JPS63262488A - キヤツプ用アルミニウム材料の表面清浄化法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

（産業上の利用分野） 本発明はキャップ用アルミニウム材料の製造に係り、よ
り詳しくは、塗装を施してピルファ−・プルーフ（ｐ、
ｐ、）キャップやティヤオフ（Ｔ、Ｏ，）キャップ等々
の加工に使用されるキャップ用アルミニウム材料の表面
清浄化法に関する。 （従来の技術及び解決しようとする問題点）アルミニウ
ムは加工性、耐食性、熱伝導性がよく、軽量であり、開
栓性、安全性に優れているため、各種容器のキャップと
して多用されている。 従来、ｐ、ｐ、キャップやＴ、０．キャップ等を製造す
るには、通常は、純アルミニウム等からなるキャップ用
アルミニウムの冷延薄板又はコイルを素材とし、これを
アルカリ系の脱脂剤で処理し。 次いでサイズコートを施し、更にトップコートを施した
後、絞り成形等々の所要の成形加工を行って各種キャッ
プを製造している。 この製造工程においては、一般に上記の如く脱脂処理と
サイズコートを施すことによってトップコートの付着性
を向上させ、次工程の成形加工での塗膜の剥離防止が図
られているが、熱処理や深絞り加工等の加ニレベルの増
大などに対して未だ十分ではなく、従来より塗膜の剥離
防止のために種々の対策が提案されている。 例えば、特開昭５９−１９３２７７号に開示されている
ように、キャップ用アルミニウム材料を脱脂した後、燐
酸クロメート処理を施す方法がある。しかし、この方法
は塗膜の密着性を向上する手段としては有効であるが、
脱脂工程とサイズコ−ト工程の間に燐酸クロメート処理
工程をおくことになり、これだけ工程数が増加し、製造
コストの点から好ましくない。 また、アルカリ脱脂等の脱脂を強化する方法も試みられ
ているが、脱脂後に水洗を行うと、水洗用水中に持ち込
まれる圧延油が再付着する等の問題があるため、実用上
、飛范的な表面清浄化の向上は困難である。 本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになさ
れたものであって、比較的容易な手段により塗膜の密着
性を顕著に向上し得るキャップ用アルミニウム材料の表
面清浄化法を提供することを目的とするものである。 （問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明者は、従来の表面清浄
化法では脱脂により圧延油の残油量番低減せしめたにし
ても、完全に除去することは不可能であることに鑑みて
、簡易な手段により残油量を完全に除去し得る方法を見
い出すべく鋭意研究を重ねた結果、コロナ放電処理によ
れば圧延油を分解、除去できることが判明した。しかし
、コロナ放電処理のみでは処理し得る圧延油量に限度が
あることから、その前処理として脱脂工程を利用し、残
油量を微量にまで低減しておけばよいことを見い出し、
ここに本発明をなしたものである。 すなわち１本発明に係るキャップ用アルミニウム材料の
表面清浄化法は、キャップ用アルミニウム材料をアルカ
リ、酸又は溶剤系脱脂剤などの溶液型の脱脂剤により処
理して圧延油をｌｌ１ｇ／ｌ１１２以下の量まで除去し
、引き続き、コロナ放電処理を施して水との接触角を３
０度未満に低下させ、表面を活性化することを特徴とす
るものである。 以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。 純アルミニウム、アルミニウム合金などのキャップ用ア
ルミニウム材料は、冷間圧延により０゜２〜０．３−膳
の薄板又はコイルに一圧延されるが、これには通常、数
十ｍｇ／♂〜数百■ｇ／＋”の圧延油が付着している。 従来、この圧延油量はアルカリ系の脱脂剤で処理するこ
とにより低減されていたが・完全に除去することは不可
能であった。 この点１本発明では、従来と同様、アルカリ系脱脂剤等
を用いて脱脂するが、脱脂の程度は、次工程のコロナ放
電処理により電気エネルギーの照射によって容易に表面
を活性化できる程度の残油量まで脱脂すればよい、具体
的には、残油量が１ｍｇ／ｍ”以下の微量となるように
脱脂処理する。なお、使用する脱脂剤としては、上記残
油量まで脱脂できるものであればよく、効率的に脱脂す
るためにアルカリ（例、燐酸ソーダ系）、酸、溶剤系脱
脂剤（例、トリクレン）などの溶液型の脱脂剤が好まし
く、各脱脂剤に適した条件で脱脂処理を行う。 このようにｌａｇ／ｍ”以下の微量の圧延油の残存であ
れば、コロナ放電処理により圧延油が分解され、完全に
除去可能である。コロナ放電処理に際しては、塗膜の密
着性を向上して成形加工等における塗膜の剥離を効果的
に防止するため、水との接触角が３０度未満、好ましく
は２０度以下となるようにコロナ放電の条件（電圧５周
波数、処理時間等）を適宜選定して処理する。なお、水
との接触角が３０度以上では所望の表面清浄度が得られ
ず、成形加工時に塗膜が部分的に剥れるので。 キャップ用アルミニウム材料としては不適切なものとな
る。 なお、脱脂処理後は、通常は水洗、乾燥を経てコロナ放
電処理を実施するが、場合により水洗工程を省略しても
よい、水洗工程を省くことは水洗用水中に持ち込まれる
圧延油の再付着を防止できるので望ましいが、水洗工程
を経る場合には脱脂処理で残油量をｌａｇ／ｍ”よりで
きるだけ少なくしたり或いはコロナ放電の条件を変更し
て圧延油の分解除去を強く行うようにするのがよい。 コロナ放電処理後は、従来と同様、サイズコート、トッ
プコート等で塗膜を形成し、次いで絞り加工等の所要の
成形加工によってキャップを製造する。 次に本発明の実施例を示す。 （実施例） 純アルミニウムの圧延上り条材（０，２５ｍｍｔ、圧延
油付着量１００〜２００ｍｇ／ｍ２）を供試材とし、こ
れに第１表に示す溶液型脱脂剤及び脱脂条件にて脱脂処
理を施し、次いで水洗、乾燥後、同表に示す条件でコロ
ナ放電処理を施した。コロナ放電処理後は、塩ビ系の１
０〜３０ｍｇ／ｄ♂のサイズコートを施し、１８０℃×
１０分焼付を行った後、更に塩ビ系の１００〜１５０ｍ
ｇ／ｄａ’のトップコートを施し、１８０℃×１０分焼
付を行った。 次いで、６０％の絞り加工を実施して、第１図に示す形
状のキャップを成形した。塗膜の密着性は、キャップ絞
り加工時の金型トリミング部（第１図中、Ａ）での塗膜
の剥れ状況で判定し、評価点０（不良）〜５（良）の６
段階で評価した。その結果を第１表に併記する。なお、
第１図中の数字は、剥れ状況と評価点の関係を示してい
る。

【以下余白】

同表より明らかなとおり、従来法のように、アルカリ系
脱脂剤で脱脂して残油量を０．５ｍｇ／ｍ２に低くして
も、コロナ放電処理を実施しなければ、水との接触角は
３０度にとどまり、塗膜密着性は良くない、これに対し
１本発明例は、脱脂処理により残油量を従来法よりも多
い１ｍｇ／ｍ”としても、コロナ放電処理することによ
り接触角を２０度にすることができ、また脱脂処理によ
る残油量を更に少なくして０．５ｍｇ／ｍ”にすれば、
コロナ放電処理により接触角を１０度以下にすることも
でき、いずれの場合でも塗膜密着性を顕著に向上させる
ことができる。その際、脱脂処理後の残油量が１ｍｇ／
ｍ２以下であれば、残油量に応じてコロナ放電照射時間
を調整して接触角を３０度未満の任意の大きさにするこ
とも可能である。 なお、比較例Ｎα５に示すように、脱脂処理後の残油量
が２ｍｇ／ｍ”と多いとコロナ放電処理によっても圧延
油を完全に分解除去しきれず、大きな接触角となり、ま
た比較例Ｎ（Ｌ６に示すように残油量が多く、シかもコ
ロナ放電処理しないと更に接触角が大きくなり、いずれ
も塗膜密着性は不良である。 （発明の効果） 以上詳述したように、本発明によれば、キャップ用アル
ミニウム材料を脱脂処理後、引き続いてコロナ放電処理
を施し、しかもコロナ放電処理との関係で脱脂処理後の
残油量を１ｍｇ／ｍ２以下に規制することにより、水と
の接触角を３０度未満にするので、顕著に表面清浄化を
向上でき、したがって、優れた塗膜密着性を有するキャ
ップ用アルミニウム材料を提供することができる。また
、コロナ放電処理そのものは簡易な手段であり、処理時
間も短時間でよいので、実質上工程の増加とはならず、
工業的規模においても比較的容易に表面清浄化が可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）、（Ｃ）はキャップ用アルミニウ
ム材料を絞り加工して得たキャップにおける金型トリミ
ング部の塗膜の剥れ状況と塗膜密着性評価点（図中の数
字）の関係を示す図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. キャップ用アルミニウム材料をアルカリ、酸又は溶剤系
   脱脂剤などの溶液型の脱脂剤により処理して圧延油を１
   ｍｇ／ｍ＾２以下の量まで除去し、引き続き、コロナ放
   電処理を施して水との接触角を３０度未満に低下させ、
   表面を活性化することを特徴とするキャップ用アルミニ
   ウム材料の表面清浄化法。