JPS6328358Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は複数の側板を互いに結合して構成する
換気扇取付枠に関する。

〔考案の技術的背景〕

近時、室壁に設けた換気扇本体の電源コードや
プラグが換気扇本体の外部に露出して室壁の美観
を損ねることを防ぐため、換気扇取付枠に家屋側
の電源線に接続したコンセントを設け、このコン
セントに換気扇本体のプラグを差込むと共にコン
セント及び電源コードを換気扇本体に取着する化
粧枠により覆い隠すようにしたものが供されてい
る。このものでは、換気扇取付枠の室内側の側縁
部を略コ字形に切欠いて切欠部を形成し、コンセ
ントを装着した取付金具を該コンセントが前記切
欠部内に位置するようにして側板に固定する構成
としていた。

〔背景技術の問題点〕

しかしながら、上記構成では側板の側縁部を略
コ字形に切らねばならないことから例えば糸のこ
ぎり等の特殊な道具を要して製作性に劣るという
問題があつた。

〔考案の目的〕

そこで、本考案の目的は、製作性に優れた換気
扇取付枠を提供するにある。

〔考案の概要〕

本考案は、複数の側板を互いに結合して成り、
換気扇本体のプラグを差込むためのコンセントを
備えたものにおいて、一の側板のうちの室内側の
一隅部を切欠くことにより形成した前記コンセン
ト収納用の第１の切欠部と、前記一の側板に隣接
する他の側板のうちの前記第１の切欠部側の側縁
部に形成され前記第１の切欠部の形成から残され
た残余部分を前記コンセントのコード線挿通用の
空隙を余して収容する第２の切欠部と、前記コン
セントを装着すると共に両側に取付部を有し該取
付部を前記両側板間に双方に跨つて取付けられて
前記コンセントを前記第１の切欠部内に収容状態
に配設する取付部材とから構成することにより、
両側板には略Ｌ字形の切れ目を形成すれば済むよ
うになし、もつて例えば糸のこぎり等の特殊な道
具を用いずとも普通ののこぎりで簡単に製作し得
るようにするところに特徴を有するものである。

〔考案の実施例〕

以下本考案の一実施例につき第１図乃至第４図
を参照して説明する。１は換気扇本体で、これは
本体枠２内にモータ３及びこのモータ３に駆動さ
れる送風羽根４を備えて成る。この本体枠２の前
面部には、その各四側辺部に外側方に延びるフラ
ンジ２ａを折曲形成しており、特に右側のフラン
ジ２ａは下部を切除した如く形成している。５は
モータ３の電源コードで、これの先端部にはプラ
グ６を設け、このプラグ６を上記右側のフランジ
２ａの切除部分に臨むようにしている。７は換気
扇本体１の化粧枠で、これは本体枠２の各フラン
ジ２ａに係合させて取着されるものである。一
方、８は室壁９に形成した略矩形の取付用開口部
で、これにはその内周面に宛うようにして前記換
気扇本体１を挿着するための換気扇取付枠１０を
装着している。この換気扇取付枠１０は、夫々略
矩形を成す木製の上下左右の各側板１１乃至１４
を互いに結合して略角筒状に構成したもので、詳
細には第４図に示すように右側板１４の室内側下
部の隅部に例えばのこぎりにより略Ｌ字形の切れ
目を形成して当該隅部を切除することにより第１
の切欠部１５を形成し、且つ下側板１２の右側縁
部反室内側の隅部を同様に略Ｌ字形に切つて第２
の切欠部１６を形成している。この第２の切欠部
１６は、左右方向の幅寸法を右側板１４の厚さ寸
法と略同等に定め、且つ前後方向の奥行寸法を右
側板１４のうち第１の切欠部１５の形成から残さ
れた残余部分１７のそれよりも大に定め、もつて
この右側板１４の残余部分１７を第２の切欠部１
６内に収容して右側板１４と下側板１２とを結合
した状態で下側板１２と残余部分１７との間に空
隙１８が形成されるようにしている（第３図参
照）。１９はプラグ６を挿脱するためのコンセン
トで、これは屋内配線の電源用のコード線１９ａ
に接続されている。２０はこのコンセント１９を
換気扇取付枠１０に取着するための取付部材で、
これはコンセント１９を装着するためのコンセン
ト装着部２１の上下両側に略Ｌ字形に折曲した取
付部２２，２２を前方に延設すると共に、このコ
ンセント装着部２１の右側板１４の内側方側に位
置して第１の切欠部１５を閉鎖する閉鎖板部２３
を後方に折曲形成し、且つ右側板１４の外側方側
に位置して邪魔部たる邪魔板部２４を前方に折曲
形成して成る。斯かる取付部材２０は、コンセン
ト装着部２１にコンセント１９を装着し、このコ
ンセント１９を第１の切欠部１５内に収容状態に
して上側の取付部２２を右側板１４の前端面にね
じ２５により固定し、且つ下側の取付部２２を下
側板１２の前端面にねじ２６により固定してい
る。

上記構成によれば、第１及び第２の切欠部１
５，１６はいずれも単に右及び下の各側板１４，
１２の所定部位を略Ｌ字形に切るだけで形成でき
るから、通常の一般的なのこぎりを用いて簡単に
換気扇取付枠１０を製作できる。しかも、従来の
ように側板の側縁部を略コ字形に切欠くもので
は、切欠部を側板の一方寄りに形成する場合には
取付部材の取付部を固定すべき側板の一方の残余
部分が小さくなつてしまうため固定用のねじのね
じ込みにより該残余部分が割れて欠落することが
あるが、本実施例では斯かる虞れはない。更に
は、第２の切欠部１６によりコード線１９ａ挿通
用の空隙１８を形成できてコード線１９ａを該空
隙１８を通して下方或いは第１の切欠部１５から
直接右方へと二方向に選択的に導出することがで
きるから、例えば第５図に示す如く換気扇取付枠
１０の右側方にモルタル壁形成用の木枠２７が位
置してしまう場合でも空隙１８を通してコード線
１９ａを導出できて頗る好都合である。また、特
に本実施例のように取付部材２０の取付部２２，
２２を略Ｌ字形に折曲形成してコンセント装着部
２１が取付部２２の奥方に位置するようにすれ
ば、コンセント１９に差し込んだプラグ６の室内
側への突出寸法を小さくできて化粧カバー７の薄
形化を図り得る。加えて取付部材２０に側板１４
の外側方側に位置して邪魔板部２４を形成すれ
ば、本実施例の如く室壁９の室内側に例えば防汚
用のステンレス板２８を貼設する場合でも該ステ
ンレス板２８の側縁部がコンセント１９の前方に
はみ出てしまうことを未然に防止でき、もつてこ
のステンレス板２８にコンセント１９に挿脱する
際のプラグ６の刃が触れてシヨートするという事
態を防止できるものである。

〔考案の効果〕

本考案は以上述べたように、二つの側板の所定
部位を略Ｌ字形に切れば済むから、何ら特殊な道
具を要さず頗る製作性に優れるという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の一実施例を示し、
第１図は全体の縦断面図、第２図は同分解斜視
図、第３図は要部の拡大分解斜視図、第４図は換
気扇取付枠の分解斜視図、第５図は異なる取付状
態で示す換気扇取付枠の斜視図である。 図中、１は換気扇本体、６はプラグ、９ａはコ
ード線、１１乃至１４は側板、１５は第１の切欠
部、１６は第２の切欠部、１７は残余部分、１８
は空隙、１９はコンセント、２０は取付部材、２
１はコンセント装着部、２２は取付部、２４は邪
魔板部（邪魔部）である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 複数の側板を互いに結合して成り、換気扇本
   体のプラグを差込むためのコンセントを備えた
   ものにおいて、一の側板のうちの室内側の一隅
   部を切欠くことにより形成した前記コンセント
   収納用の第１の切欠部と、前記一の側板に隣接
   する他の側板の側縁部に形成され前記第１の切
   欠部の形成から残された残余部分を前記コンセ
   ントのコード線挿通用の空隙を余して収容する
   第２の切欠部と、前記コンセントを装着すると
   共に両側に取付部を有し該取付部を前記両側板
   間に双方に跨つて取付けられて前記コンセント
   を前記第１の切欠部内に収容状態に配設する取
   付部材とを具備して成る換気扇取付枠。 ２ 取付部材のコンセント装着部は取付部よりも
   奥方に形成されていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項に記載の換気扇取付
   枠。 ３ 取付部材は側板の外側方側に形成された邪魔
   部を有していることを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項又は第２項に記載の換気扇取
   付枠。