JPS6327023Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自転車の車輪の上方に設けた荷台フ
レームを跨ぐようにして車輪の左右に振り分け式
に装着できるようにした自転車用荷かごの下方の
取り付け装置に関するものである。

従来の自転車用荷かごは、一般的に止め金具
や、ボルト類を使用して自転車に固定していたた
め、一旦固定すると簡単に取り外しができないた
め、荷かごが不必要な場合でも装着したまま走行
しなければならないという不便があつた。

本考案は、このような問題点を解決するために
考案したもので、自転車用の振り分け式荷かごの
車体に対する着脱をきわめて簡単にすると共に、
左右の振り分け荷かご間の寸法の多少のバラツキ
も十分吸収できる取り付け装置を提供することを
目的とするものである。

上述の目的を達成するため本考案においては、
自転車の車輪の左右に装着できるようにした荷か
ごの内側面に、下方に開口する切欠溝を有する固
定金具を荷かごの下方に突出させて設け、車輪の
ハブ軸に２枚の皿状ワツシヤを背中合せに嵌合す
ると共に、その外側にばねを嵌合してナツトによ
り適度にこのばねを付勢し、前記荷かごの固定金
具を２枚の皿状ワツシヤ間に着脱自在に挿入でき
るようにして自転車用荷かごの取り付け装置を構
成する。

以下、図面について本考案の一実施例を説明す
る。図中１は自転車のメインフレーム、２はヘツ
ドパイプ、３は前ホーク、４はハンドル、５は立
パイプ、６はバツクホーク、７は前ホーク３また
はバツクホーク６の下端部に固定されたハブ軸、
８は前輪、９は後輪である。

また１０は前輪８の上方においてステー１１を
介して略水平に固定した左右２本の丸棒材からな
る前荷台フレーム、１２は後輪９の上方において
ステー１３を介して略水平に固定した左右２本の
丸棒材からなる後荷台フレームである。

第４図は前輪側のハブ軸７の部分を示す正面図
で、後輪側も同様の構造である。１４はハブ軸７
に回転自在に嵌合しているハブ、１５はスポー
ク、１６はハブ１４の外側においてハブ軸７に螺
合したナツトで、このナツト１６の外側には前ホ
ーク３の下端部と、ステー１１の下端部がワツシ
ヤ１７を介してハブ軸７に嵌合され、さらにその
外側に螺合したナツト１８により固定されてい
る。

また第２図は前後の荷台フレーム１０，１２を
跨ぐようにして車輪８，９の左右に振り分けて装
着できるようにした荷かご１９の略線図であり、
第３図はその荷かご１９を線材によつて形成した
一例を示すものである。

この左右の荷かご１９は、線材によつて形成し
た連結材２０により一体に形成されており、この
連結材２０を荷台フレーム１０または１２上で載
置すると共に、４個所に形成した湾曲部２０ａを
それぞれ荷台フレーム１０または１２の左右２本
の丸棒材に上方より押して嵌合させることによ
り、荷かご１９を荷台フレーム１０または１２に
着脱自在にしてある。

本考案においては、第３図に示すように、荷か
ご１９の内側面に、下方に開口する切欠溝２１を
有する固定金具２２を荷かご１９の下方に突出さ
せて設ける。他方第４図に示すように、車輪のハ
ブ軸７の前記ナツト１８の外側に、２枚の皿状ワ
ツシヤ２３を背中合せに嵌合すると共に、その外
側にコイルばね２４とワツシヤ２５を順に嵌合
し、さらにナツト２６をハブ軸７に螺合して、こ
のナツト２６によりコイルばね２４を適度に圧縮
して付勢することにより、前記荷かご１９の固定
金具２２の切欠溝２１がハブ軸７に嵌合するよ
う、固定金具２２を２枚の皿状ワツシヤ２３間に
着脱自在に挿入できるように構成する。

なお第４図は前輪８について説明したが、後輪
９側についても同様であるから説明は省略する。

本考案は上述のように構成したから、これによ
り荷かご１９を自転車に取り付けるには、左右の
荷かご１９を前荷台フレーム１０または後荷台フ
レーム１２を跨ぐようにして、中間の連結材２０
を各荷台フレーム１０，１２上に載置すると共
に、各固定金具２２を２枚の皿状ワツシヤ２３間
に位置させ、連結材２０の各湾曲部２０ａを押し
下げて荷台フレーム１０，１２の丸棒材に嵌合さ
せると共に、固定金具２２の切欠溝２１がハブ軸
７に嵌合するように、固定金具２２を２枚の皿状
ワツシヤ２３間に押し込めば、２枚の皿状ワツシ
ヤ２３はコイルばね２４の作用により固定金具２
２を挟持して確実に固定することができる。

また荷かご１９を取り外すには、連結材２０を
持つて荷かご全体を引き上げれば、各湾曲部２０
ａが荷台フレーム１０，１２の丸棒材から外れる
と共に、固定金具２２が２枚の皿状ワツシヤ２３
間から抜け出すため、ワンタツチで取り外すこと
ができる。

本考案装置は上述の通りであるから、次のよう
な効果が得られる。

(1) 本考案によれば上述のように、荷かご１９の
自転車に対する着脱が、特別な工具を使用する
ことなく、ほとんどワンタツチで行われるか
ら、操作がきわめて簡単かつ容易である。した
がつて必要に応じて荷かごを自転車に簡単に取
り付けることができるし、また不必要な時は取
り外すことも容易であるため、非常に便利であ
る。

(2) また荷かご１９の下端に設けた固定金具２２
は、２枚の皿状ワツシヤ２３間の拡開された広
い開口部に挿入すればよいから、第４図に示す
左右の固定金具２２間の間隔Ｌが、製作誤差に
よつて多少のバラツキがあつても、皿状ワツシ
ヤ２３の斜面によつて、十分それを吸収するこ
とができるから、本考案装置は製造も容易にな
るという利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を付した荷かごを取り付け
た自転車の側面図、第２図はその荷かごの略線
図、第３図は荷かごを線材で形成した場合の一例
を示す斜視図、第４図は本考案装置の要部を一部
断面で示す正面図である。 ７……ハブ軸、８……前輪、９……後輪、１０
……前荷台フレーム、１２……後荷台フレーム、
２１……切欠溝、２２……固定金具、２３……皿
状ワツシヤ、２４……コイルばね、２５……ワツ
シヤ、２６……ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自転車の車輪の左右に装着できるようにした荷
   かごの内側面に、下方に開口する切欠溝を有する
   固定金具を荷かごの下方に突出させて設け、車輪
   のハブ軸に２枚の皿状ワツシヤを背中合せに嵌合
   すると共に、その外側にばねを嵌合してナツトに
   より適度にこのばねを付勢し、前記荷かごの固定
   金具を２枚の皿状ワツシヤ間に着脱自在に挿入で
   きるようにした自転車用荷かごの取り付け装置。