JPS63267296A - インタ−フエロン結合体およびその製造方法 - Google Patents

インタ−フエロン結合体およびその製造方法

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JPS63267296A
JPS63267296A JP62056676A JP5667687A JPS63267296A JP S63267296 A JPS63267296 A JP S63267296A JP 62056676 A JP62056676 A JP 62056676A JP 5667687 A JP5667687 A JP 5667687A JP S63267296 A JPS63267296 A JP S63267296A
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interferon
conjugate
ifn
dna
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JP62056676A
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Toshiaki Tanaka
利明 田中
Hajime Kono
源 河野
Ritsuko Sawada
沢田 律子
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Toray Industries Inc
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は医薬品あるいは試薬として用いることができる
、β型インターフェロンとγ型インターフェロンとを連
結してなるインターフェロン結合体およびその製造方法
に間する。
〔従来の技術〕
インターフェロンは抗腫瘍作用、抗ウィルス作用をはじ
めとする多面的生物活性を有するタンパク質であり、そ
の臨床応用が注目を集めている。
インターフェロンはその誘導物質、産生細胞あるいは抗
原性によりα、β、γ型の三種に公葬されるが、それぞ
れ遺伝子の構造、タンパク質としての物性、生物活性に
違いのあることが知られている〔小林茂保編“インター
フェロンの科学”講談社<1985)  :] 。
β型インターフェロン(IFN−β)はおもに線維芽細
胞をウィルスや二重鎖RNAなどの核酸を用いて誘発し
、産生される糖タンパク質であり、pH2処理に安定、
56℃処理に不安定な性質を有する。β型インターフェ
ロンを暗号化する遺伝子はすでに単離され(Tanig
uchiら(1979) Proc、 Jpn、 Ac
ad、  55. Ser、 B、 464−468 
) 、塩基配列およびアミノ酸配列が明らかにされてお
り、さらに得られたcDNAを利用して、大腸菌を宿主
とする生産系が開発されている(Taniguchiら
  ′(1980) Proc、 Natl、 Aca
d、 Sci、 USA  77、5230−5233
 ; GOeddelら<1980) Nucleic
 ACidS Res。
8、4057−4074 ; Derynckら(19
80) Nature 287、 193−197 )
γ型インターフェロン(IFN−γ)はおちにTリンパ
球をマイトジェン処理することにより誘発される糖タン
パク質であり、pH2処理に対し不安定な性質を有する
。γ型インターフェロンについても暗号化する遺伝子が
単離され塩基配列が明らかにされるとともに、大腸菌を
用いた生産系が構築されている( Devosら(19
82) Nucleic Ac1ds Res、  1
0.2487−2501  HGrayら<1982)
 Nature 295.503−508 )。また天
然型についてアミノ酸配列が報告されている( Ri 
nderkncchtら(1984)J、  Biol
、  Chem、  259. 6790−6797 
:J。
α、β、γ型インターフェロンの中で、α、β型は従来
■型インターフェロンと呼ばれていたもので、アミノ酸
配列で29%の一致を示し高い構造類似性が示唆されて
おり(Taniguchiら(1980)Gene  
10.11−15 ) 、さらにその認識するレセプタ
ーも同じであるといわれている。このためα、β型共存
下での作用は相加的である。これに対しγ型インターフ
ェロンは従来■型と呼ばれていたものであり、■型との
アミノ酸配列類似性は低く、その認識するレセプターも
異なるといわれている( Brancaら(1981)
 Nature 294. 768−770 ) 。そ
のため■型、■型ではそれぞれの示す抗ウイルススペク
トル、抗細胞増殖効果のスペクトルは異なっており〔小
林茂保編“インターフェロンの科学′”講談社(198
5) 22−68 )また創作用において相乗効果を示
すことが認められている(CZarnieCkiら<1
984) J、 Virol、49.490−496 
; FleishmannJr、ら(1984) J、
 IFN、 RC3,4,265−274、特開昭59
−98019)。
インビトロにおいては既存のβ、γ型インターフェロン
を混合すればこの相乗作用が示されるが、インビボにお
いてはそれぞれのインターフェロンの体内動態の異なる
ことが予測され、二種のインターフェロンがその作用部
位に存在するかどうかは疑問があり、すなわちインビト
ロで示される相乗作用がインビボで示されるかについて
疑問視される。
上記の欠点を解消するためβ、γ型インターフェロンを
一つのポリペプチドに連結させ、β、γ型温合物による
相乗作用を単独のポリペプチドに発揮させることができ
れば、体内動態の問題も解消され有用なことと考えられ
る。またこのような連結されたインターフェロンは一つ
のポリペプチドに元のβ、γ型インターフェロン混合物
の相乗作用を示すため、分子あたりの作用が天然に存在
するインターフェロンより増強されることとなり、作用
の強いインターフェロンを得ることが可能と考えられる
また異なる作用スペクトルを持つβ、γ型インターフェ
ロンの活性を一つのポリペプチドに表現させれば、作用
スペクトルの広いポリペプチドを作製することができる
と考えられる。しかしまだこのようなβ、γ型インター
フェロンを一つのポリペプチドに連結させる試みは成さ
れていない。
元来二つの異なる作用をしていたポリペプチドを結合さ
せ、一つのポリペプチドに元に二つの機能を持たせる例
はすでに知られている( You rnoら(1970
) Nature 228.820−824 ; Ne
ubergerら(1984) Nature 312
.604−608 ; Bulowら(1985)Bi
otechnology 3  、821−823) 
。また、インシュリンを連結しポリペプチドの安定化を
はかった例も報告されている(Shen、 Shi−H
siang (1984) PrQC,Natl、  
八cad、  Sci、  USA   81. 46
27−4631  〕 。
他の例としてγ型インターフェロンとインターロイキン
−2を連結、一つのポリペプチドに表現し、再活性を発
現させた例が開示されているく特開昭60−24189
0>。しかしながらβ、γ型インターフェロンを一つの
ポリペプチドに発現させ、作用スペクトルが広く、かつ
作用の強いインターフェロンを製造した例はまだ知られ
ていない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、従来β型インターフェロン、γ型インターフ
ェロンとして独立に産生されていたインターフェロンポ
リペプチドを一つのポリペプチドに連結し、β、γ型イ
ンターフェロンがそれぞれ保持していた抗ウィルス作用
、抗細胞増殖作用などの生物活性を単独のポリペプチド
で発揮する作用スペクトルの広いインターフェロン結合
体を製造するものであり、かつ、β、γ型インターフェ
ロン混合体の示す相乗作用を単独のポリペプチドで発揮
する作用の強力なインターフェロン結合体を提供するも
のである。
〔問題を解決するための手段〕
本発明はβ型インターフェロンとγ型インターフェロン
とを連結してなるインターフェロン結合体、および該結
合体を暗号化する塩基配列を有し、該結合体の発現のた
めの制御部位を酊加した組換え体DNAによる形質転換
体を用いた該結合体の製造方法に関する。
本発明におけるβ型インターフェロン、γ型インターフ
ェロンとは、それぞれのインターフェロン特有の活性を
有するものであれば全てを包含する。そのポリペプチド
部分は、たとえばγ型インターフェロンにおいては、N
末端にアミノ酸残基が三残基付加されたもノ〔Gray
ら(1982) Nature295 、503−50
8 〕や、C末端部の欠損しているもの(Roseら(
1983) Biochem、 J、 215 、27
3 )が知られているが、このようにアミノ酸残基が付
加あるいは欠損しているものも本発明に含まれる。
またアミノM残基の一部置換したγ型インターフェロン
も開示されているが(特開昭59−93093号公報、
特開昭59−167596号公報)、それぞれのインタ
ーフェロン特有の活性を有しておればこれらも本発明に
包含される。好ましくは、β型インターフェロンについ
ては第1図に示されるアミノ酸配列を有するポリペプチ
ドがよく、γ型インターフェロンについては第2図のも
のがよい。
これらβ、γ型インターフェロンの連結Kt序は特に限
定しない。すなわち、β型のポリペプチドが新しい結合
ポリペプチドのN末端側に、γ型がC末端側に配置され
てもよいし、またその逆でもよい。
β、γ型インターフェロンの連結部位について、β、γ
型のポリペプチドを直接連結してもよいし、両者の間に
スペーサーペプチドを介して連結してもよい。スペーサ
ーペプチドを介して酵素を連結した例として、β−ガラ
クトシダーゼのサブユニットを連結した例が報告されて
いるが〔Kushinkeら<1985) EMBOJ
、 4 、1067−1073 ) 、この例に示され
るように親水性のアミノ酸残基を多く含むポリペプチド
により連結されることが好ましい。
さらにスペーサーとしては、自然界に存在するタンパク
質のドメイン間を繋ぐポリペプチドを利用することもで
きる。スペーサーペプチドは通常アミノ酸の数が50以
下のものが用いられ、好ましくはイムノグロブリン分子
のスイッチペプチドと呼ばれるペプチドがよく、さらに
Thr−Gln−Leu−Gly−Glu−Pro−L
ys−Ala−八1a−Lys−8er−Val−Th
rで示されるペプチドが好ましい。
本発明では、β型インターフェロンとγ型インターフェ
ロンとを連結してなる構造体をインターフェロン結合体
と呼ぶ。特にN末端側にβ型インフェロン、C末端側に
γ型インターフェロンのポリペプチドを連結したものを
インターフェロンβγ結合体(IFN−βγ)とし、そ
の逆をインターフェロンγβ結合体(IFN−γβ)と
呼ぶ。
また各インターフェロンの連結部にスペーサーペプチド
を含むものをそれぞれインターフェロンβCγ結合体(
IFN−βCγ)あるいはインターフェロンγCβ結合
体(IFN−γCβ)と呼ぶこととする。
インターフェロン結合体を得る手段としては、有機合成
によりアミノ酸を付加し合成する方法、遺伝子操作の手
法を用いて、DNAレベルで目的のポリペプチドを発現
するよう設計し、適当な形質転換体により発現させる方
法がある。本発明において、目的のポリペプチドを得る
ための方法は特に限定されるものではないが、遺伝子操
作の手法を用いた方がより容易に目的のポリペプチドを
得ることができるため好ましい。
遺伝子操作の手法を用いてインターフェロン結合体を得
るなめには、それぞれのβ、γ型インターフェロンを暗
号化する塩基配列を直接あるいはスペーサーペプチドを
暗号化する塩基配列を介して連結した構造を持つDNA
に、発現のための適当な制御部位を結合することにより
組換え体内での発現が達成される。
インターフェロン結合体を暗号化する塩基配列としては
、目的のポリペプチドを暗号化するものであれば特に限
定されない。すなわち、あるアミノ酸に対するコドンが
複数個存在する場合、いずれを用いてもかまわない。好
ましくはβ型あるいはγ型インターフェロンcDNAの
塩基配列(Tan iguch i ら(1980) 
Gene  10.11−15  HDev。
Sら(1982) Nucleic Ac1ds Re
s、  10.2487−2501〕に一致することが
好ましい。インターフェロン結合体を暗号化する塩基配
列を得る手段としてDNA合成による方法、あるいはβ
、γ型インターフェロンを暗号化する遺伝子を取り出し
連結する方法が行い得るし、両者を組み合わせた方法で
もよい。DNA合成により目的の塩基配列を得る方法は
、すでに報告されている手法CEdgeら(1981)
 Nature 292.756−762  ; Ta
nakaら(1983) Nucieic Ac1ds
 Res、11.1707−1723 〕に従えば達成
される。β型あるいはγ型インターフェロンを暗号化す
る遺伝子としては、いわゆる染色体上の遺伝子とcDN
Aを用いることができるが、cDN、Aを用いる方が好
ましい。それぞれのcDNAは公知の方法に従って単離
することができる(Taniguchi ら(1979
) Proc、 Jpn、八cad、  互5. Se
r、 B、  464  ;  Goecldel  
ら (1980)Nucleic  Ac1ds  R
es。
8、4057−4074 ; Derynckら(19
80) Nature 287、193−197 HD
evosら(1982) Nucleic Ac1ds
 Res、  10. 2487−2501  HGr
ayら(1982) Nature 295、503−
508 )。また、これらの文献から公知の塩基配列の
一部をプローブとして、公知の方法〔0](ayama
ら(1983) Mo1ecular and Ce1
lular Biol。
gy3  、280:]により調製したcDNAライブ
ラリーよりコロニーハイブリダイゼーションにより運択
し得ることもできる。
これらのcDNA配列からインターフェロン結合体を暗
号化する塩基配列を得るには、それぞれのcDNAを適
当な制限酵素により消化した後、そのまま、あるいはマ
ングビーンヌクレアーゼやDNAポリメラーゼエのフレ
ノウ断片、T4DNAポリメラーゼなどによって平滑末
端を構成させた後結合すればよい。好ましくは制限酵素
処理により欠失したポリペプチドを暗号化する塩基配列
を合成りNAにより補って両cDNAを連結すれば、完
全な長さのβ型インターフェロンとγ型インターフェロ
ンポリペプチドが連結されることになりよい。また、こ
の時スペーサーペプチドを暗号化する塩基配列を両vj
造遺伝子の間に挿入しておくこともできる。また連結の
他の方法として、あらかじめβ、7−型インターフェロ
ンの構造遺伝子の5′あるいは3′末端部位に合成りN
Aを利用する手法により(Goedde lら(197
9) Nature 281、544−548 )制限
酵素部位を導入しておき、それらを消化、平滑末端化な
どの処理後、側構造遺伝子を連結してもよい。要はβ、
γ型インターフェロン構造道伝子の読み取り相が一致し
て連結されればどのような方法でもよい。
上記のインターフェロン結合体を暗号化する塩基配列を
利用してポリペプチドを生産させるには、動植物細胞、
酵母、大腸菌が用いられる。大腸菌内で前記の塩基配列
よりポリペプチドを発現させるためには、転写開始のた
めのプロモーター配列および翻訳のためのSD配列、A
TGコドンをその前部に付与する必要がある。プロモー
ター配列としては、lac、trp、recAなどの遺
伝子のプロモーターが知られているが、プロモーターと
しての活性を有する配列であればどのようなものでもよ
い。好ましくは[叩プロモーターのような強いプロモー
ターを用いることがよい。SD配列はりボゾームRNA
の結合部位であり、翻訳には必須の部位である。本発明
においてはSD配列についても特に限定するものではな
い。このように構成されたポリペプチド発現のための制
御部位に翻訳のための信号ATGコドンを付与したイン
ターフェロン結合体を暗号化する塩基配列を連結するこ
とによりポリペプチド発現は達成される。
ATGコドンの付与は公知の方法(GOedCIe l
ら(1979) Nature 281.544−54
8 )に従い合成りNAを用いて行い得る。また、β型
インターフェロンノ場合は公知の方法(Taniguc
hiら(1980) PrQC,Natl、 Acad
、 Sci、 USA 77、5230−52’33 
)によりATGコドンを露出できる。
ここで得られたDNAを宿主に導入するには、ベクター
DNAを利用する。大腸菌で用いられるベクターDNA
としてはPBR322、psclolなどに代表される
プラスミドDNA、およびλファージのようなファージ
DNAが挙げられるがいずれをも用い得る。このベクタ
ーDNAと前記のインターフェロン結合体を発現するよ
う構成されたDNAを連結し、公知の方法(Hania
tisらMo1ecular cloning″Co1
d Spruing Harbor Laborato
ry (1982) p250−255)に従い、大腸
菌とDNAを接触させれば形質転換体を得ることができ
る。
形質転換された大腸菌株について、天然培地、半合成培
地、合成培地を用いて培養することによりインターフェ
ロン結合体の生産は達成される。
ここでの培養には液体培地が適しており、好ましくは、
たとえば発現系にtrpプロモーターを用いた場合には
、インドールアクリル酸を培養途中に加え、インターフ
ェロンの生産を誘導することがよい。他のプロモーター
を用いる場合も、それぞれ特有の誘尋剤を用いることが
好ましく、これによりインターフェロン結合体の生産量
は増大する。
以上のごとく得られたインターフェロン結合体を生産す
る大腸菌を公知の方法〔堀江武−1山下仁平編集=「蛋
白質・酵素の基礎実験法」南江堂(1981) 3−7
 ) 、たとえば酵素処理、超音波処理、播漬法、加圧
処理などにより破砕することにより粗インターフェロン
結合体抽出液が得られる。グアニジン塩酸塩、尿素など
による処理(Davisら(1983) Gene  
21.273−284 )と組み合わせれば抽出効率は
向上し好ましい。
さらに得られた粗抽出液から公知の方法〔堀江武−1山
下仁平編集=「蛋白質・酵素の基礎実験法」南江堂(1
981)  18−382 ) 、たとえば塩析、限外
濾過、イオン交換、ゲル濾過、アフィニティークロマト
グラフィー、電気泳動等の方法、あるいはこれらを組み
合わせることによって、高純度のインターフェロン結合
体を得ることが゛できる。
動物細胞を用いてインターフェロン結合体を発現させる
には、動物細胞内で機能するプロモーターの制御下にイ
ンターフェロン結合体を暗号化する塩基配列を配置する
必要がある。動物細胞内で機能するプロモーターの例と
して、SV40初期プロモーター、SV40後期プロモ
ーター、HBウィルス遺伝子のプロモーター、MMTV
プロモーター、チミジンキナーゼ遺伝子のプロモーター
、メタロチオネイン遺伝子のプロモーター、熱シヨツク
蛋白のプロモーター、インターフェロン遺伝子のプロモ
ーターが挙げられる。これらプロモーターの制御下に、
大腸菌の場合と同様の方法でインターフェロン結合体を
暗号化する塩基配列を連結すればよい。プロモーターは
一種でも二種以上併用してもよい。なお、真核細胞型プ
ロモーターの上流に、転写効率を高めると言われている
Harbeyマウス肉腫ウィルスの5’LTRのエンハ
ンサ−配列やSV40のエンハンサ−配列を挿入しても
よい。好ましくは、細胞外分泌のためのシグナルペプチ
ドを暗号化する塩基配列を、インターフェロン結合体を
暗号化する塩基配列の前部に付加しておけば、ポリペプ
チドは培養上清に生産される。
ここで得られたDNAを動物細胞に導入するなめ大量に
調製するには、大腸菌における複製開始点と薬剤耐性因
子を連結しておくと有用である。
複製開始点としては、コリシンE1プラスミド由来のも
の、たとえばpBR322およびこれに類縁のプラスミ
ドが望ましいが、これに限定されるものではない。薬剤
耐性遺伝子としては、アンピシリン耐性、テトラサイク
リン耐性、カナマイシン耐性などを担う遺伝子が例とし
て挙げられる。
また、宿主細胞内での自律増殖が可能な複製開始点、た
とえばSV40、ポリオーマウィルスの複製開始点を連
結しておくとよい。これらのDNA断片を連結しインタ
ーフェロン結合体発現ベクターが得られれる。
ベクターDNAの調製は一最的な方法で行うことができ
る(T、Haniatis et al、 Mo1ec
ular Cloning、 p86〜96.1982
)。
ベクターDNAを導入する動物細胞としては、ヒト、サ
ル、チャイニーズハムスター、マウス等の細胞を用いる
ことができるが、目的物がヒトインターフェロン結合体
である場合にはヒト細胞を用いることが望ましい。ヒト
細胞としては、産生される糖付加ポリペプチドで増殖阻
害のかからないものが用いられる。好ましいヒト細胞は
、ヒト肺癌由来細胞、特にPC8およびPC12(H,
Kinjo et al、 Br、J、Cancer、
 39.15.1979)である。
ベクターDNAの細胞への導入は公知のリン酸カルシウ
ム法により行うことができる( F、 L、 Grah
am et at、 Virology、 54.53
6.1973 )。
インターフェロン結合体発現プラスミドが導入された細
胞株を得るには、たとえばこのベクターを0418耐性
遺伝子発現ベクターpsV2ne。
(P、J、5outhern et al、 J、Ho
1.Appl、 Genet、、 1327、1982
 )あるいはpNEO5’  (H,Lu5kyeta
l、 CQI+、 36 391.1984>とともに
導入すれば、形質転換されなかった細胞が生き残れない
G418を含む選択培地で生育できるため容易に識別で
きる。
以上のようにして得られた形質転換体を、たとえば牛胎
児血清を含む培地で培養すればインターフェロン結合体
は培養上清に回収され、先に述べた方法により精製され
る。このようにして得られるインターフェロン結合体は
糖鎖を伴なうポリペプチドである。
上記の操作により得られたインターフェロン結合体は、
抗ヒトβ型インターフェロン抗体、抗ヒトγ型インター
フェロン抗体と結合することから、両者の抗原性を有し
ている。また各々の抗体による中和試験から、β、γ型
インターフェロン両方の活性を一つのポリペプチドで表
現していることが示されている。
〔実 施 例〕
以下に本発明の具体的な実施例を示す。実施例中に示さ
れる基本的な遺伝子操作の手法は、“Holecula
r cioning ” [:Llaniatisら(
1982) Co1d SDringHarbor c
aboratoty )に従った。
本発明の具体例を示す前に、本発明の構成のために必要
なヒトβ型インターフェロン、ヒトγ型インターフェロ
ン発現プラスミドについて参考例として簡単に述べる。
すでに報告されている方法〔呑口<1982>生化学5
4.363−377 )に従い作製したヒトβ型インタ
ーフェロン発現プラスミドpTuIFNβ−5をHin
dlII消化後、T4DNAポリメラーゼのフレノウ断
片処理により平滑末端とし、BglI[リンカ−を連結
、BglII消化した後、T4DNAリガーゼを用いて
自己環化させプラスミドpY〇−10を得た。pYo−
10を5alI、C1a工消化し、アガロースゲル電気
泳動により約830bpのDNA断片を分取した。この
DNA断片を特開昭61−19487号公報に記載され
ているプラスミドp6hu7−A2のC1aI−3al
I部位間に挿入した構造を持つプラスミドがpKM6で
ある。(第3図) ヒト扁桃由来リンパ球をPHA (フィトヘモアグルチ
ニン)とT P A (12−o −tetradec
anoylphorbor−13−acetate )
で処理し、ヒトγ型インター 7 x D ’j生産を
誘導した後〔VilCekら<1983)rnrect
;on and Immunity34 131) 、
細胞よりmRNAを調製しな。m RN Aの調製とc
DNAの調製およびプラスミドへのクローニングは、公
知の方法(Okayamaら(1983) Mo1ec
ular and Cel 1ular Biolog
y  3 、280 )に従った。得られなCDNAラ
イブラリーの中から、公知のヒトγ型インターフェロン
tR造遺伝子(: Gocdde lらNatlJre
(1982)飢5 .503−509 )の3′末端近
傍に対応する5′−八GGACAACCATTACT 
−3’の配クリを有する合成りNAをプローブとしてコ
ロニーハイブリダイゼーションを行い、ヒトγ型インタ
ーフェロンcDNAを有するプラスミドpIFN−γ1
5を得た。次にpIFN−γ15をN d e ■、B
amHI消化後、アガロースゲル電気泳動により約0.
9kbのDNA断片を分取しな。また5′−CGATG
CAGGACCCA−3” 、5 ’ −TATGGG
TCCTGCAT−3′のDNAオリゴマーを合成し、
5′末端をT4ポリヌクレオチドキナーゼを用いてリン
酸化した後、それぞれ約3pmole/μmとなるよう
に混合し、65℃、3分間加熱、急冷しな後、再度65
°Cで3分間加熱し、室温に放置することにより徐々に
冷却させ、アニーリングを行った。このDNAオリゴマ
−7pmole 、 p I FN7−15のNdeニ
ーBamHI断片0.3pmoleおよび(1)で示し
たpKM6を、claI、BamHI消化後ア消化−ア
ガロースゲル電気泳動取した約4200bpのDNA断
片0.1pmoleを混合し、T4DNAリガーゼを用
いて連結した後、E、c。
1 i  MC1061(CasadabanらJ、 
I’IO1,Biol、  <1980) 13釘、 
179−207 )を形質転換しな。アンピシリン耐性
で選択した形質転換株について、5′=T八TGGGT
CCTGC八L−3’DNAオリゴマーをプローブとし
てコロニーハイブリダイゼーションを行い、ヒトγ型イ
ンターフェロン発現プラスミドp6hur−Nl (第
4図)を得な。
次にβおよびγ型インターフェロンcDNAを連結する
ために、それぞれの閘逍選伝子の5′末端、3′末端に
制限酵素部位を導入したプラスミドを作製した。
3   KM6−cxhoの一コニ プラスミドpKM6−cxhoの構造を第5図に示す。
pKM6をBs tEII、B a m HI消化し、
(2)に示した方法に準じて作製したアダプターDNA GTTACCTCCGAAACTCGAGCTGAGΔ
GGCTTTGAGCTCG八CTCTAGを連結し、
プラスミドp K M 6− c x h oを得たへ
p K M 6− c x h oをxhoI消化し突
出した塩基を削りとることにより、ヒトβ型インターフ
ェロンのC末端アミノ酸アスパラギンを暗号化するAA
Cが露出されることになる。
4  6hu  N1−CK  nの −1ニブラスミ
ドp6huγN1−CKpnの構造を第6図に示す。p
6hu7−NlをCLaI、BamHI消化し、アガロ
ースゲル電気泳動により約4200bpのDNA断片と
、約1050bPのDNA[!?i片を分取する。10
50bpのC1aI−BamHI断片をさらにHinf
I消化し、アガロースゲル電気泳動により400bPの
DNA断片を分取した。約4200bpのC1aI−B
amH工断片、400bpのC1aI−HinfI断片
と(2)に示した方法に準じて6本のDNAオリゴマー
より作製した下に示すDNAアダプター AGTCAGATGCTGTTTCGCGGTCGAC
GTGCATCCCAGGTCTACGACAAAGC
GCCAGCTGCACGTAGGGTCGTACCA
TGAGATCTG CATGGTACTCTAGACCTAGを混合連結し
、E、coli  MC1061を形質転換した。アン
ピシリン耐性を示す形質転換株について、5 ’−GA
TCCAGΔTCTCATGをプローブとしてコロニー
ハイブリダイゼーションを行ったところ、118株中4
株が陽性を示し、これらはプラスミドp6huγ−CK
pnを保持していた。
p6hu7−CKpnをKpnI消化し突出した部分を
削ることにより、ヒトγ型インターフェロンのC末端ア
ミノ酸グルタミンを暗号化するCAGが露出されること
になる。
56huN1ΔBS−NHinの !11ニブラスミド
p6hu7N1△BS−NHinの構造を第7図に示す
。p6huγ−N1をBstEIr消化し、得られた粘
着末端をDNAポリメラーゼエのフレノウ断片を用いて
平滑末端とした後、Salニリンカーを連結、Sal工
消泡消化後、T4DNAリガーゼを用いて自己環化させ
、プラスミドp6huγN1−△BSを得た。次にpK
M6をE c o RI、Sal工消泡消化アガロース
ゲル電気泳動により約3700bpのDNA断片を分取
し、さらに別にp6huγN1−△BSをNdeI、S
al工消泡消化アガロースゲル電気泳動により約5oo
bpのDNA断片を分取した。
これら2種のDNA断片と(2)の方法に準じて作製し
た下記のDNAアダプターとを連結し、目的のプラスミ
ドp6hu7N1ΔBS−N’HinAATTGCGC
AGGACCC^ CGCGTCCTGGGTAT を得た。p6hu7N1△BS−NHinをHinP■
消化し突出部分を削ることにより、ヒトγ型インターフ
ェロンのN末端アミノ酸、グルタミンを暗号化するCA
Gを露出できる。
ptrp6hu IFN−7βの作製方法を第8図に示
す。プラスミドPKM6 30μgを01a工消化した
後、マングビーンヌクレアーゼ15単位で37℃15分
間反応し、粘着末端を平滑末端とした。これをさらにB
glII消化した後、アガロースゲル電気泳動により約
c;oobpのDNA断片を分取した。別にプラスミド
p6huγN1−CKpnをKpn工消化した後、T4
DNAポリメラーゼにより平滑末端を形成させ、さらに
BamHI消化してアガロースゲル電気泳動により、約
4800bpのDNA断片を取得した。それぞれのDN
A断片を混合、T4DNAリガーゼにより連結し、E、
 co 1 i  HBIOI 〔Boycrら(19
69) J、Ho1. [3io1. 41.459−
472 )を形質転換した。得られたアンピシリン耐性
の形質転換体について、上記の操作で得たpKM6のC
1aI−Bgl[断片をニックトランスレーションによ
って322ラベル化したDNAをプローブとしてコロニ
ーハイブリダイゼーションを行ったところ、56株中6
株が陽性を示した。これらの株についてプラスミドDN
Aを抽出し、制限酵素切断点地図を作製したところ、第
8図に示す構造を持っていた。さらに代表様γβ6の保
持するプラスミドDNAのSal工消化物をM13ファ
ージに組み込みDNA塩基配列を決定したところ、IF
N−γとIFN−βの構造遺伝子が読み取り枠が一致し
て連結されており、目的のプラスミドptrp6huI
FN−γβを得た。また同時に形質転換体E、coli
  HBIOI(ptrp6huIFN−γβ)を得た
ptrp6huIFN−βγの作製方法を第9図に示す
。プラスミドpKM6−cxho  20μgをxho
工消化した後、15単位のマングビーンヌクレアーゼで
37℃15分間処理し、平滑末端を形成させた後、5a
lI消化した。これをアガロースゲル電気泳動にかけ、
約4500bl)のDNA断片を分取した。別にp6h
uγN1ΔBS−NHin  30μgをHinP工消
化した後、30単位のマングビーンヌクレアーゼで37
°C15分間処理し、さらにこれを5alI消化した後
、アガロースゲル電気泳動により、約860bpのDN
A断片を分取した。それぞれのDNA断片を混合、T4
DNAリガーゼにより連結し、E、coli  HBI
OIを形質転換した。得られたアンピシリン耐性の形質
転換株のうち、50株についてp6huγN 1−CK
p nを作製する際に利用したDNAオリゴマー5 ’
 −AGTCAGATGCTGTTTCを用いてコロニ
ーハイブリダイゼーションを行ったところ、28株が陽
性を示した。代表様βγ31についてプラスミドDNA
を単離し、制限酵素切断点地図を作製したところ、第9
図の構造を示し、さらにBstEI[−8aI I断片
をM13ファージにクローン化し、DNA塩基配列を調
べたところ、IFN−β、IFN−γ構造遺伝子が読み
取り枠を合わせて連結されており、ptrp6huIF
N−βγを得た。また同時に形質転換体E、coli 
 HBIOI(ptrp6huIFN−βγ)を得た。
ptrphu IFN−7cβの作製方法を第10図に
示す。pKM6をC1aI消化した後、さらにBglI
[消化し、アガロースゲル電気泳動により約500bp
のDNA断片を分取しな。別にスペーサーペプチドを暗
号化するDNA断片を(2)に示す方法に準じ、4本の
DNAオリゴマーより作製した。このDNA断片の構造
を第11図に示す。このDNA断片10pm016と先
に分離したpKM6のC1aニーBg I II断片、
および□  実施例1に示したp6huγN1−CKp
nより分離した約4800bpのDNA断片を混合、T
4DNAリガーゼにより連結し、E、coliHBIO
Iを形質転換した。得られたアンピシリン耐性を示す形
質転換株82株について、実施例1に示したプローブを
用いてコロニーハイブリダイゼーションを行ったところ
3株が陽性を示した。
この3株よりプラスミドDNAを得出し、制限酵素地図
を作製しなところ、1株のみが目的の構造のプラスミド
ptrp6hu IFN−γCβを保持していた。この
時同時に形質転換体E、coli  HBIOI<pt
rp6huIFN−rcβ)を得た。
丈JLf吐A 坪 とイン −フェロン 1 の1゛口実施例1〜3で
得られた形質転換体について、トリプトファン100μ
g / ml、アンピシリン100μg / mlを含
むLB培地(バクトドリプトン1.0%、酵母エキス0
.5%、食塩0.5%、グルコース0.1%、水酸化ナ
トリウムを用いてpH7,2に調製)に植菌し、30℃
で8時間培養し、これをグlレコース1.0%、カザミ
ノ酸1゜0%を含むM9培地(リン酸1カリウム0.3
%、リン酸2ナトリウム066%、塩化アンモニウム0
.1%、食塩0.5%に別滅菌したビタミンB1を1μ
g / ml、硫酸マグネシウムを1mMによるよう添
加する)に10%植菌し、25℃で培養を続ける。約1
0時間後にインドールアクリル酸を終濃度10μg /
 mlとなるように添加し、さらに8時間培養を続行し
た。この間グルコース切れとならないよう適宜40%グ
ルコース溶液を添加し、またpHが6.0〜7.0に保
たれるよう一14%NH4OH溶液を用いて調製した。
その後2m1の培養液より10000t、4分の遠心分
離により菌体を集菌、さらに生理食塩水で洗浄した後、
この菌体を1mlのリゾチーム3■、EDTA2mM、
食塩30mM、グリセロール20%を含むトリス−塩酸
綬街液(pH7,5)に懸濁し、水中で60分間放置し
た。凍結融解を3回繰り返し、菌体を破砕した後、30
000g、20分の遠心分離により細胞残滓を除去した
ものを活性測定用の標品とした。インターフェロンの抗
ウイルス活性測定法は“インターフェロンの科学” 〔
小林茂保編(1985)講談社p13−20)に示され
ている、FL細胞−シンドビスウィルスを用いたC P
 E 50阻示法を用いた。活性測定の際の標準品とし
ては、NIHnaturalIFN  r  Gg23
 901−530によって力価較正した組換え体により
生産されたIFN−γラボリファレンスを用いた。活性
測定の結果を表1に示す。参考のため、ヒトβ型インタ
ーフェロンを発現するプラスミドpKM6、およびヒト
7−型インターフェロンを発現するプラスミドp6hu
γ−N1を保持するE、c。
li  88101株について、前記の操作により調製
したインターフェロン粗抽出液の抗ウィルス活性を示し
た。各々のプラスミド保持株はインターフェロンに特徴
的な抗ウィルス活性を示した。
第1表 実施例4の方法に従って培養した菌液1mlより100
00g、4分の遠心分離により菌体を集菌した。この菌
体を500μlの2−メルカプトエタノール5%、ドデ
シル硫酸ナトリウム(SDS)2%を含む62.5mM
トリス−塩酸M街液(pH6,8’)に懸濁した後、沸
胱水浴中で5゛分間加熱し、放冷した後に50μmのブ
ロムフェノールブルー0.05%、グリセロール70%
を含む62.5mM)リスー塩酸lti液(pH6,8
)を添加し、電気泳動用のサンプルとした。5DS−ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動はレムリの方法[:Na
ture 227 (1970) 680 )に従った
。ゲル濃度は15%を用い、マーカータンパク質として
は、リゾチーム分子H14400、トリプシンインヒビ
ター分子ff121500、カルボニックアンヒドラー
ゼ分子131000、オボアルブミン分子量45000
、ウシ血清アルブミン分子M 66200、ホスホリパ
ーゼ8分子ff192500を用いた。
泳動終了後のゲルをウマシーブリリアントブルーR25
0により染色し、タンパク質を検出した。
同時に泳動したゲルについて、公知の方法〔円部、(1
983)細胞工学21061−1068)を用いてニト
ロセルロース膜にタンパク質を移した後、第一抗体とし
て市販の抗ヒトβ型インターフェロンウマイムノグロブ
リンあるいは抗ヒトγ型インターフェロンウマイムノグ
ロブリンを用い、さらにペルオキシダーゼ標識したプロ
ティンAと反応させることによりインターフェロン結合
体の位置を決定した。上前ウェスタンブロッティングの
結果とマーカータンパク質の相対移動度の結果より、イ
ンターフェロン結合体の分子量はIFN−γβ、IFN
−β7・は共に約37000であり、IFN−γCβは
約38000であった。すなわち、ヒトβ型インターフ
ェロン(分子量約20000)とヒトγ型インターフェ
ロン(分子量約17000>が連結され、一つのポリペ
プチドとなっていることがわかった。
実施例4に示す方法で調製したE、coliHBIOI
 (ptrp6huIFN−rβ)からの租インターフ
ェロン抽出液を5%仔ウシ血清10mM  Hepes
 (pH7,3>を含むイーグルMEM培地で5倍に希
釈する。このインターフェロン液1mlに対し、同培地
で50倍に希釈した抗IFN−βウサギ抗血清(中和価
2700 U/m1)、あるいは抗IFN−γウサギ抗
血清(中和価2000 U/ml )を1ml加え、3
7℃で30分間保温したものについて抗つイスル活性を
測定した。この時、対照として抗血清の代わりに培地の
みを入れたもの、また各々の抗血清希釈液0.5m1ず
つ入れたものについても同様に測定した。結果を第2表
に示す。
第2表 各々の抗血清により活性が中和され、ヒトβ型あるいは
γ型インターフェロン両方の作用を持つことが明らかと
なった。また抗血清中和時にたとえば抗IFN−γ抗血
清を用いた場合、6.0×10”U/mlを中和価20
0/mlの抗血清で中和すると、1 、7 X 103
U/mlとなることから、このIFN−γβはIFN−
β、IFN−γの相乗作用を現わしていることがわかっ
た。
ptrp6hu IFN−βCγの作製方法を第12図
に示す。プラスミドpKM6−cxh。
20μgをxhoI消化した後、15単位のマングビー
ンヌクレアーゼで37℃15分間処理し、平滑末端を形
成させた後5alI消化した。これをアガロースゲル電
気泳動にかけ約4500bpのDNA断片を分取した。
別にp6huγN1ΔBS−NHin  30ttgを
HinPI、Sal工消化後、アガロースゲル電気泳動
により約860bpのDNA断片を分取した。上記2つ
のDNA断片と実施例3に示す方法で得たスペーサーボ
リペプチドを暗号化するDNA断片10pmO1eを混
合、T4DNAリガーゼにより連結し、E、 coli
  HBIOIを形質転換した。得られたアンピシリン
耐性を示す形質転換体204株について、実施例2に示
したプローブ、およびスペーサーポリペプチドを暗号化
するDNA断片作製の際に用いたDNAオリゴマー5 
’ −CGTTACCGACTTAGCAをプローブと
して、コロニーハイブリダイゼーションを行った。2株
が陽性を示し制限酵素を用いた分析結果から、1株が目
的のプラスミドptrp6huIFN−βCγを保持し
ていた。この時同時に形質転換体E、coli  HB
IOI(ptrp6huIFN−βcγ)を得た。実施
例4の方法に従ってこの菌株を培養、菌体抽出液を作製
し、抗ウィルス活性を測定しな。抽出液あたり3 、9
 X 104U/mlの抗ウィルス活性が認められた。
実施例6に示す方法により、E、coli  HBIO
I <ptrp6hu IFN−rcβ)からの租イン
ターフェロン抽出液について、抗体による中和を検討し
な。比較のなめ、組換え体により製造されたIFN−β
、IFN−γをほぼ等量混合したもの(IFN混液:終
濃度IFN−β 8600 U/ml、IFN  7 
2400U/ml)を用いて同様の実験を行った。結果
を第3表に示す。
第3表 IFN−γCβにおいても、それぞれ抗IFN−β、抗
IFN−γ抗血清により活性が部分的に中和され、さら
に側枕血清の存在により、はぼ完全に活性は失われた。
すなわち、IFN−γCβはIFN−β、IFN−γの
立体構造をとったものが1つのポリペプチドに連結され
ており、両者の活性を1つのポリペプチドで発揮してい
ることがわかった。
また、IFN混液に見られる抗ウィルス作用に関する相
乗作用をIFN−γCβも同様に示しており、この分子
が1分子でIFN−β、IFN−7−の相乗作用を示す
ことを確認した。
pSVβは、ヒトインターフェロン3発現ベクエ ターpSV2圭FNβ(特開昭61−52283>から
真核細胞での複製を阻害する配列(H,LUSkyet
 al、 Nature、 293.79.1981)
を除去したベクターである。作製方法は以下の通りであ
る。
工 まず、pSV24FNβのSV40初期プロモーターの
上流にあるPvu ■サイトをSal■リンカ−を用い
てSalエサイトに置き換えなあと、Ba1工とBam
HIで切断してヒトインターフェロンβの発現に必要な
1.7KbのNDA断片を分離した。
次に、pBR322から真核細胞での複製を阻害する配
列を除いたベクターpML 2 d (H,Lu5ky
 et al、 Nature、 293.79.19
81)をSal工をBamHIで切断し長鎖断片を分離
した。
これら2つのDNA断片をT4DNAリガーゼを用いて
結合しpSVβを得た。
上記A項で得られたpsVβを制限酵素Sal■で切断
後、HindlI[リンカ−を用いてSal■サイトを
HindIIIサイトに置き換えたあと、HindII
Iで切断してSV40初期プロモーターを含まない3.
8KbのDNA断片を分離した。
さらに、BAP (大腸菌アルカリフォスファターゼ)
処理により末端のリンを除いた。
次に、MMTVプロモーターを含むベクターpMTVd
 h f r <F、Lee et at、 Natu
re、 294.228.1982)を制限酵素Hin
d■で切断することによりMMTVプロモーターを含む
1.4KbのDNA断片を分離した。
これら2つのDNA断片をT4DNAリガーゼを用いて
結合することによりpMTVβを得た。
pMTVγは、ヒトインターフェロンγ遺伝子をMMT
Vプロモーターの支配下に置いたベクターである。作製
方法は以下の通りである。
上記B項で得られたpMTVβをMMTVプロモーター
下流にあるHindlI[サイトとヒトインターフェロ
ン遺伝子の下流にあるBglIIサイトで切断後、DN
Aポリメラーゼ■Klenow断片処理で平滑末端化し
てから、MMTVプロモーターを含む3.9kbのDN
A断片を分離した。
このDNA断片とp SV I FNγ(特開昭6l−
52286)をDpn工切断して得られるヒトインター
フェロンγ遺伝子を含む0.8KbのDNA[片をT4
DNAリガーゼを用いて結合することによりpMTVγ
を得た。
pMTV (SV)γは、pMTVγのMMTVプロモ
ーターの上流にSV40初期プロモーターを導入したベ
クターである。作製方法は以下の通りである。
上記0項で得られたpMTVγをBal工で切断後、D
NAポリメラーゼIK1enow断片処理により平滑末
端化してからBAP処理により末端のリンを除いた。
次に、pSV2 IFNβ(特開昭6l−52283)
をPvu:[[とHind■で切断しSV40初期プロ
モーターを含む0.3KbのDNA断片を分離してから
、DNAポリメラーゼエに1enow断片処理により平
滑末端化した。
これら2つのDNA断片をT4DNAリガーゼを用いて
結合することによりpMTV (SV)γを得た。
pMTV(SV)r−βはpMTV(SV)rのヒトイ
ンターフェロンγ遺伝子をヒトインターフェロンγβ結
合体遺伝子に置き換えたベクターであって、次のように
して作製しなく第14図参照入実施例1に従って得られ
たptrp6hrIFN−γβの1cβgをNde 工
とDpu工で消化した後、アガロースゲル電気泳動によ
り約1300bpのDNA断片を分取しな。別に、前記
り項により得られたpMTV (SV)7をBal■で
消化した後、DNAポリメラーゼエに1enow断片処
理により平滑末端を形成させ、さらにNdeIで消Cヒ
してアガロースゲル電気泳動により約5100bpのD
NA断片を分取した。それぞれのDNA断片を混合、T
4DNAリガーゼにより連結し、pMTV (SV)γ
・βを得た。
犬nN上旦 ヒトインターフェロン C緒ム ・1 ブースミド MTVSVc  の −IJpMTV (
SV)rcβは、pMTV(SV)γのヒトインターフ
ェロ執遺伝子をヒトインターフェロンγCβ結合体遺伝
子に置き換えたベクターであって、次のようにして作製
しなく第14図参照)。
実施例3に従って得られたptrp6hrIFN−7c
βの1cβgをNde 工とDpu■で消化した後、ア
ガロースゲル電気泳動により約1300bpのDNA断
片を分取した。別に、実施例9のD項により得られたp
MTV (SV)γをBal[で消化した後、DNAポ
リメラーゼIKIenow断片処理により平滑末端を形
成させ、さらにNdeIで消化してアガロースゲル電気
泳動により約5100bpのDNAr4fT片を分取し
な。
それぞれのDNA断片を混合、T4DNAリガーゼによ
り連結し、pMTV (SV)γCβを得た。
l私狽 実施例9に従って得られたp MTV (S V )γ
β4μgとG418耐性遺伝子発現ベクターp 3V2
nco  (J、So、uthe伜et al、 J、
Ho1.Appl、Gcnet。
、 1 327.1982> 0.4μgとを、リン酸
カルシウム法(F、L、Graham et al、 
Virology、 54.536゜1973)にて約
106個のヒト肺癌由来PCI2細胞(H,Kinjo
 et al、  Br、J、Cancer、  39
. 15. 1979)に導入した。蛋白阻害剤G41
8(GIBCO社)を400μg / mlの濃度で含
む遷択培地〔牛胎児血清10%とカナマイシン100μ
g / mlを含むRPM11640培地(日永製薬)
〕にて培養したところ、24個の形質転換体を得た。
培養上清の抗ウィルス活性を、FL絹胞−シンドビスウ
イルスを用いた実施例4に記載のCPE5o阻止法で測
定したところ、22個に活性が認められた。活性測定の
結果を第4表に示す。
以下余白 第4表 夾施伍1ユ 実施例10に従って得られたpMTV (SV)rc/
34t−t、gとp S V 2 neo  (実施例
11参照)0.4μgとを、実施例11に準じてリン酸
カルシウム法にて約106個のPC12細胞に導入した
。蛋白合成阻害剤0418(GIBCO社)を400μ
g/mlの濃度で含む2択培地〔牛胎児血清10%とカ
ナマイシン100μg/mlを含むRPM11640培
地(日永製薬〉〕にて培養したところ、26個の形質転
換体を得た。
培養上清の抗ウィルス活性を、実施例11と同様にFL
細胞−シンドビスウイルスを用いたCPE5o阻止法で
測定したところ、20個に活性が認められた。活性測定
の結果を第5表に示す。
第5表 〔発明の効果〕 以上のように、本発明はβ型インターフェロンとγ型イ
ンターフェロンを暗号化する塩基配列を連結し、遺伝子
操作の手法を用いて組換え体により、従来天然には存在
しなかったインターフェロン結合体を生産させたもので
ある。
本発明により得られたインターフェロン結合体は、従来
β型インターフェロンあるいはγ型インターフェロンそ
れぞれに担われていた作用を単独のポリペプチドで示す
ため、今までの単独のインターフェロンには見られなか
った幅広い抗ウイルス作用スペクトルあるいは抗細胞増
殖作用スペクトルなどの作用スペクトルを示すものであ
る。すなわち既存のインターフェロンよりすぐれた抗ウ
ィルス剤、抗腫瘍剤として使用することが可能である。
またインターフェロン結合体は、β、γ型インターフェ
ロン混合物が示す相乗作用を一つのポリペプチドで示す
ため、分子あたりの活性が増大し今までのインターフェ
ロンに見られない強力な作用を持つこととなる。このよ
うに相乗作用を期待するためインビトロの実験では既存
のβ、γ型インターフェロンを混合すればよいが、イン
ビボではそれぞれの体内動態が異なり、目的の部位に必
ずしもβ、γ型インターフェロン両者が存在していると
は限らない。インターフェロン結合体においては1分子
で元の相乗作用を発揮しているため、このような体内動
態の問題はおこらず期待される高い活性が発現される。
すなわちインターフェロン結合体は既存のインターフェ
ロン、あるいはその混合物より作用の高い抗ウィス剤、
抗腫瘍剤として利用できる。
またβ、γ型インターフェロン混合物を調製する際に、
従来はそれぞれのポリペプチドを別々に調製しその後混
合する必要があったが、本発明のポリペプチドであれば
一度の調製で同じ効果を発揮できる。このようにして生
産されたインターフェロン結合体はそのまま結合体ポリ
ペプチドとしても使用できるし、必要に応じて連結部分
を切り離してβ、γ型インターフェロン混合物としても
使用できる。いずれにしてもその調製の操作は、各々の
インターフェロンを別々に調製する場合にくらべ簡略化
されることになる。
【図面の簡単な説明】 第1図は成熟ヒトβ型インターフェロンのアミノ酸配列
の一例を、第2図は成熟ヒトT型インターフェロンのア
ミノ酸配列の一例を示す。第3図はヒトβ型インターフ
ェロン発現プラスミドpKM6の構造を示し、第4図は
ヒトγ型インターフェロン発現プラスミドp6huγ−
N1の構造を示す。第5図はヒトβ型インターフェロン
構造遺伝子を取り出すためにxhoI部位を導入したプ
ラスミドpkM6−cxhoの構造を示す。また第6図
、第7図にはヒトT型インターフェロン構造遺伝子を取
り出すために、それぞれKpn工、HinP■部位を導
入したプラスミドp6huγN1−CKpn、p6hu
7N1△BS−NHinの構造を示す。第8図はインタ
ーフェロンγ・β結合体発現プラスミド作成の概要を、
第9図はインターフェロンβ・γ結合体発現プラスミド
作成の概要を示す。第10図はインターフェロンγCβ
結合体発現プラスミド作成の概要を示す。第11図には
スペーサーペプチドのアミノ酸配列および暗号化する塩
基配列を示す。第12図はインターフェロンβCγ結合
体発現プラスミド作成の概要を示す。 第13図はヒトインターフェロンγ・β結合体動物細胞
発現プラスミド作成の概要を示す。第14図はヒトイン
ターフェロンγCβ結合体動物細胞発現プラスミド作成
の概要を示す。 1・・・・・・ヒトβ型インターフェロン構造遺伝子2
・・・・・・ヒトT型インターフェロン構造遺伝子3・
・・・・・ヒトT型インターフェロンcDNAのポリペ
プチドを暗号化しない部分 4・・・・・・SV40初期プロモーター5・・・・・
・MMTVプロモーター 6・・・・・・ヒトT型インターフェロンのシグナルペ
プチド配列 特許出願人  東 し 株 式 会 社墓  巳  さ
  主  己  =  芋コ   a、    uJ 
   −コ   の   ロー   の   −   
く   −   と   =−<−〉    ロ   
−   く コ   の   く   コ   コ   1./3 
   騙−洲   −−騙   −= コ   −   く   z   の   コ   −
1.1.I    洲   −C/)    (−)−
一   乙    =−七 φ  O ト く <  0 DYV 所 弔9(2) G−−^GGGTCτ^C+AG□^CTlCl^GT
QLCQPKAAKSVT ACTCAGCTGGGCCAGCCGAAAGCTG
CTAAGTCGGTAATGAGTCGACCCGG
TCGGCTT’l’CGAGCATTCAGCCAT
TGCvurI ′烏口口 り 第13図 す 第14図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)β型インターフェロンとγ型インターフェロンを
    連結してなるインターフェロン結合体。
  2. (2)β型インターフェロンとγ型インターフェロンを
    連結してなるインターフェロン結合体を暗号化する塩基
    配列を含み、その前部に該結合体の発現のための制御部
    位を暗号化する塩基配列を有する組換え体DNAにより
    形質転換された形質転換体を培養し、インターフェロン
    結合体を生成せしめ、該培養物よりインターフェロン結
    合体を単離精製することを特徴とするインターフェロン
    結合体の製造方法。
JP62056676A 1986-03-14 1987-03-13 インタ−フエロン結合体およびその製造方法 Pending JPS63267296A (ja)

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