JPS6326398Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は土木機械等の本体アームに連結して材
木等の積み出しに使用するログフオークアタツチ
メントの改良に関する。

一般にログフオークアタツチメントは本体アー
ムに連結する基台の下部に前方へ突出する一対の
タインないしフオークを一体結合するとともに基
台上部に油圧シリンダ等で駆動される一対のクラ
ンプをタインに対向させて回動自在に軸着し、タ
インとクランプの掴み作用で材木などを積み出す
ものであるが、従来のログフオークはタイン及び
クランプを支持する基台が縦横の梁からなる格子
状の枠体に構成されているため、上下方向の荷重
には比較的強いが横方向や斜め方向などの不規則
な荷重にはきわめて弱い構造となつている。これ
は従来のログフオークがタイン上に規則正しく載
置した材木等を上下方向へ移動させることを主た
る目的として設計されているためであるが、特
に、材木の伐採現場などでは片側のタインとクラ
ンプで材木の一端を掴んでこじりながら横方向に
引きづり出すなどむしろ不規則且つ荷酷な使い方
が多く、このため基台を構成する梁の付け根部分
に亀裂が生じ易く、また、クランプを軸支してい
る軸受ブラケツトが左右に開き亀裂が生ずる傾向
があつた。また、斜め方向の力が加わると基台が
ゆがみ、タインとクランプの対向位置関係がづれ
るなどの欠点があつた。

本考案はこの点に鑑みてなされたもので、主た
る目的はタイン及びクランプを取付ける左右の支
柱間を、これら支柱の上部と下部からたて板とよ
こ板を一体結合した枠体を対角線方向に向け、中
央部で合体させたＸ形状の梁で結合することによ
り上下方向だけでなく横方向、斜め方向の不規則
な荷重にも対抗できる構造のログフオークアタツ
チメントを提供することにある。

本考案の他の目的はＸ字形梁の内部をウエブで
補強することにより機械的強度の一層堅固なログ
フオークアタツチメントを提供することにある。

本考案の更に他の目的は上記Ｘ字形梁の形状及
び構造に加えて、以下、本考案の一実施例の添付
図面に基づいて説明する。

第１図に示すように、ログフオークアタツチメ
ントは垂直な基台１の下部に左右一対のタイン
（フオーク部材）２ａ，２ｂを一体形成するとと
もに、基台１の上部に設けた軸受ブラケツト３
ａ，３ｂに前記タイン２ａ，２ｂに対向する一対
のクランプ４ａ，４ｂをピン５ａ，５ｂを介して
それぞれ回動自在に軸着してある。また、クラン
プ４ａ，４ｂには軸支部の後方に延びるブラケツ
ト４a′，４b′が一体的に設けられており、基台１
の縦方向に設置した油圧シリンダ６ａ，６ｂの一
端をこのブラケツト４a′，４b′に連結して油圧シ
リンダの作動でクランプ４ａ，４ｂが上下に回動
するようになつている。

基台１はタイン２ａ，２ｂを有する左右一対の
支柱７ａ，７ｂを、たて板とよこ板を一体結合し
た枠体からなるＸ形状の梁８を介して一体結合し
た構成になり、Ｘ形状の梁８は交差部を一体結合
するとともにその各先端を支柱７ａ，７ｂの上部
及び下部に結合して実質的に対角線をなすように
形成されている。

基台１を構成するＸ形状の梁８はより好ましく
は内部に補強材９を一体結合した中空枠体に形成
し、ねじれ等に対する機械的強度を得るようにす
る。第２図はその一例を示すもので梁８の枠体内
に補強材９として波形のラチスプレートを一体結
合し、梁８をラチス梁またはトラス梁に構成して
ある。

本考案は以上のようにログフオークアタツチメ
ントの基台を構成する支柱間の梁材にたて板とよ
こ板を一体結合した枠体を使用し、且つ、かかる
枠体を支柱の上部と下部から対角線方向に向けて
中央部で合体させたＸ形状の梁で支柱間を結合し
てあるので横方向のたわみやねじれに対する強度
が著しく向上する。従つて、上下方向の規則的な
荷重だけでなく、材木等の片持ちによる不規則且
つ苛酷な荷重に対しても大きな強度が得られる。
特に、Ｘ字型の梁を中空に形成し、内部にトラス
構造の補強梁を設けることにより、基台１の機械
的強度は一層増大する。

尚、基台１の背面には本体アーム（図示せず）
に軸着するためのブラケツト１３と本体からの油
圧シリンダ（図示せず）を連結するためのブラケ
ツト１４が固設されている。また、１５は材木に
引掛けて滑りを防止するためにクランプの先端内
側に固定した爪、１６はタインの上面に固設した
滑り止めであり、タインの摩耗を防ぐ働きを兼ね
ている。ログフオークの各部材は鋼鉄などの丈夫
な材質によつて構成されている。

従来のログフオークアタツチメントは無理な荷
重による変形、折損を防止するために操作上、
種々の制限が果されていたが、本考案のログフオ
ークは上記のように不規則な荷重に対しても強い
強度を有するのでそのような使用上の制限を受け
ず、利用範囲が著しく拡大する。従つて材木積出
し等の作業能率を大巾向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例によるログフオークアタ
ツチメントの透視図、第２図は本考案の別の実施
例による要部説明図である。 １……基台、２ａ，２ｂ……タイン（フオー
ク）、３ａ，３ｂ……軸受ブラケツト、４ａ，４
ｂ……クランプ、６ａ，６ｂ……油圧シリンダ、
７ａ，７ｂ……支柱、８……Ｘ字型梁、９……補
強材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 背面に本体アームへの連結ブラケツトを有す
   る基台の下部に、前方へ延びる左右一対のタイ
   ンを一体結合し、該基台の上部に油圧シリンダ
   等で駆動される左右一対のクランプを上下回動
   自在に軸着したログフオークアタツチメントに
   おいて、基台１が、左右一対の支柱７ａ，７ｂ
   と、これら相互の支柱の上部と下部からたて板
   とよこ板を一体結合した枠体をそれぞれ対角線
   方向に向け、中央部で合体させたＸ字形状の梁
   ８とを有することを特徴とするログフオークア
   タツチメント。 (2) 基台１を構成するＸ形状の梁８を、内部に補
   強材９を含む中空枠体に形成したことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載のログ
   フオークアタツチメント。 (3) 梁８の補強材９が波形のラチスプレートであ
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   ２項記載のログフオークアタツチメント。