JP3327223B2 - U形鋼矢板の冷却方法および冷却装置 - Google Patents
U形鋼矢板の冷却方法および冷却装置Info
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- JP3327223B2 JP3327223B2 JP30007798A JP30007798A JP3327223B2 JP 3327223 B2 JP3327223 B2 JP 3327223B2 JP 30007798 A JP30007798 A JP 30007798A JP 30007798 A JP30007798 A JP 30007798A JP 3327223 B2 JP3327223 B2 JP 3327223B2
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Description
インにおけるU形鋼矢板の冷却方法および冷却装置に関
するものである。
端面図である。図において、1はウエブ部、2はフラン
ジ部、3はフィレット部、4は爪部であり、これらの各
要素からU形鋼矢板5が構成されている。前記U形鋼矢
板5は一般に、素材を加熱し、粗圧延機、一台以上の中
間圧延機、仕上げ圧延機の各孔形圧延によって製造され
る。このようなU形鋼矢板は5は、一般にウエブ部1の
肉厚がフランジ部2の肉厚よりも厚いため、圧延終了直
後の各部の平均温度はウエブ部1の方がフランジ部2よ
り50〜150℃あるいはそれ以上に温度が高い。
うに変態点Ar3 以上の変態開始前の温度あるいはフラ
ンジ部とウエブ部の温度差がある状態で圧延が終了し、
冷却床で放冷させると、圧延後の真直な状態から、放冷
されるにつれて熱収縮差により、温度が高いウエブ部1
がフランジ部2に比べて相対的に短くなって全長曲がり
が生じ、最終的にウエブ部1を内側に、爪部を外側にし
て、図11に示すような上下方向の大きな反り(上反
り)が発生し、搬送上のトラブルや、冷間矯正が難しく
なる等の不具合が多々発生する。なお、図11のhは反
り量である。
せる手法として、従来以下のようなものが提案されてい
る。例えば特開昭57−149003号公報(第1従来
例)には、最終仕上げ圧延直前にU形鋼矢板のフランジ
部を変態点Ar3 と変態点Ar1 との間の温度に冷却処
理を行ってから最終仕上げ圧延することで、上反り発生
を抑えるようにしたものが示されている。
公報(第2従来例)には、図12および図13に示すよ
うにフランジ部2とウエブ部1の温度調整を、逆U字姿
勢に置かれたU形鋼矢板5の上下に配置したフルコーン
スプレーノズル6よりそれぞれの部位に水を噴射するこ
とで行うとともに、その際、仕上げ圧延前のウエブ部1
の温度をフェライト変態開始温度の変態点Ar3 以下と
し、かつフランジ部2とウエブ部1の平均温度差を50
℃以内に抑えるようにして、上反り発生を抑えるように
したものが示されている。
(第3従来例)には、最終仕上げ圧延前から仕上げ圧延
後に至るまでウエブ部の水冷を行うとともに、その際、
最終仕上げ圧延時点から圧延後におけるフェライト変態
終了時点までのウエブ部の平均温度Twとフランジ部の
平均温度Tfとの平均温度差(Tw−Tf)を50℃以
下に保持させ、かつ圧延前の冷却姿勢は逆U字姿勢、圧
延後の冷却姿勢はU字姿勢として、何れも下方に配置し
たノズルよりウエブ部位に水を噴射することで行い、こ
れによって上反り発生を抑えるようにしたものが示され
ている。
公報(第4従来例)には、圧延終了後、強制的にU形鋼
矢板を拘束して、水冷などの強制冷却による手段を用い
て冷却し、変態点を下回る温度あるいは必要な部分を冷
却して、冷却後拘束を解くことで、上反り発生を抑える
ようにしたものが示されている。
報(第5従来例)には、仕上げ圧延の最終パスを通すに
先立ち、U形鋼矢板を拘束して冷却し、その後、最終パ
スを通す再圧延を行うことで、上反り発生を抑えるよう
にしたものが示されている。
上げ圧延直前にU形鋼矢板のフランジ部を変態点Ar3
と変態点Ar1 との間の温度に冷却処理を行ってから最
終仕上げ圧延する第1従来例にあっては、ウエブ部の温
度が既述したようにフランジ部より50〜150℃以上
高く、変態点Ar3 以上の温度となっている。したがっ
て、フランジ部の温度のみに着目し、ウエブ部の温度調
整についての考慮がないこの第1従来例では、例えフラ
ンジ部の温度を変態点Ar3 とAr1 の間に調整したと
しても、その温度から常温までのフランジ部の収縮率
と、その間のウエブ部の収縮率が異なるため、放冷後の
常温時の上反り発生の抑制に限界がある。
を、逆U字姿勢に置かれたU形鋼矢板の上下に配置した
フルコーンスプレーノズルよりそれぞれの部位に水を噴
射することで行っている第2従来例にあっては、以下の
ような問題が存在している。 a)ウエブ部上面から冷却液をかけると、図12に示す
ようにU形鋼矢板5表面の両フランジ部2,2から両爪
部4,4まで冷却液がかかり、フランジ部とウエブ部の
両方が冷却され、肉厚の薄い両フランジ部2,2の冷却
が進んでしまい、ウエブ部1と両フランジ部2,2の温
度差が広がってしまうばかりでなく、両フランジ部2,
2の先端が過冷却されてしまう。
ねらって冷却液を噴射させると、図13に示すようにU
形鋼矢板5のウエブ部1は当然冷却されるが、U形鋼矢
板5の形状とフルコーンスプレーノズルの噴射形態によ
り、ウエブ部1に当たった冷却液は両フランジ部2,2
へ流れて接触し、フランジ部とウエブ部の両方が水冷さ
れ、肉厚の薄い両フランジ部2,2の冷却が進んでしま
い、ウエブ部1と両フランジ部2,2の温度差が広がっ
てしまう。なお、ここでいうフランジ部への冷却液の接
触とは、ウエブ部の面を伝って流れてくるものはもちろ
んのこと、ウエブ部の面で跳ねてフランジ部へかかる跳
水も含むものである。
前のウエブ部1の温度をフェライト変態開始温度の変態
点Ar3 以下とし、かつフランジ部2とウエブ部1の平
均温度差を50℃以内に抑えるようにしているが、この
場合には以下のような問題が発生する。 c)一般にU形鋼矢板は孔型圧延によって行われてお
り、フェライト変態開始温度まで温度を下げて圧延する
ことは、圧延機や圧延ローラに負荷がかかり過ぎ、仕上
げ圧延が厳しくなる。 d)逆U字姿勢に置かれたU形鋼矢板5は、フィレット
部の温度が最も高く、さらにフランジ部2、ウエブ部1
のそれぞれの面内における温度分布も一様でなく、その
上、フランジ部2とウエブ部1の間で平均温度差が生じ
ているため、ウエブ部とフランジ部それぞれの温度を調
整することは容易でなく、平均温度差を縮めるのに限界
がある。
U字姿勢にしてウエブ部とフランジ部を冷却することに
ついても開示されているが、この場合には以下のような
問題が発生する。 e)U形鋼矢板の圧延ライン内での搬送は、一般に搬送
ロールにより行われており、U字姿勢にした場合、ウエ
ブ部の表面に疵が付くのを避けられない上、U形鋼矢板
をU字姿勢にするための反転装置が新たに必要となり、
製造上のコストアップとなる。 f)冷却時に置いてもU形鋼矢板を搬送せねばならず、
U字姿勢では前記e)と同様にウエブ表面に疵が発生す
るおそれがある。
に至るまでウエブ部の水冷を行うとともに、その際、最
終仕上げ圧延時点から仕上げ圧延後におけるフェライト
変態終了時点までのウエブ部の平均温度Twとフランジ
部の平均温度Tfとの平均温度差(Tw−Tf)を50
℃以下に保持させ、かつ圧延前の冷却姿勢は逆U字姿
勢、圧延後の冷却姿勢はU字姿勢として、何れも下方に
配置したノズルよりウエブ部位に水を噴射することで行
い、これによって上反り発生を抑えるようにした第3従
来例にあっても、前述の第2従来例と同様に前記b),
d),e),f)のような問題が存在する。
拘束して、水冷などの強制冷却による手段を用いて冷却
し、変態点を下回る温度あるいは必要な部分を冷却し
て、冷却後拘束を解くことで、上反り発生を抑えるよう
にした第4従来例にあっては、大量生産されるU形鋼矢
板の製造ライン内に拘束装置が設置されることとなり、
生産性を著しく阻害するばかりでなく、拘束装置の設備
投資がかかるのは避けられない。
ち、U形鋼矢板を拘束して冷却し、その後、最終パスを
通す再圧延を行うことで、上反り発生を抑えるようにし
た第5従来例にあっても、前述の第4従来れと同様に製
造ライン内に拘束装置が設置される関係で、生産性が低
下し、かつ設備投資が必要となる。
も、U形鋼矢板の厚いウエブ部を強制冷却する必要性に
触れいてはいるものの、逆U字姿勢での圧延中、圧延機
の間、圧延終了後、または拘束しながら、のいずれの時
点においても、フランジ部への冷却液の接触率を低減さ
せながらウエブ部のみを冷却することについての考察が
なく、フランジ部とウエブ部の平均温度差を縮めるのに
限界があり、平均温度差を40〜50℃くらいまでしか
縮められないのが実状であった。
字姿勢におかれたU形鋼矢板のフランジ部への冷却液の
接触率を低減させてウエブ部の冷却効率を上げるには、 U形鋼矢板のフィレット部と冷却液の衝突点との間に
所定幅の非冷却部を形成すること、 フランジ部への冷却液の接触率を15%以下に抑える
こと、 前記を実現するためには、フルコーンスプレーノ
ズルのように冷却液を拡散放出するノズルは不適であ
り、ウエブ部の下面にフラットスプレーノズルを対向さ
せて配置し、ウエブ部下面の両側から冷却液を衝突させ
て中央部から落下させる形態をとらせることが好ましい
こと、 前記非冷却幅とフラットスプレーノズルの噴射角度と
は密接に関係しており、その関係を明確にすることで、
初めてフランジ部への冷却液の接触率15%以下の制御
が可能となること、を知見した。
いなかった前記〜の知見に鑑み、逆U字姿勢におか
れたU形鋼矢板のフランジ部分への冷却液の接触率を大
きく低減でき、ウエブ部分のみの冷却を可能にし、フラ
ンジ部とウエブ部の平均温度差を従来の限界を超えて圧
縮できるようにすることを目的とする。
は、搬送ラインに沿って連続する冷却装置の一部または
全長に亘って少なくとも2列配置されたフラットスプレ
ーノズルから、中央に向き合うように水平方向と80度
以下の角度で最外側に噴射される冷却液が、逆U字姿勢
で搬送されるU形鋼矢板のフランジ部とウェブ部の付け
根から20mm以上離れたウェブ部下面に衝突するU形
鋼矢板の冷却方法である。
連続する冷却装置の一部または全長に亘って少なくとも
2列配置されたノズル群で、中央に向き合うように水平
方向と80度以下の角度で冷却液を噴射し、最外側のノ
ズルが逆U字姿勢で搬送されるU形鋼矢板のフランジ部
とウェブ部の付け根から20mm以上離れたウエブ部下
面に衝突させるフラットスプレーノズルを設けたU形鋼
矢板の冷却装置である。
連続する冷却装置の一部または全長に亘って少なくとも
2列配置されたフラットスプレーノズルから、中央に向
き合うように水平方向と80度以下の角度で最外側に噴
射される冷却液が、逆U字姿勢で搬送されるU形鋼矢板
のフランジ部とウェブ部の付け根から20mm以上離れ
たウェブ部下面に衝突するとともに、搬送ラインに沿っ
て連続する冷却装置の一部または全長に亘って少なくと
も1列配置されたフルコーンスプレーノズルから噴射さ
れる冷却液が、最外側に噴射されている2本のフラット
スプレーノズルの間のウエブ部下面に衝突するU形鋼矢
板の冷却方法である。
連続する冷却装置の一部または全長に亘って少なくとも
2列配置された冷却ノズル群で、中央に向き合うように
水平方向と80度以下の角度で冷却液を噴射し、最外側
のノズルで逆U字姿勢で搬送されるU形鋼矢板のフラン
ジ部とウェブ部の付け根から20mm以上離れたウエブ
部下面に衝突させるフラットスプレーノズルと、搬送ラ
インに沿って連続する冷却装置の一部または全長に亘っ
て少なくとも1列配置され、逆U字姿勢で搬送されるU
形鋼矢板のウエブ部下面に最外側に噴射されている2本
のフラットスプレーノズルの間に噴射できるフルコーン
スプレーノズルとを設けたU形鋼矢板の冷却装置であ
る。
4の発明で使用する冷却装置において、搬送ラインに沿
って連続する冷却装置の一部または全長に亘って2列以
上配置され水平方向と80度以下の角度で逆U字姿勢で
搬送されるU形鋼矢板のフランジ部とウェブ部の付け根
から20mm以上離れたウエブ部下面に冷却液を噴射す
るフラットスプレーノズルの少なくとも1列またはおよ
び搬送ラインに沿って連続する冷却装置の一部または全
長に亘って少なくとも1列配置され逆U字姿勢で搬送さ
れるU形鋼矢板のウェブ部下面に冷却液を噴射するフル
コーンスプレーノズルが、U形鋼矢板の側方を拘束する
位置決めガイドで搬送ラインを横断する方向へ移動可能
に設置されているU形鋼矢板の冷却装置である。
施の形態1を示す説明図であり、(a)は斜視透視図、
(b)は横断面形状図である。図において、1はウエブ
部、2はフランジ部、3はフィレット部、4は爪部で、
U形鋼矢板5の各部を構成し、図示する逆U字姿勢で熱
間圧延ラインのローラーテーブル上を搬送される。7は
搬送方向(U形鋼矢板5の長手方向)へ扇状に広がるよ
うに冷却液を噴射するフラットスプレーノズルで、搬送
ラインに沿って、その一部または全長に亘って連続して
設置され、逆U字姿勢でのU形鋼矢板5の下方からウェ
ブ部1の下面に向かって、冷却液を噴射するように設け
られている。
て冷却すると図12および図13に示すように、ウェブ
部1に冷却液が衝突後、フランジ部2へ冷却液が跳水と
なって接触する。このフランジ部2への跳水を防ぐため
に、U形鋼矢板5の下方から、冷却液が扇状に広がるフ
ラットスプレーノズル7によって、フランジ部2へ冷却
液が飛ばないように外側から中側へと噴射角度をつけて
冷却液を両側から噴射し、冷却液をU形鋼矢板5のウエ
ブ部1中央部へとウエブ部1下面を冷却しながら流し、
中央部で両方の冷却液同士が接触して下に落ちるように
している。
率と噴射角度との関係を示すグラフ図である。ここで跳
水率Pは凡例に示すように、ウエブ部1に衝突した冷却
液の目的とする主流に向かわず、フランジ部方向に流れ
るものをいう。このグラフから噴射角度θを30度以下
にすると跳水Pはなくなることが明らかである。ただ
し、噴射角度を30度とすることはU形鋼矢板5の形状
から不可能である。通常、U形鋼矢板5のフランジ部2
の傾きから考えると、この噴射角度を60度以下にする
ことは難しく、その場合、最低でも10%以上の冷却液
が跳ね返ってフランジ部2方向に流れる。
レーノズル7により冷却液を噴射し、その噴射角度θ
と、非冷却部Df、すなわち冷却液を衝突させる衝突点
とフィレット部(ウエブ部中心線とフランジ部中心線と
の交点)からの距離とによって、U形鋼矢板5のフラン
ジ部2に接触する冷却液の割合である接触率Rがどう変
化するのかを検討した。その結果は図3に示すように、
冷却液を衝突させるフィレット部からの非冷却部Dfの
距離を大きくすると、フランジ部2への冷却液の接触率
Rは減るが、ウェブ部1の下面を流れる冷却面積が減る
ため、ウェブ部1の冷却効果が減少することがわかる。
右に20mm程度は振れるため、非冷却部Dfの距離は
20mm程度離す必要がある。また、フランジ部2への
冷却液の接触率Rが15%を超えると、ウェブ部1の冷
却に対してフランジ部2の過大な冷却が問題となってく
る。従ってフランジ部2への冷却液の接触率Rを15%
以下にするためには、噴射角度θがそれぞれ90度、8
0度、70度のとき、冷却液のフィレット部から衝突点
までの非冷却部Dfの距離は50,33,20mm離さ
なければならない。
離すとウェブ部1の冷却効果が小さくなるので、噴射角
度θは80度以下にすることが必要である。尚、噴射角
度θはフランジ部2の倒れ角度とほぼ同じ角度で噴射す
ることが望ましい。また、便宜上このノズル配置を対向
ノズル配置と呼称する。
板の搬送方向(長手方向)に連続して配置する。また、
鋼矢板の製造時の幅変更に備えて、互いのノズル幅をス
ライド式の移動機構により変更することにより、300
mm〜600mmの様々な幅のU形鋼矢板のウェブ部1
を冷却することが可能である。なお、上記対向ノズル配
置はU形鋼矢板の搬送方向(長手方向)に2列以上配置
して、その何れかの列からフィレット部から20mm離
れた最外側に冷却液を吹き出してもよく、その最外側に
吹き出すフラットスプレーノズル7の噴射角度θは80
度以下を満足する。
効率よく選択冷却することが可能となり、フランジ部2
への冷却液の跳水を防ぐことができる。また、上記実施
の形態1においては、圧延機入り側、出側、拘束装置の
下等、様々な場所に用いることができる。この結果、ウ
ェブ部1とフランジ部2の温度差が確実に解消でき圧延
終了後放冷させて常温になっても、熱歪みによるU形鋼
矢板5の変形を防ぐことができる。それにより、搬送に
おけるトラブルが軽減され、生産効率を上げることがで
きる。
示す断面説明図であり、U形鋼矢板5の横側を拘束する
位置決めガイド10とアクチュエータ11で横行移動す
るスライド装置12によって動くスライド式の移動機構
を示している。U形鋼矢板5のセンターが確実に本発明
の冷却装置が設置されている場所を通るよう、位置決め
ガイド10を設置することが望ましい。また、U形鋼矢
板の幅変更に対応できるよう、位置決めガイド11とフ
ラットスプレーノズル7はスライド式の移動機構と連動
することが望ましい。なお、固定ガイド10および両側
のフラットスプレーノズル7も移動して、例えば搬送ラ
インの中央に位置合わせするようにしてもよい。
ノズル7間に、図5に示すように1本以上のフルコーン
スプレノズル6または他の形態のノズルを垂直あるい
は、噴射角度を付けて1列または複数列配置してもよ
い。こうすることにより、更に冷却能力を増加させるこ
とができる。中央のノズルの冷却液のフランジ部2への
跳水は外側のフラットスプレーノズル7によって防ぐこ
とができる。
この実施例1では、加熱炉、粗圧延機、第一中間圧延機
(何れも図示せず)、第二中間圧延機13、仕上げ圧延
機14からなり、第二中間圧延機13と仕上げ圧延機1
4の間に長さ15mの図4に示した構成の冷却装置16
を設置した。圧延材は矢印15に向かって進行する。ノ
ズルは広がり角度が60度の扇状のフラットスプレーノ
ズル7を用い、ノズル間隔は500mm、長手方向に片
側30本、両側で60本、搬送ロールを避けて搬送ロー
ルより下側に設置した。
スプレーノズル7中心間の距離は384mmで、お互い
対向させて配置しており、また、冷却水のフィレット部
3からの非冷却部Dfの距離は30mmの位置とした。
フラットスプレーノズル7は搬送ロール面上より15m
m下に取り付けられ、フラットスプレーノズル7から圧
延材のU形鋼矢板5のウエブ部下面まで距離は約200
mmである。尚、ノズル1本当たりの水量は30l/m
inであった。
m、仕上げ圧延後のウェブ厚みは約24mmで第二中間
圧延機仕上がり時は約28mmである。フランジ厚みは
仕上げ圧延後が平均11mm、中間圧延機仕上がり時平
均13mmである。第二中間圧延機を終了後、ウェブ部
の平均温度は983℃、フランジ部の平均温度は904
℃で平均温度差が約79℃あった。この被圧延材を冷却
装置上に0.75m/sで搬送させた。
前の被圧延材のウェブ部の平均温度は880℃、フラン
ジ部の平均温度は873℃とほぼ同じ温度にすることが
できた。仕上げ圧延後常温まで放冷させた結果、20m
当たりの反り量は上側に約30mmであった。
す。実施例1と同じ圧延ライン構成で、第二中間圧延機
13と仕上げ圧延機14の間に長さ10mの図5に示し
た冷却装置16を設置した。各部のノズル間隔は500
mmで、各部のノズルは、対向ノズル配置用フラットス
プレーノズル7が各部に2本、その中央に長手方向に長
い楕円型のフルコーンスプレーノズル6が1本配置さ
れ、全部でフラットスプレーノズル7が40本、フルコ
ーンスプレー6が20本配置されている。
ル7は広がり角度60度のものを用い、搬送ロール上面
より15mm下側に設置した。また楕円型のフルコーン
スプレーノズル6は長手方向噴射角度が60度、幅方向
噴射角度が15度を用いた。2本のフラットスプレーノ
ズル中心間の距離は384mmで、噴射角度70度でお
互い対向させて配置しており、また冷却水のフィレット
部から衝突するまでの非冷却部Dfの距離は30mmの
位置であった。ノズルから圧延材のU形鋼矢板のウエブ
部1下面までの距離は約200mmである。尚、フラッ
トスプレーノズル7からは1本あたり30l/min、
フルコーンスプレーノズル6からは1本あたり40l/
minの冷却水を噴射した。
m、仕上げ圧延後のウェブ厚みは約24mmで第二中間
圧延機仕上がり時は約28mmである。フランジ厚みは
仕上げ圧延後が平均11mm、中間圧延機仕上がり時平
均13mmである。第二中間圧延機を終了後、ウェブ部
の平均温度は987℃、フランジ部の平均温度は906
℃で平均温度差が約81℃あった。この被圧延材を冷却
装置上に1.0m/sで搬送させた。
前の被圧延材のウェブ部の平均温度は877℃、フラン
ジ部の平均温度は872℃とほぼ同じ温度にすることが
できた。仕上げ圧延後常温まで放冷させた結果、20m
当たりの反り量は上側に約28mmであった。
じ圧延ライン構成で、第2の実施例に引き続き有効幅6
00mmのU形鋼矢板の冷却を試みた。なお、2本のフ
ラットスプレーノズル7の中心間の距離はスライド式の
移動装置により442mmに調整し、噴射角度θは70
度でお互い対向させて配置している。フルコーンスプレ
ーノズル6のスプレーは、フラットトスプレーノズル7
間のちょうど中央になるよう調整されている。冷却水を
用い、実施例2に同じくフラットスプレーノズル6から
は1本あたり30l/min、フルコーンスプレーノズ
ルからは1本あたり40l/min冷却水を噴射した。
m、仕上げ圧延後のウェブ厚みは約18mmで第二中間
圧延機仕上がり時は約22mmである。フランジ厚みは
仕上げ圧延後が平均12mm、中間圧延機仕上がり時平
均15mmである。第二中間圧延機を終了後、ウェブ部
の平均温度は965℃、フランジ部の平均温度は913
℃で平均温度差が約52℃あった。これに、この被圧延
材を冷却装置上に1.5m/sで搬送させた。
前の被圧延材のウェブ部の平均温度は902℃、フラン
ジ部の平均温度は900℃とほぼ同じ温度にすることが
できた。仕上げ圧延後常温まで放冷させた結果、20m
当たりの反り量は上側に約15mmであった。
8に示す。比較例では、第二中間圧延機13と仕上げ圧
延機14の間にフルコーンスプレーノズル6のみを用い
た長さ10mの冷却装置を設置した。フルコーンスプレ
ーノズル6は搬送方向(圧延材長手方向)に長い楕円型
で長手方向に90度、幅方向に60度の噴射特性を持っ
ており、ウェブ部のみに冷却水を衝突させようとした。
20本、搬送ロールより15mm下側、幅方向中央に設
置した。また被圧延材であるU形鋼矢板5の下面のウェ
ブ幅は約300mmであるが、ノズル下面からウエブ部
下面までの距離が200mmなので、幅方向に噴射角6
0度の角吹きフルコーンスプレーノズルを用いると約2
30mmの有効冷却幅が得られ、フィレット部には直接
冷却水が衝突しない値である。尚、ノズル1本当たりの
冷却水量は90l/minであった。
mm、仕上げ圧延後のウェブ厚みは約24mmで第二中
間圧延機仕上がり時は約28mmである。フランジ厚み
は仕上げ圧延後が平均11mm、中間圧延機仕上がり時
平均13mmである。第二中間圧延機を終了後、ウェブ
部の平均温度は981℃、フランジ部の平均温度は90
3℃で平均温度差が約77℃あった。この被圧延材を冷
却装置上に1.0m/sで搬送させた。
前の被圧延材のウェブ部1の平均温度は871℃、フラ
ンジ部2の平均温度は780℃と、当初約77℃の平均
温度差が約91℃と広がった。この原因を検討したとこ
ろ、ウェブ部1のみを狙って噴射しているはずの角吹き
フルコーンスプレーノズル6の冷却水はウェブ部1に衝
突後、ウェブ部1を沿ってながれ、かつ、そこから跳水
となって冷却水がフランジ部2を沿ってながれ、ウェブ
部1より薄いフランジ部2は温度が更に下がってしまう
ことが判った。尚、この圧延材は仕上げ圧延後常温まで
放冷させた結果、20m当たりの反り量は上側に約18
00mmであった。
U形鋼矢板は圧延終了後常温になると、20m当たり約
1500mmの上反りが発生しており、搬送が困難とな
り、生産性を著しく阻害している。以上の実施例1〜3
と比較例、従来例の温度差と曲がり量の関係は、表1で
明らかなように、本発明によれば良好な結果が得られ優
れていることがわかる。
きる。 1)U形鋼矢板のウェブ部を確実にフランジ部と同じ温
度レベルまで冷却することができ、圧延終了後常温にな
ったときの反り量を大幅に削減することができる。 2)ノズルを幅方向に移動することにより、一つの冷却
装置で様々な幅のU形鋼矢板を冷却することができる。 3)反り量の大幅な削減により、矯正機等の咬み込みが
容易となり、矯正効果があがり、生産性が大幅に向上す
る。 4)拘束装置等の大型設備が不要で、連続的に圧延が可
能なので、大幅なコスト低減が可能である。
度との関係を示すグラフ図である。
らの距離と接触率の関係を示すグラフ図である。
明図である。
である。
す説明図である。
す説明図である。
説明図である。
る。
すグラフ図である。
を示す断面状態図である。
を示す断面状態図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 搬送ラインに沿って連続する冷却装置の
一部または全長に亘って少なくとも2列配置されたフラ
ットスプレーノズルから、中央に向き合うように水平方
向と80度以下の角度で最外側に噴射される冷却液が、
逆U字姿勢で搬送されるU形鋼矢板のフランジ部とウェ
ブ部の付け根から20mm以上離れたウェブ部下面に衝
突することを特徴とするU形鋼矢板の冷却方法。 - 【請求項2】 搬送ラインに沿って連続する冷却装置の
一部または全長に亘って少なくとも2列配置された冷却
ノズル群で、中央に向き合うように水平方向と80度以
下の角度で冷却液を噴射し、最外側のノズルが逆U字姿
勢で搬送されるU形鋼矢板のフランジ部とウェブ部の付
け根から20mm以上離れたウエブ部下面に衝突させる
フラットスプレーノズルを設けたことを特徴とするU形
鋼矢板の冷却装置。 - 【請求項3】 搬送ラインに沿って連続する冷却装置の
一部または全長に亘って少なくとも2列配置されたフラ
ットスプレーノズルから、中央に向き合うように水平方
向と80度以下の角度で最外側に噴射される冷却液が、
逆U字姿勢で搬送されるU形鋼矢板のフランジ部とウェ
ブ部の付け根から20mm以上離れたウェブ部下面に衝
突するとともに、搬送ラインに沿って連続する冷却装置
の一部または全長に亘って少なくとも1列配置されたフ
ルコーンスプレーノズルから噴射される冷却液が、最外
側に噴射されている2本のフラットスプレーノズルの間
のウエブ部下面に衝突することを特徴とするU形鋼矢板
の冷却方法。 - 【請求項4】 搬送ラインに沿って連続する冷却装置の
一部または全長に亘って少なくとも2列配置された冷却
ノズル群で、中央に向き合うように水平方向と80度以
下の角度で冷却液を噴射し、最外側のノズルが逆U字姿
勢で搬送されるU形鋼矢板のフランジ部とウェブ部の付
け根から20mm以上離れたウエブ部下面に衝突させる
フラットスプレーノズルと、搬送ラインに沿って連続す
る冷却装置の一部または全長に亘って少なくとも1列配
置され、逆U字姿勢で搬送されるU形鋼矢板のウエブ部
下面に最外側に噴射されている2本のフラットスプレー
ノズルの間に噴射できるフルコーンスプレーノズルとを
設けたことを特徴とするU形鋼矢板の冷却装置。 - 【請求項5】 請求項1、2、3または4で使用する冷
却装置において、搬送ラインに沿って連続する冷却装置
の一部または全長に亘って2列以上配置され水平方向と
80度以下の角度で逆U字姿勢で搬送されるU形鋼矢板
のフランジ部とウェブ部の付け根から20mm以上離れ
たウエブ部下面に冷却液を噴射するフラットスプレーノ
ズルの少なくとも1列およびまたは搬送ラインに沿って
連続する冷却装置の一部または全長に亘って少なくとも
1列配置され逆U字姿勢で搬送されるU形鋼矢板のウェ
ブ部下面に冷却液を噴射するフルコーンスプレーノズル
が、U形鋼矢板の側方を拘束する位置決めガイドで搬送
ラインを横断する方向へ移動可能に設置されていること
を特徴とするU形鋼矢板の冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30007798A JP3327223B2 (ja) | 1998-10-21 | 1998-10-21 | U形鋼矢板の冷却方法および冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30007798A JP3327223B2 (ja) | 1998-10-21 | 1998-10-21 | U形鋼矢板の冷却方法および冷却装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000126812A JP2000126812A (ja) | 2000-05-09 |
JP3327223B2 true JP3327223B2 (ja) | 2002-09-24 |
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JP (1) | JP3327223B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP7231882B2 (ja) * | 2019-01-09 | 2023-03-02 | 日本製鉄株式会社 | ハット形鋼矢板の製造方法及び圧延機 |
-
1998
- 1998-10-21 JP JP30007798A patent/JP3327223B2/ja not_active Expired - Fee Related
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