JPS632449Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は開口レバーに連結具を取付け位置調
整可能に取付け、連結具にロープ等の可撓伝動部
材の基端を固定し、可撓伝動部材はガイドプーリ
によつて屈曲するように案内された構成の消極カ
ム式開口機の開口量調整装置に関する。

一般にこの種の開口量調整装置においては開口
レバーに連結具を取付け位置調整可能に取付け、
この連結具にロープ等の可撓伝動部材の基端を固
定し、このロープはガイドプーリに掛けて屈曲さ
せて案内し、さらに必要に応じて次段のガイドプ
ーリを経て綜絖枠に連結するように構成し、開口
量の調整は連結具の開口レバーへの取付け位置の
調整によつて行なわれている。すなわち、開口レ
バーの軸心から連結具の取付け位置までの距離に
比例して開口量が変化するものである。

しかしながら、従来の開口量調整装置において
は開口レバーの連結具取付け位置が一直線上に配
置されているためか、又は、取付け位置を結ぶ線
の形状とガイドプーリの位置との関係のためか
ら、調整のため、開口レバーに対する連結具の取
付位置を変えると綜絖枠の中立位置の高さも狂
い、この狂いを矯正するためロープの長さを調節
しなければならず、開口量の調整に長時間を必要
とし作業工数を多く要し、効率も低下する等の欠
点があつた。

この考案は、上述にかんがみて、開口量を調整
するため、開口レバーに対する連結具の取付け位
置を変えても、綜絖枠の中立位置高さに狂いを生
じないように構成された開口量調整装置を提供す
ることを目的とする。

この考案の構成要旨は中立姿勢にある開口レバ
ーの連結具取付け位置が円弧形に配置され、この
円弧形は、ロープとガイドプーリとの接点を中心
とするか、又はこの接点の近傍の所定点を中心と
するようにして画かれることを特徴とするもので
ある。

以下図示された実施例に基いてこの考案の構成
を説明する。第１図において、消極式カム開口機
本体１は機枠２の右側下部に設けられ、機枠２に
軸支されたカム軸３と、カム軸３に固定されたカ
ム４と、機枠２に固定されたピン５に枢着され、
カム４の外周に接するカムローラ６を枢着した開
口レバー７とから成る。なお、カム４及び開口レ
バー７は少なくとも２組以上設けられている。
（図は複数組中の１組を示す。）開口レバー７の斜
左上方に各開口レバー７に対応してガイドプーリ
８が機枠２に枢着されている。開口レバー７はこ
のレバー７が図において鎖線で示された両死点間
の揺動の中立姿勢にある状態において、その連結
具取付け位置が形成する線は円弧７ａに形成さ
れ、円弧７ａは、この円弧７ａの中央部に連結具
９を取付けた場合のロープ１０とガイドプーリ８
との接点８ａを半径中心として形成されている。

ロープ１０はガイドプーリ８に案内されて屈曲
し、ロープ１０の先端に接続具１１を介して２個
の第２ロープ１２ａ，１２ｂとが接続され、第２
ロープ１２ａ，１２ｂはそれぞれ次段のガイドプ
ーリ１３ａ，１３ｂによつて案内されて垂下し、
その下端に綜絖枠１４が吊設されている。綜絖枠
１４の下端には引張コイルばね１５が機枠２との
間に連結されている。

次にこの考案の装置の操作態様について説明す
る。開口量を現状よりも大にする場合は連結具９
を現在位置よりも開口レバー７の先端方向へ円弧
７ａに沿つて取付け位置を移動させ、反対に開口
量を小にする場合は反対方向へ取付け位置を移動
させる。今上述の操作を開口レバー７を中立姿勢
に置いて行なつたとすれば、円弧７ａが接点８ａ
を中心として形成されているので、連結具９の取
付け位置如何にかわらず、ガイドプーリ８から開
口レバー７までのロープ１０及び連結具９の合計
長さは近似的に一定であるから、綜絖枠１４の高
さは不変である。

この考案は又第２図に示すように、開口レバー
２７に取付けた連結具２９に２本のロープ２０
ａ，２０ｂを連結し、２本のロープ２０ａ，２０
ｂはそれぞれガイドプーリ２８ａ，２８ｂによつ
て屈曲するように案内され、さらに次段のガイド
プーリ２３ａ，２３ｂによつてロープ２０ａ，２
０ｂを垂下させ、その下端に綜絖枠１４を吊設す
るように構成した場合に、開口レバー２７を中立
姿勢に置いた状態で、開口レバー２７の連結具取
付け位置を形成する円弧２７ａがこの円弧２７ａ
の中央に連結具２９を取付けた場合のロープ２０
ａとガイドプーリ２８ａとの接点とロープ２０ｂ
とガイドプーリ２８ｂとの接点との中間点ｃを半
径中心として画かれるように構成することができ
る。この実施例においては半径中心が両接点の近
傍すなわち両接点の中間点となるが、実質的に前
述の実施例と同様の効果を期待することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図は概略説
明図、第２図は他の実施例を示す概略説明図であ
る。 １……消極カム式開口機本体、７，２７……開
口レバー、７ａ，２７ａ……円弧、８，２８ａ，
２８ｂ……ガイドプーリ、９，２９……連結具、
１０，２０ａ，２０ｂ……ロープ（可撓伝動部
材）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロープ等の可撓伝動部材に固定した連結具を開
   口レバーに対して取付け位置調整可能に取付け、
   可撓伝動部材はガイドプーリによつて屈曲して案
   内されるように構成された消極カム式開口機にお
   いて、開口レバーに設けられた連結具との取付け
   位置を円弧形に配置し、開口レバーの中立状態に
   おいてこの円弧の半径中心をロープとガイドプー
   リとの接点付近に置いたことを特徴とする消極カ
   ム式開口機の開口量調整装置。