JPS6327410B2 - - Google Patents
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- JPS6327410B2 JPS6327410B2 JP27900484A JP27900484A JPS6327410B2 JP S6327410 B2 JPS6327410 B2 JP S6327410B2 JP 27900484 A JP27900484 A JP 27900484A JP 27900484 A JP27900484 A JP 27900484A JP S6327410 B2 JPS6327410 B2 JP S6327410B2
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- thick steel
- steel plate
- cooling
- cooling device
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B45/00—Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills
- B21B45/02—Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills for lubricating, cooling, or cleaning
- B21B45/0203—Cooling
- B21B45/0209—Cooling devices, e.g. using gaseous coolants
- B21B45/0215—Cooling devices, e.g. using gaseous coolants using liquid coolants, e.g. for sections, for tubes
- B21B45/0218—Cooling devices, e.g. using gaseous coolants using liquid coolants, e.g. for sections, for tubes for strips, sheets, or plates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D9/00—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
- C21D9/52—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for wires; for strips ; for rods of unlimited length
- C21D9/54—Furnaces for treating strips or wire
- C21D9/56—Continuous furnaces for strip or wire
- C21D9/573—Continuous furnaces for strip or wire with cooling
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- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は厚鋼板の直接焼入れ(ダイレクトクエ
ンチ;DQ)等における厚鋼板のオンライン冷却
設備に関する。 (従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点) 厚鋼板の制御冷却や直接焼入れ、特に直接焼入
れを実施する場合には、高冷却能力を必要とする
ため、大きな冷却水流量が必要である。 上記のような直接焼入れを実施する設備として
は、特公昭47−46641号公報、特公昭56−49974号
公報、特開昭57−92141号公報等が知られている。 これらの冷却設備では、厚鋼板を搬送するテー
ブルローラを兼ねた押え下ローラと、押え下ロー
ラと対をなす押え上ローラとの間で厚鋼板を拘束
しながら、ローラ間に設けた冷却ノズルからの冷
却水流により、厚鋼板を冷却する。 ところで、上記従来の冷却設備では、オンライ
ンの冷却設備であるため、厚鋼板より上方側の機
器即ち、押え上ローラや冷却ノズル等を大きく昇
降させるか、あるいは、厚鋼板をラインオフ可能
な機構を備えて、別途テーブルローラを設ける必
要があつて、設備が大きくなつて、メインテナン
スが困難になると共に、設備費も高くなると云う
問題がある。 そこで、このような問題を解決するために、厚
鋼板を無拘束で冷却する冷却設備として、特開昭
58−3916号公報に示すものが既に提案されてい
る。 然し乍ら、上記冷却方法では、冷却ノズル直下
と、それ以外の区域とでは、厚鋼板の冷却能力に
大きな差があるため、厚鋼板の温度履歴は大きな
振幅を繰り返すこととなり、厚鋼板に不均一な組
織が生じて問題となる。 本発明は、厚鋼板に不均一な組織が生じること
を防止できると共に、冷却設備を小さくできて、
そのメインテナンスを容易に行え、しかも、設備
費を低減できるオンライン冷却設備を提供するこ
とを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明の特徴とす
る処は、厚鋼板4を拘束しながら冷却する第1次
冷却装置5と、厚鋼板4を無拘束状態で冷却する
第2次冷却装置6とを、通板方向に上記の順で配
設し、第1次冷却装置5において、テーブルロー
ラ9と協働して厚鋼板4を拘束する押え上ローラ
19と、厚鋼板4のパスライン7の上下に設けら
れて厚鋼板4の上下面を冷却水流により冷却する
スリツトジエツトノズル20,21と、テーブル
ローラ9と協働して厚鋼板4を上下から挟持状と
してスリツトジエツトノズル20,21からの冷
却水が第2次冷却装置6側へ流出するのを防止す
る水切り上ローラ28とを通板方向に向つて上記
の順で配設すると共に、押え上ローラ19、水切
り上ローラ28及び上側スリツトジエツトノズル
20を昇降させることでこれら各ローラ19,2
8とテーブルローラ9とにより厚鋼板4を解除自
在に拘束乃至挟持させ且つ上側スリツトジエツト
ノズル20を冷却作業位置と非冷却作業位置とに
位置変更させる昇降機構13を備え、第2次冷却
装置6に、厚鋼板4上面を冷却水流により冷却す
るパイプノズル36,58と、厚鋼板4下面を冷
却水流により、冷却するスプレノズル46,59
とを備えた点にある。 (作用) 本発明によれば、熱間圧延直後の厚鋼板4がオ
ンラインにて、テーブルローラ9により搬送され
て、第1次冷却装置5に搬入される。 この際、押え上ローラ19、水切り上ローラ2
8及び上側スリツトジエツトノズル20は上昇位
置にあるが、厚鋼板4が上記のように搬入される
と、押え上ローラ19、水切り上ローラ28及び
上側スリツトジエツトノズル20は昇降機構13
により下降せしめられて、押え上ローラ19とテ
ーブルローラ19とにより厚鋼板4が拘束され、
上側スリツトジエツトノズル20は冷却作業位置
となる。 上記状態で、第1次冷却装置5においては、厚
鋼板4の上下面がスリツトジエツトノズル20,
21からの冷却水流により冷却せしめられる。 そして、厚鋼板4は更にテーブルローラ9によ
り搬送されて、第2次冷却装置6に搬入されて、
厚鋼板4上面がパイプノズル36,58からの冷
却水流により、下面がスプレノズル46,59か
らの冷却水流により夫々冷却される。 この場合において、厚鋼板4は水切り上ローラ
28とテーブルローラ9とにより上下から挟持状
とされて、スリツトジエツトノズル20,21か
らの冷却水が第2次冷却装置6側へ流出するのが
防止される。 (実施例) 以下、本発明の第1実施例を第1図乃至第13
図の図面に基づき説明すれば、第2図は設備レイ
アウト例の概略を示すもので、1は仕上圧延機
で、その通板方向前方に、オンライン冷却設備
2、ホツトレベラ3が上記の順で配設されてお
り、厚鋼板4が上記各設備を通されていく。尚、
第2図の仮想線で示すように、冷却設備2はホツ
トレベラ3の通板方向前方に配置されることもあ
る。 冷却設備2による冷却方法は、厚鋼板4を搬送
し乍ら、その搬送方向前端から後端に向つて遂次
冷却する一方向通板冷却方法である。このような
冷却方法をとるのは、直接焼入れに必要な冷却能
力を考慮した場合に、上記方法が最も総水量が少
なくてすむからである。例えば、厚鋼板を往復さ
せ乍ら冷却するオツシレーツヨン通板による冷却
方法では、厚鋼板の長さ以上の冷却域が必要であ
る。又、厚鋼板全面を同時冷却する一方向通板に
よる冷却方法でも、厚鋼板の長さ以上の冷却域が
必要である。 第1図及び第3図にも示すように、冷却設備2
には、第1次冷却装置5と第2次冷却装置6とが
上記の順で通板方向に並設されており、各冷却装
置5,6のパスライン7下方には、厚鋼板4を搬
送するためのテーブルローラ9が通板方向に多数
並設されている。 第1次冷却装置5は厚鋼板4を拘束し乍ら厚鋼
板4に強冷却を施すもので、メイン固定フレーム
11、上下昇降フレーム12,16、スクリユー
ジヤツキ13、押え上ローラ19、上下スリツト
ジエツトノズル20,21、上下冷却水排出樋2
6,27、水切り上ローラ28、プロテクタガイ
ド30等を備えている。 メイン固定フレーム11はパスライン7の上方
に位置するもので、該フレーム11には上昇降フ
レーム12が昇降用スクリユージヤツキ13によ
り昇降自在に備えられている。ジヤツキ13は伝
動機構14を介して電動モータにより駆動され
る。 上昇降フレーム12からは複数の案内軸15が
下設され、これら案内軸15に下昇降フレーム1
6が昇降自在に備えられると共に,各案内軸15
の上下端部には、下昇降フレーム16を夫々下方
又は上方側に付勢する弾機17,18が弾発状に
介装されて、下昇降フレーム16は浮いた状態と
されている。 押え上ローラ19は下昇降フレーム16前部側
に備えられ、押え下ローラとされる1個のテーブ
ルローラ9と上下に対向して、冷却作業時には、
上下昇降フレーム12,16が下降せしめられる
ことにより、厚鋼板4をテーブルローラ9と協働
して解除自在に拘束する。 上スリツトジエツトノズル20は、下昇降フレ
ーム16の通板方向中央部に備えられ、下スリツ
トジエツトノズル21は、テーブルローラ9間に
配置されて、上スリツトジエツトノズル20と上
下に対向配置され、厚鋼板4の上下面を冷却水流
により冷却する。 各スリツトジエツトノズル20,21先端の開
口部は、厚鋼板4の少なくとも幅方向全長にわた
る横長状とされて、厚鋼板4を幅方向に関して局
部的に冷却しないようにされている。 各スリツトジエツトノズル20,21は、パス
ライン7を上下から指向しているが、先端に向う
に従つて通板方向前方側に移行するように上下方
向に対して傾斜せしめられている。 このようにしたのは、 (i) 上スリツトジエツトノズル20からの冷却水
が厚鋼板4におけるノズル20よりも後方側に
流れることを防止して、これにより、スリツト
ジエツトノズル20,21による強冷却前に、
厚鋼板4が、ノズル20から通板方向後方側へ
流れる冷却水によりゆるやかな冷却を受けて、
温度が低下し、材質が劣化するのを防止するた
めと。 (ii) スリツトジエツトノズル20,21をパスラ
イン7に対して直角に指向せしめると、冷却水
が厚鋼板4に当つた後大きく跳ねて、冷却効率
が低いものになるので、これを防止するためで
ある。 上スリツトジエツトノズル20は上冷却水配管
22を介して上冷却水メイン配管23に接続さ
れ、下スリツトジエツトノズル21は下冷却水配
管24に接続されている。 上スリツトジエツトノズル20は上下昇降フレ
ーム12,16の昇降により、第1図に示す非冷
却作業位置と、それより下方の冷却作業位置とに
位置変更自在とされている。 尚、上スリツトジエツトノズル20の昇降に対
応するため、上冷却水配管22にはボールジヨイ
ント25が介装されている。 上冷却水排出樋26は下昇降フレーム16の上
スリツトジエツトノズル20よりも通板方向前方
に配設され、厚鋼板4上面を流れる冷却水を速か
に排出する。 下冷却水排出樋27は下スリツトジエツトノズ
ル21の通板方向前方側に配置され、厚鋼板4下
面側を流れる冷却水を速かに排出する。 水切り上ローラ28は下昇降フレーム16の後
部に備えられ、水切り下ローラとされる1個のテ
ーブルローラ9と上下に対向して、厚鋼板4を解
除自在に挟持することで、スリツトジエツトノズ
ル20,21からの冷却水が第2次冷却装置6側
へ流出するのを防止して、第2次冷却装置6によ
る冷却に対し、スリツトジエツトノズル20,2
1からの冷却水が外乱を与えるのを防止する。 尚、押え上ローラ19、水切り上ローラ28は
電動モータ29により駆動されると共に、各ロー
ラ19,28は第1図の仮想線で示す位置が拘束
又は挟持位置とされ、第1図の実線で示す位置が
解除位置とされ、拘束又は挟持位置では、各ロー
ラ19,28は所定の押圧力で厚鋼板4に押圧せ
しめられる。 プロテクタガイド30は下昇降フレーム16の
前部に備えられ、押え上ローラ19等を厚鋼板4
から防護する。 尚、上下昇降フレーム12,16、弾機17,
18、押え上ローラ19、上スリツトジエツトノ
ズル20、上冷却水排出樋26、水切り上ローラ
28、プロテクタガイド30等により昇降体31
が構成されている。 尚、厚鋼板4の上下方向に関する変形、例えば
反り等に対応して、弾機17,18の変形によ
り、昇降体31が微細に昇降する。 第2次冷却装置6は厚鋼板4を無拘束状態で冷
却するもので、前段側の前部冷却装置33と、後
段側の後部冷却装置34とを連設して成る。 各冷却装置33,34は、メイン固定フレーム
35、パイプノズル36を有するパイプノズルヘ
ツダ37、フルコーンスプレノズル46を有する
スプレヘツダ43等を備えている。 メイン固定フレーム35はパスライン7上方に
位置し、該フレーム35に、第4図に示すような
パイプノズル36を多数有するパイプノズルヘツ
ダ37が備えられており、パイプノズル36は冷
却水流により厚鋼板4上面を冷却する。 第5図に示すように、パイプノズル36は千鳥
状に配設されており、その幅方向に関する配列ピ
ツチa及び通板方向に関する配列ピツチbはいず
れも100mm程度ないしはそれ以下とされて、配列
ピツチa,bは密とされている。 尚、パイプノズルヘツダ37を第4図に示すよ
うなボツクスタイプとするのは、第6図及び第7
図に示すヘアピンパイプノズルヘツダではノズル
39間隔を狭くできないからである。 パイプノズルヘツダ37は上給水配管40、上
メイン支管41を介してメイン配管42に接続さ
れている。 スプレヘツダ43は、隣接するテーブルローラ
9間に左右方向に配置されて、下給水配管44を
介して下メイン配管45に接続されている。 各スプレヘツダ43には、第8図に示すよう
に、フルコーンスプレノズル46が千鳥状に密に
配列されて、各ノズル46からの冷却水流が厚鋼
板4下面に対して所定の冷却範囲47で当るよう
にされて、厚鋼板4のテーブルローラ9近傍での
空冷復熱域を押えるようにしている。尚、スペー
スの許す限り、スプレノズル46の配列密度を高
くすることも可能である。 スプレノズル46は冷却作業時における厚鋼板
4との間隔が一般的には約50mm程度とされてい
る。 又、第8図においては、●で示すスプレノズル
46はパスライン7に対して直角に指向し、〇で
示すスプレノズル46は先端に向うに従つて通板
方向前方又は後方に移行するように上下方向に対
して傾斜せしめられ、その傾斜角度は約17度とさ
れていいる。 尚、ノズル配列を考慮すれば、フルコーンタイ
プではなく、別種のスプレノズルを使用すること
も可能である。 次に、冷却設備2による厚鋼板4の冷却の概略
を説明する。 まず、冷却作業前においては、冷却設備2にお
ける第1次冷却装置5の昇降体31は第1図及び
第3図に示すように上昇位置とされている。 そして、高温の厚鋼板4が第1次冷却装置5へ
搬入された後、又は、搬入される前までに昇降体
31が下降せしめられて、押え上ローラ19とテ
ーブルローラ9とにより厚鋼板4が拘束されるよ
うに設定され、この状態で、厚鋼板4の上下面
は、通板方向前端から後端に向つて遂次上下スリ
ツトジエツトノズル20,21からの厚鋼板4の
幅方向全長にわたる冷却水流によつて強冷却され
て、厚鋼板4の表面温度が大きく低下せしめられ
る。 ところで、スリツトジエツトノズル20,21
による上記冷却方法では、厚鋼板4を幅方向およ
び通板方向に関して均一に強冷却できるので、厚
鋼板4の温度履歴が大きな振幅を繰り返すことを
防止でき、厚鋼板4に不均一な組織が生じるこ
と、即ち、材質むらが生じることを防止できる。 又、上記厚鋼板4の冷却は、押え上ローラ19
とテーブルローラ9とによる拘束下で行われるの
で、冷却域を安定なものとすることができ、均一
冷却を可能とし、水冷中に生じる厚鋼板4の熱変
形は極めて少ないものとなる。 そして、厚鋼板4はテーブルローラ9による搬
送によつて、更に第2次冷却装置6の前後部冷却
装置33,34へ進んで、その上下面が冷却され
るのであるが、この場合において、厚鋼板4の上
下面が第1次冷却装置5の後端部において水切り
上ローラ28とテーブルローラ9とにより挟持さ
れることから、第1次冷却装置5による冷却水が
第2次冷却装置6による冷却外乱を与えることが
防止される。 而して、第2次冷却装置6の各冷却装置33,
34において、厚鋼板4の上下面は、通板方向前
端から後端に向つて遂次、パイプノズル36とフ
ルコーンスプレノズル46からの冷却水流によつ
て冷却せしめられる。 次に、第1次冷却装置におけるスリツトジエツ
トノズルによる強冷却前に、厚鋼板4がノズル2
0,21から通板方向後方側へ流れる冷却水によ
りゆるやかな冷却を受けた場合の弊害を調べるた
めに下記のような条件下で実験を行つた。
ンチ;DQ)等における厚鋼板のオンライン冷却
設備に関する。 (従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点) 厚鋼板の制御冷却や直接焼入れ、特に直接焼入
れを実施する場合には、高冷却能力を必要とする
ため、大きな冷却水流量が必要である。 上記のような直接焼入れを実施する設備として
は、特公昭47−46641号公報、特公昭56−49974号
公報、特開昭57−92141号公報等が知られている。 これらの冷却設備では、厚鋼板を搬送するテー
ブルローラを兼ねた押え下ローラと、押え下ロー
ラと対をなす押え上ローラとの間で厚鋼板を拘束
しながら、ローラ間に設けた冷却ノズルからの冷
却水流により、厚鋼板を冷却する。 ところで、上記従来の冷却設備では、オンライ
ンの冷却設備であるため、厚鋼板より上方側の機
器即ち、押え上ローラや冷却ノズル等を大きく昇
降させるか、あるいは、厚鋼板をラインオフ可能
な機構を備えて、別途テーブルローラを設ける必
要があつて、設備が大きくなつて、メインテナン
スが困難になると共に、設備費も高くなると云う
問題がある。 そこで、このような問題を解決するために、厚
鋼板を無拘束で冷却する冷却設備として、特開昭
58−3916号公報に示すものが既に提案されてい
る。 然し乍ら、上記冷却方法では、冷却ノズル直下
と、それ以外の区域とでは、厚鋼板の冷却能力に
大きな差があるため、厚鋼板の温度履歴は大きな
振幅を繰り返すこととなり、厚鋼板に不均一な組
織が生じて問題となる。 本発明は、厚鋼板に不均一な組織が生じること
を防止できると共に、冷却設備を小さくできて、
そのメインテナンスを容易に行え、しかも、設備
費を低減できるオンライン冷却設備を提供するこ
とを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明の特徴とす
る処は、厚鋼板4を拘束しながら冷却する第1次
冷却装置5と、厚鋼板4を無拘束状態で冷却する
第2次冷却装置6とを、通板方向に上記の順で配
設し、第1次冷却装置5において、テーブルロー
ラ9と協働して厚鋼板4を拘束する押え上ローラ
19と、厚鋼板4のパスライン7の上下に設けら
れて厚鋼板4の上下面を冷却水流により冷却する
スリツトジエツトノズル20,21と、テーブル
ローラ9と協働して厚鋼板4を上下から挟持状と
してスリツトジエツトノズル20,21からの冷
却水が第2次冷却装置6側へ流出するのを防止す
る水切り上ローラ28とを通板方向に向つて上記
の順で配設すると共に、押え上ローラ19、水切
り上ローラ28及び上側スリツトジエツトノズル
20を昇降させることでこれら各ローラ19,2
8とテーブルローラ9とにより厚鋼板4を解除自
在に拘束乃至挟持させ且つ上側スリツトジエツト
ノズル20を冷却作業位置と非冷却作業位置とに
位置変更させる昇降機構13を備え、第2次冷却
装置6に、厚鋼板4上面を冷却水流により冷却す
るパイプノズル36,58と、厚鋼板4下面を冷
却水流により、冷却するスプレノズル46,59
とを備えた点にある。 (作用) 本発明によれば、熱間圧延直後の厚鋼板4がオ
ンラインにて、テーブルローラ9により搬送され
て、第1次冷却装置5に搬入される。 この際、押え上ローラ19、水切り上ローラ2
8及び上側スリツトジエツトノズル20は上昇位
置にあるが、厚鋼板4が上記のように搬入される
と、押え上ローラ19、水切り上ローラ28及び
上側スリツトジエツトノズル20は昇降機構13
により下降せしめられて、押え上ローラ19とテ
ーブルローラ19とにより厚鋼板4が拘束され、
上側スリツトジエツトノズル20は冷却作業位置
となる。 上記状態で、第1次冷却装置5においては、厚
鋼板4の上下面がスリツトジエツトノズル20,
21からの冷却水流により冷却せしめられる。 そして、厚鋼板4は更にテーブルローラ9によ
り搬送されて、第2次冷却装置6に搬入されて、
厚鋼板4上面がパイプノズル36,58からの冷
却水流により、下面がスプレノズル46,59か
らの冷却水流により夫々冷却される。 この場合において、厚鋼板4は水切り上ローラ
28とテーブルローラ9とにより上下から挟持状
とされて、スリツトジエツトノズル20,21か
らの冷却水が第2次冷却装置6側へ流出するのが
防止される。 (実施例) 以下、本発明の第1実施例を第1図乃至第13
図の図面に基づき説明すれば、第2図は設備レイ
アウト例の概略を示すもので、1は仕上圧延機
で、その通板方向前方に、オンライン冷却設備
2、ホツトレベラ3が上記の順で配設されてお
り、厚鋼板4が上記各設備を通されていく。尚、
第2図の仮想線で示すように、冷却設備2はホツ
トレベラ3の通板方向前方に配置されることもあ
る。 冷却設備2による冷却方法は、厚鋼板4を搬送
し乍ら、その搬送方向前端から後端に向つて遂次
冷却する一方向通板冷却方法である。このような
冷却方法をとるのは、直接焼入れに必要な冷却能
力を考慮した場合に、上記方法が最も総水量が少
なくてすむからである。例えば、厚鋼板を往復さ
せ乍ら冷却するオツシレーツヨン通板による冷却
方法では、厚鋼板の長さ以上の冷却域が必要であ
る。又、厚鋼板全面を同時冷却する一方向通板に
よる冷却方法でも、厚鋼板の長さ以上の冷却域が
必要である。 第1図及び第3図にも示すように、冷却設備2
には、第1次冷却装置5と第2次冷却装置6とが
上記の順で通板方向に並設されており、各冷却装
置5,6のパスライン7下方には、厚鋼板4を搬
送するためのテーブルローラ9が通板方向に多数
並設されている。 第1次冷却装置5は厚鋼板4を拘束し乍ら厚鋼
板4に強冷却を施すもので、メイン固定フレーム
11、上下昇降フレーム12,16、スクリユー
ジヤツキ13、押え上ローラ19、上下スリツト
ジエツトノズル20,21、上下冷却水排出樋2
6,27、水切り上ローラ28、プロテクタガイ
ド30等を備えている。 メイン固定フレーム11はパスライン7の上方
に位置するもので、該フレーム11には上昇降フ
レーム12が昇降用スクリユージヤツキ13によ
り昇降自在に備えられている。ジヤツキ13は伝
動機構14を介して電動モータにより駆動され
る。 上昇降フレーム12からは複数の案内軸15が
下設され、これら案内軸15に下昇降フレーム1
6が昇降自在に備えられると共に,各案内軸15
の上下端部には、下昇降フレーム16を夫々下方
又は上方側に付勢する弾機17,18が弾発状に
介装されて、下昇降フレーム16は浮いた状態と
されている。 押え上ローラ19は下昇降フレーム16前部側
に備えられ、押え下ローラとされる1個のテーブ
ルローラ9と上下に対向して、冷却作業時には、
上下昇降フレーム12,16が下降せしめられる
ことにより、厚鋼板4をテーブルローラ9と協働
して解除自在に拘束する。 上スリツトジエツトノズル20は、下昇降フレ
ーム16の通板方向中央部に備えられ、下スリツ
トジエツトノズル21は、テーブルローラ9間に
配置されて、上スリツトジエツトノズル20と上
下に対向配置され、厚鋼板4の上下面を冷却水流
により冷却する。 各スリツトジエツトノズル20,21先端の開
口部は、厚鋼板4の少なくとも幅方向全長にわた
る横長状とされて、厚鋼板4を幅方向に関して局
部的に冷却しないようにされている。 各スリツトジエツトノズル20,21は、パス
ライン7を上下から指向しているが、先端に向う
に従つて通板方向前方側に移行するように上下方
向に対して傾斜せしめられている。 このようにしたのは、 (i) 上スリツトジエツトノズル20からの冷却水
が厚鋼板4におけるノズル20よりも後方側に
流れることを防止して、これにより、スリツト
ジエツトノズル20,21による強冷却前に、
厚鋼板4が、ノズル20から通板方向後方側へ
流れる冷却水によりゆるやかな冷却を受けて、
温度が低下し、材質が劣化するのを防止するた
めと。 (ii) スリツトジエツトノズル20,21をパスラ
イン7に対して直角に指向せしめると、冷却水
が厚鋼板4に当つた後大きく跳ねて、冷却効率
が低いものになるので、これを防止するためで
ある。 上スリツトジエツトノズル20は上冷却水配管
22を介して上冷却水メイン配管23に接続さ
れ、下スリツトジエツトノズル21は下冷却水配
管24に接続されている。 上スリツトジエツトノズル20は上下昇降フレ
ーム12,16の昇降により、第1図に示す非冷
却作業位置と、それより下方の冷却作業位置とに
位置変更自在とされている。 尚、上スリツトジエツトノズル20の昇降に対
応するため、上冷却水配管22にはボールジヨイ
ント25が介装されている。 上冷却水排出樋26は下昇降フレーム16の上
スリツトジエツトノズル20よりも通板方向前方
に配設され、厚鋼板4上面を流れる冷却水を速か
に排出する。 下冷却水排出樋27は下スリツトジエツトノズ
ル21の通板方向前方側に配置され、厚鋼板4下
面側を流れる冷却水を速かに排出する。 水切り上ローラ28は下昇降フレーム16の後
部に備えられ、水切り下ローラとされる1個のテ
ーブルローラ9と上下に対向して、厚鋼板4を解
除自在に挟持することで、スリツトジエツトノズ
ル20,21からの冷却水が第2次冷却装置6側
へ流出するのを防止して、第2次冷却装置6によ
る冷却に対し、スリツトジエツトノズル20,2
1からの冷却水が外乱を与えるのを防止する。 尚、押え上ローラ19、水切り上ローラ28は
電動モータ29により駆動されると共に、各ロー
ラ19,28は第1図の仮想線で示す位置が拘束
又は挟持位置とされ、第1図の実線で示す位置が
解除位置とされ、拘束又は挟持位置では、各ロー
ラ19,28は所定の押圧力で厚鋼板4に押圧せ
しめられる。 プロテクタガイド30は下昇降フレーム16の
前部に備えられ、押え上ローラ19等を厚鋼板4
から防護する。 尚、上下昇降フレーム12,16、弾機17,
18、押え上ローラ19、上スリツトジエツトノ
ズル20、上冷却水排出樋26、水切り上ローラ
28、プロテクタガイド30等により昇降体31
が構成されている。 尚、厚鋼板4の上下方向に関する変形、例えば
反り等に対応して、弾機17,18の変形によ
り、昇降体31が微細に昇降する。 第2次冷却装置6は厚鋼板4を無拘束状態で冷
却するもので、前段側の前部冷却装置33と、後
段側の後部冷却装置34とを連設して成る。 各冷却装置33,34は、メイン固定フレーム
35、パイプノズル36を有するパイプノズルヘ
ツダ37、フルコーンスプレノズル46を有する
スプレヘツダ43等を備えている。 メイン固定フレーム35はパスライン7上方に
位置し、該フレーム35に、第4図に示すような
パイプノズル36を多数有するパイプノズルヘツ
ダ37が備えられており、パイプノズル36は冷
却水流により厚鋼板4上面を冷却する。 第5図に示すように、パイプノズル36は千鳥
状に配設されており、その幅方向に関する配列ピ
ツチa及び通板方向に関する配列ピツチbはいず
れも100mm程度ないしはそれ以下とされて、配列
ピツチa,bは密とされている。 尚、パイプノズルヘツダ37を第4図に示すよ
うなボツクスタイプとするのは、第6図及び第7
図に示すヘアピンパイプノズルヘツダではノズル
39間隔を狭くできないからである。 パイプノズルヘツダ37は上給水配管40、上
メイン支管41を介してメイン配管42に接続さ
れている。 スプレヘツダ43は、隣接するテーブルローラ
9間に左右方向に配置されて、下給水配管44を
介して下メイン配管45に接続されている。 各スプレヘツダ43には、第8図に示すよう
に、フルコーンスプレノズル46が千鳥状に密に
配列されて、各ノズル46からの冷却水流が厚鋼
板4下面に対して所定の冷却範囲47で当るよう
にされて、厚鋼板4のテーブルローラ9近傍での
空冷復熱域を押えるようにしている。尚、スペー
スの許す限り、スプレノズル46の配列密度を高
くすることも可能である。 スプレノズル46は冷却作業時における厚鋼板
4との間隔が一般的には約50mm程度とされてい
る。 又、第8図においては、●で示すスプレノズル
46はパスライン7に対して直角に指向し、〇で
示すスプレノズル46は先端に向うに従つて通板
方向前方又は後方に移行するように上下方向に対
して傾斜せしめられ、その傾斜角度は約17度とさ
れていいる。 尚、ノズル配列を考慮すれば、フルコーンタイ
プではなく、別種のスプレノズルを使用すること
も可能である。 次に、冷却設備2による厚鋼板4の冷却の概略
を説明する。 まず、冷却作業前においては、冷却設備2にお
ける第1次冷却装置5の昇降体31は第1図及び
第3図に示すように上昇位置とされている。 そして、高温の厚鋼板4が第1次冷却装置5へ
搬入された後、又は、搬入される前までに昇降体
31が下降せしめられて、押え上ローラ19とテ
ーブルローラ9とにより厚鋼板4が拘束されるよ
うに設定され、この状態で、厚鋼板4の上下面
は、通板方向前端から後端に向つて遂次上下スリ
ツトジエツトノズル20,21からの厚鋼板4の
幅方向全長にわたる冷却水流によつて強冷却され
て、厚鋼板4の表面温度が大きく低下せしめられ
る。 ところで、スリツトジエツトノズル20,21
による上記冷却方法では、厚鋼板4を幅方向およ
び通板方向に関して均一に強冷却できるので、厚
鋼板4の温度履歴が大きな振幅を繰り返すことを
防止でき、厚鋼板4に不均一な組織が生じるこ
と、即ち、材質むらが生じることを防止できる。 又、上記厚鋼板4の冷却は、押え上ローラ19
とテーブルローラ9とによる拘束下で行われるの
で、冷却域を安定なものとすることができ、均一
冷却を可能とし、水冷中に生じる厚鋼板4の熱変
形は極めて少ないものとなる。 そして、厚鋼板4はテーブルローラ9による搬
送によつて、更に第2次冷却装置6の前後部冷却
装置33,34へ進んで、その上下面が冷却され
るのであるが、この場合において、厚鋼板4の上
下面が第1次冷却装置5の後端部において水切り
上ローラ28とテーブルローラ9とにより挟持さ
れることから、第1次冷却装置5による冷却水が
第2次冷却装置6による冷却外乱を与えることが
防止される。 而して、第2次冷却装置6の各冷却装置33,
34において、厚鋼板4の上下面は、通板方向前
端から後端に向つて遂次、パイプノズル36とフ
ルコーンスプレノズル46からの冷却水流によつ
て冷却せしめられる。 次に、第1次冷却装置におけるスリツトジエツ
トノズルによる強冷却前に、厚鋼板4がノズル2
0,21から通板方向後方側へ流れる冷却水によ
りゆるやかな冷却を受けた場合の弊害を調べるた
めに下記のような条件下で実験を行つた。
【表】
厚鋼板のサイズ:厚さ22mm,幅3200mm,長さ
10800mm 冷却停止温度:200℃以下 上・下各スリツトジエツトノズルの水量: 3.5m3/min・m パイプノズルの水量密度: 1.5m3/min・m2 スプレノズルの水量密度: 2.0m3/min・m2 焼戻し温度:650℃ 上記実験によつて、厚鋼板がスリツトジエツト
ノズルからの冷却水により冷却される際の冷却開
始温度と、引張り強さ及び0.2%耐力との関係を
調べると、第9図に示すような結果を得た。 第9図を見れば、スリツトジエツトノズルによ
る強冷却前に厚鋼板の温度低下が生じると、材質
上の劣化を招くことがわかり、スリツトジエツト
ノズルを傾斜させていることの有効性がわかる。 ところで、スリツトジエツトノズルによる冷却
は厚鋼板の材質上重要な意味をもつている。 即ち、第2次冷却装置におけるパイプノズルに
よる冷却では、ノズル直下の冷却能力と、それ以
外の冷却能力との差が大きい為、操業条件、設備
条件によつては、厚鋼板に不均一な組織が生じる
こととなる。又、冷却能力の大小により、厚鋼板
の所定材質が得られるか否かにもかかわる。 そこで、下記のような条件下で実験を行つた。 鋼種:A 厚鋼板の厚さ:25mm 冷却開始温度:850℃以上 冷却停止温度:150℃以下 上・下各スリツトジエツトノズルの水量: 1〜4m3/min・m パイプノズルの水量密度: 1.5m3/min・m2 スプレノズルの水量密度: 2.0m3/min・m2 パイプノズルピツチ:幅方向75mm、通板方向
150mmのチドリ配列 スプレノズルピツチ:幅方向100mm、通板方向
150mmのチドリ配列 焼戻し温度:650℃ 鋼板搬送速度:0.4〜1.2m/s なお、第2次冷却装置の入側温度を変化させる
ために鋼板搬送速度を変化させている。 第10図は実験結果をグラフに示したものであ
つて、スリツトジエツトノズルの冷却水水量と、
水切りロール出側の厚鋼板の表面温度とによつ
て、厚鋼板の材質や強度がどのような影響を受け
るかを表わしている。なお、表面温度は、事前に
熱電対を埋込んだ厚鋼板を冷却することにより得
られた冷却曲線から推定したものである。 第10図によれば、厚鋼板の強度を確保するた
めに必要な冷却能力を確保するため、スリツトジ
エツトノズルの冷却水水量は2m3/min・m以上
必要であり、材質むらを防止するためには、水切
りロール出側で厚鋼板の表面温度が600℃以下で
なければならないことがわかる。なお、材質むら
の発生は、鋼種により異なる。すなわち、600℃
より高温でもよいものもある。 ところで、材質むらの発生に関しては、第2次
冷却装置のパイプノズルの配列ピツチも重要な影
響を及ぼす。 即ち、パイプノズルの配列ピツチが粗くなる
と、スリツトジエツトノズルの冷却水水量を多く
する必要が生じて、スリツトジエツトノズルを多
段に設ける必要が生じ、総冷却水水量が膨大なも
のとなる。 又、パイプノズルの配列ピツチを密にすれば、
上記とは逆となるが、パイプノズル数が膨大とな
り、設備製作上問題となる。 従つて、パイプノズルの配列ピツチは第5図に
示す程度のものが好ましい。 次に、冷却停止温度と鋼板厚さ方向の材質むら
との関係を調べるべく、下記のような条件下で実
験を行つた。
10800mm 冷却停止温度:200℃以下 上・下各スリツトジエツトノズルの水量: 3.5m3/min・m パイプノズルの水量密度: 1.5m3/min・m2 スプレノズルの水量密度: 2.0m3/min・m2 焼戻し温度:650℃ 上記実験によつて、厚鋼板がスリツトジエツト
ノズルからの冷却水により冷却される際の冷却開
始温度と、引張り強さ及び0.2%耐力との関係を
調べると、第9図に示すような結果を得た。 第9図を見れば、スリツトジエツトノズルによ
る強冷却前に厚鋼板の温度低下が生じると、材質
上の劣化を招くことがわかり、スリツトジエツト
ノズルを傾斜させていることの有効性がわかる。 ところで、スリツトジエツトノズルによる冷却
は厚鋼板の材質上重要な意味をもつている。 即ち、第2次冷却装置におけるパイプノズルに
よる冷却では、ノズル直下の冷却能力と、それ以
外の冷却能力との差が大きい為、操業条件、設備
条件によつては、厚鋼板に不均一な組織が生じる
こととなる。又、冷却能力の大小により、厚鋼板
の所定材質が得られるか否かにもかかわる。 そこで、下記のような条件下で実験を行つた。 鋼種:A 厚鋼板の厚さ:25mm 冷却開始温度:850℃以上 冷却停止温度:150℃以下 上・下各スリツトジエツトノズルの水量: 1〜4m3/min・m パイプノズルの水量密度: 1.5m3/min・m2 スプレノズルの水量密度: 2.0m3/min・m2 パイプノズルピツチ:幅方向75mm、通板方向
150mmのチドリ配列 スプレノズルピツチ:幅方向100mm、通板方向
150mmのチドリ配列 焼戻し温度:650℃ 鋼板搬送速度:0.4〜1.2m/s なお、第2次冷却装置の入側温度を変化させる
ために鋼板搬送速度を変化させている。 第10図は実験結果をグラフに示したものであ
つて、スリツトジエツトノズルの冷却水水量と、
水切りロール出側の厚鋼板の表面温度とによつ
て、厚鋼板の材質や強度がどのような影響を受け
るかを表わしている。なお、表面温度は、事前に
熱電対を埋込んだ厚鋼板を冷却することにより得
られた冷却曲線から推定したものである。 第10図によれば、厚鋼板の強度を確保するた
めに必要な冷却能力を確保するため、スリツトジ
エツトノズルの冷却水水量は2m3/min・m以上
必要であり、材質むらを防止するためには、水切
りロール出側で厚鋼板の表面温度が600℃以下で
なければならないことがわかる。なお、材質むら
の発生は、鋼種により異なる。すなわち、600℃
より高温でもよいものもある。 ところで、材質むらの発生に関しては、第2次
冷却装置のパイプノズルの配列ピツチも重要な影
響を及ぼす。 即ち、パイプノズルの配列ピツチが粗くなる
と、スリツトジエツトノズルの冷却水水量を多く
する必要が生じて、スリツトジエツトノズルを多
段に設ける必要が生じ、総冷却水水量が膨大なも
のとなる。 又、パイプノズルの配列ピツチを密にすれば、
上記とは逆となるが、パイプノズル数が膨大とな
り、設備製作上問題となる。 従つて、パイプノズルの配列ピツチは第5図に
示す程度のものが好ましい。 次に、冷却停止温度と鋼板厚さ方向の材質むら
との関係を調べるべく、下記のような条件下で実
験を行つた。
【表】
厚鋼板サイズ:厚さ30mm
冷却開始温度:850℃以上
冷却停止温度:室温〜400℃
上・下各スリツトジエツトノズルの水量:
3m3/min・m
パイプノズルの水量密度: 1.5m3/min・m2
スプレノズルの水量密度: 2.0m3/min・m2
パイプノズルピツチ:幅方向75mm、通板方向
150mmのチドリ配列 スプレノズルピツチ:幅方向100mm、通板方向
150mmのチドリ配列 鋼板搬送速度:0.3m/s 焼戻しなし なお、冷却停止温度を変化させるために、第2
次冷却装置の冷却時間を変化させた。 第11図は上記実験結果を示すもので、冷却停
止温度が室温の場合の厚鋼板のビツカース硬度に
近いビツカース硬度を得るためには、冷却停止温
度が200℃以下でなければならないことがわかる。 次に、第2次冷却装置における冷却水の水量密
度と厚鋼板の引張強さとの関係を調べるべく下記
のような条件下で実験を行つた。 鋼種:A 厚鋼板サイズ:厚さ25mm 冷却開始温度:850℃以上 冷却停止温度:150℃以下 上・下各スリツトジエツトノズルの水量: 3m3/min・m 第2次冷却装置の平均水量密度: 0.5〜1.2m3/min・m2 パイプノズルピツチ:幅方向75mm、通板方向
150mmのチドリ配列 スプレノズルピツチ:幅方向100mm、通板方向150
mmのチドリ配列 鋼板搬送速度:0.6m/s 焼戻し温度:650℃ 第12図は上記実験結果を示すもので、厚鋼板
の引張強さと大とするためには、第2次冷却装置
の水量密度を0.7m3/min・m2以上とする必要が
あることがわかる。 次に、本発明の第1実施例の装置を用いた代表
的な操業条件における結果を示す。条件は次のと
おりである。 鋼種:A 鋼板サイズ:厚さ25mm 冷却開始温度:900℃ 冷却停止温度:室温 第1次冷却装置 上・下各スリツトジエツトノズルの水量: 3m3/min・m 第2次冷却装置 パイプノズル水量密度: 1.5m3/min・m2 スプレノズルの水量密度: 2.0m3/min・m2 なお、第1次冷却装置での冷却時間は約1.25
秒、第2次冷却装置のそれは約30秒である。 第13図は上記実験結果を冷却曲線として示す
もので、厚鋼板の温度と冷却時間との関係を表わ
している。 第13図によれば、厚鋼板の温度振幅は小さ
く、結果として、直接焼入れのままにて、ビツカ
ース硬度約370と所定強度が得られ、厚鋼板に不
均一な組織は生じていない。 また、本例の冷却条件において、鋼板形状も良
好である。 第14図は本発明の第2実施例を示すもので、
第2次冷却装置6の前部冷却装置33には、第1
実施例の構成部材に加えて、上下昇降フレーム5
1,54、スクリユージヤツキ52、弾機55,
56、水切り上ローラ57等が備えられている。 上昇降フレーム51はメイン固定フレーム35
にスクリユージヤツキ52により昇降自在に備え
られている。上昇降フレーム51からは案内軸5
3が下設され、該案内軸53に下昇降フレーム5
4が昇降自在に備えられている。案内軸53の上
下部には、下昇降フレーム54を夫々下方又は上
方に付勢する55,56が弾発状に介装され、下
昇降フレーム54は浮かれた状態とされている。 水切り上ローラ57は下昇降フレーム54に備
えられて、水切り下ローラとされる1個のテーブ
ルローラ9と上下に対向し、テーブルローラ9と
協働して、厚鋼板4を解除自在に挟持すること
で、前部冷却装置33の冷却水が後部冷却装置3
4側へ流出することを防止して、後部冷却装置3
4による冷却に対して、上記冷却水が外乱を与え
るのを防止する。 尚、水切り上ローラ57は第14図の仮想線で
示す位置が挟持位置、第15図の仮想線で示す位
置が解除位置とされている。 更に、第2次冷却装置6においては、第1実施
例で示すように、前後部冷却装置33,34共
に、上部にパイプノズルを、下部にフルコーンス
プレノズルを夫々密に配列することが有効である
が、設備コスト的に問題がある。 そこで、第2実施例においては、第2次冷却装
置6の後部冷却装置34において、上部に、鋼板
4上面を冷却するヘアピンパイプノズル58を、
下部にフラツトスプレノズル59を用いて、その
配列ピツチを、前部冷却装置33のノズル配列ピ
ツチを粗として、設備費の削減を図つている。 本発明の第2実施例の装置を用いた代表的な操
業条件における結果を示す。条件は次のとおりで
ある。 鋼種:A 鋼板サイズ:厚さ25mm 冷却開始温度:900℃ 冷却停止温度:室温 第1次冷却装置 上・下各スリツトジエツトノズル:
3m3/min・m第2次冷却装置 パイプノズル水量密度: 1.5m3/min・m2 スプレノズル水量密度: 2.0m3/min・m2 第2次冷却装置ノズル配列ピツチ パイプノズル:前部冷却装置;幅方向 75mm 通板方向150mm 後部冷却装置; 幅方向 200mm 通板方向230mm スプレノズル:前部冷却装置; 幅方向 100mm 通板方向150mm 後部冷却装置; 幅方向 200mm 通板方向230mm なお、第1次冷却装置の冷却時間は約1.25秒、
第2次冷却装置前部冷却装置のそれは6.25秒、後
部冷却装置のそれは約22秒である。 第15図は上記実験結果を冷却曲線として示す
もので、厚鋼板の温度と冷却時間との関係を表わ
している。 ところで、厚鋼板の温度振幅が400℃以下であ
れば、厚鋼板に材質上問題は生じないのである
が、第15図に示すように、厚鋼板の温度振幅は
400℃よりもはるかに小さく、材質調査の結果、
直接焼入れのままでビツカース硬度約365と所望
値がえられるとともに厚鋼板に材質上何ら問題は
生じない。 次に、上記実験により得られた厚鋼板の機械的
性質と、第1実施例において、冷却曲線を求める
際に行つた実験により得られた厚鋼板の機械的性
質との比較を下記に示す。
150mmのチドリ配列 スプレノズルピツチ:幅方向100mm、通板方向
150mmのチドリ配列 鋼板搬送速度:0.3m/s 焼戻しなし なお、冷却停止温度を変化させるために、第2
次冷却装置の冷却時間を変化させた。 第11図は上記実験結果を示すもので、冷却停
止温度が室温の場合の厚鋼板のビツカース硬度に
近いビツカース硬度を得るためには、冷却停止温
度が200℃以下でなければならないことがわかる。 次に、第2次冷却装置における冷却水の水量密
度と厚鋼板の引張強さとの関係を調べるべく下記
のような条件下で実験を行つた。 鋼種:A 厚鋼板サイズ:厚さ25mm 冷却開始温度:850℃以上 冷却停止温度:150℃以下 上・下各スリツトジエツトノズルの水量: 3m3/min・m 第2次冷却装置の平均水量密度: 0.5〜1.2m3/min・m2 パイプノズルピツチ:幅方向75mm、通板方向
150mmのチドリ配列 スプレノズルピツチ:幅方向100mm、通板方向150
mmのチドリ配列 鋼板搬送速度:0.6m/s 焼戻し温度:650℃ 第12図は上記実験結果を示すもので、厚鋼板
の引張強さと大とするためには、第2次冷却装置
の水量密度を0.7m3/min・m2以上とする必要が
あることがわかる。 次に、本発明の第1実施例の装置を用いた代表
的な操業条件における結果を示す。条件は次のと
おりである。 鋼種:A 鋼板サイズ:厚さ25mm 冷却開始温度:900℃ 冷却停止温度:室温 第1次冷却装置 上・下各スリツトジエツトノズルの水量: 3m3/min・m 第2次冷却装置 パイプノズル水量密度: 1.5m3/min・m2 スプレノズルの水量密度: 2.0m3/min・m2 なお、第1次冷却装置での冷却時間は約1.25
秒、第2次冷却装置のそれは約30秒である。 第13図は上記実験結果を冷却曲線として示す
もので、厚鋼板の温度と冷却時間との関係を表わ
している。 第13図によれば、厚鋼板の温度振幅は小さ
く、結果として、直接焼入れのままにて、ビツカ
ース硬度約370と所定強度が得られ、厚鋼板に不
均一な組織は生じていない。 また、本例の冷却条件において、鋼板形状も良
好である。 第14図は本発明の第2実施例を示すもので、
第2次冷却装置6の前部冷却装置33には、第1
実施例の構成部材に加えて、上下昇降フレーム5
1,54、スクリユージヤツキ52、弾機55,
56、水切り上ローラ57等が備えられている。 上昇降フレーム51はメイン固定フレーム35
にスクリユージヤツキ52により昇降自在に備え
られている。上昇降フレーム51からは案内軸5
3が下設され、該案内軸53に下昇降フレーム5
4が昇降自在に備えられている。案内軸53の上
下部には、下昇降フレーム54を夫々下方又は上
方に付勢する55,56が弾発状に介装され、下
昇降フレーム54は浮かれた状態とされている。 水切り上ローラ57は下昇降フレーム54に備
えられて、水切り下ローラとされる1個のテーブ
ルローラ9と上下に対向し、テーブルローラ9と
協働して、厚鋼板4を解除自在に挟持すること
で、前部冷却装置33の冷却水が後部冷却装置3
4側へ流出することを防止して、後部冷却装置3
4による冷却に対して、上記冷却水が外乱を与え
るのを防止する。 尚、水切り上ローラ57は第14図の仮想線で
示す位置が挟持位置、第15図の仮想線で示す位
置が解除位置とされている。 更に、第2次冷却装置6においては、第1実施
例で示すように、前後部冷却装置33,34共
に、上部にパイプノズルを、下部にフルコーンス
プレノズルを夫々密に配列することが有効である
が、設備コスト的に問題がある。 そこで、第2実施例においては、第2次冷却装
置6の後部冷却装置34において、上部に、鋼板
4上面を冷却するヘアピンパイプノズル58を、
下部にフラツトスプレノズル59を用いて、その
配列ピツチを、前部冷却装置33のノズル配列ピ
ツチを粗として、設備費の削減を図つている。 本発明の第2実施例の装置を用いた代表的な操
業条件における結果を示す。条件は次のとおりで
ある。 鋼種:A 鋼板サイズ:厚さ25mm 冷却開始温度:900℃ 冷却停止温度:室温 第1次冷却装置 上・下各スリツトジエツトノズル:
3m3/min・m第2次冷却装置 パイプノズル水量密度: 1.5m3/min・m2 スプレノズル水量密度: 2.0m3/min・m2 第2次冷却装置ノズル配列ピツチ パイプノズル:前部冷却装置;幅方向 75mm 通板方向150mm 後部冷却装置; 幅方向 200mm 通板方向230mm スプレノズル:前部冷却装置; 幅方向 100mm 通板方向150mm 後部冷却装置; 幅方向 200mm 通板方向230mm なお、第1次冷却装置の冷却時間は約1.25秒、
第2次冷却装置前部冷却装置のそれは6.25秒、後
部冷却装置のそれは約22秒である。 第15図は上記実験結果を冷却曲線として示す
もので、厚鋼板の温度と冷却時間との関係を表わ
している。 ところで、厚鋼板の温度振幅が400℃以下であ
れば、厚鋼板に材質上問題は生じないのである
が、第15図に示すように、厚鋼板の温度振幅は
400℃よりもはるかに小さく、材質調査の結果、
直接焼入れのままでビツカース硬度約365と所望
値がえられるとともに厚鋼板に材質上何ら問題は
生じない。 次に、上記実験により得られた厚鋼板の機械的
性質と、第1実施例において、冷却曲線を求める
際に行つた実験により得られた厚鋼板の機械的性
質との比較を下記に示す。
【表】
(発明の効果)
以上詳述したように、本発明によれば、実施例
に示すような条件下で、第1次冷却装置におい
て、厚鋼板の上下面を、スリツトジエツトノズル
からの冷却水流により冷却すると共に、第2次冷
却装置において、厚鋼板の上面を、パイプノズル
からの冷却水流により、下面を、スプレノズルか
らの冷却水流により夫々冷却するようにすれば、
厚鋼板に不均一な組織が生じることを防止できる
と共に、厚鋼板に必要な強度を確保することがで
きる。又、第1次冷却装置による冷却時には、厚
鋼板を押え上ローラとテーブルローラとにより上
下から拘束できるので、冷却が安定し、厚鋼板の
熱変形を防止できる。更に、第2次冷却装置によ
る冷却時には、厚鋼板を上下から挟持する水切り
上ローラとテーブルローラとにより、第1次冷却
装置からの冷却水が第2次冷却装置側へ流出する
のを防止できるようにしているので、第1次冷却
装置の冷却水が、第2次冷却装置による冷却に外
乱を与えることを防止できる。又、第1次冷却装
置においては、厚鋼板を拘束状態で冷却するよう
にしているが、第2次冷却装置においては、厚鋼
板を無拘束状態で冷却するようにして、冷却設備
全体で、厚鋼板を拘束状態で冷却するようにはし
ていないので、冷却設備を小さくできて、そのメ
インテナンスを容易に行え、しかも、設備費を低
減できる。本発明は上記利点を有し、実益大であ
る。
に示すような条件下で、第1次冷却装置におい
て、厚鋼板の上下面を、スリツトジエツトノズル
からの冷却水流により冷却すると共に、第2次冷
却装置において、厚鋼板の上面を、パイプノズル
からの冷却水流により、下面を、スプレノズルか
らの冷却水流により夫々冷却するようにすれば、
厚鋼板に不均一な組織が生じることを防止できる
と共に、厚鋼板に必要な強度を確保することがで
きる。又、第1次冷却装置による冷却時には、厚
鋼板を押え上ローラとテーブルローラとにより上
下から拘束できるので、冷却が安定し、厚鋼板の
熱変形を防止できる。更に、第2次冷却装置によ
る冷却時には、厚鋼板を上下から挟持する水切り
上ローラとテーブルローラとにより、第1次冷却
装置からの冷却水が第2次冷却装置側へ流出する
のを防止できるようにしているので、第1次冷却
装置の冷却水が、第2次冷却装置による冷却に外
乱を与えることを防止できる。又、第1次冷却装
置においては、厚鋼板を拘束状態で冷却するよう
にしているが、第2次冷却装置においては、厚鋼
板を無拘束状態で冷却するようにして、冷却設備
全体で、厚鋼板を拘束状態で冷却するようにはし
ていないので、冷却設備を小さくできて、そのメ
インテナンスを容易に行え、しかも、設備費を低
減できる。本発明は上記利点を有し、実益大であ
る。
第1図乃至第13図の図面は本発明の第1実施
例を示し、第1図は冷却設備の縦側断面図、第2
図は設備しレイアウトを示す説明図、第3図は第
1図の−線矢視断面図、第4図はパイプノズ
ルヘツダの正面図、第5図はパイプノズルの配列
を示す説明図、第6図はヘアピンパイプノズルヘ
ツダの正面図、第7図は第6図の−線矢視断
面図、第8図はフルコーンスプレノズルの配列等
を示す説明図、第9図乃至第13図の各図は実験
結果を示すグラフ、第14図及び第15図は本発
明の第2実施例を示し、第14図は冷却設備の縦
側断面図、第15図は実験結果を示すグラフであ
る。 2…オンライン冷却設備、5,6…第1次・第
2次冷却装置、7…パスライン、9…テーブルロ
ーラ、13,52…スクリユージヤツキ、19…
押え上ローラ、20,21…上・下スリツトジエ
ツトノズル、28…水切り上ローラ、36…パイ
プノズル、46…フルコーンスプレノズル。
例を示し、第1図は冷却設備の縦側断面図、第2
図は設備しレイアウトを示す説明図、第3図は第
1図の−線矢視断面図、第4図はパイプノズ
ルヘツダの正面図、第5図はパイプノズルの配列
を示す説明図、第6図はヘアピンパイプノズルヘ
ツダの正面図、第7図は第6図の−線矢視断
面図、第8図はフルコーンスプレノズルの配列等
を示す説明図、第9図乃至第13図の各図は実験
結果を示すグラフ、第14図及び第15図は本発
明の第2実施例を示し、第14図は冷却設備の縦
側断面図、第15図は実験結果を示すグラフであ
る。 2…オンライン冷却設備、5,6…第1次・第
2次冷却装置、7…パスライン、9…テーブルロ
ーラ、13,52…スクリユージヤツキ、19…
押え上ローラ、20,21…上・下スリツトジエ
ツトノズル、28…水切り上ローラ、36…パイ
プノズル、46…フルコーンスプレノズル。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 熱間圧延後の厚鋼板4をオンラインにてテー
ブルローラ9により搬送しながらその通板方向前
端から後端に向つて遂次冷却する厚鋼板のオンラ
イン冷却設備において、厚鋼板4を拘束しながら
冷却する第1次冷却装置5と、厚鋼板4を無拘束
状態で冷却する第2次冷却装置6とを、通板方向
に上記の順で配設し、第1次冷却装置5におい
て、テーブルローラ9と協働して厚鋼板4を拘束
する押え上ローラ19と、厚鋼板4のパスライン
7の上下に設けられて厚鋼板4の上下面を冷却水
流により冷却するスリツトジエツトノズル20,
21と、テーブルローラ9と協働して厚鋼板4を
上下から挟持状としてスリツトジエツトノズル2
0,21からの冷却水が第2次冷却装置6側へ流
出するのを防止する水切り上ローラ28とを通板
方向に向つて上記の順で配設すると共に、押え上
ローラ19、水切り上ローラ28及び上側スリツ
トジエツトノズル20を昇降させることでこれら
各ローラ19,28とテーブルローラ9とにより
厚鋼板4を解除自在に拘束乃至挟持させ且つ上側
スリツトジエツトノズル20を冷却作業位置と非
冷却作業位置とに位置変更させる昇降機構13を
備え、第2次冷却装置6に、厚鋼板4上面を冷却
水流により冷却するパイプノズル36,58と、
厚鋼板4下面を冷却水流により、冷却するスプレ
ノズル46,59とを備えたことを特徴とする厚
鋼板のオンライン冷却設備。 2 第2次冷却装置6を通板方向に複数の冷却装
置33,34に分割し、前段側冷却装置33にお
ける各ノズル36,46の配列ピツチを密にし、
後段側冷却装置34における各ノズル58,59
の配列ピツチを粗としたことを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の厚鋼板のオンライン冷却設
備。 3 第2次冷却装置6を通板方向に複数の冷却装
置33,34に分割し、前段側冷却装置33と、
後段側冷却装置34との間に、テーブルローラ9
と協働して厚鋼板4を上下から挟持状として前段
側冷却装置33の冷却水が後段側冷却装置34へ
流出するのを防止する水切り上ローラ28を備え
たことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
厚鋼板のオンライン冷却設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27900484A JPS61153236A (ja) | 1984-12-26 | 1984-12-26 | 厚鋼板のオンライン冷却設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27900484A JPS61153236A (ja) | 1984-12-26 | 1984-12-26 | 厚鋼板のオンライン冷却設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61153236A JPS61153236A (ja) | 1986-07-11 |
JPS6327410B2 true JPS6327410B2 (ja) | 1988-06-02 |
Family
ID=17605058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27900484A Granted JPS61153236A (ja) | 1984-12-26 | 1984-12-26 | 厚鋼板のオンライン冷却設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61153236A (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4546897B2 (ja) * | 2005-08-16 | 2010-09-22 | 新日本製鐵株式会社 | 鋼板の熱間圧延設備及び鋼板の熱間圧延方法 |
JP4546898B2 (ja) * | 2005-08-16 | 2010-09-22 | 新日本製鐵株式会社 | 鋼板の熱間圧延設備及び鋼板の熱間圧延方法 |
JP4888124B2 (ja) * | 2007-01-11 | 2012-02-29 | Jfeスチール株式会社 | 鋼材の冷却装置および冷却方法 |
JP5020863B2 (ja) * | 2008-03-04 | 2012-09-05 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | 棒鋼の製造設備 |
JP5556087B2 (ja) * | 2009-08-26 | 2014-07-23 | Jfeスチール株式会社 | 熱延鋼板の冷却設備および冷却方法 |
FR3060021B1 (fr) * | 2016-12-14 | 2018-11-16 | Fives Stein | Procede et section de refroidissement rapide d'une ligne continue de traitement de bandes metalliques |
CN113245377B (zh) * | 2021-06-23 | 2022-05-03 | 宝钢湛江钢铁有限公司 | 一种分段式厚板中间冷却工艺布局结构以及使用方法 |
-
1984
- 1984-12-26 JP JP27900484A patent/JPS61153236A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61153236A (ja) | 1986-07-11 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |