JPS6328306B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は小型で構造が簡易化された複写機等
の静電記録装置に関する。

（従来技術） 通常の静電記録装置においては、よく知られて
いるように、感光体は帯電・露光・現像・転写・
除電・クリーニングの各工程を経て次の帯電が行
われ、一方、転写部で像を転写された複写用紙は
感光体から分離され、定着工程を経て複写が完了
する。高級機種の場合、これらの機能は総て十分
に機能することが求められるが、普及機種或いは
特殊の目的の場合には、その機能の一部を簡素化
することが望ましい。

例えば、薄紙への複写を主とし、しかもベタ黒
の部分を含む像を複写する場合は、上記の総ての
工程が必要となるが、図書カード・葉書等厚手の
用紙に複写する場合には、紙自体の剛性を利用す
ることによつて分離手段を必要とせず、また、複
写対象がカード等の場合には、像が細線による文
字・罫線等のみであることが多く、露光後感光面
上に残る電荷自体が少ないため、特別に除電を行
なわなくてもクリーニング効果は充分に維持する
ことが出来る。小型でコストの廉い複写機を提供
しようとする場合、これらの一部機構が省略出来
ることが極めて有利なことは云うまでもない。

（この発明が解決しようとする問題点） この発明は、機構を簡略にしながら、性能の低
下の殆どない静電記録装置を得ようとするもので
ある。

（問題を解決するための手段） この発明の静電記録装置は、感光体の表面を一
様に帯電するための帯電手段と、帯電した感光体
の表面に静電潜像を形成するための露光光源を有
する像露光手段と、露光後該静電潜像をトナー像
とするための現像手段と、該トナー像を紙供給手
段によつて搬送された複写機に転写するための転
写手段と、転写後の感光体上の残留トナーをクリ
ーニングするためのクリーニング手段とを有し、
前記露光光源を用いて前記クリーニング手段と前
記帯電手段の間の感光体表面を全面露光すること
を特徴とする。

（実施例） 以下、この発明の静電記録装置の実施例を、図
面によつて詳細に説明する。

光学系移動型あるいは原稿台移動型のどちらで
もよい複写機は、公知のように複写工程の進行に
つれ、感光体１上には帯電部２における帯電、露
光（第１露光）、現像部３における現像を経てト
ナー像が形成される。一方、給紙装置４中の複写
用紙５は、用紙が厚手の場合はフリクシヨンロー
ラ６等の供給装置によつて最下部の１枚づつが転
写部７に送紙され、感光体１上のトナー像が転写
される。このトナー像を担持した複写用紙は定着
ローラ８によつて熱定着され、複写は完了する。

転写後の感光体は、像が細線による文字・罫線
のみである場合には、通常の静電複写機の場合に
残留トナーのクリーニング効率を上げ、クリーニ
ングを容易にするために必要とされるようなコロ
ナ放電、光露光等の除電手段を経ずに、直接クリ
ーニングユニツト９によつて残留トナーを除くこ
とが可能である。ところで、トナー像、とりわけ
残留トナーが存在していた部分にクリーニング後
も残留している電荷が次の像にゴーストを生ず
る。特に、クリーニング前に除電手段を設けない
静電複写機においては、その傾向が強い。そこ
で、荷電を均一に散らすために弱い露光（第２露
光）１０を行なう。この露光は別に弱い光源を設
けずに、複写用の露光光源（第１露光手段）を利
用する。特に、像が文字・罫線等細線による像の
みの場合は残留電荷の総量は少なく、しかも狭い
部分に集中しているので弱い光りでも充分に感光
体の表面電位を均一化出来、光の強度が小さいの
で感光体の劣化を生ずることもない。

その上、この第２露光帯周辺に特別の遮光装置
を設ける必要をなくする点でも有利である。すな
わち、第２露光の光強度を小さくすれば、機体内
の迷光を弱く出来るため、図に示す実施例のよう
に、帯電電極・第１露光帯が第２露光の照射方向
に対して感光体の陰になるように配置するだけ
で、静電潜像形成への悪影響を防止することが出
来る。

この第２露光のために第１露光用光源を用いる
場合は、感光体表面の露光光量を一定にし易い点
で、露光光源が固定されている型式のものが望ま
しい。しかし、光源移動型のものでも、光源が感
光体から最も遠ざかつた位置、すなわち、第２露
光の光強度が最も弱い場合でも、従来のものの光
源によつて、感光体の表面電位の均一化の効果を
充分にあげ得ることが確認されている。

図示の実施例では、給紙装置４中の最下部の１
枚づつが給紙される型式のものを示してあり、厚
紙への複写の場合にはこのような型式の給紙装置
がよく使用される。しかし、通常の複写用紙を使
用する場合でも、この発明の静電記録装置を利用
することが出来、その場合、給紙装置は通常のよ
うに最上部１枚が供給される型式の給紙装置が利
用されることが多いことは云うまでもない。

（発明の効果） このように、この発明の静電記録装置は、クリ
ーニング前の徐電手段を省略し、クリーニング後
に、像形成のための露光々源を利用して感光体の
表面電荷を均一化するようにしたので、除電のた
めの全面露光様光源を別に設ける必要がなく、装
置の小型化と低コスト化を実現した静電記録装置
を得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の電子複写機の構造図であり、
図中の符号は１：感光体、２：帯電部、３：現象
部、４：給紙装置、７：転写部、８：定着ロー
ラ、９：クリーニングユニツトをそれぞれ示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 感光体の表面を一様に帯電するための帯電手
   段と、帯電した感光体の表面に静電潜像を形成す
   るための露光光源を有する像露光手段と、露光後
   該静電潜像をトナー像とするための現像手段と、
   該トナー像を紙供給手段によつて搬送された複写
   紙に転写するための転写手段と、転写後の感光体
   上の残留トナーをクリーニングするためのクリー
   ニング手段とを有し、前記露光光源を用いて前記
   クリーニング手段と前記帯電手段の間の感光体表
   面を全面露光することを特徴とする静電記録装
   置。