもよい。殺菌さ
れた夕顔食品は、蒸気圧０．２〜０．４Ｋｌ／ｃｒＡ、
殺菌時間５〜２０分間にて行う蒸気圧殺菌又はアルコー
ル添加量１５〜１５０９／に、９（夕顔屹燥物）、殺菌
時間１〜３０日間にて行うアルコール殺菌によって製造
する（特願昭６１−１７２７９２号）。この殺菌された
夕顔食品は一般生菌数が５×「個／ｇ以下、大腸菌群及
びサルモネラが陰性、水分含量が８％以下であり、食品
衛生上極めて安全である。硫黄燻蒸は慣用な方法で行う
。

本発明の増殖促進剤はタ顔単−成分はもちろんで必るが
添加剤を加えた食品でもよい。添加剤としては、例えば
、スィートコーン、キャロットパウダー、コーンファイ
バー、アップルファイバー、かぼちゃ粉末、アルギン酸
等の繊維成分、乳糖、澱粉等の賦形剤、白糖、麦芽糖、
ソルビト−ル、マンニ１〜−ル等の甘味成分、ミルクパ
ウダー、肉エキス等の栄養補給剤、アラビアゴム末、ポ
リビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、
カルボキシメチルセルロースナトリウム等の結合卸Ｌス
テアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ラ
ブリワックス、タルク等の滑沢剤を食品の形状及び／又
は嗜好に応じ適宜選択して使用してもよい。本発明の増
殖促進剤の有効成分である夕顔食品は帯状、板状のまま
又はそれを調理して食せるほか、粉状、顆粒状、錠剤に
調製して食するか、粉状、顆粒状のものをスープの素、
ふりか【プとしであるいは菓子、麺類、豆腐などに添加
して食することができる。

作用 本発明に係る夕顔食品のビフィドバクテリウム菌増殖促
進作用について説明する。

試験用夕顔食品は夕顔粉末（製造例１）、夕顔顆粒（製
造例２）又は殺菌夕顔粉末（製造例４〉を使用した。

試験例１ ビフィズスフッ・フタ−検索用基礎培地として機片寒天
培地（日本細菌学雑誌、Ｖｏｌ、　１３．　Ｐ、　５１
９．１９５８年）を用い、これに検索試料（ビフィズス
ファクター）を０．５％添加し、９Ｃｍシャーレにコロ
ニー数約５０個となるようにビフイドバクテリウムロン
グム（Ｂｉｆｉｄｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ　ｌｏｎｇｕｍ
、　ＡＴＣＣ１５７０７）を塗布した。これを３７℃、
４８時間培養し、該菌の増殖状態を観察した。結果を表
１に示す。

（以下余白） 表１ ＋十＋十：増殖顕著、十〜＋＋＋：増殖良好表１から明
らかなように、夕顔粉末及び殺菌夕顔粉末は従来のビフ
ィズスファクターよりビフィドバクテリウム菌の増殖を
促進する。

試験例２ 夕顔粉末（製造例１）を基礎培地たるＴｏｍａｒｅｌ−
１１培地（Ｊ、　Ｂｉｏｌ、Ｃｈｅｍ、　、　１８１．
８７９．１９４９年）に０〜２％添加し、ビフィドバク
テリウム　ロングム（ＡＴＣＣ１５７０７）、乳酸菌（
ＡＴＣＣ８０１４）及び大腸菌（八ＴＣＣ１１７７５）
を３７°Ｃ１４８時間培養した。培養後、ビフィドバク
テリウム　ロングム、乳酸菌、大腸菌の培養液をそれぞ
れＢ［寒天培地、１８３寒天培地、ＥＨＢ寒天培地に塗
布し、３７℃、４８時間培養したのち、各培地の菌数を
測定した。結果を表２に示す。

（以下余白） 表２から明らかなように、夕顔粉末はビフィドバクテリ
ウム菌に対し、０．０５％濃度で１０倍、０．１〜２．
０％濃度で約ｉ　ｏｏｏ倍の増殖促進効果を示すのに対
し、乳酸菌、大腸菌に対してはほとんど利用されない。

試験例３ 夕顔顆粒（製造例２）、殺菌夕顔粉末（製造例４）及び
従来のビフィズスファクターを用いて試料とした。

夫々の試料をＴｏｍａｒｅｌ　ｌ　ｉ培地に添加し、ビ
フィドバクテリウム　ロングム（Ａ丁ＣＣｌ３７０７　
）を３７℃、４８時間培養した。培養後、培養液を８し
寒天培地に塗布し、３７°Ｃ１４８時間培養したのち菌
数を測定した。結果を表３に示す。

（以下余白） 表３ 表３から明らかなように、添加剤を含有する夕顔顆粒及
び殺菌された夕顔粉末が従来のビフィズスファクターよ
りもビフィドバクテリウム菌の増殖を著しく促進する。

製造例１ 夕顔の外皮を薄く剥ぎ、果肉を薄帯状にスライスし、−
日天日乾燥、ざらに７０℃で５時間乾燥して水分含量的
３％の帯状夕顔食品を得た。この帯状物３０Ｋｇをバル
ベライ１アー（線用鉄工所社製）で粉砕して粉状の夕顔
食品２４に３を得た。

製造例２ 製造例１で１ｑられた夕顔粉末９５０３とヒドロキシプ
ロピルセルロース４０９を混合攪拌機中で１０分間混合
したのち、精製水を加えて練合し、熱風乾燥した。放冷
後、オシレーター（菊水製作所社製）で整粒して顆粒状
の夕顔食品９６０３を得た。

製造例３ 製造例２で得られた夕顔顆粒４９５ｇとステアリン酸マ
グネシウム５３を混合攪拌機中で１０分間混合したのち
、打錠機にて１錠１１０ｍｇの錠剤夕顔食品４４００錠
を得た。

製造例４ 製造例１と同様にして得た帯状夕顔食品３０に３を０．
２ＫＩ／ｃｒＡの蒸気圧下で２０分間殺菌したのち、水
分含量が約３％になるまで６０℃で熱風乾燥した。

その後、製造例１と同様にして殺菌された粉状の夕顔食
品２６Ｋｒに２得た。

この夕顔食品は一般生菌数２×び個／３、大腸菌群及び
サルモネラに対して陰性でめった。

Ｗ！Ａ造例５ 製造例１と同様にして得た帯状夕顔食品３ＯＮｙにエタ
ノール２．７に’Ｊを噴霧しく９０ｇ／に９帯状夕顔食
品）、室温にて５日間密封状態で放置したのち、製造例
１と同様にして殺菌された粉状夕顔食品２５．７Ｋｇを
得た。

この夕顔食品は一般生菌数３７個／９、大腸菌群及びサ
ルモネラに対して陰性であった。

実施例 健康成人５人に対し、夕顔粉末（製造例１）を２９７日
で７日間及び夕顔顆粒（製造例２）を４ＣＪ／日で７日
間、それぞれ食前投与した。各投与７日日に各人の糞便
を採取し、ＢＳ培地上に生育するビフィドバクテリウム
菌数並びに乳酸菌数及び大腸菌数を、測定し、その平均
値を求めた。結果を表４に示す。

（以下余白） 表４から明らかなように、夕顔粉末及び夕顔顆粒が大腸
内のごフィトバクテリウム菌を選択的かつ顕著に増殖促
進することが認められた。

発明の効果 本発明のビフィドバクテリウム菌増殖促進剤は夕顔食品
を有効成分とするものであり、従来のビフィズスファク
ターよりも選択的かつ優れた増殖促進作用を有するので
胃腸等の健康保持に役立つほか、免疫賦活剤、制癌剤な
どの薬剤としても期待される。また、夕顔は日本におい
て大量に生産されるので、本発明は農産業の発展に寄与
するとともに、食品産業上、医療上非常に有用である。

出願人　　東京田辺製薬株式会社 代理人　　弁理士　　松　山　直　行 手続補正書く自発） 昭和６２年７月２８日 特許庁長官　、／Ｊ１月１′ｆ＝β夫　殿１、事件の表
示 昭和６２年特許願第１２３７６１号 ２、発明の名称 ビフィドバクテリウム菌の増殖促進剤 ３、補正をする者 事件との関係　　　　　特許出願人 住所　東京都中央区日本橋本町二丁目２番６号名称東京
田辺製薬株式会社 ４、代理人　　〒１１５

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 夕顔食品を有効成分とするビフィドバクテリウム菌の増
   殖促進剤。