JPS63277715A - 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents

磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法

Info

Publication number
JPS63277715A
JPS63277715A JP62112407A JP11240787A JPS63277715A JP S63277715 A JPS63277715 A JP S63277715A JP 62112407 A JP62112407 A JP 62112407A JP 11240787 A JP11240787 A JP 11240787A JP S63277715 A JPS63277715 A JP S63277715A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
annealing
steel sheet
secondary recrystallization
temperature
gradient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP62112407A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Sakaguchi
雅之 坂口
Yoshiaki Iida
飯田 嘉明
Katsuo Iwamoto
岩本 勝生
Mitsumasa Kurosawa
黒沢 光正
Yoshinori Kobayashi
小林 義紀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP62112407A priority Critical patent/JPS63277715A/ja
Priority to US07/190,280 priority patent/US4975127A/en
Priority to DE3888725T priority patent/DE3888725T2/de
Priority to EP88304050A priority patent/EP0292150B1/en
Priority to CA000566363A priority patent/CA1332344C/en
Priority to KR1019880005531A priority patent/KR960003173B1/ko
Publication of JPS63277715A publication Critical patent/JPS63277715A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製
造方法に関し、磁気特性中でも磁束密度の有利な改善を
図ろうとするものである。
(従来の技術) 主として変圧器や電動機などの鉄心材料として用いられ
る一方向性けい素鋼板に要求される特性は、一定の磁化
力において得られる磁束密度が高いこと、および一定の
磁束密度を与えた場合にその鉄損が低いことである。通
常これらの代表値としては、磁化力800A/mにおけ
る磁束密度B。
(T:テスラ)および磁束密度1.70T、周波数50
Hzにおける鉄tJi1cm+t/5o(W/kg)が
採用されている。
これらの両特性を含む磁気特性を向上させるためには、
現在まで多くの研究がなされ、特に素材の成分、熱間お
よび冷間圧延法、熱処理方法等の改善によってそれぞれ
少なからざる成果が得られている。
従来の一方向性けい素鋼板は、通常Si:2.5〜4.
5wtχ(以下単にχで示す)を含む低炭素鋼に微量の
Mn+S+Se+Sb、AI+Sn+NおよびB等のイ
ンヒビター形成元素を添加した素材を熱間圧延した後、
1回もしくは中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を経て
、該冷延鋼板に脱炭を兼ねた1次再結晶焼鈍を施し、し
かるのち最終仕上げ焼鈍工程において2次再結晶処理を
施すことによって2次再結晶粒を(1cm0)< 00
1 >方位に高度に集積させると共に、引き続く純化焼
鈍によって鋼板中の不純物を除去することにより良好な
磁気特性を得ている。
この際、2次再結晶粒の方位が(1cm0) <001
>へ集積するほど鋼板の磁束密度は高くなるが、一方で
巨大な2次粒と成り易く、粒内の磁区幅が増し、渦流損
の増加により鉄損特性が劣化する傾向にあった。そこで
2次粒を微細化することを目的とした努力が種々施され
、例えば特開昭60−89521号公報では、再結晶促
進域と遅滞域を交互に設け2次粒の核発生を増しかつ成
長を阻止することで2次粒の微細化を図り鉄損を向上さ
せる方法が提案されている。しかしながら、近年物理的
な局所歪の導入による磁区細分化技術(たとえば特開昭
58−26410号公報)の確立により、とくに2次粒
を微細化せずとも低鉄損が得られるようになったため、
技術開発の方向は、磁束密度の向上に傾いている。
この点、特公昭58−50295号公報では、2次再結
晶時に一方向の温度勾配を与え、(1cm01<001
>方位の2次粒を選択成長させることで高い磁束密度を
得る方法が開示されている。この方法は、相対的に高温
では2次粒の核発生速度が大きく、一方低温では粒成長
速度が大きいという、2次再結晶に特有の現象を利用し
たものであり、発生した2次粒を温度勾配を与えながら
加熱することによって巨大に粒成長させて、鋼板全体の
方向性を向上させよ、うとするものである。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら上記の方法は、最初に発生する2次粒につ
いては何ら工夫が施されていないために、最初に核発生
した2次粒の方位によって板金体の特性が大きく影響さ
れるという、言わば偶然性に負うところが大きく、従っ
て必ずしも常に高いB10値が得られるわけではないと
ころに問題を残していた。
この発明は上記の問題を有利に解決するもので、最初に
高い確率の下で(1cm0) <001>すなわちゴス
方位粒を核発生させ、ついでこの方位の2次粒を優先的
に成長させることによって、2次粒の方位がゴス方位に
高度に揃ったひいては高磁束密度の一方向性けい素鋼板
を安定して製造することができる有利な方法を提案する
ことを目的とする。
(問題点を解決するための手段) さて発明者らは、以上のような観点から、核発生と粒成
長に関する研究を系統的に進めた。
その結果、鋼板の板面内での集合組織またはインヒビタ
ーによる抑制力を変化させ、より抑制力の強い領域から
温度勾配を与えながら粒成長をさせてやれば、(1cm
0) <001>配向化に優れた2次粒が発生、成長す
ることが判明した。またこのような抑制力の強い領域で
ば、2次再結晶が開始する温度T31は高くなっている
ことも併せて突止めた。
この発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわちこの発明は、含けい素鋼スラブを、熱間圧延し
、ついで1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延
を施して最終板厚としたのち、脱炭・1次再結晶焼鈍を
施し、しかるのち2次再結晶焼鈍ついで純化焼鈍を施す
一連の工程によって一方向性けい素鋼板を製造するに当
り、上記2次再結晶前の段階で、鋼板に対し、その2次
再結晶開始温度が板幅方向ないし長手方向にわたって連
続的および/または段階的に10℃以上変化する温度勾
配付与処理を施し、しかるのち上記2次再結晶開始温度
の勾配よりも大きい温度勾配の下に、2次再結晶開始温
度が高い鋼板端部から2次再結晶を開始させる傾斜焼鈍
を施すことから成る、磁気持性に優れた一方向性けい素
鋼板の製造方法である。
以下この発明を具体的に説明する。
製造工程において2次再結晶開始温度に影響を与える要
因としては、圧延圧下率、1次再結晶時の加熱速度など
1次再結晶後の集合組織、結晶粒径に影響を及ぼす要因
はすべて、2次再結晶開始温度に影響を与えると考えら
れる。従って鋼板内で局所的に、これらを大きく変えて
やることで2次再結晶開始温度を制御することができる
と考えられるわけである。
そこで発明者らは、2次再結晶開始温度(TSN)を変
化させる手法につき種々検討を重ねた結果、冷間圧延に
おいて用いる圧延ロールの摩擦係数がT□と密接な関係
にあることを見出した。
すなわち冷間圧延における圧延ロールの摩擦係数が高い
場合には、圧延中における変形挙動が変化し結果的に’
r’s*が低下するのに対し、摩擦係数が小さい場合は
T8.Iが上昇することが究明されたのである。
C: 0.05%、 Mn  :  0.08%、 S
i  :  3.3  %、Se:0.02%を含有し
、残部は鉄の成分組成になる含けい素鋼スラブを、熱間
圧延により厚み:23mの熱延板としたのち、900℃
12m1nの中間焼鈍を挾む2回の冷間圧延によって厚
み: 0.23Mの最終板厚に仕上げた。かかる最終冷
延において、最終バスに先立つ少なくとも1パスを、ロ
ール胴長方向にわたって表面粗度を中心線平均粗さRa
で0.05μmから2μmまで変化させた圧延ロールを
用いて実施した。なお最終バスはロール粗度が均一でR
aが0.05μmであるロールを用いて圧延した。
ついでか(して得られた冷延板の板幅方向における2次
再結晶開始温度について調査した結果を、第1図に示す
。ここに2次再結晶開始温度は、最終冷延後、脱炭・1
次再結晶板を一定温度で20h保持したとき、2次再結
晶粒が発生した温度を指標として用いた。
第1図より明らかなように、圧延ロールのPJ擦係数す
なわち表面粗度に応じて2次再結晶開始温度’I’s+
tは変化し、表面粗度が大きいと’T’s*は低下し、
逆に表面粗度が小さくなるとT!、Iは上昇する。
そこでこの発明セは、圧延ロールの表面粗度を変化させ
ることによって鋼板のT31に温度勾配をつけることに
したのである。
次にこの発明法を、製造工程順に具体的に説明する。
まずこの発明の出発素材については、従来公知の一方向
性けい素鋼板の成分たとえば、C: 0.005〜0.
15%、Si : 0.1〜7.0%およびMn : 
0.002〜0.15%を含有する他、インヒビター形
成成分として、S : 0.005〜0.05%、Se
 : 0.005〜0.05%、Te : 0.003
〜0.03%、Sb : 0.005〜0.05%、S
n:0.03〜0.5%、Cu : 0.02〜0.3
%、Mo : 0.005〜0.05%、B : 0.
0003〜0.0040%、N : 0.001〜0.
01%、Al : 0.005〜0.05%およびNb
 : 0.001〜0.05%のうちから選んだ少なく
とも一種を含有する素材いずれもが有利に適合する。
これらの素材は従来公知の製鋼法、たとえば転炉、電気
炉で製鋼され、さらに造塊−分塊法、連続鋳造法、また
はロール急冷法などによってスラブ、シートバーあるい
は直接薄鋼板としたのち、必要に応じて熱間圧延、温間
又は冷間圧延によって含けい素鋼板とする。ついで必要
に応じて均一化焼鈍、さらには中間焼鈍を挟む1回以上
の圧延により最終板厚に仕上げる。これら均一化焼鈍お
よび中間焼鈍は圧延後の結晶組織を均質化する再結晶処
理を目的としていて、通常は800〜1200℃で30
秒〜10分間保持して行う。また仕上げ厚は0.50m
m以下とするが2次再結晶が不安定となる0、23mm
以下の薄仕上げ厚においてこの発明は特に有効である。
さてこの発明では、かかる冷間圧延において、最終圧延
における最終バスに先立つ少なくとも1パスを、ロール
胴長方向で摩擦係数に勾配または段差を有する圧延ロー
ルを用いて行う必要がある。
ここに摩擦係数に一様な勾配を付与する場合、圧延ロー
ルの粗度を利用するとしてその大きさは単位長さ1 c
n+当りRaで0.01μm以上、また段差を付与する
場合は、隣接領域での差がRaで0.2μm以上とする
必要がある。というのは上記の条件を満足しないと、1
0℃以上のT3Rの差が得られないからである。
なお最終冷延の最終パスは、ロール胴長にわたって粗度
が一様に低い圧延ロールを用いて圧延するのが好ましい
次に湿水素中で700〜900℃1cm〜15分間程度
の焼鈍を施して鋼中のCを除去すると共に、次の焼鈍時
にゴス方位の2次再結晶粒を発達させるのに有利な1次
回結晶集合組礒を形成させる。なお出発素材が極低C材
である場合には脱炭焼鈍は不要である。
ついで2次再結晶焼鈍を施すが、この2次再結晶焼鈍は
、上記のようにして付与したTIの勾配よりも大きい温
度勾配の下に、TiRが高い鋼板端部から2次再結晶を
開始させる傾斜焼鈍とする。
ここにかような傾斜焼鈍における温度勾配は、単位長さ
IcTI当り2℃以上とすることが望ましい。
しかるのち乾水素雰囲気中で1cm00〜1250″C
15〜25h程度の純化焼鈍を施す。
なお上記したような仕上げ焼鈍は、コイル状の調帯を処
理するタイプが工業的に実施されているが、鋼板(切板
を含む)を一枚または積層した状態で連続的に焼鈍する
連続タイプも提案されていて、この発明ではどちらのタ
イプも使用できる。
また温度勾配の付与に当っては、炉内に温度勾配をもつ
ゾーンを設けることによって容易に達成でき、さらに温
度勾配の付与方向は、鋼板の板幅方向、長さ方向あるい
はその他任意の方向いずれであっても良い。
かかる一連の処理を施すことによって磁気特性の効果的
な向上を図ることができるが、この発明では、純化焼鈍
後、鋼板表面に張力付与型の極薄被膜を被成することに
よって磁気特性のより一層の向上を図ることもできる。
かかる極薄被膜を被成するためには、まず純化焼鈍後の
鋼板表面の非金属物質を除去後、化学研磨あるいは電解
研磨を施して鋼板表面の平滑度を中心線平均粗さRaで
0.4μm以下とする。というのはこれ以上の粗さでは
、次に続く極薄被膜付与によっても鉄損の改善効果が望
めないからである。
ついでCVD法やPVD法(イオンブレーティングやイ
オンインプランティシラン)などの蒸着法によって、T
i、Nb、Si、V+Cr、AI+Mn+B+Ni、G
o、Mo、Zr+ Ta。
Hf、Wの窒化物および/又は炭化物なにびにAI、S
t。
Mn、 Mg、 Zn、Tiの酸化物のうちから選んだ
少くとも1種より主として成る極薄被膜を鋼板表面に強
固に被成するのである。
なおかかる被膜の材質としては、玉揚したもののほか、
熱膨張係数が低く鋼板に強固に付着するものであれば何
であってもよい。
さらに必要により常法に従って好ましくは張力付与型低
熱膨張の上塗り絶縁被膜を被成する。
(作 用) T!、Iの高い領域からT。の勾配より大きい温度勾配
を付与しながら鋼板を加熱すると、まず鋼板の端部がT
Iに以上の温度に上昇し、配向性の良い粒が少量核発生
して、2次再結晶領域を形成する。
かような2次回結晶令頁域とまだT、Rに達していない
領域との間に、狭い範囲で1次再結晶組織と2次再結晶
組織が混在した領域が生じる。そして鋼板の温度が上昇
するにつれてかかる領域は低温側へと移動を続けること
になり、それに伴って2次再結晶領域が拡大して行き、
粒成長が起こる。
前述したように、2次再結晶における粒成長は核発生温
度よりも低温で起こるので、温度勾配を付与しながら昇
熱すると、昇熱速度が過大でない限り途中で新たな核生
成が起こることは無く、最初の結晶方位粒が低温側へ向
かって成長して行く。
そしてこの成長を通じて、1次再結晶と2次再結晶の境
界領域の温度は比較的一定に保たれる。
発明者らの実験によると2次再結晶粒の最初の核生成場
所と遅滞部でのT、Rの温度差が10″C以上で、しか
も温度勾配が2℃/ cm以上の場合にBIOの改善に
より顕著な効果が見られることが判明した。
温度勾配を付与しながら2次再結晶を進行させた場合、
2次再結晶がおこる温度は鋼板の種類や昇熱条件によっ
て一定ではなく、その温度範囲を限定することは出来な
いが、例えばMnSeとsbをインヒビターとする方向
性けい素鋼板の場合850〜950“Cの範囲にあり、
この発明においてはこの境界領域に温度勾配を設ければ
良いのであって、その前後は従来採用している処理条件
を採用しても良く、もちろん温度勾配を設けてもよい。
かくして磁気特性とくに磁束密度に優れた一方向性けい
素鋼板を安定して得ることができるようになったのであ
る。
(実施例) 実施例I C:  0.042%、 Si  :  3.35  
%、 hロ :  0.07  %、Se : 0.0
25%およびSb : 0.025%を含むけい素鋼ス
ラブを、1400℃に加熱後、2.2鴫まで熱延し、1
次冷延で0.60+n+nまで圧延した。ついで中間焼
鈍を施した後、2次冷延を行う際に2等分し、片方につ
いては表面粗さがロール胴長方向の一端部でRa= 0
.05μm 、他端部でRa = 0.5.17I1c
mと連続的に変化しているロールを用いて圧延し0.2
0mm厚に仕上げた。残りの片方については表面粗さが
0.5μmと一様であるロールを用いて圧延した。
これらの冷延板に湿水素雰囲気中で850℃,3分間の
脱炭を兼ねた1次再結晶焼鈍を施した。
T3*を測定したところ、ロール粗さが0.05μ翔の
所で圧延された領域では880℃10,5μmの領域で
は855℃であった。
ついでこれらの鋼板にMgOを主体とする焼鈍分離剤を
塗布したあと、最終仕上げ焼鈍を行うに当って、雰囲気
はN2とし、室温から830℃までを50’C/hで昇
熱し、引続き830℃から950℃までを10”C/h
で昇熱した。このうち830〜950℃の温度域にある
試片部分に対し、Raが0.05μmで圧延された鋼板
端部を高温側にして0°(:、 / cm、1°(:7
cm、2℃/cm、 5 ’C7cmの温度勾配がつく
ようにした。
温度勾配の付与にあたっては炉長が1mで加熱帯を5ゾ
ーンに分割して各々を独立に温度制御できるようにした
焼鈍炉を使用した。試片には引続きN2中で1200℃
1cm0時間の純化焼鈍を施した。
かくして得られた製品のB8特性を第2図に示す。
同図から明らかなように、温度勾配を付与した仕上げ焼
鈍によってB、特性は向上しているが、特にT’si勾
配を有する試片に2℃/CvA以上の温度勾配を付与し
た条件下に2次再結晶焼鈍を施した場合にB8特性の改
善は著しかった。
実施例2 C: 0.052%、Si : 3.00%、Mn :
 0.082%、S  : 0.026%、At : 
0.028およびN : 0.0079%を含むけい素
鋼スラブを、1400℃に加熱後、2.3mm1’Jま
で熱延した。ついで熱延板焼鈍を施した後、最終冷延を
行う際に鋼板を2等分し、片方については表面粗さがロ
ール胴長方向の一端部でRa・0.05μm、他端部で
Ra・0.5μmと連続的に変化しているロールを用い
て圧延し0.29mm厚に仕上げた。残りの片方につい
ては表面粗さが0.5μmの一様であるロールを用いて
圧延した。
これらの冷延板に湿水素雰囲気中で850℃13分間の
脱炭を兼ねた1次再結晶焼鈍を施した。
TSIIを測定したところ、ロール粗さが0.05μm
の所で圧延された領域では1000℃10,5μmの領
域では974℃であった。
ついでこれらの鋼板にMgOを主体とする焼鈍分離剤を
塗布したあと、最終仕上げ焼鈍を行うに当って、雰囲気
は体積率で25%N! −75%H2の還元性雰囲気と
し、室温から950℃までを50’C/hで昇熱し、引
続き950℃から1200℃までを20℃/hで昇熱し
た。このうち950〜1cm00℃の温度域にある試片
部分に対し、Raが0.05μIで圧延されたI4坂端
部を高温側にして0℃/el!、1°(: / cm、
2 ’C/ ctn、5℃/ crthの温度勾配がつ
くようにした。
温度勾配の付与にあたっては炉長が1mで加熱帯を5ゾ
ーンに分割して各々を独立に温度制御できるようにした
焼鈍炉を使用した。試片には引続き1cm.中で120
0℃l2O時間の純化焼鈍を施した。
か(して得られた製品の81特性を第3図に示す。
同図から明らかなように、温度勾配を付与した仕上げ焼
鈍によってB、特性は向上しているが、特にT!、l勾
配を有する試片に2℃/Ω以上の温度勾配を付与した条
件下に2次再結晶焼鈍を施した場合にBI+特性は顕著
に改善されている。
実施例3 実施例1と同じ条件で得た、TSIIに勾配を有する脱
炭1次再結晶焼鈍板と、比較例としてTsiの勾配が無
い脱炭1次再結晶焼鈍板に、MgOを主体とする焼鈍分
離剤を塗布した後、最終仕上げ焼鈍を行うに当って、雰
囲気はN2とし、室温から830℃までを50″C/h
で昇熱し、引続き830℃から950℃までを10″C
/hで昇熱した。このうち830〜950℃の温度域に
ある試片部分に、Raが0.05μmで圧延された鋼板
端部を高温側にして5℃/ cmの温度勾配かつ(よう
にした。
温度勾配の付与にあたっては炉長が1mで加熱帯を5ゾ
ーンに分割して各々を独立に温度制御できるようにした
焼鈍炉を使用した。試片には引続き1cm.中で120
0℃,10時間の純化焼鈍を施した。
か(して得られた鋼板の磁気特性を測定した後、絶縁被
膜を酸洗によって除去し、ついで3%IPとuzog液
中で化学研磨して鏡面に仕上げた。その後鏡面処理済み
の鋼板を750℃でTiCl4ガスとN2およびCH,
ガスとの混合ガス雰囲気で熱処理し、CVDによって鋼
板表面にTi(C、N)層を0.5μmの厚みで形成さ
せた。
得られた鋼板の磁気特性は次のとおりであった。
実施例4 実施例2と同じ条件で得た、TARに勾配を有する脱炭
1次再結晶焼鈍板と、比較例として73Rの勾配が無い
脱炭1次再結晶焼鈍板に、MgOを主体とする焼鈍分離
剤を塗布した後、最終仕上げ焼鈍を行うに当って、雰囲
気は体積率で25%N、 −75%H2の還元性雰囲気
とし、室温から950℃までを50”C/hで昇熱し、
引続き950℃から1200℃までを10”C/hで昇
熱した。このうち830〜950″Cの温度域にある試
片部分に、Raが0.05μmで圧延された鋼板端部を
高温側にして5℃/cI1cmの温度勾配がつくように
した。
温度勾配の付与にあたっては炉長が1mで加熱帯を5ゾ
ーンに分割して各々を独立に温度制御できるようにした
焼鈍炉を使用した。試片には引続きN2中で1200℃
l2O時間の純化焼鈍を施した。
かくして得られた鋼板にエネルギー密度20J/cm”
のレーザー光束を圧延方向とは直角の向きに10au*
のピッチで照射し、照射前の磁気特性と比較した。
照射前後における磁気特性は、次のとおりであった。
□□□□□■ (発明の効果) かくしてこの発明によれば、一方向性けい素鋼板を製造
するに際し、その磁気特性とくに磁束密度の格段の向上
を図り得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、最終冷延における圧延ロール胴の表面粗さと
2次回結晶開始温度との関係を示したグラフ、 第2図および第3図はそれぞれ、傾斜焼鈍における温度
勾配と磁束密度との関係を示したグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、含けい素鋼スラブを、熱間圧延し、ついで1回また
    は中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚
    としたのち、脱炭・1次再結晶焼鈍を施し、しかるのち
    2次再結晶焼鈍ついで純化焼鈍を施す一連の工程によっ
    て一方向性けい素鋼板を製造するに当り、 上記2次再結晶焼鈍前の段階で、鋼板に対 し、その2次再結晶開始温度が板幅方向ないし長手方向
    にわたって連続的および/または段階的に10℃以上変
    化する温度勾配付与処理を施し、 しかるのち上記2次再結晶開始温度の勾配 よりも大きい温度勾配の下に、2次再結晶開始温度が高
    い鋼板端部から2次再結晶を開始させる傾斜焼鈍を施す
    ことを特徴とする、磁気特性に優れた一方向性けい素鋼
    板の製造方法。 2、傾斜焼鈍における温度勾配が、単位長さ1cm当り
    2℃以上である特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP62112407A 1987-05-11 1987-05-11 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法 Pending JPS63277715A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62112407A JPS63277715A (ja) 1987-05-11 1987-05-11 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法
US07/190,280 US4975127A (en) 1987-05-11 1988-05-04 Method of producing grain oriented silicon steel sheets having magnetic properties
DE3888725T DE3888725T2 (de) 1987-05-11 1988-05-05 Verfahren zur Herstellung kornorientierter Siliciumstahlbleche mit hervorragenden magnetischen Eigenschaften.
EP88304050A EP0292150B1 (en) 1987-05-11 1988-05-05 Method of producing grain oriented silicon steel sheets having excellent magnetic properties
CA000566363A CA1332344C (en) 1987-05-11 1988-05-10 Method of producing grain oriented silicon steel sheets having excellent magnetic properties
KR1019880005531A KR960003173B1 (ko) 1987-05-11 1988-05-11 우수한 자성을 갖는 결정입 배향 규소 강판의 제조방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62112407A JPS63277715A (ja) 1987-05-11 1987-05-11 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS63277715A true JPS63277715A (ja) 1988-11-15

Family

ID=14585878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62112407A Pending JPS63277715A (ja) 1987-05-11 1987-05-11 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63277715A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180040658A (ko) * 2015-09-17 2018-04-20 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고규소 강판 및 그 제조 방법

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180040658A (ko) * 2015-09-17 2018-04-20 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 고규소 강판 및 그 제조 방법
CN108026621A (zh) * 2015-09-17 2018-05-11 杰富意钢铁株式会社 高硅钢板及其制造方法
EP3351649A4 (en) * 2015-09-17 2018-07-25 JFE Steel Corporation High silicon steel sheet and manufacturing method therefor
CN108026621B (zh) * 2015-09-17 2020-08-04 杰富意钢铁株式会社 高硅钢板及其制造方法
US10760143B2 (en) 2015-09-17 2020-09-01 Jfe Steel Corporation High-silicon steel sheet and method of manufacturing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR910006011B1 (ko) 극저철손 결정 방향성 규소 강판
US10294543B2 (en) Method for producing grain-oriented electrical steel sheet
KR960003173B1 (ko) 우수한 자성을 갖는 결정입 배향 규소 강판의 제조방법
US11459633B2 (en) Low-iron-loss grain-oriented electrical steel sheet and production method for same
CN117460851A (zh) 取向性电磁钢板的制造方法
JPH0347974A (ja) 熱安定性超低鉄損一方向性けい素鋼板およびその製造方法
JPS63277715A (ja) 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法
JPS63130747A (ja) 磁気特性の優れた一方向性けい素鋼板およびその製造方法
JPH01176034A (ja) 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法
JPS63277717A (ja) 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法
JP7197068B1 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP6041110B2 (ja) 鉄損特性に優れる方向性電磁鋼板の製造方法
JPS63277714A (ja) 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法
JPS63277718A (ja) 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法
JPS63277710A (ja) 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法
JPS63277711A (ja) 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法
JP3067164B2 (ja) 極超低鉄損一方向性極薄けい素鋼板の製造方法
JPS63277716A (ja) 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法
JPS6269503A (ja) 超低鉄損方向性けい素鋼板およびその製造方法
JPS63277709A (ja) 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法
JPS63303009A (ja) 超低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法
JPS63130713A (ja) 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法
WO2023129259A1 (en) Improved method for the production of high permeability grain oriented electrical steel containing chromium
JPH0222422A (ja) 磁気特性に優れた一方向性けい素鋼板の製造方法
JP2004292834A (ja) 被膜特性に優れる方向性電磁鋼板の製造方法