JPS63270880A

JPS63270880A - 複合シ−トの製造方法

Info

Publication number: JPS63270880A
Application number: JP10743387A
Authority: JP
Inventors: Mitsuo Fujimoto; 藤本　満雄
Original assignee: Toray Industries Inc
Current assignee: Toray Industries Inc
Priority date: 1987-04-30
Filing date: 1987-04-30
Publication date: 1988-11-08

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、耐燃性に優れた複合シートの製造方法に関す
るものである。

（従来の技術）近年、人工皮革等に利用されている複合シートに対する
使用者からの要望が多種になり、例えば、車内火災を防
ぐため燃えないこと、燃えにくいことなどの耐燃性まで
が求められるようになってきた。

しかし、従来の複合シートでは耐燃性を満足させ、しか
も実用性をも併せて満足させるものは未だ、に見出され
ていない。従来技術で耐燃性を満足させようとすると、
複合シートから得られる製品の有用な性能である柔軟性
、外観等の実用性が犠牲になってしまうからである。

（発明が解決しようとする問題点）本発明者は上記のような複合シートの有用な性能を犠牲
にすることなく、耐燃性を満足させる複合シートを得る
方法について鋭意検討した結果、本発明に到達した。

（問題点を解決するための手段）本発明は次の構成を有する。

ポリアリーレン系繊維および／または芳香族系ポリエス
テルＭＡＭからなる繊維シートにポリオルガノフォスフ
１ゼンを付与することを特徴とする複合シートの製造方
法である。

以下、本発明の詳細な説明する。

本発明において繊維シートに付与するポリオルガノフォ
スファゼンはそれ自体柔軟なものであるためポリアリー
レン系繊維および／または芳香族系ポリエステル繊維と
してはかなり太い繊維まで使用することができる。しか
し、繊維の平均の細さがあまりにも太いと複合シートが
硬すぎたり、その触感が粗くなる。

高級な人工皮革用の複合シートとしては、ポリアリーレ
ン系繊維および／または芳香族系ポリエステル繊維の平
均の細さは０．３デニール以下であることが望ましい。

本発明のポリアリーレン系繊維用のポリマとしては、次
式で示される繰返し単位をもった構造のものが７０モル％
以上、好ましくは９０モル％以上含まれているものでお
れば、他の成分と共重合されたものが併用されてもよく
、また、共重合体中における上記繰返し単位のモル％が
７０モル％以上、好ましくは９０モル％以上であれば、
共重合体のみを使用しても構わない。ポリアリーレン系
繊維用のポリマとしてＡＳＴＭ　　Ｄ１２３８−７０の
方法に準じて測定されたＭＩ値（荷ｍ　５　ＫＦｉ、３
１５゜６℃）が１００００　（（］／１０分）以下のも
のが使用される。

また、ポリアリーレン系繊維用のポリマはその主鎖骨格
内に、式（Ｉ）でＳＯｘと表したイオウ成分、即ち、イ
オウ原子ないし酸化イオウ原子団を有する。また、かか
るＳＯｘのＸはＯ〜２の整数であって各骨格単位で任意
の値をとることができる。

従って、本発明でいうポリアリーレン系繊維はポリアリ
ーレンスルフィド、ポリアリーレンスルホキシド、ポリ
アリーレンスルホンまたはこれらの２種以上の混合物が
主成分となる繊維でもよい。

また、末端基等で一部Ｘが３〜４の値をとる構造を有す
るものであっても構わないが、望ましくは、ポリフェニ
レンスルフィドを主成分とするときは、耐燃性が極めて
良好となってより好ましい。

本発明でいう芳香族系ポリエステル繊維用のポリマでお
る芳香族系ポリエステルとしては、分子量が１０００以
上であって、ポリマの主鎖中エステル基を除く構造単位
のうち芳香核が７０モル％以上のものが使用でき、耐燃
性の点から９０モル％以上のものが好ましく、１００モ
ル％のものがより好ましく使用できる。芳香族系ポリエ
ステルは公知の原料と公知の反応方法により製造される
。

例えば、テレフタル酸、ｐ−ヒドロキシ安息香酸、ｐ、
ｐ−ビフェノールを溶融重合させて得たものや、ｐ−ア
セトキシ安息香酸、テレフタル酸、ナフタレンジアセテ
ートを溶融重合させて得たものであってよい。

繊維は単繊維の状態で存在していても、また、２本以上
の繊維からなる繊維束の状態で存在していても、さらに
、これら単繊維と繊維束が適宜混在していても構わない
。ｍ維を得る方法としては公知の方法が使用できる。０
．３デニール以下の極細繊維を得る方法も公知の方法が
使用できる。

例えば、高分子配列体繊維、ブレンド紡糸繊維、要分割
型複合繊維を使用する方法、メルトブロク法などがある
。

本発明に使用される繊維シートとしては、公知の方法に
よって製造された繊維シートが使用できる。例えば、ニ
ードルパンチ不織布、ウォータージェットパンチ不織布
、織物あるいは編物に単繊維を絡ませ一体化したシート
、長繊維不織＃ｆｉ、！ｉＱ維を部分的に融着して得た
シートなどが使用可能でおる。なお、ポリアリーレン系
繊維と芳香族系ポリエステル繊維が任意の割合に含まれ
た繊維シートも使用できる。

本発明に使用されるポリオルガノフォスフアゼンとして
は、公知のものが使用される。例えば、特公昭５４−３
０７２０、同５６−４５９３３および特開昭５４−１１
９５４４等に記載されているものが使用できる。本発明
に使用されるポリオルガノフォスファゼンには特に制限
はない。ポリオルガノフォスファゼンは繊維と繊維を適
当に結ぶ働きをし、形態は多孔状、非多孔状、Ｖ＆維状
などの形態であっても構わない。ポリオルガノフオスフ
アゼンとしては、柔軟なもの、比較的柔軟なもの等が必
るが、柔軟なものが高級な複合シート用として一般に使
用される。

８Ｍシートに付与されるポリオルガノフォスファゼンは
溶液型で必っでも、エマルション等の分散型であっても
よく、さらには、繊維状や粉末状であってもよい。ポリ
オルガノフォスフアゼンの付与方法としては従来一般の
含浸、スプレー、コーティング等が使用できる。高級人
工皮革用の複合シートなど、比較的柔軟で高密度の繊維
シートに対してはマングルを用いた含浸がより有効であ
る。

ポリオルガノフォスファゼンの付与最としては目的に応
じて任意の値が採用される。例えば、高級なスェード調
複合シート用の不織布タイプ繊維シートの場合、不織布
１００重量部に対して、ポリオルガノフォスフアゼン（
固形分）は５〜２５０重量部が好ましい。

本発明の複合シートの優れた耐燃性は、ポリアリーレン
系繊維および／または芳香族系ポリエステル繊維とポリ
オルガノフォスフアゼンの組合わせによって実現される
。すなわち、ポリアリーレン系繊維および／または芳香
族系ポリエステル繊維に代えてポリエチレンテレフタレ
ート等に代表される一般のポリエステル繊維やナイロン
繊維を用いると耐燃性が著しく低下する。また、ポリオ
ルガノフォスフアゼンに代えて、ポリウレタンやアクリ
ルゴム等を用いても耐燃性が著しく低下するからである
。

ポリアリーレン系繊維および／または芳香族系ポリエス
テル繊維やポリオルガノフォスフアゼン、また複合シー
トには、着色剤、架橋剤、各種安定剤、帯電防止剤、さ
らには難燃剤等の添加剤で処理したり、添加剤を含有せ
しめてもよい。

本発明によって得られた複合シートは、自動車用の一般
シート、レイジングカー用の特殊シートやカーシューズ
、また、壁装材等の耐燃性が活かされた用途などに使用
される以外に、衣料用の人工皮革など柔軟性や風合を活
かした用途などにも広く使用される。

（実施例）以下実施例により本発明をさらに詳細に説明する。

実施例　１島成分がポリフェニレンスルフィド（東しフィリップス
社製）海成分がポリスチレンからなる高分子配列体繊維
（島比率４５％、席数３６本、３゜５デニール、５１ｍ
ｍ）をカード、クロスラッパーに通しウェブとし、ニー
ドルパンチして、目付２４９９／Ｔｄのフェルトを得た
。このフェルトを２枚重ねニードルパンチして、積層フ
ェルｌ〜を作った。このフェルトを沸騰水中で収縮させ
た後、ポリビニルアルコール水溶液に含浸させ、島成分
に対して固形分換算で３２重量％付与し、乾燥した後、
トリクロルエチレンにより海成分を除去し極細ｆｔａＭ
化処理をした。極細繊維の繊度は０．０３６デニールで
あった。

次に、ポリオルガノフォスフアゼン（新日曹化工社製　
ＰＬＰ−１１０＞を予め砕いた後、ホモジナイザーで強
く攪はんし、テトラヒドロフラン中へ分散させて固形分
１３％の溶液を得た。この溶液の中へ前記極細繊維化処
理をした繊維シートを浸漬し、マングルで絞った後、水
中へ浸漬してポリオルガノフォスフアゼンを凝固させる
と共にポリビニルアルコールを溶出させた。次いで、半
分にスライスし、パフして厚さ０．６８Ｉｎ！Ｉｌの複
合シートを得た。

該複合シートの縦方向の引張強力は９　、３　Ｋ３／　
ｃｍ、横方向の引張強力は８．５Ｋｌ／ａｒｒでめった
。また、該複合シートには揃ったナツプが出ており柔軟
で風合も優れていた。該複合シートはライターでは着火
せず自ら消火し、耐燃性が優れていることが認められた
。

比較例　１実施例１において１３％のポリオルガノフォスフアゼン
の代わりに１２％のポリウレタンを使用し実施例１とほ
ぼ同様に処理し厚さ０．６５ｍの複合シートを得た。こ
のシートの縦方向の引張強力は８．７に！Ｊ／ａｔｒ、
横方向の引張強力は６．１Ｋｇ／　ｃｔｎであった。ナ
ツプや柔軟性は優れていたが、ライターで着火し、耐燃
性は実施例１のものと比較すると不良であった。

比較例　２実施例１において島成分としてポリフェニレンスルフィ
ドの代わりにポリエチレンテレフタレートを使用した高
分子配列体繊維（島比率５０％、島数３６本、３．５デ
ニール、５１ｍＩｎ＞を用いた以外は、はぼ実施例１と
同様に処理し、厚さ０゜６３Ｍの複合シートを得た。　
しかし、このシートもライターで着火し、耐燃性は実施
例１のものと比較すると不良であった。

実施例　２実施例１において島成分としてポリフェニレンスルフィ
ドの代わりに仝芳香族系ポリエステル液晶ホリマ（セラ
ニース社’！！　　ＶＥＣＴＲＡＡ−９００）を使用し
た高分子配列体繊維（島比率４０％、島数３６本、３．
５デニール、７６市）を用いた。これを、カード、クロ
スラッパーに通しウェアとし、ニードルパンチして、目
付２８１／尻のフェルトを得た。このフェルトを沸騰水
中で処理した後、ポリビニルアルコール水溶液に含浸さ
せ、島成分に対して固形分換算で３６重但％付与し、乾
燥した後、トリクロルエチレンにより海成分を除去し極
細繊維化処理をした。極細繊維の繊度は０．０３３デニ
ールであった。スライスを行わない以外はほぼ実施例１
と同様に処理し、厚さ０．６１ｍの複合シートを１ｑだ
。このシートの縦方向の引張強力は１２．７に！ｌ／ｃ
ｍ、横方向の引張強力は１０．６に９／ｃｍであった。

この複合シートもライターでは着火せず自ら消火し、耐
燃性が優れていることが認められた。

（発明の効果）本発明により、他の有用な性能を犠牲にすることなく耐
燃性が優れた複合シートを製造することが可能になった
。

本発明では特殊な樹脂を使用しているため得られる複合
シートは異なった外観をしており、柔軟で、風合が優れ
ているという予期せぬ効果も認められた。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）ポリアリーレン系繊維および／または芳香族系ポ
リエステル繊維からなる繊維シートにポリオルガノフォ
スファゼンを付与することを特徴とする複合シートの製
造方法。
（２）繊維シートが、ポリフェニレンスルフィド繊維か
らなる繊維シートである特許請求の範囲第（１）項に記
載の複合シートの製造方法。