JPS63255378A - 銅系装飾品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、銅（金属）と亜鉛（金属）を組合わせて銅系
金属製品の表面に黄銅の各種の模様、図形、絵画等を表
現した銅系装飾品に関する。

［従来の技術］ 従来、素地金属と、それと異なった種類の金属を組合わ
せ、それぞれ異なった固有の色調、又は、それらが物理
的若しくは化学的処理を受けて発生する色調の変化を利
用して金属製品の表面に各種の文字、模様、図形、絵画
等を表現して金属製装飾品を製造して来たが、その内、
異種金属を組合わせる手段としては、 （１）　　素地金属板に、それと異なった種類の金属の
板を目的の形状に切断したものを溶接によって組合わせ
た原材から成型して製品とするか、（２）　　素地金属
の表面に、それと異なった種類の金属を目的の形状に切
断したものを圧着するか、又は （３）象嵌するか、 （４）　　素地金属の表面に目的の形状に限定した部分
メッキを施す 以外に方法は無かった。

［発明が解決しようとする問題点］ 前記（１）の組合わせは、従来、金属製装飾品、特に工
芸専門家による金属製美術工芸品の製作に用いられた方
法であるが、その製作には高度の技術と入念な仕上げ工
程を要する。又溶接と言う工程の本質上、繊細な模様、
図形等の表現は極めて困難であり、金属製装飾品の商業
的な大量生産には全く不向きな組合わせであった。

前記（りの組合わせは大別して、 （１）　　異種金属箔 （１０異種金属板 の素地金属表面への圧着によって実施される。この内（
１）の方法は、目的に合致する色彩を表現し得る金属箔
が入手出来れば、その造形加工、素地金属面への圧着も
比較的に容易であり、一部実用されて居るが、金属箔そ
のものが薄いため、特に素地金属の堅い表面に圧着した
ものは機械的摩擦に因って容易に摩耗若しくは剥脱する
重大な欠点がある。

又（１１）の組合わせは、その圧着に強力な加圧が必要
で、平面状の素地金属原板への組合わせの場合は別とし
て、成型された製品の素地、特に弯曲した素地との組合
わせはほとんど不可能である。

前記（３）の組合わせは、前記（１）及び（２）の困難
を避ける為に、古来、これも主として美術工芸品の製作
に実施されて居たものであるが、予め素地金属の表面に
目的の模様、絵画等の形状を彫込み、別に同形に截断し
た異種金属片を嵌め、叩き込みによって圧着させる、い
わゆる「象嵌法」が如何に高度の技術を必凹とするかは
金属象嵌装飾品が極めて高価な小に依っても立派に証明
されて居る。

前＆！　＋４１の組合わせ、即ち、成型した金属製品の
表面に、目的の模様、絵画通りの形状の異種金属層を、
直接メッキ若しくは部分被覆メッキ法、又は広域メッキ
面の部分的削除によって形成させた異種金属面を組合わ
せる事は理論的には簡単であるが、それの実施には熟練
した技術と複雑な機械装置を必要とする。従って、その
組合わせは一定の形状、一定の表面図形を持った製品の
大量生産の場合以外にはその商業的実施は不可能である
。

上記を通覧すれば、各種金属を組合わせて金属製装飾品
を製作する場合に共通する難点は繊細な図形の表現であ
り、従来は各分野に於ける名工的技術によって漸くその
目的を達成し、その結果、製品は高価な美術工芸品に限
られてしまった。しかし、近年消費者の趣味嗜好が向上
し、従来美術工芸品として認められて居た程度の意匠が
一般製品の装飾に要求せられる様になったため、工芸的
意匠の商業的大母製作の必要が起こり、従来の名工的製
作技術が目下の問題点になったのである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明者はこれらの問題点を解決する為に、鋭意研究の
結果、素地用（金属）の表面に、特定の化学構造を有す
る有機合成樹脂の溶液に、素地用（金属）と合金を形成
し得る亜鉛（金属）の微粉末を分散させた塗料状の組成
物を塗布し、乾燥後、これを素地用（金属）の融点の融
点以下で、塗布膜中の亜鉛（金属）の融点以上に加熱す
る事により、素地用（金属）面上に、素地用（金属）と
、塗膜中の亜鉛（金属）の溶融物との間の相互浸透分散
による新しい合金層を形成させ、素地用（金属）と新し
い組合わせを実施し得る事を見出した。

本発明の塗料状の組成物は、実用的な面からはポリアク
リル酸エステル樹脂１〜５０重量％、好ましくは５〜１
０重量％、金属亜鉛微粉末３０〜９５０〜９５重量しく
は７０〜９００〜９０重量て有機又は無機の塗料用溶媒
として使用しつる溶剤（例えば、水、トルエン又はキシ
レン）５〜５Ｏ重量％、好ましくは５〜３０重口％から
成る。

本発明によって形成する合金層の形状は、その原型が、
一般金属用塗料とほとんど同一の性状を有し、素地金属
面の平面、曲面に関係無く、金属面上に各種の模様、絵
画、文字等を自由に描き得る塗料状の組成物の塗膜であ
るから、その大小、形状は全く自由であり、その原型を
毛筆、若しくはペン等を用いて描くか、又は印刷用イン
ク状に加工した「特殊合剤」によって印刷すれば、どん
なに繊細な形状の合金層をも形成させ、これを素地用（
金属）と組合わせる事が出来る。又、塗料状の組成物を
素地用（金属）の全表面に適用することもできる。

又本発明によって素地用（金属）と組合わせた合金層は
素地用（金属）と金属組織的に密着して居るから、装飾
用製品としての仕上研磨又は変形加工に耐える事も、新
組合わせの大きな特徴の一つである。

更に、素地用（金属）に新合金層を組合わせた侵に、前
記「従来の技術」の（２）、（３）若しくは（４）によ
って他の異種金属との組合わせも可能であるから、本発
明による異種金属の組合わせは従来の美術工芸品の製作
範囲の拡大向上にも大いに貢献し得るものである。

［実施例］ 以下、本発明を実施例により詳細に説明する。

実施例１ 先ず、−膜加工用銅板を素材とし、従来の鍛金技法によ
って壷形花瓶に造形し、その表面に付着した銅粉、油脂
等を常法により除去後、完全に乾燥した。

次に別に、ポリアクリル酸エステル樹脂（加熱残分：５
０％）４０重組部をトルエン６０重囲部に溶かし、これ
に金属亜鉛微粉末４００重量部を加えて均一に分散させ
て調製した塗料状の組成物を絵筆に浸し、成型済みの上
記鋼製壷形花瓶の表面に花模様を含む幾何学的図形を描
ぎ、熱風乾燥曙を用いて塗膜を完全に乾燥した。

続いて、これを７５０℃に保った電熱炉中で５分間加熱
して取出し、空気中で放冷後、金属研磨剤で（ｄ（磨し
て、金属銅面一ヒに黄銅色に輝く執筆通りの模様を表現
し、その黄銅色の図形はその後の製品硬化の為の全面打
撃にも完全に耐え、仕上げの研磨によって目的の作品を
得た。

実施例２ 実施例１に用いたと同一の加工用銅板の表面を脱脂、更
に１％稀硫酸で洗浄水沈浸乾燥し、その表面に模様を切
抜いた耐有機溶剤性型紙を置き、実施例１で用いた塗料
状の組成物を均一に吹付けて素地鋼材面に模様を写した
塗膜を形成させて乾燥し、その表面にガスバーナーの炎
を直接に吹付け、素地銅板全体が均一に３分間以上６５
０〜７５０℃に熱せられる様にバーナーを移動しつつ加
熱した。焼付けが終わり、表面のスケールを落とした銅
板を鍛金用プレスに掛けて茶托状に成型した。これを研
磨しただけで既に、銅色面に黄銅色模様の入った美しい
製品が得られたが、更にその銅金属面を硫化剤によって
黒色に加工し、その黄銅色の模様が一層鮮明に描き出さ
れた工芸的価値の高い作品が得られた。

［発明の効果１ 以上説明した通り、従来その実現には名人的高度の熟練
、若しくは複雑高価な機械的加工を必要とした銅（金属
）素地の表面に金属性の黄銅色模様を表現したレリーフ
、皿、盛皿、壺、花瓶等の金属製装飾品が、銅金属素地
上に、ポリアクリル酸エステル樹脂、金属亜鉛微粉末を
含む塗料状の組成物を銅（金属）素地表面に塗布乾燥し
、６００〜７５０℃に加熱するだけで銅（金属）表面に
形成させた黄銅合金層を組合わせる事によって極めて簡
単容易に製作することが可能となった。従って本発明に
よって得られる金属製装飾品はその製造法の簡易さ、ざ
らに細かい複雑な装飾の形成の簡易さ、複雑な形状の銅
（金属）素材の適用の容易さから、その需要に応じ商業
的生産が可能であり、現代の顧客の要求を満足させる高
い市場性を有するものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 銅金属表面の一部又は全部にポリアクリル酸エステル樹
   脂及び金属亜鉛微粉末を主成分とする塗料状の組成物を
   塗布し、塗布部分を６００〜７５０℃に加熱して銅金属
   表面に所望の黄銅表面を形成してなる銅系装飾品。