JPS63242911A - 炭素材用原料の製造方法 - Google Patents
炭素材用原料の製造方法Info
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は、低電気抵抗性の要求される放電加工用電極
や耐熱衝撃性に優れた高温用黒鉛ルツボ、あるいはSi
C等の耐酸化性皮膜を形成するための炭素基板等積々の
品質の異なる炭素材用途に適応し、かつ、炭素材製造に
おいて、従来のようにバインダーピッチを加えることな
く成型・炭化できる原料を、コールタール等の重質油を
主原料として製造する方法に関するものである。
や耐熱衝撃性に優れた高温用黒鉛ルツボ、あるいはSi
C等の耐酸化性皮膜を形成するための炭素基板等積々の
品質の異なる炭素材用途に適応し、かつ、炭素材製造に
おいて、従来のようにバインダーピッチを加えることな
く成型・炭化できる原料を、コールタール等の重質油を
主原料として製造する方法に関するものである。
従来、炭素材料の製造は、コークスや黒鉛等の骨材とバ
インダーとしてピッチやフェノール樹脂を混練したもの
を原料とし、成型・炭化後に、ピッチ類の含浸・再炭化
をくり返し黒鉛化して品質の向上を図っている。これら
従来法に対し、バインダーの混練・ピッチ含浸・再炭化
工程を省略することのできる原料粉の製造が種々試みら
れている。
インダーとしてピッチやフェノール樹脂を混練したもの
を原料とし、成型・炭化後に、ピッチ類の含浸・再炭化
をくり返し黒鉛化して品質の向上を図っている。これら
従来法に対し、バインダーの混練・ピッチ含浸・再炭化
工程を省略することのできる原料粉の製造が種々試みら
れている。
例えば、(1)特開昭52−24211号公報において
は、炭素粉をピッチ類に混合し、350〜450℃に加
熱してメソフェーズ化し炭素材原料を製造する方法が、
また、本発明者らも(2)特開昭59−207822号
公報において、コールタールにニトロ化剤を添加した後
400〜530℃で減圧下で熱処理を行ない炭素材原料
を製造する方法を提案している。
は、炭素粉をピッチ類に混合し、350〜450℃に加
熱してメソフェーズ化し炭素材原料を製造する方法が、
また、本発明者らも(2)特開昭59−207822号
公報において、コールタールにニトロ化剤を添加した後
400〜530℃で減圧下で熱処理を行ない炭素材原料
を製造する方法を提案している。
これらの方法で得られる炭素材原料は、いずれもバイン
ダーを加えずに成型・炭化・黒鉛化を行ない炭素材料を
製造できる点で優れているが、例えば(1)の方法では
、加熱処理だけでは加えた炭素粉の気孔・隙間にピッチ
類が充分浸入せず品質が低い、あるいは炭素材品質の制
御は原料を全く換えるか、炭素粉混合率を変える以外に
方法がなく、原料ピッチを限定した場合に品質制御幅が
限られるという問題がある。
ダーを加えずに成型・炭化・黒鉛化を行ない炭素材料を
製造できる点で優れているが、例えば(1)の方法では
、加熱処理だけでは加えた炭素粉の気孔・隙間にピッチ
類が充分浸入せず品質が低い、あるいは炭素材品質の制
御は原料を全く換えるか、炭素粉混合率を変える以外に
方法がなく、原料ピッチを限定した場合に品質制御幅が
限られるという問題がある。
また(2)の方法ではニトロ化剤の添加率を増加すると
炭素材原料収率は著しく増加するが、炭素材の電気抵抗
、熱膨張係数(以下CTEと略記)も増大するため、低
電気抵抗、低CTEを要求する用途には不向きで用途が
限られる。
炭素材原料収率は著しく増加するが、炭素材の電気抵抗
、熱膨張係数(以下CTEと略記)も増大するため、低
電気抵抗、低CTEを要求する用途には不向きで用途が
限られる。
そこで、本発明者らは、これらの問題点を解決し、より
広い範囲の用途に適用できる原料粉の開発を目的とし、
鋭意研究を進めたところ、本発明の完成に至った。
広い範囲の用途に適用できる原料粉の開発を目的とし、
鋭意研究を進めたところ、本発明の完成に至った。
本発明者は、炭素材品質の制御幅を拡大するため、コー
ルタールに対しニトロ化剤の添加率の増加により炭素材
の電気抵抗、CTEが高くなることに対処するために、
低電気抵抗、低CTEをもつ人造黒鉛又は天然黒鉛の混
合について検討したところ、単にこれらの黒鉛粉を添加
しても、物性の改善が充分できないことを知見した。
ルタールに対しニトロ化剤の添加率の増加により炭素材
の電気抵抗、CTEが高くなることに対処するために、
低電気抵抗、低CTEをもつ人造黒鉛又は天然黒鉛の混
合について検討したところ、単にこれらの黒鉛粉を添加
しても、物性の改善が充分できないことを知見した。
この原因は、コールタールからニトロ化剤を用いて製造
した炭素材原料と混合した黒鉛粉との接着が不充分であ
り、かつ黒鉛粉のもつ気孔・隙間が、この炭素材原料で
充分環められないためであると考えられる。
した炭素材原料と混合した黒鉛粉との接着が不充分であ
り、かつ黒鉛粉のもつ気孔・隙間が、この炭素材原料で
充分環められないためであると考えられる。
しかし、コールタール等の重質油に、ニトロ化剤と炭素
質または黒鉛質の粉末とを添加し、特に熱処理時に減圧
すると、物性的に優れたものが得られることが判った。
質または黒鉛質の粉末とを添加し、特に熱処理時に減圧
すると、物性的に優れたものが得られることが判った。
すなわち、本発明は、コールタール等の重質油100重
量部に、炭素質または黒鉛質の粉末を2〜40重量部と
、ニトロ化剤を多(とも20重量部混合し、この混合物
を300〜500℃に加熱するとともに、加熱過程で3
0On+Hg以下に減圧して留出する油分を除去するこ
とを特徴とするものである。
量部に、炭素質または黒鉛質の粉末を2〜40重量部と
、ニトロ化剤を多(とも20重量部混合し、この混合物
を300〜500℃に加熱するとともに、加熱過程で3
0On+Hg以下に減圧して留出する油分を除去するこ
とを特徴とするものである。
以下、本発明をさらに詳述する。
本発明における重質油とは石炭乾留時に産出するコール
タールやアスファルト、原油熱分解で生成する重質油、
エチレンボトム油、あるいはこれらを分解重合処理した
重質油等を用いることができる。
タールやアスファルト、原油熱分解で生成する重質油、
エチレンボトム油、あるいはこれらを分解重合処理した
重質油等を用いることができる。
次に混合する炭素質又は黒鉛質の粉末としては、100
0℃程度で仮焼したピッチコークス、人造黒鉛粉末、天
然黒鉛粉末等を挙げることができ、それらの混合物であ
ってもよく、その粒度は用途に応じ任意に変えることが
できるが、高密度・高強度品を得るには微粉化した方が
好ましい。
0℃程度で仮焼したピッチコークス、人造黒鉛粉末、天
然黒鉛粉末等を挙げることができ、それらの混合物であ
ってもよく、その粒度は用途に応じ任意に変えることが
できるが、高密度・高強度品を得るには微粉化した方が
好ましい。
また、重質油に対する炭素粉または黒鉛粉の混合率は、
重質油100重量部に対し2〜40重量部であり、2重
量部未満では添加効果がない。一方40重量部を超える
と、重質油との混合の際に見掛は上の粘度が高くなり混
合した炭素粉又は黒鉛粉の均一分散が難しく不均一な製
品となるため好ましくない。
重質油100重量部に対し2〜40重量部であり、2重
量部未満では添加効果がない。一方40重量部を超える
と、重質油との混合の際に見掛は上の粘度が高くなり混
合した炭素粉又は黒鉛粉の均一分散が難しく不均一な製
品となるため好ましくない。
重合による収率の増加を促進するためのニトロ化剤とし
ては、希硝酸や濃硝酸、硝酸アセチル、二酸化チッ素等
が用いられる。
ては、希硝酸や濃硝酸、硝酸アセチル、二酸化チッ素等
が用いられる。
ニトロ化剤の混合率は、重質油100重量部に対し多く
とも20重量部である。ニトロ化剤の混合率は、10重
量部を超えると収率は著しく増加するが、反面メソフェ
ーズの生成が進みにくく接着性も低下する傾向にあるが
、次工程の加熱温度を低下し重合の進行を緩和すること
により、ニトロ化剤の混合率は20重量部まで可能であ
る。混合率が20重量部を超えると接着性の低下が著し
くなり成型工程における密度の上昇が少なくなり、炭化
中も接着不足による微細亀裂の発生を起こし好ましくな
い。
とも20重量部である。ニトロ化剤の混合率は、10重
量部を超えると収率は著しく増加するが、反面メソフェ
ーズの生成が進みにくく接着性も低下する傾向にあるが
、次工程の加熱温度を低下し重合の進行を緩和すること
により、ニトロ化剤の混合率は20重量部まで可能であ
る。混合率が20重量部を超えると接着性の低下が著し
くなり成型工程における密度の上昇が少なくなり、炭化
中も接着不足による微細亀裂の発生を起こし好ましくな
い。
次に、上記混合物は、300〜500℃に加熱し同時に
300mHg以下で減圧することにより、重合とともに
炭素質又は黒鉛質粉末粒子の分散及び粒子のもつ気孔・
隙間への重質油の浸入を促進させることができる。
300mHg以下で減圧することにより、重合とともに
炭素質又は黒鉛質粉末粒子の分散及び粒子のもつ気孔・
隙間への重質油の浸入を促進させることができる。
なお、ニトロ化剤の混合率が高いほど重合温度を低くす
ることが好ましいが、ニトロ化剤が重合促進剤として働
くためには300℃以上の温度が必要である。
ることが好ましいが、ニトロ化剤が重合促進剤として働
くためには300℃以上の温度が必要である。
また、重合温度が500℃を超える場合は、炭素質又は
黒鉛質の粉末を混合した炭素材原料の接着性が低下し炭
素材の品質低下を招く。
黒鉛質の粉末を混合した炭素材原料の接着性が低下し炭
素材の品質低下を招く。
加熱中の減圧については、300mHgを超えると、加
熱中の油分の除去が不充分となるばかりでなく、混合し
た炭素質又は黒鉛質の粒子の気孔、隙間への重質油の浸
入が不充分で、かつ粒子の分散性も劣り品質上不適当で
ある。
熱中の油分の除去が不充分となるばかりでなく、混合し
た炭素質又は黒鉛質の粒子の気孔、隙間への重質油の浸
入が不充分で、かつ粒子の分散性も劣り品質上不適当で
ある。
上述のような本発明に係る炭素材用原料は、ピッチ類や
フェノールレジン等のバインダー成分を使用することな
く成型が可能であり、また成型手段も通常の型込めプレ
ス或いはラバープレス等の何れをも採用でき、炭化及び
黒鉛化前の成型体はハンドリングに十分耐える強度を存
している。
フェノールレジン等のバインダー成分を使用することな
く成型が可能であり、また成型手段も通常の型込めプレ
ス或いはラバープレス等の何れをも採用でき、炭化及び
黒鉛化前の成型体はハンドリングに十分耐える強度を存
している。
そして、成型体は常法通りに不活性ガス或いは粉コーク
ス中で千数百℃で炭化し、さらに、二千数百℃で黒鉛化
して炭素材を製造することができる。
ス中で千数百℃で炭化し、さらに、二千数百℃で黒鉛化
して炭素材を製造することができる。
次いで、この発明を実施例により、比較例と対比しなが
ら具体的に説明する。
ら具体的に説明する。
〈実施例及び比較例〉
コールタールに平均粒径10μmの人造黒鉛粉末を種々
の比率で混合した後、ニトロ化剤として濃硝酸を混合し
、第1表の条件で熱処理し残渣ピッチを得た。
の比率で混合した後、ニトロ化剤として濃硝酸を混合し
、第1表の条件で熱処理し残渣ピッチを得た。
この残渣ピッチのコールタールに対する収率を第1表に
示した。
示した。
この残渣ピッチを平均粒径15μmに粉砕し直径200
mmで高さ200鰭の円筒形ゴム形に充填し、1.5
t/cdの圧力で水圧等方加圧成形を行なった後、この
成型体を粉コークスを詰めた容器内で窒素雰囲気中で1
000℃まで炭化し、さらに黒鉛化炉でアルゴン気流中
2500℃で黒鉛化を行なった。得られた物性を同じく
第1表に示す。
mmで高さ200鰭の円筒形ゴム形に充填し、1.5
t/cdの圧力で水圧等方加圧成形を行なった後、この
成型体を粉コークスを詰めた容器内で窒素雰囲気中で1
000℃まで炭化し、さらに黒鉛化炉でアルゴン気流中
2500℃で黒鉛化を行なった。得られた物性を同じく
第1表に示す。
第1表で実施例1〜5は本発明の方法によるもので炭素
材原料の収率が高く、また炭素材の密度・強度がほぼ同
等セ硬度・電気抵抗・CTEの異なる炭素材が得られる
。
材原料の収率が高く、また炭素材の密度・強度がほぼ同
等セ硬度・電気抵抗・CTEの異なる炭素材が得られる
。
また、実施例1〜3と比較例1〜3の比較から減圧熱処
理の効果が明らかでありまた、実施例2と比較例4の比
較から、同−ニトロ化剤混合率で黒鉛粉混合により電気
抵抗、CTEの値を制御できることが判る。
理の効果が明らかでありまた、実施例2と比較例4の比
較から、同−ニトロ化剤混合率で黒鉛粉混合により電気
抵抗、CTEの値を制御できることが判る。
さらに実施例4,5と比較例4.5の比較から、ニトロ
化剤が多い場合でも黒鉛粉の混合により低電気抵抗・低
CTHの炭素材用原料が収率よく得られることが判る。
化剤が多い場合でも黒鉛粉の混合により低電気抵抗・低
CTHの炭素材用原料が収率よく得られることが判る。
以上に説明したように、本発明によれば、コールタール
等の重質油を主原料とし、容易に高収率、高品質で広い
範囲の炭素材用途に適応し得る炭素材原料を提供するこ
とができる。
等の重質油を主原料とし、容易に高収率、高品質で広い
範囲の炭素材用途に適応し得る炭素材原料を提供するこ
とができる。
Claims (1)
- (1)コールタール等の重質油100重量部に、炭素質
または黒鉛質の粉末を2〜40重量部と、ニトロ化剤を
多くとも20重量部混合し、この混合物を300〜50
0℃に加熱するとともに、加熱過程で300mmHg以
下に減圧して留出する油分を除去することを特徴とする
炭素材用原料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62076981A JPS63242911A (ja) | 1987-03-30 | 1987-03-30 | 炭素材用原料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62076981A JPS63242911A (ja) | 1987-03-30 | 1987-03-30 | 炭素材用原料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63242911A true JPS63242911A (ja) | 1988-10-07 |
JPH0521842B2 JPH0521842B2 (ja) | 1993-03-25 |
Family
ID=13620954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62076981A Granted JPS63242911A (ja) | 1987-03-30 | 1987-03-30 | 炭素材用原料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63242911A (ja) |
-
1987
- 1987-03-30 JP JP62076981A patent/JPS63242911A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0521842B2 (ja) | 1993-03-25 |
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