JPS63263704A - 導電性磁性流体組成物とその製造方法 - Google Patents

導電性磁性流体組成物とその製造方法

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JPS63263704A
JPS63263704A JP62099535A JP9953587A JPS63263704A JP S63263704 A JPS63263704 A JP S63263704A JP 62099535 A JP62099535 A JP 62099535A JP 9953587 A JP9953587 A JP 9953587A JP S63263704 A JPS63263704 A JP S63263704A
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    • H01F1/44Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of magnetic liquids, e.g. ferrofluids

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] この発明は、帯電防止の機能を付与した導電性磁性流体
組成物およびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に磁性流体はその電気抵抗値が高いので。
例えば磁気ディスク装置等のシール機構に用いた場合、
その磁気ディスク装置等(以下、帯電体という)内に蓄
積される静電気を除去するには、別にアース機構を設け
る必要があった。そこで磁性流体そのものに導電性を付
与することにより、アース機構を設けることなく帯電を
防止できるようにした導電性磁性流体が提案されている
(特開昭61−274737号公報)。これは、一般の
磁性流体が、鉱油とかポリアルファオレフィン油の如き
有機溶液をキャリアとして、そのキャリア内に強磁性体
微粒子を安定に分散させるのに、陰イオン性界面活性剤
を用いるのに対し、第4級アンモニウム塩等の陽イオン
性界面活性剤を用いて被覆層を形成したものである。こ
の陽イオン性界面活性剤は、カチオン性の陽電荷部分と
、キャリアに対し相溶性または可溶性である長鎖部分と
で構成されている。そして陽電荷部分が強磁性体微粒子
の表面に静電気力により吸着され、長鎖部分をキャリア
側に向けて粒子面を被覆することにより。
磁性粒子をキャリア中に安定に分散せしめるとともに、
磁性流体自身の電導塵を高めるものとされる。あるいは
また1強磁性体微粒子面に陰イオン性界面活性剤からな
る第1の被覆層を形成し、更にその上に第4級アンモニ
ウム塩等の陽イオン性界面活性剤からなる第2の被覆層
を形成したものである。
したがって、これを例えばディスク駆動装置のシーリン
グに用いて、ディスクに蓄積し易い静電気を容易に除去
し帯電防止機能を発揮することが可能である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記従来の導電性磁性流体にあっては、
陽電荷部分が(第1層が陰イオン性界面活性剤からなる
場合は陰電荷部分が)強磁性体微粒子の表面に静電気力
で結合するイオン性界面活性剤を用いているため1次の
ような問題点が生じていた。
すなわち、ディスクのような帯電体の電荷を除電する際
、磁性流体中の強磁性体微粒子表面に静電結合している
イオン性界面活性剤分子は、その電荷が中和されて粒子
表面から脱着し易くなる。
このため9強磁性体微粒子の良好な分散状態が得られな
くなり1粒子の凝集沈降を生じて磁性流体としての寿命
が短かくなる。
この発明はこのような従来の問題点に着目してなされた
ものであり、帯電体の電荷を除電しても強磁性体微粒子
表面から脱着せず、したがって安定して長寿命が得られ
る導電性磁性流体組成物とその製造方法を提供すること
を目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成する第1の発明は、キャリアとなる低
揮発性有機溶媒と、該有機溶媒中に分散させた強磁性体
微粒子と、該強磁性体微粒子の表面に化学結合するカッ
プリング剤と、該カップリング剤が有する有機官能基と
反応可能な含窒素有機化合物と、前記有機溶媒と親和性
のある親油性基を有すると共に前記含窒素有機化合物と
酸・塩基反応を生じ得る酸とよりなる導電性磁性流体組
成物である。
また、第2の発明は2強磁性体微粒子に、低沸点有機溶
媒と前記強磁性体微粒子の表面に化学結合するカップリ
ング剤と、該カップリング剤が有する有機官能基と反応
可能な含窒素有機化合物と。
前記有機溶媒と親和性のある親油性基を有すると共に前
記含窒素有機化合物と酸・塩基反応を生じ得る酸とを加
えることにより、前記カップリング剤と含窒素有機化合
物との結合体と前記酸とで表面を被覆された強磁性体微
粒子が低沸点有機溶媒中に均一に分散された中間媒体を
得る工程と、該中間媒体中の分散性の悪い微粒子を分離
した後。
低揮発性有機溶媒を中間媒体に加えて混合物とする工程
と、該混合物を加熱して低沸点有機溶媒を蒸発分離せし
める工程とを包含する導電性磁性流体組成物の製造方法
である。
更に第3の発明は1強磁性体微粒子に、低沸点有機溶媒
と、前記強磁性体微粒子の表面に化学結合するカップリ
ング剤と、該カップリング剤が有する有機官能基と反応
可能な含窒素有機化合物と。
前記有機溶媒と親和性のある親油性基を有すると共に前
記含窒素有機化合物と酸・塩基反応を生じ得る酸とを加
えて、前記カップリング剤を強磁性体微粒子の表面に化
学結合させ、その後直ちに前記低沸点有m溶媒を除去し
て前記カップリング剤と含窒素有機化合物との結合体と
前記酸で表面を被覆された強磁性体微粒子を得る工程と
、該強磁性体微粒子に低揮発性有機溶媒を加えて混合物
とする工程と、該混合物中の分散性の悪い微粒子を除去
する工程とを包含する導電性磁性流体組成物の製造方法
である。
〔作用〕
この発明にあっては、カップリング剤のアルコキシ基が
加水分解を受け、これが強磁性体微粒子表面の一〇H基
と脱水縮合反応する。これによりカップリング剤は強磁
性体微粒子表面に化学的に強固に結合してこれを被覆す
る。含窒素有機化合物はこのカップリング剤の有する有
機官能基と化学反応を生じて結合する。一方、低揮発性
有機溶媒と親和性のある親油基を有する酸は、含窒素有
機化合物と酸・塩基反応を生じる。この際、酸はその親
油基を低揮発性有機溶媒側に配向する。このようにして
2強磁性体微粒子には化学的結合力に基づく安定した分
散性能が付与されるとともに。
酸と含窒素有機化合物との間の酸・塩基反応に基づく導
電性が発現する。
したがって、単なる静電力による結合のように。
帯電電荷で静電結合力が中和されて2分散剤層が粒子表
面から脱着してしまう現象は生じない。すなわち9分散
作用が損なわれることなく、帯電体から除電することが
できる。
以下、この発明の導電性磁性流体組成物とその製造方法
を詳細に説明する。
この発明の強磁性体微粒子の分散媒となるキャリアとし
ては、ケロシン、鉱油をはじめとする種々の炭化水素2
合成油類及びエーテル類またはエステル類或いはシリコ
ン油等の低揮発性の有機溶媒が、磁性流体の用途に応じ
て適宜に用いられる。
例えば磁気ディスク用シーリング剤としての用途であれ
ば、ポリアルファオレフィン油とか、アルキルナフタレ
ン油、ヘキサデシルフェニルエーテル等が好適である。
この発明の強磁性体微粒子としては9周知の湿式法によ
り得られるマグネタイトコロイドを用い得る。また、水
もしくは有機溶媒中でマグネタイト粉末をボールミルで
粉砕するいわゆる湿式粉砕法で得られるものでもよい。
湿式粉砕法を利用する場合、研削液として木取外に例え
ばヘキサン等の有機溶媒を用いるときは。
強磁性体粉末とその粒子表面に単分子層を形成できる量
のシランカップリング剤を加えたうえでボールミル中で
数時間以上粉砕してもよい。
また2マグネタイト以外のマンガンフェライト。
コバルトフェライトもしくはこれらと亜鉛、ニッケルと
の複合フェライトやバリウムフェライトなどの強磁性酸
化物または鉄、コバルト、希土類などの強磁性金属を用
いることもできる。
更にまた1強磁性体微粒子として上記湿式性成いは湿式
粉砕法によるもののほか、乾式法で得たものを用いるこ
ともできる。
この発明の強磁性体微粒子の含有量は、従来一般的に用
いられている体積比で1〜20%の範囲は勿論のこと、
必要に応じて70%程度の極めて高濃度のものであって
もよい。すなわち、この発明によれば、後述するように
強磁性体微粒子が低沸点溶媒中に分散された中間媒体を
利用することで1強磁性体微粒子濃度を70%に達する
高濃度に調整することができる。これにより、m化量の
極めて高い磁性流体が得られるものである。
この発明・のカップリング剤は2例えば一般式YR3i
Xfi (n=l〜3)で表せるシランカップリング剤
を用いる。ここに9式中のYは有機官能基であり、Rは
例えばアルキル基の如き炭化水素基である。Xは加水分
解性の基であり2例えばメトキシ基(CH,O−)やエ
トキシ基(C2H50−)等のアルコキシ基(R’O−
)である。
上記シランカップリング剤のアルコキシ基は。
水溶液中、空気中の水分または無機物表面に吸着された
水分により、加水分解してシラノール基(R3i(CH
)、)を生成する。一方9強磁性体微粒子はその表面に
一〇H基を有しており(M−CH)1両者の間に脱水縮
合反応が生じて、メタシロキサン結合(Si−〇−M)
により化学的に結合するものと考えられる。
シランカップリング剤の有機官能基Yとしては。
後述するようにビニル基、エポキシ基、アミノ基。
メルカプト基その他のものがある。このようなシランカ
ップリング剤は2例えばビニルトリエトキシシラン、3
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−
(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシランなどである。
なお、上記のシランカップリング剤に替えて。
例えば、非水系に対して特に好適なアセトアルコキシア
ルミニウムジイソプロピレートからなるアルミニウム系
カップリング剤(日光ケミカルス01製、商品名プレー
ンアクトAL−M等)や、チタネート系カップリング剤
、クロム系カップリング剤等が使用できる。これらのも
のも、その分子構造中に、−CH基と結合するアルコキ
シ基と有機物に親和する部分(例えばアルキルアセト酢
酸基)とをもっており、親水性固体である強磁性体微粒
子表面の一〇H基と化学結合して強固な親油性被膜を形
成する機能を有する。
カップリング剤の添加量は1強磁性体微粒子表面を単分
子膜で完全に被覆する量が最適であり。
カップリング剤の強磁性体微粒子に対する最小被覆面積
と強磁性体微粒子の表面積とから次式で算出できる。
カップリング剤添加量=(強磁性体微粒子の重量×比表
面積)/カップリング剤の最小被覆表面積ここで、カッ
プリング剤の最小被覆表面積の大きさは2例えばシラン
カップリング剤の場合、1分子あたりの被覆面積が13
人2である。実際の工程では9強磁性体微粒子の比表面
積、水分含有量、シランの加水分解性、膜形成状態の違
い等を考慮して1強磁性体微粒子に対して1wt%のシ
ランカップリング剤を添加し、処理状態を調べた上で添
加量を増減してもよい。
この発明において、上記カップリング剤の有機官能基Y
と反応させる含窒素有機化合物は1次のようなアミン類
である。
1級アミンではR1:炭化水素系類 R,,R3:H 2級アミンではR,、R1:炭化水素系類R,:H 3級アミンではR,、R2,R,:炭化水素系類あるい
は2級アミンと3級アミンの特性を合わせ持つ複雑なも
のであり1例えば 構造式 で示されるN−メチルホモピペラジンや、その他例えば
ポリオキシエチレンオレイルアミン、ベンゾトリアゾー
ル誘導体、アミノ酸、ベタインなどの両性物質等である
この発明にあっては、更に、これらのアミン類との間に
酸・塩基反応を生じ得ると共に前記有機溶媒と親和性の
ある親油性基を有する酸を添加する。
酸・塩基反応は、Lowry−Bri;n5tedの定
義によれば、酸はプロトン供与体であり。
このとき含窒素有機化合物はプロトン受容体である。ま
たLewisの定義によれば、酸は電子対受容体であり
、含窒素有機化合物は電子対供与体である。
その酸は2例えばR・XH(但し、R′は親油性基、X
Hは極性基でXは一〇、−coo、−sO:l、−OS
 Oz、  OP Oz等)で表される化合物であり、
脂肪酸、芳香族酸、アルキルエーテルリン酸、アルキル
ナフタレンスルホン酸、脂肪族アルコール、芳香族アル
コール、両性物質(界面活性剤)等である。
これらの含窒素有機化合物と酸とにより2強磁性体微粒
子を分散させると同時に、磁性流体そのものに導電性を
付与する。この場合、導電性が発現する機構は酸・塩基
反応によるもので、主として以下の式で平衡しているも
のと推察できる。
この発明では、上記の含窒素有機化合物と酸がカップリ
ング剤により強磁性体微粒子の表面に固定化されるが、
その固定化の機構は複雑なものと推定される。
例えばカップリング剤としてT−グリシドキシトリメト
キシシランを用いた場合2反応機構がエポキシドの開裂
反応に準するとすれば、以下の二通りが考えられる(但
し1Mは強磁性体微粒子)。
(a)  エポキシドの酸触媒開裂反応0      
      ビ (b)エポキシドの塩基触媒開裂反応 この発明の磁性流体を製造するに際して、先ずカップリ
ング剤を強磁性体微粒子の表面に化学結合させる。つづ
いて含窒素有機化合物と酸とヘキサンとかメタノール等
の低沸点有機溶媒と、更にキャリアとなる低揮発性有機
溶媒とを加えるが。
その順序はとくに限定されない。また9強磁性体微粒子
に低沸点有機溶媒を加え懸濁液とし、その後にキャリア
を加えて中間媒体を得てもよく、もしくはキャリアと低
沸点有機溶媒との混合液を中間媒体としてもよい。また
、湿式法で得られる強磁性体微粒子を用いるのであれば
2強磁性体微粒子の水相懸濁液に所要量のカップリング
剤を加えて被覆層を形成し、いったん洗浄し、乾燥して
疎水性強磁性体微粒子を得た後、低沸点有機溶媒を加え
て中間媒体を得てもよい。
前記中間媒体を遠心分離器にかけて、5000〜800
0Gの遠心力で分散性の悪い強磁性体微粒子を選別する
。中間媒体は低粘度であるから。
遠心力による粒子の選別が促進されて、不安定な粒子を
予めほぼ完全に除去するものであり、これによって極め
て安定した磁性流体が得られる。
次いで1例えばポリアルファオレフィン油などのキャリ
ア加えた混合物を、大気中又は真空中で加熱して低沸点
有機溶媒を除去し、この発明の磁性流体組成物を得る。
この場合、中間媒体は低沸点であるから、加熱により容
易に濃縮することが可能である。すなわち得られた磁性
流体組成物に必要に応して更に中間媒体を加えては加熱
することを繰り返すことで1強磁性体微粒子が非常に高
濃度でしかも安定に分散された磁性流体を得ることも可
能である。
この発明の磁性流体組成物の製造工程は、上記の中間媒
体を必ずしも経由しなくてもよい、その場合は1強磁性
体微粒子と低沸点有機溶媒とカップリング剤と含窒素化
合物と分散性化合物とを混合して強磁性体微粒子表面に
カップリング剤を化学結合させるとともに導電性を付与
した後、直ちに低沸点有機溶媒を加熱除去し、その後キ
ャリアである高沸点の有機溶媒を加えて混合物としたも
のを、遠心分離器にかけて分散性の悪い強磁性体微粒子
を除去するものである。
いずれの工程を用いるかは、製品の種類、使用目的、要
求性能等に応じて選択される。
以下に、この発明の実施例を挙げる。
〔実施例1〕 まず、硫酸第1鉄と硫酸第2鉄とをそれぞれ0゜3mo
 lづつ含む水溶液11に、6Nの水酸化ナトリウム水
溶液をpHが11以上になるまで加える。その後、その
混合液を60°Cで30分間W1成してマグネタイトコ
ロイドの水懸濁液を得た。ついで室温下で水洗し、この
スラリー中の電解質を除去する。以上は湿式法によるマ
グネタイトコロイドを製造する工程である。
次に、そのマグネタイト水スラリーに2強磁性体微粒子
の表面を完全に被覆することのできる量(マグネタイト
重量の40%)のシランカップリング剤ガンマグリシド
キシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製、
A−187)を水溶液として加え、60℃で30分間撹
拌することにより、マグネタイト微粒子の表面にシラン
カップリング剤を吸着させた。これを静置して、液中の
マグネタイト微粒子を凝集沈降させた。その上澄み液を
捨てて新たな水を加え水洗することを繰り返して、水溶
液中の未吸着のシランカップリング剤を除去した後、濾
過、脱水、乾燥を行い1表面がシランカップリング剤で
被覆された粉末状のマグネタイト微粒子とした。
このマグネタイト微粒子8.0g、マグネタイト微粒子
に結合したシランカフプリング剤と等モル量のN−メチ
ルホモピペラジン、ジポリオキシエチレンアルキルエー
テルリン酸(日光ケミカルズ社製、DDP−2)をヘキ
サン中で混合し、更にボールミルを用いて4時間程粉砕
と分散操作を行った。このようにして2表面がシランカ
フプリング剤、N−メチルホモピペラジン、ジポリオキ
シエチレンアルキルエーテルリン酸で被覆されたマグネ
タイト微粒子がヘキサン中に安定に分散した中間媒体が
得られた。
この中間媒体を遠心分離器にかけて8000Gの遠心力
下で30分間処理し、マグネタイト微粒子の内比較的大
きな分散性の悪い粒子を沈降せしめて除去する。
ついで、沈降せずに残ったマグネタイト微粒子が分散し
ている上澄み液に2分散マグネタイト微粒子の5Qwt
%のヘキサデシルジフェニルエーテル油を添加し、混合
した。この混合液をロータリエバポレータに移し、90
°Cに保って低沸点有機溶媒成分すなわちヘキサンを蒸
発除去する。その結果、マグネタイト微粒子はキャリア
中に分散し、そのコロイド溶液は極めて安定な磁性流体
であった。
また、その磁性流体を、内径7m1.外径7.4+n。
厚さ0.7鰭の環状磁性流体シールとした時の、内外周
面間の電気抵抗値を測定したところ、2.17MΩであ
った。これを次式R=3.85r(Rは体積抵抗値ΩC
51、rは上記の電気抵抗測定値Ω)を用いて体積抵抗
値に換算するとR=8.35MΩ印となり、十分な帯電
防止機能が認められた。
〔実施例2〕 実施例1と同様にして湿式法によりマグネタイトコロイ
ドをつくり、シランカップリング剤による表面処理を行
って、シランカップリング剤で被覆された粉末状のマグ
ネタイト微粒子を得た。
このマグネタイト微粒子8.0g、マグネタイト微粒子
に結合したシランカップリング剤と等モル量のN−メチ
ルホモピペラジン、ジポリオキシエチレンアルキルエー
テルリン酸(日光ケミカルズ社製、DDP−4)をヘキ
サン中で混合し、更に実施例1と同様に処理して、マグ
ネタイト微粒子がキャリア中に極めて安定に分散した磁
性流体を得た。
また、上記と同じくその磁性流体の電気抵抗値を測定し
たところ、r=2.00MΩであり、これから換算した
体積抵抗値Rは7.70MΩ値となり。
十分な帯電防止機能が認められた。
〔実施例3〕 まず、上記実施例1と同様に湿式法によるマグネタイト
コロイドを処理して1表面がシランカップリング剤で被
覆された粉末状のマグネタイト微粒子を得た。
このマグネタイト微粒子8.0g、マグネタイト微粒子
に結合したシランカップリング剤と等モル量のポリオキ
シエチレンオレイルアミン(日光ケミカルズ社製、TA
MNO−5)、 アルキルリン酸エステルをヘキサン中
で混合し、実施例1と同様に処理して2表面がシランカ
ップリング剤、ポリオキシエチレンオレイルアミン及び
アルキルリン酸エステルで被覆されたマグネタイト微粒
子がヘキサン中に安定に分散した中間媒体が得られた。
この中間媒体を更に実施例1と同様に遠心分離処理後、
ヘキサンの蒸発除去処理を行い、マグネタイト微粒子が
キャリア中に極めて安定に分散した磁性流体を得た。
得られた磁性流体の電気抵抗値rは2. OOMΩ。
体積抵抗値Rは7.70MΩ国となり、十分な帯電防止
機能が認められた。
〔実施例4〕 上記実施例1と同様に湿式法によるマグネタイトコロイ
ドを処理して1表面がシランカップリング剤で被覆され
た粉末状のマグネタイト微粒子を得た。
このマグネタイト微粒子8.0g、  シランカフプリ
ング剤と等モル量のN−メチルホモピペラジン。
エイコシルナフタレンスルホン酸をヘキサン中で混合し
たものを実施例1と同様に処理して2表面がシランカッ
プリング剤、N−メチルホモピペラジン、エイコシルナ
フタレンスルホン酸で被覆されたマグネタイト微粒子が
ヘキサン中に安定に分散した中間媒体が得られた。
この中間媒体を更に実施例1と同様に遠心分離処理し、
マグネタイト微粒子のうち比較的大きな分散性の悪い粒
子を沈降せしめて除去し、沈降せずに残ったマグネタイ
ト微粒子が分散している上澄み液に2分散マグネタイト
微粒子の8Qwt%のヘキサデシルジフェニルエーテル
油を添加し。
混合した。この混合液をロークリエバポレータに移し、
90°Cでヘキサンを蒸発除去する。その結果、マグネ
タイト微粒子がキャリア中に分散し。
極めて安定な磁性流体が得られ′た。
その磁性流体の電気抵抗値rは7.76MΩ1体積抵抗
値Rは29.88 MΩGとなり、十分な帯電防止機能
が認められた。
〔実施例5〕 実施例1と同様にして湿式法によるマグネタイトコロイ
ドを処理し2表面がシランカップリング剤で被覆された
粉末状のマグネタイト微粒子を得た。
このマグネタイト微粒子5gをとり、シランカップリン
グ剤の0.5モル量のベンゾトリアゾール誘導体(チバ
ガイギー社製、REOMET39)とアルキルリン酸エ
ステルをそれぞれ加え、これらをベンゼン中でボールミ
ルにより2時間処理した。その後、上記同様にして中間
媒体をつくり。
それにエイコシルナフタレン油2.0gを加え、よく混
合した後、エバポレータで処理してベンゼンを蒸発除去
し、安定な磁性流体を得た。
その磁性流体の電気抵抗値rは5MΩ1体積抵抗値Rは
19.25MΩcrnとなり、十分な帯電防止機能が認
められた。
〔実施例6] 実施例1と同様にして湿式法によるマグネタイトコロイ
ドを処理し9表面がシランカップリング剤で被覆された
粉末状のマグネタイト微粒子を得た。
このマグネタイト微粒子5gをとり、マグネタイト微粒
子に結合したシランカップリング剤と等モル量のポリオ
キシエチレンオレイルアミンと0゜3モル量のα−オレ
フィンとエチレンのコオリゴマーカルボン酸を加え、こ
れらをヘキサン中でボールミルにより2時間処理した。
その後、上記同様にして中間媒体をつくり、これに分散
マグネタイト微粒子の30vt%のヘキサデシルジフェ
ニルエーテルを加え、よく混合した後、エバポレータで
ヘキサンを蒸発除去し、安定な磁性流体を得た。
その磁性流体の電気抵抗値rはIOMΩ2体積抵抗値R
は38.5 MΩ口となり、十分な帯電防止機能が認め
られた。
〔実施例7〕 実施例1と同様にして湿式法によるマグネタイトコロイ
ドを処理し2表面がシランカップリング剤で被覆された
粉末状のマグネタイト微粒子を得た。
このマグネタイト微粒子5gをとり、マグネタイト微粒
子に結合したシランカップリング剤と等モル量のN〜ル
アシルアミノ(日光ケミカルズ社製、サルコシネートO
H)と、アルキルジ(アミノエチル)グリシン(日本油
脂製、ニンサンアノンLG)をそれぞれ加え、これらを
ヘキサン中でボールミルにより2時間処理した。その後
、上記同様にして中間媒体をつくり、これに分散マグネ
タイト微粒子の8Qwt%のポリα−オレフィンを加え
、よく混合した後、エバポレータでヘキサンを蒸発除去
し、安定な磁性流体を得た。
その磁性流体の電気抵抗値rはIOMΩ1体積抵抗値R
は38.5 MΩcmとなり、十分な帯電防止機能が認
められた。
〔発明の効果〕
この発明によれば、含窒素有機化合物及びこれと分子間
分極を生じ得る極性基と親油性基とを有する分散性化合
物を組み合わせることにより形成される電荷移動錯体を
、シランカップリング剤を介して強磁性体微粒子の表面
に化学結合により固定化するものとしたため1分散媒と
強磁性体微粒子との結合力が、単に親水基と強磁性体微
粒子表面との正負の電荷により吸着しているに過ぎない
従来の界面活性剤に比べてより強固になった。したがっ
て、帯電体の電荷により9粒子表面から界面活性剤が脱
着してしまう現象を完全に防止できるという効果が得ら
れる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)キャリアとなる低揮発性有機溶媒と、該有機溶媒
    中に分散させた強磁性体微粒子と、該強磁性体微粒子の
    表面に化学結合するカップリング剤と、該カップリング
    剤が有する有機官能基と反応可能な含窒素有機化合物と
    、前記有機溶媒と親和性のある親油性基を有すると共に
    前記含窒素有機化合物と酸・塩基反応を生じ得る酸とよ
    りなることを特徴とする導電性磁性流体組成物。
  2. (2)カップリング剤が有する有機官能基と反応可能な
    含窒素有機化合物は、アミン類である特許請求の範囲第
    1項記載の導電性磁性流体組成物。
  3. (3)強磁性体微粒子に、低沸点有機溶媒と前記強磁性
    体微粒子の表面に化学結合するカップリング剤と、該カ
    ップリング剤が有する有機官能基と反応可能な含窒素有
    機化合物と、前記有機溶媒と親和性のある親油性基を有
    すると共に前記含窒素有機化合物と酸・塩基反応を生じ
    得る酸とを加えることにより、前記カップリング剤と含
    窒素有機化合物との結合体と前記酸とで表面を被覆され
    た強磁性体微粒子が低沸点有機溶媒中に均一に分散され
    た中間媒体を得る工程と、該中間媒体中の分散性の悪い
    微粒子を分離した後、低揮発性有機溶媒を中間媒体に加
    えて混合物とする工程と、該混合物を加熱して低沸点有
    機溶媒を蒸発分離せしめる工程とを包含する導電性磁性
    流体組成物の製造方法。
  4. (4)強磁性体微粒子に、低沸点有機溶媒と、前記強磁
    性体微粒子の表面に化学結合するカップリング剤と、該
    カップリング剤が有する有機官能基と反応可能な含窒素
    有機化合物と、前記有機溶媒と親和性のある親油性基を
    有すると共に前記含窒素有機化合物と酸・塩基反応を生
    じ得る酸とを加えて、前記カップリング剤を強磁性体微
    粒子の表面に化学結合させ、その後直ちに前記低沸点有
    機溶媒を除去して前記カップリング剤と含窒素有機化合
    物との結合体と前記酸で表面を被覆された強磁性体微粒
    子を得る工程と、該強磁性体微粒子に低揮発性有機溶媒
    を加えて混合物とする工程と、該混合物中の分散性の悪
    い微粒子を除去する工程とを包含する導電性磁性流体組
    成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5135672A (en) * 1988-03-11 1992-08-04 Nippon Seiko Kabushiki Kaisha Electroconductive magnetic fluid composition and process for producing the same
JP2003513156A (ja) * 1999-10-28 2003-04-08 株式会社フェローテック 改善された磁性流体組成物及び製造方法

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