JPS6325950B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁気媒体上に熱による書き込みをおこ
ない、その画像を現像後、転写し、普通紙に画像
を得る記録方式に於いて、磁気潜像を直接読取る
為の装置に関する。

従来この種の装置として第１図に示すものが公
知である。

第１図において１はプラスチツクフイルムに二
酸化クロムのようなキユーリー点の比較的低い強
磁性粉末を有機樹脂結着剤と共に塗布した広幅の
磁気テープ２は幅方向に熱記録素子が配設されて
いる加熱ヘツドアレイ、９は磁気テープ１を均一
に磁化する磁化器、８は普通紙、４はトナー像を
普通紙８に静電転写するための転写帯電器であ
る。

かかる構成の動作を以下に説明する。

磁気テープ１はA4幅でエンドレス状に形成さ
れており、記録動作に周期して回転駆動される。
磁気テープ１は磁化器９で一様に磁化され、加熱
ヘツドアレイ２に入力される画像情報に従つて磁
気潜像が形成される。加熱ヘツドアレイ２は一線
上に多数の発熱素子を並べたものでフアクシミリ
等に用いられている加熱ヘツドアレイと同様のも
のであり入力される画像信号に応じて選択的に発
熱素子が通電されジユール熱が発生される。一様
に磁化された磁気テープ１は発熱素子によりキユ
ーリ点以上に熱せられると熱せられた部分だけ消
磁する。したがつて加熱ヘツドアレイ２によつて
磁気テープ１に磁気潜像を記録することができ
る。

磁気潜像を記録した磁気テープはその後現像器
３により現像され、転写帯電器４により普通紙８
に転写され、定着器５により定着され、永久固着
像となる。転写帯電器４を通過した磁気テープは
その後クリーナー６で残存トナーが清掃され、次
いで消磁器７で潜像の消去がなされる。また消磁
器７で潜像を消去せず磁気テープ１を複数回まわ
すと複数個の同一コピーを得ることができる。

以上のような磁気潜像形成手段としてフアクシ
ミリ等で用いられている加熱ヘツドアレイを使う
磁気記録装置では、加熱ヘツドアレイ、磁化器、
或いは消磁器を磁気潜像の読み取り手段として兼
用できないため磁気潜像を読みとることは不可能
である。

従来フアクシミリ等で用いられている加熱ヘツ
ドアレイが磁気潜像を読み取る事が不可能な原因
は、加熱ヘツドアレイがサーマルヘツドとして知
られる感熱素子であり磁電変換素子ではない事で
ある。

また磁化器は第２図に示した如き形態のものが
一般的であり、磁化トラツクが磁気テープ幅と同
等以上の幅を持つため、加熱ヘツドアレイの発熱
素子１個がキユーリー消磁した磁気テープの一部
分、例えば150μｍ×150μｍの部分のみをこの磁
化器で読みとるのは至難である。

更に、消磁器は、その消磁器としての必要巻線
回数と、読み取り手段としてのそれとの間に大差
があるため消磁器として製造されたものを読み取
り手段としては使用できない。

従つて本発明は上記の従来の熱磁気記録装置の
欠点を除去するためになされたものであり、磁気
抵抗素子を用い磁気潜像を読み取ることが可能な
熱磁気記録装置を提供することを目的とする。

以下、この発明を実施例に基き詳細に説明す
る。

実施例 第３図において、１０は磁気抵抗効果素子から
なる多素子磁気ヘツドアレイ（以下MRヘツドア
レイと呼ぶ）である。

このMRヘツドアレイは公知の方法にて製造さ
れたものであり、ガラス等の非磁性絶縁体基板上
にMR素子となるパーマロイ薄膜を蒸着によつて
形成し、所定のパターンにエツチングしAu等の
導体層で端子部を形成し、次いでSiO等の保護層
を蒸着後ガラス保持板と接着したものである。パ
ーマロイ薄膜素子78.5％Ni−Fe合金（商品名、
ウエスタン・エレクトロニツク社製）はトラツク
巾80μｍ、厚さ10μｍであり、磁気テープ巾方向
に１mm当たり８ケの素子を有するMRヘツドアレ
イを構成している。一方加熱ヘツドアレイ２の発
熱素子は60μｍの幅を有し、且つ１mmあたり８ケ
の発熱素子を有するものである。

磁気複写の動作は第１図で説明した従来例と同
様であるが、磁気潜像の読み取り時には、磁気テ
ープ１の送行及び、MRヘツドアレイ１０の動作
以外の第３図に示された磁気複写装置は動作させ
なかつた。この時、MRヘツドアレイには磁気テ
ープ１上にすでに磁化器９で一様に磁化された磁
化に応じた電気抵抗の変化が生じ、図示されてい
ない電気回路により電圧として出力された。なお
画像情報に応じ加熱ヘツドアレイ２にてキユーリ
ー消磁された部分に対応したMRヘツドアレイの
部分には電気抵抗の変化が生じないため電圧とし
ての出力は生じなかつた。

この様に本発明のMRヘツドを用いる事により
磁気潜像の正確な読取りが可能となつた。

以上詳述したように、本発明にて磁気潜像を電
気的に読み取ることができるため、画像情報に応
じた加熱ヘツドアレイへの電気信号の誤まりを現
像、転写、定着の過程を経ないで確認できるの
で、誤まつて画像形成された潜像の現像、転写、
定着過程を中断することにより消費電力を低く抑
える事が出来、且つ現像剤及び記録紙（普通紙）
の浪費を避ける事が可能である。

又、本発明の装置を用いれば従来の単なる画像
打出しの為の限定された用途のみならず磁気潜像
記憶読取装置としても用いる事が出来ることから
情報処理装置として高い機能を具備することがで
きる。

加熱ヘツドアレイを潜像形成手段として、且つ
MRヘツドアレイを潜像読みとり手段として組合
わせて使用するため、潜像形成或いは潜像読みと
りのための単一トラツクの磁気ヘツドの如く、主
走査副走査を必要とせず、且つまた書き込みに用
いるマルチ磁気ヘツドアレイの如く高度な実装技
術を必要としない利点を有している。これは書き
込みヘツドが磁気ヘツドと異なり、印刷技術等で
容易に作成できる熱ヘツドである為の利点であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の磁気記録装置の概略図であり、
第２図は磁気記録装置にて一般的に使用される磁
化器の概略図であり、第３図は本発明に係る磁気
記録装置の概略図である。 （図中符号）、１：磁気テープ、２：加熱ヘツ
ドアレイ、３：現像器、４：転写ロール、５：定
着器、６：クリーナー、７：消磁器、８：普通
紙、９：磁化器、１０：磁気潜像読み取り専用磁
気ヘツド、２０：ヨーク、２１：巻回線、２２：
端子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 熱磁気効果を有する磁気記録層を有する磁気
   記録体の該磁気記録層に該記録媒体の移動方向に
   略直交する方向に、画像信号に応じた発熱をする
   加熱素子列を有する加熱ヘツドアレイが該加熱部
   分が該磁気記録層に接触又は近接して配置され、
   該加熱ヘツドアレイの熱磁気効果により該磁気記
   録層上に磁気潜像を形成し、該磁気潜像を現像す
   る装置と、記録用用紙に転写する装置を具備して
   成る画像形成装置に於て、 該磁気記録層に該記録媒体の移動方向に略直交
   する方向に、該磁気記録層に記録された磁気潜像
   によつて生起される磁束を電気信号に変換する素
   子を備えた事を特徴とする熱磁気記録装置。 ２ 磁束を電気信号に変換する素子が複数の素子
   を磁気記録媒体の移動方向と略直交する方向に並
   べたアレイとした事を特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載の熱磁気記録装置。 ３ 磁束を電気信号に変換する素子が磁気抵抗効
   果を有する強磁性体から成ることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の熱磁気記録装置。