JPS6326142Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は食器洗浄機用食器カゴに関し、とく
にその小物収納部の構成に関する。

(ロ) 従来技術 これまでの食器洗浄機は、食器類を複数組設け
た２個一組のＶ字形切欠きを備えた皿受けに１個
ずつきちんと並べ、箸等の食器用小物類は数点を
ひとまとめにして食器カゴの底壁が水平な小物収
納部に立てかけ、それらの下で回転する洗浄ノズ
ルからの噴射圧力水により、食器および小物類の
洗浄が行われていた。

しかし、上記構成の食器洗浄機では、小物類の
洗浄効果を高めるため小物収納部の内壁面にあけ
た小窓から小物類が突き出して洗浄ノズルの回転
を妨げるようになると、食器および小物類の洗浄
不能が起るから小物類の突き出しを直して洗浄を
やり直さなければならなくなる。また、小物収納
部にひとまとめに入れた小物類のうちいずれか１
つの上端が洗浄槽より外方にはみ出すと、上蓋が
洗浄槽の上端開口部を密閉することができず洗浄
ノズルからの噴射圧力水が洗浄槽の外部に飛び出
すため、小物類の上端を洗浄槽の内側に向け直さ
なければ、やはり食器および小物類の洗浄をする
ことができない不都合があつた。

(ハ) 目的 この考案は、これらの事情に鑑みてなされたも
のであり、その主要な目的の一つは、小物収納部
に入れた小物類が洗浄ノズルの回転および上蓋の
密閉を妨げる不都合を解消することができる食器
洗浄機用食器カゴを提供することにある。

(ニ) 考案の構成 本考案は、上蓋を備えた洗浄槽に回転洗浄ノズ
ルを収納する食器洗浄機の上記洗浄ノズル上に配
設する食器カゴにおいて、洗浄ノズルの回転領域
より外方に位置する周辺部に、箸等の食器用小物
収納部を設け、この小物収納部の底壁を外下りに
形成した構成である。

(ホ) 実施例 以下図に示す実施例に基づいてこの考案を詳述
する。なお、これによつてこの考案が限定される
ものではない。

第１図はこの考案にかかる食器カゴ２が装着さ
れた食器洗浄機１の縦断面図であつて、洗浄槽３
には、底壁中央のノズル軸受４に挿嵌された洗浄
ノズル５と、周辺部の凹穴６に装着されたフイル
ター７とが設けられており、底壁下方には、循環
ポンプ８とその駆動モータ９が配設されている。
循環ポンプ８の吸込みホース１０は凹穴６の側壁
に接続され、吐出管１１はノズル軸受４に接続さ
れている。また、凹穴６の底壁中央は、洗浄槽３
の側壁側に設けられた排水ポンプ１２の吸込みホ
ース１３によりフイルター７の内側と接続され、
排水ポンプ１２の排水ホース１４は、洗浄槽３内
の水位線（WL）より上部で逆Ｕ字形に湾曲され
て裏面側洗浄機フレーム１５の側壁下部に開口さ
れている。１６は排水ポンプ１２の起動、停止を
行うモータである。前面側洗浄機フレーム１７の
下側には、循環ポンプ８と排水ポンプ１２の運転
時間を設定する制御用プログラムタイマー１８が
内蔵されており、該プログラムタイマー１８は前
記フレーム１７の前面に設けたタイムツマミ１９
によつて設定される。

洗浄ノズル５の上方に配設される食器カゴ２
は、洗浄ノズル５より大きく、洗浄ノズル５が側
面に設けられた洗浄ノズル回転用の図示しない小
さい穴から圧力水を噴出して回転されるとき、第
２図の円２０で示す回転領域Ｄより外方の周辺部
に、適当な大きさに区分された所要個数の箸等の
食器用小物収納部２１が設けられる。小物収納部
２１の底壁２２は、食器洗浄機１の外側に向つて
斜め下向きに傾斜されていて、小物収納部２１の
両側壁２３には、そこに収納された食器用小物類
２４に対する洗浄ノズル５の上面の洗浄水噴射穴
（図示せず）からの噴射水による洗浄効果を高め
るため、複数の小窓２５が設けられている。食器
カゴ２は、内部に茶椀や皿などの食器２６をＶ形
の切欠き２８で保持する皿受け２７を所要枚数備
えており、左右側壁には洗浄槽３への着脱を容易
にするための取手２９が形成されている。食器カ
ゴ２は上部を洗浄槽３に装着される把み３１付き
の上蓋３０により密閉されている。

上記構成の装置において、食器カゴ２の皿受け
２７に食器２６を保持させ、小物収納部２１に箸
等の食器用小物類２４を入れて上蓋３０をし、循
環ポンプ８をモータ９によつて駆動すると、洗浄
ノズル５は、側面に設けられた小さい穴から噴出
する圧力水の反作用によつて回転されながら、上
面にあけられた洗浄水噴射穴からの噴射水によつ
て食器２６および食器用小物類２４をきれいに洗
浄する。この場合において、小物収納部２１に入
れられた小物類２４の下端部が内側側壁２３の小
窓２５から洗浄槽３の底壁へ落下する（第３図参
照）ようなことがあつても、食器カゴ２の小物収
納部２１は、洗浄ノズル５の回転領域Ｄより外方
の周辺部に設けられていて前記小窓２５から落下
した小物類２４の下端部が洗浄ノズル５の回転を
妨げることがないから、洗浄不能といつた不都合
の起るのを確実に防止することができる。

また、小物収納部２１に小物類２４をひとまと
めに入れたとき、それらのいずれかの上端が第４
図に示す如く洗浄槽３の上端開口部周辺から外方
へハミ出す場合にも、小物類２４の下端部は外下
りの底壁２２に沿つて外方へ滑り、小物類２４の
姿勢はイからロに示す状態へひとりでに変えられ
るため、小物類２４のハミ出しにより上蓋３０が
装着できなくなる不都合を自動的に解消すること
ができる。その上、小物収納部２１の外下りの底
壁２２や側壁２３に設けた小窓２５は、洗浄ノズ
ル５からの噴射水による残菜の流出にも有効に作
用する。

(ヘ) 考案の効果 この考案は、小物収納部を洗浄ノズルの回転領
域より外方の食器カゴの周辺部に設けたものであ
るから、食器用小物類が小物収納部から洗浄槽３
の底壁へ落下した場合にも洗浄ノズルの回転を妨
げることなく、食器および小物類の洗浄を確実に
行うことができる。そして、小物収納部の底壁を
外下りに形成したので、小物類の姿勢を自動的に
変えて上蓋装着の不都合を解消することができる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の食器カゴが取付けられた食
器洗浄機の一実施例の縦断面図、第２図は上蓋を
とつて示した食器洗浄機の平面図、第３図および
第４図はこの考案の食器カゴの作用効果を説明す
る小物収納部附近の詳細を示す要部断面図であ
る。 １……食器洗浄機、２……食器カゴ、３……洗
浄槽、５……洗浄ノズル、２１……小物収納部、
２２……底壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上蓋を有する洗浄槽に回転洗浄ノズルを収納す
   る食器洗浄機の上記洗浄ノズル上に配設する食器
   カゴにおいて、洗浄ノズルの回転領域より外方に
   位置する周辺部に、箸等の食器用小物収納部を設
   け、この小物収納部の底壁を外下りに形成したこ
   とを特徴とする食器洗浄機用食器カゴ。