JPS63283719A - 吸水性マット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は吸水性マットに関する。さらに詳１細には、
包装容器等の吸水材、吸湿材および保湿材として好適に
用いられる吸水性マットに関する。

〈従来の技術〉 従来から室内等の湿気の除去を目的として、水や湿気を
高度に吸収することができる吸水性材料が用いられてい
る。また、吸水性材料は容器内の水分等が収納物に及ぼ
す影響を除去したり容器内の湿度の調節を目的とする用
途にも用いられており、このような吸水性材料の使用例
としては、例えば、野菜、果物等の果菜類の輸送用包装
容器に用いられる吸水性材料が挙げられる。すなわち、
果菜類は段ボール箱等の包装容器を用いて輸送されてい
るが、輸送中の果菜類の鮮度保持を図るには、包装容器
内を適度な湿度に保持することが肝要であり、そのため
果菜類から排出される水分を除去する必要がある。また
、最近では包装容器内に氷等の冷却剤を収容することに
より、果菜類を低温状態に保持し輸送することが行われ
ているが、氷が解けて容器の底部に水が溜まり、果菜類
が浸水するとその部分の品質低下をもたらす問題がある
。上記の問題を解決するために、包装容器を用いた果菜
類の輸送においては、容器の底部に吸水性材料を敷設し
たり、果菜類を吸水性材料で被覆することが行われてい
る。

従来、このような吸水性材料としては、パルプや吸水性
樹脂を透湿性シートで被包した吸水性材料が用いられて
いる。

〈発明が解決しようとする問題点〉 しかし、上記パルプを透湿性シートで被包した吸水材料
にあっては、パルプの吸水および吸湿量が極めて少ない
ので十分な吸水効果を得ることができない。また、吸水
性樹脂を透湿性シートで被包した吸水性材料にあっては
、吸水量は大きくできるものの、吸水性樹脂が吸水し膨
張する際の体積変化が大きいので、その体積変化分だけ
予め包装容器内の有効体積を減少させて見積もる必要が
ある。また膨張により吸水性材料の変形が起こるるので
、例えば、果菜類等の包装容器内の収納物が圧迫された
り、変動するという問題がある。

く目　的〉 この発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、吸
水および吸湿（以下、単に吸水という）性能に優れると
共に吸水後の体積変動のない吸水性マットを提供するこ
とを目的とする。

く問題を解決するための手段〉 上記の問題点を解決すべくなされた、この発明の吸水性
マットは、型枠内に複数の合成樹脂発泡体小片が充填さ
れると共に該合成樹脂発泡体小片間に形成される空隙部
に吸水性樹脂が収容され、さらに透湿性シートにて両面
が被覆されていることを特徴とするものである。

なお、上記の合成樹脂発泡体小片は不定形のものが好ま
しく、特にポリスチレン発泡体粉砕品が好ましい。

く作　用〉 上記の構成の吸水性マットによれば、吸水性樹脂が大き
な吸水および保水能力を有するので、吸水量および吸水
速度を高めることができると共に容器等の内部を適度な
湿度に調整することができる。また、吸水性樹脂は形枠
内の合成樹脂発泡体小片間に形成される空隙部に収容さ
れているので、吸水により体積が膨張しても、空隙部に
よりまたは合成樹脂発泡体小片の変形により吸収される
ので、吸水性マットの変形を防止することができる。

さらに両面がシートにより被覆されているので、脱離し
た合成樹脂発泡体小片や吸水性樹脂がマットからもれる
ことを防止することができる。

〈実施例〉 以下、実施例を示す添附図面に基づいて詳細に説明する
。

第１図は、この発明の吸水性マットの一実施例を示す一
部欠截斜視図、第２図は第１図■−■線における断面概
略図であり、この発明の吸水性マット（１）は、矩形の
型枠■の内部に、不定形の合成樹脂発泡体小片（３）が
互いに部分的に熱励着した状態で収容され、該合成樹脂
発泡体小片（３）が形成する空隙部には吸水性樹脂（４
）が収容されと共に熱圧着された透湿性シート（５）に
より両面の全面が被覆されている。

上記の型枠■は、合成樹脂、厚紙、金属等の種々の材質
のものが使用できるが、軽量性、強度、熱融着性等の点
から、ポリスチレン、ポリエチレン等の合成樹脂製のも
のが用いられ、より好ましくはそれら合成樹脂の発泡体
であり、さらに好ましくは熱融着温度の低いことからポ
リスチレン発泡体製のものがよい。

また、合成樹脂発泡体小片Ｇ）は、ポリスチレン、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン等の合成
樹脂の発泡体の小片からなり、互いに部分的に融着した
状態で型枠（１）内に固定化されている。合成樹脂発泡
体小片Ｇ）間に空隙部が多く形成され、吸水性樹脂（４
）の含有量を大きくすることができると共に通気量が多
くなり、水分の吸収が容易にできることから、合成樹脂
発泡体小片（３）は不定形のものが用いられており、不
定形形状としては、全体的に見た時、角形、円形、楕円
形、機影またはこれらを適宜変形した形状のものなどが
例示される。合成樹脂発泡体小片（３）の大きさは吸水
性マットの大きさ、吸水性樹脂の形状等により適宜選択
することができるが、大き過ぎたり、また小さ過ぎると
合成樹脂発泡体小片Ｇ）間に形成される空隙部が少なく
なり、吸水性樹脂（４）の含有量および通気性を大きく
することが困難になるので。

通常、０．２〜５ｃｍ程度、好ましくは０．５〜３ｅｇ
＋程度のものが用いられる。また、合成樹脂発泡体小片
（３）は、その形状、大きさが種々異なったものを用い
れば、空隙部が多く形成され、通気性等をよくすること
ができるのでより好ましく、このような形状、大きさの
異なった合成樹脂発泡体小片Ｏ）としては、既に使用済
みとなった発泡体を粉砕機等を用いて粉砕したものが種
々の形状の小片を得ることができる点で好適である。使
用済みの発泡体を使用することで廃棄物対策上からも好
ましい。

さらに粉砕して得られた発泡体は、粉砕時に粉砕面が一
部連続気泡化されており、通気性を向上できる点からも
好ましい。

合成樹脂発泡体小片（３）間により形成される空隙部に
充填される吸水性樹脂（４）は、従来から用いられてい
る吸水性樹脂がいずれも使用することができ、例えば、
ポリアクリル酸系吸水性樹脂、架橋ポリアクリルアミド
吸水性樹脂、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体
の加水分解物、セル口、　−スーアクリル酸グラフト共
重合体およびその塩等が例示できる。これらの吸水性樹
脂は、吸水速度を速めるため、通常粉砕物が用いられる
。かかる粉砕物の粒径は特に限定されないが、通常、タ
イラー標準篩で５〜５００メツシュ程度、好ましくはｌ
Ｏ〜２００メツシュ程度のものが使用される。また吸水
性樹脂（４）の充填量は、本発明の吸水性マット（１）
の使用目的等に応じて、所望する吸水量、吸水速度等に
より適宜選択することができ、通常、吸水性マット（１
）　１　ｒ当り、５０ｍｇ以上、好ましくは２００■程
度充填される。なお、吸水後の膨潤を考慮して、吸水性
樹脂（４）は空隙部に完全に充填された状態よりも、あ
る程度の空間が残った不完全な状態で収容されているの
が好ましい。

型枠（１）の両面に被着される透湿性シート■は、透湿
性を有する膜状物であれば、シート、フィル、ム等を問
わずいずれのものも使用することができ、例えば、ポリ
エステル繊維、ポリエステルとポリビニルアルコールと
からなる繊維等を用いた不織布、ポリエステル繊維、ナ
イロン繊維等の合成繊維を用いたメッシユ等が例示され
る。

上記実施例の吸水性マット（１）によれば、透湿性シー
ト（５）および合成樹脂発泡体小片口）間を介して、水
分を吸水性樹脂（４）により吸収することができる。

また吸水性樹脂（４）が吸水、膨潤し、体積が増加して
もその変形量は空隙部等で吸収されるので、吸水マット
が膨潤して変形することが防止できる。

さらにこの発明の吸水性マット（１）は、その両面が透
湿性シート（５）で被覆されており、脱落した合成樹脂
発泡体小片Ｇ）や吸水性樹脂（４）が、吸水性マット（
１）からもれることを防止することができるので容器等
の内部を汚染することがない。

この発明の吸水性マット（１）は、種々の方法で製造す
ることができるが、例えば、その−例を示すと、まず、
第１の透湿性シート■上に型枠■を配設し、型枠■内に
適当量の合成樹脂発泡体小片Ｇ）を加えた後、吸水性樹
脂（４）を所定量散布する。さらに、その上に適当量の
合成樹脂発泡体小片０）を加えた後、他の透湿性シート
■で覆う。次いで熱プレスを用い、合成樹脂発泡体小片
Ｇ）が相互に熱融着し、また透湿性シートが型枠■と熱
圧着される程度の加熱温度および圧力でプレスすること
により、この発明の吸水性マット（１）が得られる。

なお、この発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、例えば、合成樹脂発泡体小片Ｇ）としてビーズ状や
その他室形の合成樹脂発泡体を用いたり、合成樹脂発泡
体小片Ｃ３）間や型枠■と透湿性シート■とを接着剤を
用いて接若したり、型枠口）として円形、楕円形などの
形状のものを使用したり、透湿性シートを合成樹脂発泡
体小片Ｇ）の部分にのみ被覆する等、この発明の要旨を
変更しない範囲で適宜の設計変更をすることができる。

この発明の吸水性マット（１）は、従来の吸水性材料と
同様な方法で使用することができ、例えば、前記の果菜
類の包装容器などの容器用の吸水性材料、タンス、押し
入杵等の敷きマット、断熱性を兼ねた吸湿性壁材等の内
装材など種々の用途に用いることができる。

第３図は、この発明の吸水性マット（１）の使用例の好
ましい例を示す断面概略図で、吸水性マット（１）は、
組み立てられた段ボール箱（６）の折曲げ片（７）によ
り、底部に形成される間隙部［Ｆ］）に丁度適合する形
状に成形されている。すなわち、通常段ボール箱（６）
の折曲げ片（７）は、相対する２組の折曲げ片（７）の
うちの−組が短く形成されているので、段ボール箱（６
）を組み立てた場合に、短い折曲げ片（７）相互間に間
隙部■が形成される。上記吸水性マット（１）は、この
間隙部Ｓ）に適合する形状１こ形成されており、該間隙
部［Ｆ］）に嵌め込まれて使用される。

このような使用方法によれば、段ボール箱（６）の底部
に形成された段差を利用しているので、容器の内容積を
減少させることがない。また、段ボール箱（６）の底部
を平坦にすることができるので、容器内に収容される果
菜類等の収納物を変形させたり傷付けるおそれもなくな
る。さらに段ボール箱（６）の底部に間隙がなくなるの
で、段ボール箱（６）の変形が防止できると共に強度の
向上にも寄与することができる。

なお、上記の使用例では、段ボール箱（６）の底部の間
隙部■に吸水性マット（１）を配設する場合を示したが
、容器に収納物を収容した後、段ボール箱（６）を閉鎖
する際に形成される上部の間隙に吸水性マット（１）を
収容してもよいが、上記使用例のように容器の底部に配
設すれば、容器の一番低い部分に設けられているので、
底部に過＃■の水が溜まることを確実に防止できるので
より好ましい。

以下、具体例に基づいて、この発明をより詳細に説明す
る。

具体例 型枠として、ポリスチレン発泡体製の額縁状型枠（１５
（！ＩＩ　Ｘ　１５ｃｍ　Ｘ　Ｏ，５ａｍ　、外周縁幅
１（至））を用いた。ポリエステルとポリビニルアルコ
ールとからなる不織布上に上記の型枠を配設し、不定形
のポリスチレン系発泡体粉砕品７ｇを型枠内に加えた後
、下記表に示される所定量のポリアクリル酸系吸水性樹
脂を略均−に散布し、さらに不定形のポリスチレン系発
泡体粉砕品７ｇを加え、上記と同質の不織布で覆った後
、ホットプレス（加熱温度１２５℃、圧力１１１．４ｔ
　、プレス時間５分間）で成形し、吸水性マットを得た
。

このようにして得られた吸水性マットを、水が張られた
デシケータ−内に立てかけて放置し、経時的に吸湿量を
測定した。その結果を表に示す。

（以下余白） 〈発明の効果〉 以上のように、この発明の吸水性マットによれば、バル
ブ等に比べて、吸水および保水能力の大きい吸水性樹脂
を用いているので、吸水量および吸水速度に優れる吸水
性マットを得ることができ、また吸水性樹脂は合成樹脂
発泡体小片間に形成される空隙に収容されているので、
吸水による体積増加が起きても、吸水性マットが変形す
ることがない。さらに、吸水性マットの両面の全面が透
湿性シートで被覆されているので、脱落した合成樹脂発
泡体小片や吸水性樹脂が吸水性マットからもれることを
確実に防止することができるという特有の効果を奏する
。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の一実施例を示す一部欠截斜視図、 第２図は第１図の■−■線における断面概略図、第３図
はこの発明の吸水性マットの一使用例を示す断面概略図
である。 （１）・・・・・・吸水性マット　　　　■・・・・・
・型枠（３）・・・・・・合成樹“脂発泡体小片　（４
）・・・・・・吸水性樹脂（５）・・・・・・透湿性シ
ート（６）・・・・・・段ボール箱（７）・・・・・・
折曲げ片 特許出願人　　　植水化成品工業株式会社（ほか３名） 第１図 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、型枠内に複数の合成樹脂発泡体小片が 充填されると共に該合成樹脂発泡体小片 間に形成される空隙部に吸水性樹脂が収 容され、さらに透湿性シートにて両面が 被覆されていることを特徴とする吸水性 マット。 ２、合成樹脂発泡体小片が不定形である上 記特許請求の範囲第１項記載の吸水性マ ット。 ３、合成樹脂発泡体小片がポリスチレン発 泡体粉砕品である上記特許請求の範囲第 １項または第２項のいずれかに記載の吸 水性マット。 ４、ポリスチレン発泡体粉砕品が相互に熱 融着している上記特許請求の範囲第３項 記載の吸水性マット。 ５、透湿性シートが不織布である上記特許 請求の範囲第１項ないし第４項のいずれ かに記載の吸水性マット。