JPS63259853A - 光デイスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はレーザー光で情報の再生、記録を行う光ディス
クに関するものである。さらに詳しくいえば、本発明は
、高温、高湿の雰囲気に長時間曝らしでも特性の低下が
少ない上に、クリープ特性の良好な全面接着型光ディス
クに関するものである。

従来の技術 従来、光ディスクにおいては、その構造として主に中空
エアサンド型と全面接着型の２種が知られておシ、また
基板材料としては、ポリカーボネート、ポリメチルメタ
クリレート、ガラス板などが、記録層の記録様式として
は、開孔型、相変化型、バブル形成型などが知られてい
て、前記の構造、基板材料、記録層の記録様式などを組
み合わせた種々の光ディスクが開発されている。

ところで、前記中空エアザンド型構造の光ディスクは、
内部に空気が存在するために、高温、高湿の雰囲気に長
時間曝されると、記録層が酸化されて劣化し、正常な記
録ができなかったり、あるいは読み出し時に大きなエラ
ーを生じたりするなどの欠点を有している。

一方、全面接着型の光ディスクは、中空エアサンド型の
ように内部に空気が存在する構造ではないので、前記の
欠点がないという利点を有している。しかしながら、前
記中空エアサンド型のものは、内周部と外周部にスペー
サーを有するために、比較的クリープ特性が良好である
のに対し、この全面接着型のものはクリープ特性が一般
に悪いという欠点を有している。

そこで、全面接着型の光ディスクにおいては、前記欠点
を改良するために、種々の補強板、例えばポリエステル
、ポリサルホン、ナイロン、ポリオレフィンなどのプラ
スチック製や、アルミニウム、リン青銅、鉄などの金層
製の補強板などを用いることが試みられてきた。

しかしながら、いずれの補強板もクリープ特性を向上さ
せる効果が小さく、十分な効果をもたらすためには、補
強板の厚さを、場合によっては基板の厚さの２倍以上に
する必要があるなど、かな９厚くしなければならず、そ
の結果光ディスクの著しい重量増加を免れないという欠
点を有していた。

発明が解決しようとする問題点 本発明は、このような従来の全面接着型光ディスクが有
する欠点を党服し、大きな重量増加をもたらすことなく
、クリープ特性を向上させた全面接着型光ディスクを開
発することを目的としてなされたものである。

問題点を解決するだめの手段 本発明者らは、全面接着型光ディスクに用いる補強板に
ついて鋭意研究を重ねた結果、特定の引張弾性率を有す
る繊維強化プラスチックから成る補強板はクリープ特性
向上の効果に優れ、これを用いた全面接着型光ディスク
が前記目的に適合しうろことを見出し、この知見に基づ
いて本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、基板上に光学的記録層と保護層と
を順次設けたディスク単板２枚を、引張弾性率がＩＸ　
１ｏ５ｈ／ｄ以上の繊維強化プラスチック層を介して、
それぞれの保護層を対向させ貼合してなる光ディスクを
提供するものである。

以下、本発明の詳細な説明する。

　３一 本発明の光ディスクに用いられる基板としては、従来光
ディスクに慣用されている光透過性基板の中から任意の
ものを選択して用いることができる。

この光透過性基板の具体例としては、ポリメチルメタク
リレートなどのアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリ
カーボネート、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ガラ
スなどの材料から成るものが挙げられるが、これらの中
でポリメチルメタクリレート及びポリカーボネートが好
適である。

これらの基板上に設けられる光学的記録層には、従来光
ディスクの記録層に慣用されているもの、例えばカルコ
ゲン元素を含むことを特徴とするＴｅ−０，Ｇｅ−Ｔｅ
、Ｇｅ−Ｔｅ−８ｂ、Ｇｅ−Ｔｅ−３ｎ、Ｔｅ−８ｎ−
Ｐｂ、５ｂ２Ｓｅ３−Ｂｉ２Ｔｅ３などの各基、シアニ
ン、フタロ／アニン、ナフトキノン、インジゴ、ポルフ
ィリンなどの有機色素、遷移金属−希土類元素から成る
Ｆｅ−Ｔｂ、Ｇｃｌ−Ｃｏ、Ｇｄ−Ｔｂ−Ｆｅ、Ｄｙ−
Ｆｅ、Ｔｂ−Ｆｅ−Ｃｏなどの各基、などの中から任意
のものを選択して用いることができる。

この記録層は、半導体Ｖ−ザー、Ｈｅ−Ｎｅのようなガ
スＶ−ザー光などのエネルギービームによって情報が記
録され、その記録様式としては、本発明の光ディスクが
全面接着型であることから、相変化型が好ましい。また
、所望に応じ、この記録層には、その片側又は両側に、
ＡＩ、Ｏｒ、Ｓｂ。

Ａｕ、Ａｇ、Ｏｕなどの金属から成る反射層が存在して
もよい。

本発明の光ディスクにおいては、前記記録層の上に、さ
らに保護層が設けられる。この保護層は、主として該記
録層の酸化防止を目的とするものであって、例えばＳｉ
Ｏｘ　、　Ｓｉ３Ｎ４．　ＡＩＮなどが用いられる。

本発明の光ディスクは、基板上に前記の記録層と保護層
とが順次設けられたディスク単板２枚を、補強板として
の繊維強化プラスチック層を介して、それぞれの保護層
を対向させ貼合した構造を有するものであって、前記繊
維強化プラスチック層には、引張弾性率がＩ　Ｘ　１０
５Ｋｙ／ｃａ以上の材料を用いることが必要である。

この繊維強化プラスチック層は、光ディスクのクリープ
特性を向上させるためのものであり、引張弾性率がＩＸ
　１０５Ｑ／ｃａ未満の材料を用いた場合には、クリー
プ特性の向上効果が十分に発揮されない。この引張弾性
率は高い方が好ましいが、引張弾性率の高い材料には高
価なものが多いので、製造コストの兼ね合いから適当な
ものを選択することが望ましい。

このような繊維強化プラスチック材料としては、例えば
不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリ
カーボネート、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリサ
ルホンなどの通常のプラスチックに、カーボン繊維、ガ
ラス繊維、ボロン繊維などの繊維を配合したものが挙げ
られる。これらの中で、本発明の目的である光ディスク
のクリープ特性全向上させるとともに、機械的精度をよ
シ良く保持しうる点から、ガラス繊維強化プラスチック
が好ましく、特にガラス繊維強化エポキシ樹脂が好適で
ある。

これらの繊維強化プラスチック材料はノート状で用いら
れ、その厚さについては、全面接着型光ディスクの場合
には、光透過性基板１枚分の厚さの約２／３程度でも本
発明の効果は十分に発揮される。

また、ガラス繊維強化プラスチックシートを用いる場合
には、該シート自体の重量が、全面接着型光ディスク全
体の重量の約１／３程度を占め、光ディスクの重量増に
よるモーターへの負荷が大きくなることもあるが、この
ガラス繊維強化プラスチックシートにおいては、パンチ
ングなどで孔をあけ、それ自体の重量を軽減することも
可能である。この場合、孔をあけない場合に比べて若干
クリープ量が増大することもあるが、本発明の目的は十
分に達成することができるし、また重量を軽減すること
によシ機械的精度が向上することもある。

本発明の光ディスクは、このような繊維強化プラスチッ
ク７−ト全介して、前記のディスク単板２枚を、それぞ
れの保護層が対向するようにして接着剤を用いて貼シ合
わせることにより得られるが、この際の接着剤としては
、ホットメルト接着剤が好適である。このホットメルト
接着剤は、接着強度及び耐熱性に優れる上に、保護層を
腐食せず、かつ接着強度の経時劣化のないものを用いる
のが有利である。このホットメルト接着剤は一般に１２
０〜１８０℃の高温で塗布されるために、熱安定性が良
好であるという点でも有利である。

このようなホットメルト接着剤としては、例えばエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）系、合成ゴム系、ポ
リエステル系、ポリアミド系樹脂などがあるが、前記観
点から、ＥＶＡ系及び合成ゴム系樹脂が好ましく、特に
ポリスチレン−ポリブチレンブロック共重合体や水添さ
れたポリスチレン−ポリブチレンブロック共重合体をペ
ースポリマーとした合成ゴム系樹脂は、耐熱性及び熱安
定性の面で優れ、好適である。

２枚のディスク単板を繊維強化プラスチックシートを介
して貼り合わせる方法の好適な例について説明すると、
まずそれぞれのディスク単板の保護層の上に、前記ホッ
トメルト接着剤の塗布層を好ましくは２００℃までの温
度で設け、一方繊維強化プラスチックシートの両面にも
ホットメルト接着剤の塗布層を設けたのち、前記の２枚
のディスク単板の塗布層側をそれぞれ内側に向い合わせ
、その間に両面に塗布層が設けられた繊維強化プラスチ
ックシートを介在させ、次いで圧着プレスして貼シ合わ
せる。この際、所望に応じ加圧とともに加熱しながら貼
り合わせてもよく、このような方法としては、例えばヒ
ートプレス法やオートクレーブ中で加圧しながら加熱す
る方法などを用いることができる。この場合、加熱温度
は基板樹脂の熱変形温度よシ低いことが必要である。ま
た、圧力は、保護層や記録層、基板に対する影響を考慮
して通常５０　Ｋｌ　／　ａｄ以下、好ましくは０．１
〜３０Ｋｇ／　ｃｒＡの範囲で選ばれる。

このようにして得られた本発明の光ディスクは良好なり
リープ特性を有し、その上繊維強化プラスチック層とし
て、ガラス繊維強化プラスチックシート、特にガラス繊
維強化エポキシ樹脂シートを用いたものは、該光ディス
クの機械精度がより良好に保持される。

なお、本発明でいうクリープとは、温度４０℃の環境下
において、光ディスクを横おきにした状態での長期間ク
リープ歪み量をいうが、この場合の長期間とは、一般に
光ディスクの記録膜の寿命保証年数が１０年といわれる
ので、本発明では１０年間のことをいう。

また、光ディスクの機械精度などの規格はまだ統一され
ていないが、一般的には反り量が±２５０μｍ以下、面
プレ量が２５０μｍ以下という仕様が多く、反り、面プ
レの量が前記範囲内であれば使用上特に問題がないが、
もちろんそれらは小さい方が好ましい。

一方、クリープは光ディスクの不可逆的な変形を意味す
るものであシ、クリープ量が大きいと、該光ディスクを
収納しているカートリッジケースに接触して傷が付いた
り、ケース内で発塵したりするおそれがあるため、クリ
ープ量は５０μｍ以下に抑えておくことが好ましい。

次に、本発明の光ディスクの構成を添付図面に従って説
明すると、第１図は、本発明の光ディスクの１例の断面
図であって、基板１，１′上に光学的記録層２，２′及
び保護層３．３′が順次設けられた２枚のディスク単板
が、繊維強化プラスチック層５を介し、接着剤層４．４
′によって貼合されている構造を示している。

発明の効果 本発明の光ディスクは、特定の引張弾性率を有する繊維
強化プラスチック層を介して２枚のディスク単板が貼り
合わされた構造の全面接着型光ディスクであり、高温、
高湿の雰囲気に長時間曝しても特性の低下が少ない上に
、従来のものに比べ、大きな重量増加を伴うことなく、
クリープ特性が優れたものとなっている。また、該繊維
強化プラスチック層の材料に、ガラス繊維強化プラスチ
ック、特にガラス繊維強化エポキシ樹脂を用いたものは
、良好なりリープ特性を有するとともに、機械精度をよ
り良く保持することができる。

実施例 次に実施例によシ本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によってなんら限定されるものではな
い。

なお、光ディスクのクリープ量は次の方法に従い測定し
た。

すなわち、第２図に示す治具を用い、光ディスク８の外
周部に、荷重負荷用金属リング９によりリング状の荷重
（応力）をかけ、４０℃、相対湿度４４係の雰囲気下に
該光ディスクを保存しておき、各荷重（１，６Ｋｇ、Ｚ
　５　Ｋ９．３．４Ｋｇ）負荷時の光ディスクの反り量
（μｍ）　？：、第３図に示すように処理時間（時間）
の対数でプロットする。

次に、この第３図から、負荷荷重に対する反り量の変化
率（μｍ／Ｚｏｇｔ）を求め、第４図を作製する。この
第４図において、直線と縦軸との接点が、荷重０、すな
わち横おきに自然放置した状態での反シ量の変化率に相
当するので、この値をＡ（μｍ／Ｚｏｇｔ　　）とする
と、１０年後のクリープ量（μｍ）は、式 １０年後のクリープ量（μｍ）　−八（μｍ／ｌｏｇｔ
）ｘｔｏｇ　（１ｏｘ３６５Ｘ２４） によって求めることができる。

１２一 実施例 直径３００　ｒＨ＋　、厚さ１．５廐の円板状の平滑な
ポリメチルメタクリレート基板を、超音波洗浄器によシ
洗浄化したのち、この片面にスパッタリングによって、
Ｓｂ、Ｔｅ、Ｇｅの成分を有する記録層を設け、さらに
その上に同じくスパッタリングによってＳｉＯｘ保護層
を設けた。次いで、この保護層の上に、ホットメルト接
着剤〔漬水化学■製、ニスダイン９１４５−Ｌ）を５０
μｍの厚さに塗布した。

次に、このようにして作製した２枚の円板の接着剤を塗
布した側をそれぞれ内側に向い合わせ、その間に、補強
板として、両側にホットメルト接着剤を同じく厚さ５０
μｍずつ塗布した、直径３００胴、厚さ１順の円板状の
平滑な各種繊維強化プラスチックを介在させ、圧着プレ
スして貼り合わせることによシ、全面接着型光ディスク
を作製した。

この光ディスクのクリープ量、反シ量、面プレ量を測定
し、その結果を別表に示した。

比較例 実施例における繊維強化プラスチックの代りに、通常の
繊維を含まないプラスチックを補強板として用いるか、
又は補強板を全く用いなかったこと以外は、実施例と同
様にして外径：ｌｏｏｍｍの全面接着型光ディスクを作
製し、そのクリープ量、反り量、面プＶ量を測定した。

結果を別表に示す。

この表から明らかなように、繊維強化プラスチックを補
強板として用いることにより、クリープ特性を著しく改
良することができる。また、補強板としてガラス繊維強
化プラスチック、特にガラス繊維強化エポキシ樹脂から
成るものを用いた光ディスクは、クリープ特性が大幅に
改良されるとともに、機械精度も良好な値を示している
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の光ディスクの１例の断面図であって、
図中符号１．１′は光透過性基板　ｚ　２／は光学的記
録層、３．３’は保護層、４，４′は接着剤層、５は繊
維強化プラスチック層でちる。 第２図は本発明でいうクリープ量測定のための治具の断
面図、第３図は該クリープ量測定のだめのデーター解析
手法を示す例図、第４図は、該第３図から得られたデー
ターを用いて最終的に１０年後のクリープ量を推定する
ために描く解析図の１例でちる。 第２図において、６は支持台、７はアルミ製リングスペ
ーサー、８は光ディスク、９は荷重負荷用金属リングで
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　基板上に光学的記録層と保護層とを順次設けたディ
   スク単板２枚が、引張弾性率が１×１０＾５Ｋｇ／ｃｍ
   ＾２以上の繊維強化プラスチック層を介してそれぞれの
   保護層を対向させ貼合してなる光ディスク。 ２　繊維強化プラスチック層がガラス繊維強化プラスチ
   ックシートである特許請求の範囲第１項記載の光ディス
   ク。 ３　ガラス繊維強化プラスチックシートがガラス繊維強
   化エポキシ樹脂シートである特許請求の範囲第２項記載
   の光ディスク。