JPS63130713A - 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法

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JPS63130713A
JPS63130713A JP27734786A JP27734786A JPS63130713A JP S63130713 A JPS63130713 A JP S63130713A JP 27734786 A JP27734786 A JP 27734786A JP 27734786 A JP27734786 A JP 27734786A JP S63130713 A JPS63130713 A JP S63130713A
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JP
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annealing
steel sheet
steel
secondary recrystallization
rolling
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JP27734786A
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Hiroshi Koho
光法 弘視
Isao Ito
伊藤 庸
Masao Iguchi
征夫 井口
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造
方法に関し、とくに二次再結晶焼鈍工程に工夫を加えて
ゴス方位粒の効果的な優先成長を図るとともに、鋼板表
面の平滑化および張力付与極薄被膜の有効活用を図るこ
とにより、磁束密度の向上のみならず大幅な鉄損の改善
を安定して達成しようとするものである。
(従来あ技術) 周知のように一方向性けい素鋼板は主として変圧器、そ
の他の電気機器の鉄心として利用されているものであり
、このような一方向性けい素鋼板には、圧延方向の磁気
特性が優れていること、すなわち磁気特性(励磁特性)
として810値(磁場の強さIOOOA/mのとき発生
する圧延方向の磁束密度)で代表される磁束密度が高く
、しがもWI7150値(磁束密度1.7 T 、周波
数50Hzで磁化したときの鉄損)で代表される鉄損が
低いことが要求される。
上述のような一方向性けい素鋼板の磁気特性を向上させ
るには、鋼板中の二次再結晶粒の<ooi>軸を圧延方
向に高度に揃える必要がある。このためには一般に、M
nS、 MnSeなどの微細析出物に加えて、特公昭5
1−13469号公報に開示されているように少量のs
bを、また特公昭54−32412号公報に開示されて
いるようにAs、 B+、 pbおよびSnをさらには
特公昭57−14737号公報に開示されているように
少量のMoなどを複合添加するとともに、好適な一次再
結晶集合組織形成のために熱間圧延、冷間圧延の各処理
条件を適切に組合わせることにより、最近では磁束密度
Lo値が1.90 Tを超える高磁束密度でかつ鉄損W
I7156値が1 、05W/ kg以下の一方向性け
い素鋼板が製造されるようになった。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、実際の工業的規模での製造においては依
然として次のような問題を残していたのである。
すなわち、製品の二次再結晶粒の<001>軸を圧延方
向に高度に揃えるためには、成分調整をはじめとして、
製網、熱延、冷延および熱処理と複雑で多岐にわたる各
工程を厳密に制御する必要があるが、実際の工場生産に
おいては処理条件が上記した如き総合的な適正条件から
外れやすく、わずかでも外れたものは<001>軸の圧
延方向への配向性がわるくなるため、B、。値、鉄損と
もにすぐれた一方向性電磁鋼板を安定して得ることは難
しかったのである。
さらに最近では、成品板の厚さを薄くして鉄損を低減す
る試みがなされているが、仕上げ厚を薄くすると一方で
二次再結晶粒<001>軸の圧延方向への集積が不安定
となるために、板厚低減による鉄損改善効果が安定して
得られないというところにも問題があり、その改善が強
く望まれていた。
この発明は、上記の問題を有利に解決するもので(hk
o) <001>方位の二次再結晶粒を効果的に優先成
長させることによってB10値を改善すると共に、さら
に鋼板表面の平滑化および張力付与極薄被膜の有効活用
という相乗効果によって磁気特性の大幅な改善を可能な
らしめた超低鉄損一方向性電磁鋼板の製造方法を提案す
ることを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 成品の二次再結晶粒の<ooi>軸を圧延方向に高度に
揃えるためには、二次再結晶前の鋼板は結晶組織、集合
組織、インヒビターなどを適正な状態に整えておく必要
があり、これらを整えるため、素材成分から始まって製
鋼・熱延・冷延・熱処理と複雑で多岐にわたる各処理条
件を厳密に制御する必要があることは前述したとおりで
ある。
しかしながら実際の工業的規模での製造においては、こ
れら総合的な適正条件から外れやすく、わずかでも外れ
たものは<001>軸の圧延方向への配向性が悪くなっ
ていたわけであるが、この問題に対して発明者らは、<
001>軸の配向性を決定づける二次再結晶現象につい
てその基本である二次再結晶核の生成と成長とに着目し
て研究を行った。
その結果、二次再結晶前の鋼板の素材特性すなわち結晶
組織、集合組織、インヒビターなどの素材特性が、製造
工程条件の現実における変動あるいは簡略化により従来
の総合的な適正条件から多少外れたとしても、微小歪導
入と温度勾配とを利用した独特の製造工程を採用するこ
とによって、(hko) <001>方位の二次再結晶
粒の核発生と成長とが優先して実現されることの知見を
得た。
しかもこの場合には、二次粒の<001>軸が圧延方向
へ高度に安定して集積するだけでなく、磁気特性はもと
より製造工程の大幅な改善が可能であること、さらには
鋼板表面を平滑化した後、CVDやPVDなどの蒸着法
によって炭窒化物等の張力付与極薄被膜を被成してやれ
ば磁気特性のより一層の改善が実現されることも併せて
突止めた。
この発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわちこの発明は、Si :  0.1〜7.0 w
t%(以下単に%で示す)を含有するけい素鋼熱延板に
、1回以上の冷間圧延を施して最終板厚としてのち、脱
炭を兼ねる一次再結晶焼鈍を施して得た二次再結晶前の
鋼板に、0.5〜15.0%の均一な歪を導入してから
、650℃以上の温度範囲において、板幅方向にわたる
温度勾配が1℃/ Cm以上の条件下に傾斜焼鈍を施し
てゴス方位の二次再結晶粒を発達させ、ついで1100
℃以上の乾水素中で純化焼鈍を施したのち、鋼板表面の
非金属物質を除去してから、研磨により表面を中心線平
均粗さRaで0.4μm以下の平滑面に仕上げ、しかる
のち該仕上げ平滑面上に、蒸着法によって、Tj、 N
b、 Si+ V+ Cr。
A7!、 Mn、 B+ Ni、 Co+ Mo、 Z
r、 Ta、 Hf+ IIの窒化物および/又は炭化
物ならびにIf、 St、 Mn、 Mg。
Zn、 Tiの酸化物のうちから選んだ少なくとも一種
から主としてなる極薄被膜を被成することを特徴とする
特許 方法である。
以下、この発明を由来するに至った基本的実験結果に基
づき、この発明を具体的に説明する。
C = 0.035%, Si=3.10%, Mn=
 0.050%, Se= 0.015%およびSb=
 0.020%を含有する組成になる鋼塊を、熱間圧延
して2.3關厚に仕上げたのち、900℃で3分間の均
一化焼鈍を施し、ついで950℃で3分間の中間焼鈍を
はさんで2回の冷間圧延を施して最終板厚0.2211
の冷延板に仕上げた。
その後、鋼板表面を脱脂し、湿水素中において820゜
Cで3分間の脱炭・一次再結晶焼鈍を行って素材Aとし
た。さらに引張加工により歪量(変形量)6%の歪を鋼
板に導入して素材Bとした。
その後、両素材A,Bとも、550〜1150゜Cの温
度範囲で数レベルの温度変更をした水素雰囲気中で二次
再結晶焼鈍を実施した。なおこの二次再結晶焼鈍に際し
ては、二次再結晶粒発生および成長部と一次再結晶粒部
との境界で板幅方向にわたって5℃/ Cmおよび50
℃/ cmの温度勾配をつけて焼鈍を施した。
かくして得られた製品の磁束密度B,。値と焼鈍温度す
なわち二次再結晶粒部と一次再結晶粒部との境界におけ
る温度との関係について調べた結果を、二次再結晶粒部
と一次再結晶粒部との境界での板幅方向における温度勾
配をパラメータとじて第1図に比較して示す。
第1図におけるA,B素材の比較結果から判るように、
二次再結晶前の鋼板に歪を導入し、しかるのち傾斜焼鈍
すなわち二次再結晶部と一次再結晶部との境界に温度勾
配をつけた状態で焼鈍を施すことにより、インヒビター
量が比較的少なく抑制力が不足の素材でも高81。値が
得られた。
このような歪導入後の傾斜焼鈍による二次再結晶粒の優
先成長は、従来単結晶を作成する際〔例えばC.G.D
unn, Metal Prog.  64 (195
3) 71 〜75)に適用されていたが、この発明で
は特に少量のインヒビターを含有したけい素鋼素材から
始まって一連の加熱、熱延、冷延、熱処理の各条件を制
御した鋼板、好適には板厚0.23mm以下の薄鋼板に
ついて板幅方向に温度勾配を付与した状態で二次再結晶
焼鈍を施すことにより、磁束密度の高い製品の製造が可
能であることを新たに究明したのである。
なお温度勾配焼鈍による二次粒の優先成長に関しては、
特公昭58−50295号、特開昭58−100627
号、特開昭59−215419号各公報お上げU.S,
Patent.、llh4437910に示されている
が、この発明法は、これらとは異なり歪導入と温度勾配
焼鈍とを組合せることによりたとえ微量のインヒビター
でも高B1。
値でしかも微細な二次粒の製品板が得られることが特徴
である。
以上述べたように素材成分から熱延、冷延の諸条件と二
次再結晶焼鈍前の歪量および二次再結晶部と一次再結晶
部との境界の温度差を制御することによってゴス方位に
強《集積した二次再結晶粒を発達させひいては磁束密度
の向上を図ることができるが、このままでは鉄損特性は
十分とはいい難い。
そこでこの発明では、より一層の鉄損の低減を図るため
に、仕上げ焼鈍後のけい素鋼板の表面に張力付与型の極
薄被膜を被成するものとしたのである。
以下この点についての考察結果について述べる。
C  :  0.035%, Si : 3.36%,
 Mn:  0.055%,Se:0、015%, s
b:  0.015%およびMo :  0.012%
を含有するけい素鋼スラブを、1300’Cで3時間加
熱後、熱間圧延を施して2.0龍厚の熱延板とした。そ
の後、950℃で3分間の中間焼鈍をはさんで2回の冷
間圧延を施して0.22N厚の最終冷延板とした。
その後、820℃の湿水素中で脱炭焼鈍を施した後、約
3%の圧延加工を加え、ついで900’Cにおいて板幅
方向にわたって50℃/cmの温度勾配を与えながら二
次再結晶粒を発達させたのち、乾H2中で’   12
00°C15時間の純化焼鈍を施した。
その後、鋼板表面の非金属物質を酸洗により除去した後
、電解研磨により中心線平均粗さRaで0.1 μmま
で鏡面研磨した。ついでイオンブレーティング装置(H
CD法)により鏡面仕上げ表面上に1.2μm厚のTi
N被膜を被成した。ここにイオンブレーティング条件は
、加速電圧:50V、加速電流: 500 A 、真空
度: 7 Xl0−’ Torrである。
さらにこのTiN被膜の上にりん酸塩とコロイダルシリ
カを主成分とする絶縁被膜を形成させた後、800℃で
5時間の歪み取焼鈍を施した。
かくして得られた製品の板厚は0.18flで、磁気特
性はBoo −1,95T、 W+tzs。−0,64
囚/kgであり、高磁束密度でかつ超低鉄損を示した。
以上の実験結果から明らかなように、一方向性けい素鋼
素材に、二次再結晶焼鈍に先立って軽度の歪を導入し、
ついで板幅方向に温度勾配を付与した状態で二次再結晶
させることによってゴス方位に強く集積した粗大二次再
結晶粒を発達させ、さらに鏡面研磨した鋼板表面上に密
着性が良好でかつ鋼板に張力を与えることのできる極薄
被膜を形成させることにより、従来に比較して高い磁束
密度でかつ超低鉄損が得られることが究明されたのであ
る。
次にこの発明法を、製造工程順に具体的に説明する。
まずこの発明の出発素材については、従来公知の一方向
性電磁鋼板の成分たとえば、C:0.005〜0.15
%、 St :  0.1〜7.0%およびMn:0.
002〜0.15%を含有する他、インヒビター形成成
分として、S :  0.005〜0.05%、 Se
 :  0.005〜0.05%。
Te :  0.003〜0.03%、 Sb: 0.
005〜0.05%、Sn:0.03〜0.5  %、
  Cu : 0.02〜0.3  %、Mo :  
0.005〜0.05%、B  :0.0003〜0.
0040%、N  :  0.001〜0.01%、 
八4  :  0.005〜0.05%、  Ti :
  0.001〜0.05%およびNb:  0.00
1〜0.05%のうちから選んだ少なくとも一種を含有
する素材いずれもが有利に適合する。
これらの素材は従来公知の製鋼法、たとえば転炉、電気
炉で製鋼され、さらに造塊−分塊法、連続鋳造法、また
はロール急冷法などによってスラブ、シートバーあるい
は直接薄鋼板としたのち、必要に応じて熱間圧延、温間
又は冷間圧延によって含けい素鋼板とする。ついで必要
に応じて均一化焼鈍、さらには中間焼鈍を含む1回以上
の圧延により最終板厚に仕上げる。これら均一化焼鈍お
よび中間焼鈍は圧延後の結晶!1111mを均質化する
再結晶処理を目的としていて、通常は800〜1200
℃で30秒〜10分間保持して行う。また仕上げ厚は0
.5On+以下とするが、二次再結晶が不安定となる0
、23m1以下の薄仕上げ厚においてこの発明は特に有
効である。
次に湿水素中で700〜850℃、1〜15分間程度の
焼鈍を施してCを除去するとともに、次の焼鈍時にゴス
方位の二次再結晶粒を発達させるのに有利な一次再結晶
集合組織を形成させる。ついでこの鋼板に変形量0.5
%以上好ましくは3%以上の均で歪を導入したのち、必
要に応じて表面の非金属被膜を除去し、ついで650℃
以上、好ましくは800〜1200°Cの温度範囲にお
いて、板幅方向にわたり二次再結晶部と未再結晶部との
境界で1℃/cm以上の温度勾配を付与した状態で二次
再結晶焼鈍を施す。なおかような傾斜焼鈍に先立って、
鋼板表面に結晶粒界の移動を抑制する物質(たとえばS
、 Se、 Teあるいはそれらの化合物)を付着させ
ることは、磁気特性を改善する上でより有利である。
ここに二次再結晶焼鈍前の鋼板への導入歪量を0.5〜
15%の範囲に限定した理由は、導入歪量が0.5%未
満では粒界移動の駆動力となるべき転位密度が不足する
ため後続の焼鈍での再結晶粒成長が困難となるからであ
り、又、特開昭59−215419号公報に開示のよう
に二次粒が粗大となり鉄損の改善が望めないからである
。一方15%をこえると二次再結晶粒が進行してゆく前
方のマトリックス中にランダム方位の再結晶粒が発生し
、駆動力となるべき転位密度が減少し、ゴス方位粒を優
先成長させることが困難となるからでである。
次に再結晶焼鈍温度を650℃以上の範囲に限定した理
由は、650℃未満では結晶粒の発生、成長が困難とな
るからである。なおこの焼鈍温度は導入歪量と関係があ
り、歪量が多い場合は比較的低温でよいが、歪量が少な
い場合にはより高温とするのが好ましい。また、温度勾
配を1℃/ cm以上とした理由は、1℃/ 0m未満
の場合マトリックス中導入歪の解放が過多となり二次再
結晶粒が成長しなくなるか又は真方位再結晶粒の発生が
過多となってゴス方位粒を優先成長させることが困難と
なるためである。なおゴス方位粒を優先成長させるため
には、温度勾配は大きい方が望ましいが、あまりに大き
いと工業生産設備の面から制約を受けるだけでなくコス
トの面でも不利となるので、上限は100℃/ am程
度とするのが好ましい。
次に表面の非金属物質を除去後、化学研磨あるいは電解
研磨を施して鋼板表面の平滑度を中心線平均粗さRaで
0.4μm以下とする。というのはこれ以上の粗さでは
、次に続く極薄被膜付与によっても鉄損の改善効果が望
めないからである。
ついでCVD法やPVD法(イオンブレーティングやイ
オンインブランティジョン)などの蒸着法によって、T
it Nb+ Sit V、 Cr、 Aff、 Mn
+ B+ Ni+Go、 Mo、 Zr、 Ta、 H
f、 Wの窒化物および/又は炭化物ならびに八J S
it Mn、 Mg、 Zn、 Tiの酸化物のうちか
ら選んだ少くとも1種より主として成る極薄被膜を鋼板
表面に強固に被成するのである。
なおかかる被膜の材質としては、玉揚したもののほか、
熱膨張係数が低く鋼板に強固に付着するものであれば何
であってもよい。
さらに必要により常法に従って好ましくは張力付与型低
熱膨張の上塗り絶縁被膜を被成する。
(作 用) この発明に従い、二次再結晶焼鈍に先立って、鋼板に軽
度の歪を導入してから傾斜焼鈍を施すことによって磁気
特性が向上する理由は、次の通りと推察される。歪を導
入して焼鈍することにより鋼板端部から多量の二次再結
晶核が発生し成長を開始する。この時−次再結晶部に適
度の転位(歪)が存在する場合、二次粒の成長速度が増
す。しかも、−次再結晶部に向って低くなる温度勾配を
つけであるので、−・次再結晶部に方位のずれた新たな
二次粒が発生、成長する前に鋼板端部で発生した二次粒
がマトリックスに向って成長し続けることを一層容易に
する。この移動成長過程において鋼板端部で発生した二
次再結晶粒群のうち、成長速度の最も早い先鋭なゴス粒
だけが優先成長するものと考えられる。
(実施例) 実施例I C:  0.043%、 St : 3.30%、 M
n: 0.070%、Mo:0.020%、 Se: 
 0.020%およびSb:  0.027%を含有し
、残部Feおよび不可避的不純物よりなるけい素鋼スラ
ブに、熱間圧延を施して板厚2.3鰭の熱延板としたの
ち、925°Cで3分間の均一化焼鈍を施し、ついで1
回目の冷間圧延を施して中間板厚0.6鶴としてから、
950℃で3分間の中間焼鈍を施し、その後第2回目の
圧延を施して最終板厚0.23mm厚の鋼板に仕上げた
次に湿水素中において820℃で3分間の脱炭焼鈍を行
った後、引張りにより5%の均−歪を導入し、ついでブ
ラシ研削により鋼板表面の非金属物質を除去し、結晶粒
界の移動抑制元素としてのS粉末をA (120,I粉
末に3%混合した焼鈍分離剤を鋼板両面で5g/m2の
割合で付着させてからコイルに巻取った。次に900℃
において板幅方向に50℃/ amの温度勾配を付与し
つつ傾斜焼鈍を施して二次再結晶を完了させた後、12
00℃で5時間の純化焼鈍を実施した。
その後酸洗と電解研磨により鋼板表面を中心線平均粗さ
Raで0.1 μm以下の鏡面に仕上げたのち、400
℃に保った鋼板の鏡面仕上げ表面にイオンブレーティン
グにより膜厚1μmのTiNを被成した。
かくして得られた製品板の磁気特性は、BIG −1.
955 (T) 、W+7z5o=0.60 (Wへg
)であった。
さらにりん酸塩を主体とした上塗り絶縁コーティングを
施したのち、800℃で3時間の歪取焼鈍を実施した。
得られた製品板の磁気特性はBlo =1.950 (
T)1’l+7zso=0.58 (W/kg)であっ
た。
実施例2 実施例1と同様の成分組成になるけい素鋼スラブに、熱
間圧延を施して板厚2.0鶴の熱延板とした。ついで第
1回目の圧延で中間板厚0.5(1+m、第2回目の圧
延で最終板厚0.15m++厚の鋼板に仕上げる以外は
実施例1と同様の処理を施した。
かくして得られたTiNイオンブレーティング被膜付き
一方向性けい素鋼板の磁気特性は、B、。−1,965
(T) 、W+77so=0.53 (W/kg)であ
った。
実施例3 C:  0.060%、 St : 3.25%、 M
n:  0.070%。
Se :  0.021%、 八p、  :  0.0
30%、  N  :0.0079%。
Mo :  0.025%およびSb:  0.020
%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物よりなるけ
い素鋼スラブに、熱間圧延を施して板厚3 、0111
の熱延板とした。
ついでこの熱延板に900°Cで5分間の均一化焼鈍を
施したのち、第1回目の冷間圧延を施して中間厚2.3
鴎としてから、1130℃で2分間焼鈍し、急冷後、0
.23n厚に二次冷延した。
次に湿水素中において820℃で3分間の脱炭焼鈍を行
った後、圧延により3%の均−歪を導入し、ついで塩酸
酸洗により表面の酸化被膜を除去したのち、アルミナ粉
末を分離剤として鋼板表面に5g/m2付着させてから
コイルに巻取った。ついで950 ’Cにおいて板幅方
向に30°C/ cmの温度勾配を付与しつつ傾斜焼鈍
を施して二次再結晶を完了させたのち、1200°Cで
20時間の純化焼鈍を施した。
その後酸洗と電解研磨により鋼板表面を平均粗さRaで
0.1 μm以下の鏡面状態に仕上げたのち、400°
Cに保った鋼板の鏡面仕上げ表面にイオンブレーティン
グにより膜厚1.5μmのTiNを被成した。
か(して得られた製品板の磁気特性はBIG ””1.
985 (T) 、W+q/5o=0.60 (W/k
g)であった。
実施例4 実施例3と同じ成分組成になるけい素鋼素材を、常法に
従って厚さ3(bmのシートバーに鋳造し、しかる後に
常法に従って熱間圧延を施して2.3龍厚の熱延板とし
たのち、1130℃で二分間焼鈍し、焼鈍後急冷し、し
かる後0.23mm厚に二次冷延した。
次に湿水素中焼鈍以降は実施例3と同様の処理を行った
かくして得られた製品板の磁気特性は、B、。−1,9
50(T) 、讐1,75゜−0,68(W/に+r)
であった。
実施例5 実施例3と同じ成分組成になる含けい素溶鋼から、相ロ
ール急冷鋳造法により0.3m厚の鋼板を急冷鋳造し、
ついで1130°Cで二分間の焼鈍を施したのち急冷し
、しかる後0,15m厚に冷延した。
次に湿水素中焼鈍以降は実施例3と同様の処理を行った
かくして得られた製品板の磁気特性はB111 =1.
92 (T)、W+ ?150 = 0.70 (W/
 kf)であった。
(発明の効果) かくしてこの発明によれば、導入歪と温度勾配焼鈍とを
組合わせることによって、二次再結晶粒の核発生と結晶
成長とを有利に導き、さらに鋼板表面の平滑化および張
力付与極薄被膜の有効活用によって、磁気特性め格段に
優れた一方向性電磁鋼板を容易に得ることができ、また
省エネルギーにも大きく貢献する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、二次再結晶焼鈍前に歪を導入した含けい素鋼
板に傾斜焼鈍を施した場合の磁束密度B、。 と焼鈍温度との関係を温度勾配をパラメータとして示し
たグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、Si:0.1〜7.0wt%を含有するけい素鋼熱
    延板に、1回以上の冷間圧延を施して最終板厚としての
    ち、脱炭を兼ねる一次再結晶焼鈍を施して得た二次再結
    晶前の鋼板に、0.5〜15.0%の均一な歪を導入し
    てから、650℃以上の温度範囲において、板幅方向に
    わたる温度勾配が1℃/cm以上の条件下に傾斜焼鈍を
    施してゴス方位の二次再結晶粒を発達させ、ついで11
    00℃以上の乾水素中で純化焼鈍を施したのち、鋼板表
    面の非金属物質を除去してから、研磨により表面を中心
    線平均粗さRaで0.4μm以下の平滑面に仕上げ、し
    かるのち該仕上げ平滑面上に、蒸着法によって、Ti、
    Nb、Si、V、Cr、Al、Mn、B、Ni、Co、
    Mo、Zr、Ta、Hf、Wの窒化物および/又は炭化
    物ならびにAl、Si、Mn、Mg、Zn、Tiの酸化
    物のうちから選んだ少なくとも一種から主としてなる極
    薄被膜を被成することを特徴とする磁気特性の優れた一
    方向性電磁鋼板の製造方法。
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