JPS6325561B2 - - Google Patents
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- JPS6325561B2 JPS6325561B2 JP58045754A JP4575483A JPS6325561B2 JP S6325561 B2 JPS6325561 B2 JP S6325561B2 JP 58045754 A JP58045754 A JP 58045754A JP 4575483 A JP4575483 A JP 4575483A JP S6325561 B2 JPS6325561 B2 JP S6325561B2
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- aluminum phosphate
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Landscapes
- Dental Preparations (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は特に熱膨張特性(熱膨張率が高く、加
熱による膨張率の急変がない)に優れ、かつ、表
面のきめ細かな鋳型を与える歯科鋳造用埋没材組
成物に関するものである。 (従来技術及び発明が解決しようとする問題点) 金属冠やインレーなどの歯科用金属成型品は、
印象採取した石膏摸型にワツクス材を注入してワ
ツクス型を成型し、このワツクス型をケイ酸粉末
などからなる埋没材中に埋没させ、硬化後に埋没
材を加熱して上記ワツクス型を溶出させて上記埋
没材中に空所を形成し、この空所(鋳型)に歯科
鋳造用合金を溶融した湯を注入し、しかるのち冷
却固化して鋳造成型されている。 上記の鋳造成型の過程において、合金を溶融し
て湯が冷却固化する際、使用する合金の種類によ
つて異なるが、約1.4ないし2.3%熱収縮するた
め、溶湯注入時の成型空所はあらかじめこの収縮
を補償するように膨張させておく必要がある。そ
してこれは埋没材の硬化時及び加熱時において生
ずる熱膨張を利用することによつて行われてい
る。 鋳造成型には従来、石英やクリストバライトな
どのシリカ系の埋没材が使用されている。しか
し、熱膨張特性に関し、これらの埋没材は次のよ
うな問題点がある。 すなわち、埋没材の加熱膨張は加熱温度領域全
般にわたつて一定の熱膨張率を示すことが理想的
である。しかしながら従来のシリカ系耐火骨材を
用いた埋没材は250ないし300℃付近で急激な熱膨
張率変化を示す。そこで、加熱時における昇温速
度を大きくすると、膨張率が急上昇する際に埋没
材に亀裂を生ずるので止むを得ず徐々に昇温して
長時間(例えば2〜8時間)加熱する必要があ
り、埋没材の加熱は技術を要し、また煩雑で生産
性が低いという問題がある。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らはこのような従来の埋没材の欠点を
克服するため鋭意研究を行つた結果、埋没材中の
耐火骨材として第三リン酸アルミニウム
(AlPO4)を用いることにより、加熱温度領域全
般にわたり急激な膨張率変化が認められず、しか
もシリカ系耐火骨材の場合に比べて大きな熱膨張
率を示し、熱膨張特性の優れた埋没材が得られる
ことを見い出した。本発明はこの知見に基づきな
されるに至つたものである。 すなわち本発明は、結晶質で、かつ、結晶水を
実質的に含有しない第三リン酸アルミニウムを耐
火骨材とし、これと結合剤とからなることを特徴
とする歯科鋳造用埋没材組成物を提供するもので
ある。 第三リン酸アルミニウムは大別して非晶質のも
のと結晶質のものに類別され、さらに結晶質には
無水のベルリナイト、トリジマイト、クリストバ
ライト型、さらに1〜2分子の結晶水を有するメ
タバリサイト、バリサイトなど多くの種類が知ら
れている。これらの第三リン酸アルミニウムはい
ずれも融点が1600℃以上であり、耐火性に優れて
いるが、本発明ではこれらの中で結晶質でしかも
実質的に結晶水を含有しない、例えばベルリナイ
ト、トリジマイト、クリストバライト型などの第
三リン酸アルミニウムが用いられる。非晶質及び
結晶水を有する第三リン酸アルミニウムは、加熱
による結晶化及び結晶水飛散の際に収縮現象が見
られるので不適当である。 さらに本発明では、耐火骨材と結合剤を混和す
る際の混水量を極力低く抑える必要があるので、
この観点から、比表面積の比較的小さな第三リン
酸アルミニウムの使用が特に好ましい。 この第三リン酸アルミニウムの粒度は特に制限
はないが通常約200μm以下の範囲とする。 本発明の埋没材組成物において、耐火骨材とし
て第三リン酸アルミニウムを単独で用いるばかり
でなく、従来公知の耐火骨材を併用するようにし
てもよい。このような耐火骨材としては石英のよ
うなシリカ系のものがあげられる。 耐火骨材としての第三リン酸アルミニウムの含
有量は5重量%以上が好ましい。5重量%未満、
例えば0.1重量%程度でも埋没材の硬化時の表面
粗さの向上はみられるが、所望の熱膨張特性が得
られない。 また、本発明の埋没材組成物において耐火骨材
に対して用いる結合剤には特に制限はなく従来公
知のもの例えば石膏や第一リン酸アンモニウム及
び酸化マグネシウムなどを使用できるがその量は
組成物中5〜30重量%の範囲が好ましい。 このような本発明の埋没材組成物を用いる鋳造
成型法は常法に従つて実施できる。 (発明の作用効果) 以上のような本発明の組成物は歯科用金属成型
品の鋳造成型用埋没材として次のような優れた作
用効果を奏する。まず第1に熱膨潤率が高く、加
熱による膨潤率の急変がほとんど認められず、加
熱の昇温速度を従来の埋没材の場合よりはるかに
高めることができることである。次に、しかも、
得られる鋳型表面が従来の埋没材に比べて格段に
きめ細かなものとなることである。この原因につ
いてはまだ明らかではないが、金属冠やインレー
などの歯科用金属成型品は、高度の寸法精度を必
要とし、しかも審美性が特に重要視される鋳造物
であるので鋳型表面がきめ細かであることは大き
な利点と云える。 (実施例) 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
るが、もちろん本発明はこれにより限定されるも
のではない。 実施例 1 耐火骨材としてベルリナイト型とクリストバラ
イト型を主に含む第三リン酸アルミニウム(その
X線回折図を第5図に示す;粒度50μm以下、三
井東圧化学社製)80gと結合剤として第一リン酸
アンモニウム(大成歯科工業社製)10g及び酸化
マグネシウム(粒度74μm以下、大成歯科工業社
調製)10gを混合器で30分間混合して埋没材を調
製した。次いでこの埋没材100gに対してコロイ
ダルシリカ分散液(シリカ濃度30%、商品名カタ
ロイドSC−30、触媒化学工業社製)40mlを加え
て、真空混和器(G−C社製)で混和速度
350rpmで混和した。このようにした埋没材混和
物から、JIS T 6601(歯科鋳造用埋没材)に準
じて試験体を作成し熱膨張率を測定した。その結
果を第1図のグラフに示した。 実施例 2 耐火骨材としてベルリナイト型リン酸アルミニ
ウム(そのX線回折図を第6図に示す。粒度
50μm以下、三井東圧化学社製)75gと結合剤とし
て半水石膏(大成歯科工業社製)25gとを混合器
で30分間混合して埋没材を調製した。この埋没材
100gに対して水40mlの割合で添加し、実施例1
と同様にしてJIS T 6601に規定する方法に準じ
て試験体を作成し熱膨張率を測定した。その結果
を第2図にグラフで示した。 比較例 1 リン酸塩を結合剤とし、耐火骨材としてシリカ
を用いた従来型市販埋没材の代表として、セラベ
スト(大成歯科工業社製)100gに対し、付属液
24mlの割合で添加し、以下実施例1と同様にして
混和後、実施例1と同様の方法で熱膨張率を測定
した。その結果を第3図のグラフに示した。 比較例 2 石膏を結合剤とし、耐火骨材としてシリカを用
いた従来型市販埋没材の代表として、石英埋没材
(大成歯科工業社製)100gに対し水31mlの割合で
添加し、実施例1と同様な操作で混練した。この
埋没材混和物について実施例1と同様にして熱膨
張率を測定した。その結果を第4図のグラフに示
した。 試験例 実施例1,2及び比較例1,2で調製した各埋
没材中に、15×15×2mmからなるワツクス型を埋
没し硬化させた。次いでこの埋没材を電気炉(オ
ートフアーネス;G−C社製)に入れ、700℃×
2時間で昇温し上記ワツクス型を溶出させ上記埋
没材中に空所を形成させた。この空所にKメタル
(大成歯科工業社調製)を溶融して遠心鋳造機
(キヤストマート;G−C社製)で注入し、しか
る後冷却固化させた。このようにして鋳造成型さ
れた試料の表面粗さを表面粗さ計(サーフコム
10A;東京精密社製)にて測定した。各埋没材ご
との表面粗さは次表のとおりであつた。
熱による膨張率の急変がない)に優れ、かつ、表
面のきめ細かな鋳型を与える歯科鋳造用埋没材組
成物に関するものである。 (従来技術及び発明が解決しようとする問題点) 金属冠やインレーなどの歯科用金属成型品は、
印象採取した石膏摸型にワツクス材を注入してワ
ツクス型を成型し、このワツクス型をケイ酸粉末
などからなる埋没材中に埋没させ、硬化後に埋没
材を加熱して上記ワツクス型を溶出させて上記埋
没材中に空所を形成し、この空所(鋳型)に歯科
鋳造用合金を溶融した湯を注入し、しかるのち冷
却固化して鋳造成型されている。 上記の鋳造成型の過程において、合金を溶融し
て湯が冷却固化する際、使用する合金の種類によ
つて異なるが、約1.4ないし2.3%熱収縮するた
め、溶湯注入時の成型空所はあらかじめこの収縮
を補償するように膨張させておく必要がある。そ
してこれは埋没材の硬化時及び加熱時において生
ずる熱膨張を利用することによつて行われてい
る。 鋳造成型には従来、石英やクリストバライトな
どのシリカ系の埋没材が使用されている。しか
し、熱膨張特性に関し、これらの埋没材は次のよ
うな問題点がある。 すなわち、埋没材の加熱膨張は加熱温度領域全
般にわたつて一定の熱膨張率を示すことが理想的
である。しかしながら従来のシリカ系耐火骨材を
用いた埋没材は250ないし300℃付近で急激な熱膨
張率変化を示す。そこで、加熱時における昇温速
度を大きくすると、膨張率が急上昇する際に埋没
材に亀裂を生ずるので止むを得ず徐々に昇温して
長時間(例えば2〜8時間)加熱する必要があ
り、埋没材の加熱は技術を要し、また煩雑で生産
性が低いという問題がある。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らはこのような従来の埋没材の欠点を
克服するため鋭意研究を行つた結果、埋没材中の
耐火骨材として第三リン酸アルミニウム
(AlPO4)を用いることにより、加熱温度領域全
般にわたり急激な膨張率変化が認められず、しか
もシリカ系耐火骨材の場合に比べて大きな熱膨張
率を示し、熱膨張特性の優れた埋没材が得られる
ことを見い出した。本発明はこの知見に基づきな
されるに至つたものである。 すなわち本発明は、結晶質で、かつ、結晶水を
実質的に含有しない第三リン酸アルミニウムを耐
火骨材とし、これと結合剤とからなることを特徴
とする歯科鋳造用埋没材組成物を提供するもので
ある。 第三リン酸アルミニウムは大別して非晶質のも
のと結晶質のものに類別され、さらに結晶質には
無水のベルリナイト、トリジマイト、クリストバ
ライト型、さらに1〜2分子の結晶水を有するメ
タバリサイト、バリサイトなど多くの種類が知ら
れている。これらの第三リン酸アルミニウムはい
ずれも融点が1600℃以上であり、耐火性に優れて
いるが、本発明ではこれらの中で結晶質でしかも
実質的に結晶水を含有しない、例えばベルリナイ
ト、トリジマイト、クリストバライト型などの第
三リン酸アルミニウムが用いられる。非晶質及び
結晶水を有する第三リン酸アルミニウムは、加熱
による結晶化及び結晶水飛散の際に収縮現象が見
られるので不適当である。 さらに本発明では、耐火骨材と結合剤を混和す
る際の混水量を極力低く抑える必要があるので、
この観点から、比表面積の比較的小さな第三リン
酸アルミニウムの使用が特に好ましい。 この第三リン酸アルミニウムの粒度は特に制限
はないが通常約200μm以下の範囲とする。 本発明の埋没材組成物において、耐火骨材とし
て第三リン酸アルミニウムを単独で用いるばかり
でなく、従来公知の耐火骨材を併用するようにし
てもよい。このような耐火骨材としては石英のよ
うなシリカ系のものがあげられる。 耐火骨材としての第三リン酸アルミニウムの含
有量は5重量%以上が好ましい。5重量%未満、
例えば0.1重量%程度でも埋没材の硬化時の表面
粗さの向上はみられるが、所望の熱膨張特性が得
られない。 また、本発明の埋没材組成物において耐火骨材
に対して用いる結合剤には特に制限はなく従来公
知のもの例えば石膏や第一リン酸アンモニウム及
び酸化マグネシウムなどを使用できるがその量は
組成物中5〜30重量%の範囲が好ましい。 このような本発明の埋没材組成物を用いる鋳造
成型法は常法に従つて実施できる。 (発明の作用効果) 以上のような本発明の組成物は歯科用金属成型
品の鋳造成型用埋没材として次のような優れた作
用効果を奏する。まず第1に熱膨潤率が高く、加
熱による膨潤率の急変がほとんど認められず、加
熱の昇温速度を従来の埋没材の場合よりはるかに
高めることができることである。次に、しかも、
得られる鋳型表面が従来の埋没材に比べて格段に
きめ細かなものとなることである。この原因につ
いてはまだ明らかではないが、金属冠やインレー
などの歯科用金属成型品は、高度の寸法精度を必
要とし、しかも審美性が特に重要視される鋳造物
であるので鋳型表面がきめ細かであることは大き
な利点と云える。 (実施例) 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
るが、もちろん本発明はこれにより限定されるも
のではない。 実施例 1 耐火骨材としてベルリナイト型とクリストバラ
イト型を主に含む第三リン酸アルミニウム(その
X線回折図を第5図に示す;粒度50μm以下、三
井東圧化学社製)80gと結合剤として第一リン酸
アンモニウム(大成歯科工業社製)10g及び酸化
マグネシウム(粒度74μm以下、大成歯科工業社
調製)10gを混合器で30分間混合して埋没材を調
製した。次いでこの埋没材100gに対してコロイ
ダルシリカ分散液(シリカ濃度30%、商品名カタ
ロイドSC−30、触媒化学工業社製)40mlを加え
て、真空混和器(G−C社製)で混和速度
350rpmで混和した。このようにした埋没材混和
物から、JIS T 6601(歯科鋳造用埋没材)に準
じて試験体を作成し熱膨張率を測定した。その結
果を第1図のグラフに示した。 実施例 2 耐火骨材としてベルリナイト型リン酸アルミニ
ウム(そのX線回折図を第6図に示す。粒度
50μm以下、三井東圧化学社製)75gと結合剤とし
て半水石膏(大成歯科工業社製)25gとを混合器
で30分間混合して埋没材を調製した。この埋没材
100gに対して水40mlの割合で添加し、実施例1
と同様にしてJIS T 6601に規定する方法に準じ
て試験体を作成し熱膨張率を測定した。その結果
を第2図にグラフで示した。 比較例 1 リン酸塩を結合剤とし、耐火骨材としてシリカ
を用いた従来型市販埋没材の代表として、セラベ
スト(大成歯科工業社製)100gに対し、付属液
24mlの割合で添加し、以下実施例1と同様にして
混和後、実施例1と同様の方法で熱膨張率を測定
した。その結果を第3図のグラフに示した。 比較例 2 石膏を結合剤とし、耐火骨材としてシリカを用
いた従来型市販埋没材の代表として、石英埋没材
(大成歯科工業社製)100gに対し水31mlの割合で
添加し、実施例1と同様な操作で混練した。この
埋没材混和物について実施例1と同様にして熱膨
張率を測定した。その結果を第4図のグラフに示
した。 試験例 実施例1,2及び比較例1,2で調製した各埋
没材中に、15×15×2mmからなるワツクス型を埋
没し硬化させた。次いでこの埋没材を電気炉(オ
ートフアーネス;G−C社製)に入れ、700℃×
2時間で昇温し上記ワツクス型を溶出させ上記埋
没材中に空所を形成させた。この空所にKメタル
(大成歯科工業社調製)を溶融して遠心鋳造機
(キヤストマート;G−C社製)で注入し、しか
る後冷却固化させた。このようにして鋳造成型さ
れた試料の表面粗さを表面粗さ計(サーフコム
10A;東京精密社製)にて測定した。各埋没材ご
との表面粗さは次表のとおりであつた。
【表】
上記各実施例、比較例及び試験例の結果から明
らかなように、シリカ系耐火骨材を用いた比較例
1及び2の埋没材はいずれも350ないし400℃の温
度領域で急激な熱膨張率の変化がみられた。これ
に対し、第三リン酸アルミニウムを耐火骨材とし
て用いた実施例1及び2の埋没材は、いずれも常
温から700℃までの全加熱温度領域において急激
な熱膨張率の変化は認められなかつた。 しかも、比較例1及び2の熱膨張率は700℃に
おいて約1%であるのに対し、実施例1及び2は
いずれも約1.3〜1.5%と高い値を示した。 また試験例の結果から明らかなように、従来の
シリカ系耐火骨材を用いた埋没材(比較例1,
2)の表面粗さはいずれも11ないし12μm程度で
あるのに対し、本発明の、第三リン酸アルミニウ
ムを用いた埋没材(実施例1,2)は表面粗さが
いずれも約5μmと格段ときめ細かなものが得られ
た。
らかなように、シリカ系耐火骨材を用いた比較例
1及び2の埋没材はいずれも350ないし400℃の温
度領域で急激な熱膨張率の変化がみられた。これ
に対し、第三リン酸アルミニウムを耐火骨材とし
て用いた実施例1及び2の埋没材は、いずれも常
温から700℃までの全加熱温度領域において急激
な熱膨張率の変化は認められなかつた。 しかも、比較例1及び2の熱膨張率は700℃に
おいて約1%であるのに対し、実施例1及び2は
いずれも約1.3〜1.5%と高い値を示した。 また試験例の結果から明らかなように、従来の
シリカ系耐火骨材を用いた埋没材(比較例1,
2)の表面粗さはいずれも11ないし12μm程度で
あるのに対し、本発明の、第三リン酸アルミニウ
ムを用いた埋没材(実施例1,2)は表面粗さが
いずれも約5μmと格段ときめ細かなものが得られ
た。
第1図及び第2図は実施例1及び実施例2で得
られたそれぞれの埋没材の熱膨張率を示すグラ
フ、第3図及び第4図は比較例1及び比較例2で
得られたそれぞれの埋没材の熱膨張率を示すグラ
フである。また、第5図及び第6図は、実施例1
及び実施例2でそれぞれ用いた第三リン酸アルミ
ニウムのX線回折図である。
られたそれぞれの埋没材の熱膨張率を示すグラ
フ、第3図及び第4図は比較例1及び比較例2で
得られたそれぞれの埋没材の熱膨張率を示すグラ
フである。また、第5図及び第6図は、実施例1
及び実施例2でそれぞれ用いた第三リン酸アルミ
ニウムのX線回折図である。
Claims (1)
- 1 結晶質で、かつ、結晶水を実質的に含有しな
い第三リン酸アルミニウムを耐火骨材とし、これ
と結合剤とからなることを特徴とする歯科鋳造用
埋没材組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58045754A JPS59172406A (ja) | 1983-03-18 | 1983-03-18 | 歯科鋳造用埋没材組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58045754A JPS59172406A (ja) | 1983-03-18 | 1983-03-18 | 歯科鋳造用埋没材組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59172406A JPS59172406A (ja) | 1984-09-29 |
JPS6325561B2 true JPS6325561B2 (ja) | 1988-05-26 |
Family
ID=12728082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58045754A Granted JPS59172406A (ja) | 1983-03-18 | 1983-03-18 | 歯科鋳造用埋没材組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59172406A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5124520A (ja) * | 1974-08-24 | 1976-02-27 | Haruko Kawahara |
-
1983
- 1983-03-18 JP JP58045754A patent/JPS59172406A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5124520A (ja) * | 1974-08-24 | 1976-02-27 | Haruko Kawahara |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59172406A (ja) | 1984-09-29 |
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