JPS63264811A - セラミツクス系超電導線材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は＋Ｍ電導特性を有する線材に関するもので、よ
り詳しくはセラミックス系の超電導物質を金属等で包被
した構造の線材に係わるものである↑ 超Ｔ１導特性を有する線材は、発電機、変圧器、磁気浮
上列車、電力貯蔵装置等の電気機器やジョセフソン素子
等の電子デバイスに用いられる。

（従来の技術） 超電導物質としては、全屈元素、これら金属の合金や金
属間化合物、有機材料、セラミックス等が知られ、最近
では、特にＬａ−５ｒ−Ｃｕ系酸化物やＹ−Ｄａ−Ｃ：
ｕ系酸化物等のセラミックス系の高温超電導物質の基礎
研究が盛んである。一方、こわらの超電導物質を実用材
料、すなわち線材、テープ、箔等とするための工業的に
有効な技術はほとんど開発されていない。

上記のような状況にあるため、実用超電導材料の製造技
術を詳細に開示・提供した文献等は知られていないが、
セラミックス系超電導線材としては、超電導物質組成の
中心部とその外側に密着する導電性良好な金属の包被層
とからなるものが想定されていた。このようなセラミッ
クス系超電導線材の製造方法は、たとえば、導電性良好
な金属として銅の小径管中に粉粒体状とした超電導物質
組成のセラミックスを充填し、こねに圧延・引き抜き等
の延伸加工ならびに必要な熱処理を付与して、一定の長
尺・細径の線材を（到ることか考えらねる。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、上記例示のような、セラミックス粉粒体を充填
した鋼管を延伸して得られる線材は、多数の確性実験の
結果、所期の超電導特性がほとんど得られないことが判
明した。そしてこの主因は、超電導物質としてのセラミ
ックスの包被材たる銅が主に熱処理時においてセラミッ
クス中の酸素と反応し、そのために当該セラミックスが
当初のＨｉ電導物質組成から変質することにあることを
本発明者は知見した。

本発明は上記のような状況に鑑みてなされたものであり
、延伸・熱処理の工程を経た後にも超電導特性が充分に
保持され得るセラミックス粉粒体充填の金属管延伸型の
超電導線材を提供しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明の要旨とするところは、セラミックス系超電導物
質組成の中心部と、その外側に前記中心部に密着しかつ
相互に密着する複数の包被層とから構成されるセラミッ
クス；ｆ−超電導線材にある。

（作用） 本発明による超電導線材は、超電導物質組成の中心部（
芯線）の外側を複数の層で包被し、その最内側包被層は
中心部を構成するセラミックス中の酸素と反応しがたい
物質を充当することを特徴とする。ここで本発明におけ
る複数の包被層あるいは最内側包被層なる用語の「層」
とは、密着連接する他部と異なる物質もしくは相からな
り、当該部内は基本的に均質で、かつ、おおむね均一の
厚さを有する部分を称するものとする。ただし、本発明
における包被層とは、導電用線材の外周を主として絶縁
のために被覆する塗料あるいはゴム等の部分は含まない
ものとする。よって、本発明における最内側包被層とし
ては、たとえば、所望の特性（中心部にセラミックス中
の酸素と反応しがたいこと）を有する金属、合金等を内
側から二番目の包被層を形成するべき材料に各種の方法
を用いてあらかじめ付着せしめたコーティング層、ある
いは、複数物質よりなる複数層構成板（クラツド板等）
より成形される管状物体の最内層（内面）であって、所
望の特性を有する物質よりなるもの、等々か該当する。

セラミックス系超電導線材の製造方法は、従来の技術の
欄に略述したように、基本的には、！、ａ２０３．　Ｙ
２Ｏ３，５ｒＣ０３，ＢａＣ０，、、ＧｕＯ等の原料粉
末を仮焼−粉砕一加圧成形一焼結一粉砕したものを、一
定の可塑性、導電性および耐熱性を存する管状物体中に
充填し、これを圧延あるいは引き抜き等の延伸加工によ
り長尺・細径化してから熱処理（焼結）を施して所望の
超電導線材としようとするものである。

しかるに、上記のような製造方法において、従来は主と
して銅が管状物体用材料として想定されていたが、本発
明者らの知見によれば、鋼管中に超電導物質組成のセラ
ミックス、たとえば、実質的にＹＢａ２Ｃｕ、、０７−
１＋の組成の粉粒体を充填して該製造方法にしたかうと
、主として熱処理時の高温（９０θ℃〜１０００℃）雰
囲気下で管体材料の銅とセラミックス中の酸素の化合が
進行し易く、その結果、充填されているセラミックスが
所定の超電導物質組成か（少なくとも部分的には）維持
できない程度に変化するので、得られる線材は超電導特
性をほとんど呈さないことになる。

本発明によるセラミックス系超電導線材は、芯線を直接
に包被する最内側包被層の物質として、使用セラミック
ス中の酸素と反応しがたいものを採用するため、上記の
ような従来的手法に基く超電導特性の消失等がなく、延
伸加工および熱処理を付与した後の最終的な線材におい
て充分良好な超電導特性が実用材料として確保される。

以下、実施例に基いてこれを示す。

（実施例） あらかじめ原子量比がＹ：Ｂａ：Ｃｕ＝Ｉ：２：３とな
るように配合されているＹ（イツトリウム）、　Ｂａ（
バリウム）およびＣｕ（銅）のシュウ酸塩の微細粉末を
９００℃×２時間の加熱によって仮焼し、ついで粉砕し
、２０＋＋ｕｎ径のベレットに一次成形し、ついで成形
圧力２０００ｋｇｆ／ｃｍ２で冷間等方加圧成形し、　
９５０”Ｃｘ　８時間の熱処理を施して焼結せしめて実
質的にＹＢａ２Ｃｕ３Ｏ７−ｘの組成の超電導セラミッ
クス焼結体とし、これを粉砕して超電導物質としてのセ
ラミックス粉粒体を得た。ごの粉粒体を、外層が銅、内
層が白金、１８−８ステンレス鋼、ニッケル、金、アル
ミナ等よりなる外径２０［１１１１１の２層構造管状体
に充填し、圧延および引き抜きにより最終寸法外径２ｍ
ｍの線材に延伸加工したのち、９５０℃×８時間および
炉冷による熱処理を施した。これらの本発明に基く線材
の超電導特性を従来法と対比して第１表に示す。同表か
らただちに知られるように、従来法では実用線材が製造
できないのに対し、本発明によれば臨界温度Ｔｃも窒素
液化温度を越える実用性の極めて高い線材が実現できた
。

上記実施例では管状体の外層に銅を用いているが、本発
明品の包被層の外層を構成する物質とは、銅に限定され
るものではなく、普通鋼、フェライト系を含むステンレ
ス鋼についても、窒素液化温度より高い臨界温度Ｔｃを
持つようないわゆる高温Ｍｌ電導特性を呈するセラミッ
クスを中心部とするものについては、包被層の高導電性
の要求が緩和されるので、外層として使用可０’Ｑであ
る。また、内層の物質についても、上記実施例（第１表
参照）の物質に限定されるものではなく、例えば銀等も
有効である。さらに、超電導物質組成のセラミックスに
ついても、本欄記載のＹＢａ２Ｃｕ３Ｏ７−１゜は−例
示であり、他の組成たとえばＬａ５ｒＣｕＯ等を用いて
も本発明は同様に実施できる。

なお、本発明の技術はセラミックス系超電導箔、テープ
にも適用できるものである。

（発明の効果） 本発明によれば、従来は実用材料化が困難であったセラ
ミック系超電導物質を線材として容易に製造・入手する
ことが可能となり、超電導技術の広範囲の実用の道を開
くもので、産業上盛するところ多大である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）セラミックス系超電導物質組成の中心部と、その
   外側に前記中心部に密着しかつ相互に密着する複数の包
   被層とから構成されるセラミックス系超電導線材
2. （２）複数の包被層が、中心部の超電導組成物質に含ま
   れる酸素と反応しがたい物質よりなる最内側の包被層を
   有することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のセ
   ラミックス系超電導線材。