JPS63242634A - 導電性成形体およびその製造方法 - Google Patents

導電性成形体およびその製造方法

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JPS63242634A
JPS63242634A JP62076294A JP7629487A JPS63242634A JP S63242634 A JPS63242634 A JP S63242634A JP 62076294 A JP62076294 A JP 62076294A JP 7629487 A JP7629487 A JP 7629487A JP S63242634 A JPS63242634 A JP S63242634A
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conductive
conductive filler
mold
molding
filler
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JP62076294A
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市川 康治
大和 元亨
上野 定男
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Zeon Corp
Zeon Kasei Co Ltd
Original Assignee
Zeon Kasei Co Ltd
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、パラボラアンテナ、電磁遮蔽板、帯電防止部
材など広範な分野において利用できる所規な導電性成形
体およびその製造方法に関し、さらに詳しくはノルボル
ネン系モノマーを導電性充填材の存在下に反応射出成形
方式により開環重合と成形を同時に行わせることにより
得られる表面層またはその近傍に高密度の導電層を設け
てなる導電性成形体およびその製造方法に関するもので
ある。
従来の技術 従来、パラボラアンテナなどの電磁波反射体は、アルミ
ニウム製のグイキャスト品またはプレス成形品あるいは
FRP製のものが一般的に用いられている。しかしなが
ら、アルミニウム製のものは、高度の成形技術を必要と
し、耐衝撃性が低く、シかも変形し易く、復元性に劣る
。また、補強用リブの付設等が困難であり、これらが相
俟って製造コストも高くなり、しかも比較的重量が大き
いという難点を有する。FRP製のものは、成形量の表
面に金属溶射や金属箔貼着等の煩雑な後加工が必要であ
り、量産性や製造コストに難点がある。
また、最近ではアルミ等の金属またはカーボン繊維等か
らなる導電性箔またはシートと合成樹11’1とを積層
し熱プレスしたものや、反射材を装填・前置した金型内
に合成樹脂を射出した複合製品も用いられている。これ
らの合成樹脂複合量は、基本的には一体成形が可能だが
、リプ等の補強構造を含め構造が複浦化した場合には成
形が難しくなり、また出来ても非常に手間が掛かる。成
形時の温度や圧力が高いため使用材料および構造上の制
約が多い、また射出成形の場合、樹脂の粘性が大きく前
置した部材の適正位置を確保することが困難である。し
かも金型の価格が高く、多品種少量生産が出来ない。
また、電磁波シールドの分野において、従来、電子機器
から放射される電磁波を遮蔽する方法として、亜鉛など
の金属を筐体に溶射したり、導電性塗料を筐体に塗布し
たり、あるいはプラスチックに化学メッキを施したりす
るなど二次加工により表面に導電性層を形成する方法お
よび熱可塑性樹脂を射出成形する際に、カーボンブラッ
ク、カーボン繊維、金属粉末、金属フレーク、金属繊維
およびメタル化繊維などの導電性フィラーを含有させて
導電性を有する成形体を得る方法等が知られている。
しかし、金属溶射法は、プラスチックへの溶射膜の密着
力が弱く、密着性改蕃のため、プラスチック表面を機械
的に粗化したりする必要があり、しかも溶射時に亜鉛の
一部が蒸気となり、大気を汚染するので1作業環境が悪
く、かつ大きな装置を必要とするのでコストアップにな
る。
導電性塗料を使用する場合には、シールド効果は塗膜厚
に影響されるので、塗装に際しては塗膜の均一性を確保
することが必要であるが、スプレーガンを用いて人間ま
たはロボットが塗装するのであるから、この条件を満足
させることは大変困難であり、特に、角隅部の均一塗装
が困難であるという欠点を有している。化学メッキ法は
メッキ厚さがどの部分においても均一であるという長所
を有するが、工程が複雑であり、水質汚濁等の公害をと
もなう欠点をもっている。
一方、導電性フィラーを含む複合体を射出成形で筐体を
得るとき、金型の中をポリマーが一様に流れず導電性フ
ィラーの分布が不均一となり、シールド効果が低下した
り、導電性フィラーが繊維状の場合は、射出成形時に短
く切断されるためアスペクト比が減少し、十分なシール
ド効果が得られず、さらに、高価な射出成形機や金型を
必要とし、加えて混線スクリュウの摩耗などの問題が発
生するなどの欠点を有している。
また、ポリオールと導電性フィラーの混合物(原液)と
インシアネートを射出時に混合し金型に注入する反応射
出成形法も試みられているが、原液の粘度が高過ざ、配
管が詰まる欠点がある。
フィラーも多量使用ができず、成形機の改善が求められ
ている。
そこで、ノルボルネン第七ツマ−を導電性充填材の存在
下に反応射出成形方式により開環重合と成形を同時に行
なわせることにより電磁波遮蔽用成形体を製造する方法
が提案されている(特開昭61−249713号、)こ
の方法により、従来法における欠点の克服された良好な
シールド材を得ることができるが、さらに少量の充填材
であっても高い導電性能を有し、また、電磁波反射体と
した場合に電波反射性能がより優れている等の高性能で
、しかも経済的な導電性成形体の製造が求められている
発明が解決しようとする問題点 本発明者は、これら従来技術の有する問題点を解決し、
成形性、導電性能、電波反射性悌1機械的強度、経済性
、軽量性等の要求を総合的に高度に実現し、しかも広範
な用途に適用し得る導電性成形体を得るべく鋭意研究し
た結果、ノルボルネン第七ツマ−を導電性充填材の存在
下、金型内で開環重合させる反応射出成形(RIM)法
において、導電性充填材を金型内の下部に沈降させてか
ら開環重合による硬化を行わせることにより、これらの
要求を総合的に、かつ高度に実現した導電性成形体が得
られることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
問題点を解決するための手段 すなわち1本発明の要旨は、 (1)ノルボルネン系モノマーの開環重合体を基板とす
る導電性成形体であって、該成形体の表面層またはその
近傍に導電性充填材によって形亭された高密度の導電性
層を設けてなることを特徴とする導電性成形体、 (2)ノルボルネン系モノマーを導電性充填材の存在下
に金型内で開環重合と成形を同時に行わせて導電性成形
体を製造する方法において、ノルボルネン系モノマー、
導電性充填材およびメタセンス触媒からなる反応原液を
金型内に注入し、次いで導電性充填材を金型内下部に沈
降させてから開環重合せしめることを特徴とする表面層
またはその近傍に導電性充填材によって形成された高密
度の導電性層を有する導電性成形体の製造方法、にある
ところで、RIM法には多くの優れた特徴があるが、そ
の中でも最も重要な点は、成形条件が穏やかであるため
に強度の小さな金型を利用でき。
結果的に高い経済性を確保できること、多品種少量生産
に対応できること、反応原液の粘度が低いため、インサ
ート成形品の位置ずれが生じない。
型に忠実な成形品が得られることなどの点である。特に
、これらの点は、反応原液粘度が低いジシクロペンタジ
ェンなどのノルボルネン系モノマーを用いるRIMにお
いては、さらに有利となる。従来、RIM法において充
填材を配合して成形する場合、原液の貯蔵槽内での充填
材の沈降が問題にされ、均一な成形品を得るために槽内
でのかく拌等が不可欠となっている。ところが、本発明
者は、充填材として導電性充填材を用いるノルボルネン
系モノマーのRIM法において、金型内で導電性充填材
を積極的に沈降させてから重合、硬化反応させると、最
下層に高密度の導電性層が形成された成形体を得ること
ができ、しかもこの成形体が前記したように導電性能、
電波反射性能、at械的強度等に優れていることを見い
だしたのである。これは、特にノルボルネン系モノマー
を用いたRIM法が、他の七ツマ−を用いたRIM法に
比べて原液の粘度が極めて低く、しかも成形時間(ポッ
トライフ時間)を容易にフントロールできるので、導電
性充填材の沈降を利用できるためである。
以下、本発明の構成要素について詳述する。
(ノルボルネン系モノマー) 本発明で用いるノルボルネン系モノマーは、次の一般式
(1)または(2)で示される化合物である。
(式中R−14は、水素または置換基を表わし■ RとR、RとR1は飽和または不飽和の環を形成しても
よい、) 具体例として、ジシクロペンタジェン、メチルテトラシ
クロドデセン、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノ
ルボルネン、5,6−シメチルー2−ノルボルネン、5
−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボ
ルネン、5−へキシル−2−ノルボルネン、5−才クチ
ル−2−ノルボルネン、5−ドデシル−2−ノルボルネ
ン、メチルシクロドデセン、ジヒドロジシクロペンタジ
ェン、メチルテトラシクロドデセンなど、およびこれら
の混合物等が挙げられる。
また、これらのモノマーの1種以上と共に開環重合し得
るシクロブテン、シクロペンテン、シクロオクテン、シ
クロドデセンなどのモノおよいジシクロオレフィンなど
を併用することができる。
(メタセンス触媒) 本願発明で用いる触媒は、ノルボルネン系モノマーの塊
状重合用触媒として公知のメタセンス触媒系であればい
ずれでもよく(例えば、特開昭58−127728号、
同58−129013号、同59−51911号、同6
0−79035号、同60−186511号、同61−
126115号など)、特に制限はない。
メタセンス触媒としては、タングステン、モリブデン、
タンタルなどの/\ロゲン化物、オキシノ\ロゲン化物
1.酸化物、有機アンモニウム塩などが挙げられるが、
適当な例としては、大塩化タングステン、オキシ四塩化
タングステン、酸化タングステン、トリドデシルアンモ
ニウムタングステート、メチルトリカプリルアンモニウ
ムクンゲステート、トリ(トリデシル)アンモニウムタ
ングステート、トリオクチルアンモニウムタングステー
トなどのタングステン化合物二五塩化モリブデン、オキ
シ三塩化モリブデン、トリドデシルアンモニウムモリブ
デート、メチルトリカプリルアンモニウムモリブデート
、トリ(トリデシル)アンモニウムモリブデート、トリ
オクチルアンモニウムモリプデートなどのモリブデン化
合物二五塩化タンタルなどのごときタンタル化合物など
がある。なかでもノルボルネン糸上ツマ−に可溶性の触
媒を用いることが好ましく、その見地から有機アンモニ
ウム塩が賞月される。触媒がハロゲン化物の場合には、
アルコール系化合物やフェノール系化合物で事前に処理
することにより、触媒を可溶化することができる。また
、必要によりベンゾニトリルやテトラヒドロ7ランなど
のごときルイス墳墓やアセチルアセトン、アセト酢酸ア
ルキルエステルなどのごときキレート化剤を併用するこ
とができ、それにより早期重合を予防することができる
活性剤(共触媒)としては、アルキルアルミニウムハラ
イド、アルコキシアルキルアルミニウムハライド、アリ
ールオキシアルキルアルミニウムハライド、有機スズ化
合物などが挙げられるが。
適当な例としては、エチルアルミニウムジクロリド、ジ
エチルアルミニウムモノクロリド、エチルアルミニウム
セスキクロリド、ジエチルアルミニウムイオダイド、エ
チルアルミニウムジイオダイド、プロピルアルミニウム
ジクロリド、プロビルアルミニウムジアイオダイド、イ
ソブチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウム
ジブロミド、メチルアルミニウムセスキクロリド、メチ
ルアルミニウムセスキプロミド、テトラブチルスズ、ア
ルキルアルミニウムハライドとアルコールとの予備反応
生成物などがある。
これらの活性剤のなかでアルコキシアルキルアルミニウ
ムハライドやアリールオキシアルキルアルミニウムハラ
イドは、触媒成分を混合した場合でも室温では適度なポ
ットライフを有するので、操作上有利である(例えば、
特開昭59−51911号)、アルキルアルミニウムハ
ライドの場合は,触媒を混合すると即座に重合を開始す
るという問題があるが、その場合には活性剤とエーテル
類、エステル類,ケトン類、ニトリル類、アルコール類
などの調節剤を併用することにより重合の開始を遅らせ
ることができる(例えば、特開昭58−129013号
、同61−120814号)、もし、これらの調節剤を
使用しない場合には,短いポットライフのものでも使用
できるように装置上、操作上の配慮をする必要がある.
また、触媒,活性剤に加えてクロロホルム、四塩化炭素
,ヘキサクロロシクロペンタジェンなどのごときハロゲ
ン化炭化水素を併用してもよい(例えば特開昭60−7
9035号)。
メタセンス触媒は、ノルボルネン糸上ツマー1モルに対
し、通常、約0.01〜50ミリモル、好ましくは0.
1〜10ミリモルの範囲で用いられる.活性剤(共触媒
)は、触媒成分に対して、通常,0.1〜200(モル
比)、好ましくは2〜lO(モル比)の範囲で用いられ
る。
メタセンス触媒および活性剤は,いずれもモノマーに溶
解して用いる方が好ましいが、生成物の性質を本質的に
損なわない範囲であれば少量の溶剤に懸濁または溶解さ
せて用いてもよい。
(導電性充填材) 本発明に使用される導電性充填材としては、カーボン繊
維,表面にアルミニウムあるいはニッケル等を被覆した
ガラスmi、ステンレススチール繊維、銅繊維、アルミ
ニウム繊維などの#ll状状充填材銀、銅、アルミニラ
などのフレークあるいは粉末などが挙げられるが、比重
が反応液より大きく、初期硬化時に沈降するものが好ま
しい。
導電性充填材の混合量は、通常,ノルボルネン糸上ツマ
−100重量部当り0.1〜70重量部の範囲であるが
、0.5〜20重量部が好ましい、過度に少ないと導電
性あるいは帯電防止効果が弱くなり、あまり多すぎても
導電性および電波反射性の向上が期待できないばかりか
、導電性充填材の不均一分布や、ライン、ノズル中の詰
まりを誘発し、成形品の導電性や電波反射性ならびに機
械的強度の低下が生じたり、装置上のトラブルが発生し
やすくなる。
(開環重合方法) 本発明における好ましい重合方法は、ノルボルネン系モ
ノマーを2液に分けて別の容器に入れ。
一方にはモリブデン化合物やタングステン化合物などの
メタセンス触媒成分を、他方には共触媒を添加し、二!
i類の安定な溶液を調製する。導電性充填材は反応溶液
の一方または両方に添加する。
この二種類の反応溶液を混合し1次いで高温下に保持さ
れた成形金型中に注入し、成形初期に導電性充填材を金
型の下部に十分沈降させる。また。
この沈降法と、予め導電性繊維を金型内の下部に散布す
る方法とを組み合わせてもよい。
引続き金型内で開環重合が進行し、硬化した成形品を得
ることができる。したがって1本発明においては、導電
性充填材を金型下部に沈降させてから開環重合させるの
であるが、正確には反応原液は高温の金型中で即座に重
合反応を開始することもあるから、導電性充填材の沈降
中に一部開環重合が行われていてもよい、つまり、成形
初期に原液の低粘度状態が保持されておれば、導電性充
填材を充分沈降させることができるのである。
沈降速度は、yX液粘度、充填材の密度・形状およびそ
の濃度によって概ね決まる。原液の硬化前に充填材が十
分沈降するだけの沈降速度が得られればよいのであるが
1通常、成形品の厚さは数mm−910mm程度である
ため、その沈降速度は1mm1sec以上あれば大略可
能であることが種々検討の結果判明した。沈降速度は実
験的に求めることが望ましいが1例えば球形粒子や円柱
状粒子の場合等ではストークスの沈降速度式等によって
算出することもできる。
本発明に使用される反応射出成形(RIM)方式は、ポ
リオールとジイソシアナートからポリウレタン成形体を
製造する方式として周知である。
本発明では、ウレタンRIM方式よりはるかに低粘度の
二液の反応液を使用するので、わずか10K g / 
c m’  以下の低圧であっても目的物を金型に注入
することができる。
また、ウレタンRIM方式では通常衝突混合装こが使用
され、この場合、ポリオールとジイソシアナートの二種
類の反応液を納めた容器は別々の流れの供給源となり、
この二液の流れをミキシング串ヘッドで瞬間的に衝突混
合させ1次いで、高温の密閉金型内に射出し即座に重合
反応をさせる方式を採用しているが、ノルボルネン系モ
ノマーを用いたRIM方式では二液の混合溶液のポット
ライフ時間を長くすることが可能であるから、衝突混合
装置ももちろん使用することができるが、そのような混
合手段に限定されるわけではない。
室温におけるポットライフが1時間もあるような場合に
は、ミキサー中で二種類の反応溶液の混合が完了してか
ら、予備加熱した金型中へ1回もしくは数回にわたって
射出あるいは注入してもよい(例えば特開昭59−51
911号参照)、この方式の場合には、衝突混合装置に
比較して、装置を小型化することができ、また低圧で操
作可能という利点を有する。
このように、本発明におけるノルボルネン系モノマーを
用いたRIM法では、反応溶液の粘度が低く、かつポッ
トライフ時間を容易にコントロールできるので、金型中
での重合過程における原液の粘度変化と導電性充填材の
沈降速度とを制御し、成形サイクルなどを考慮して導電
性層の形成を最適化することができる。
また、本発明では二種類の反応液を使用する場合に限定
されない0例えば、第三番目の容器にモノマーと導電性
充填材を入れて第三の反応液として使用するなど各種の
変形が可能である。
射出に際しで、二つの液体は通常RIM機で混合され、
成形金型に注入されるが、金型の温度は通常、40〜1
30℃、好ましくは60〜100℃の範囲である。
重合時間は適宜選択すればよいが1通常は約20分より
短かく、好ましくは5分以下であるが、それより長くて
もよい・ なお1重合反応成分類は窒素ガスなどの不活性ガス雰囲
気下で貯蔵し、また操作しなければならない、成形金型
は不活性ガスでシールしてもよいが、しなくてもかまわ
ない。
さらに、本発明においては、成形体の衝撃強度を高める
ための可塑剤やエラストマーなどの耐衝撃性付与剤、ガ
ラスファイバーなどの補強材、非沈降性の導電性充填材
、難燃剤および酸化防止剤などを反応液中に配合するこ
とができる。
(導電性成形体) 本発明の導電性成形体は、導電性充填材を成形時に金型
内で沈降させているため、金型の下部にあたる表面M(
沈降側)の近傍に高密度の導電性充填材層が設けられた
構造を有しており、最表面層が最も高密度である。使用
する導電性充填材が少量であっても、沈降により最下層
に薄い導電性層が効率的に形成される。また、導電性繊
維を使用した場合には繊維が面状に配向するため導電性
能が高まり、少量でも効率的な導電性能を得ることがで
きる。
導電性層が補強層を兼ねるので、最表面(沈降側)の強
度や硬度が最も大きくなり、而の形状精度などの面精度
も高い成形体となる。そして、電磁波反射性能について
は、導電性層が面状配向し面方向の導電性が最も高くな
るので反射効率が優れ、また、反射層が成形体の表層と
なることにより、高周波数域における樹脂の誘電性に基
づく反射面と一体化するため、位相のずれが生ぜず理想
的な反射特性を有する。
導電性充填材を充分沈降させると、裏面には導電性充填
材が分布しないため、裏面をほぼ完全な絶縁層とした成
形体が得られる。このように、導電性層と絶縁層が分離
した成形体を一体化して得ることができるので、射出成
形における複層成形に匹敵する効能を有し、特に電磁波
遮蔽材としての必要要件を満足する成形体となる。
また、沈降速度の異なる充填材を混合使用すれば、導電
性能や機械的強度等の異なる種々の成形体を得ることが
でき、不均質化も図れる。
導電性充填材の充填量の増大に伴ない成形体の遮音性が
向上するが、この時、不均質化などを図ることにより遮
音欠損のない高遮音性の付与も可能である。
(用途) 本発明の導電性成形体は、高度な電磁波反射性能を有す
るので、衛星放送用1通信用のパラボラアンテナなどの
電磁波反射体として有用である。
また、高度な電磁遮蔽性を有するので、電磁遮蔽板ある
いはOA機器や磁気記録媒体などの電磁遮蔽筐体として
使用できる。しかも、この場合には不均質化による共振
抑制および遮音性能を付与しておけば、高遮音性パネル
またはケースともなる。
導電性充填材の配合割合をr14W1シ表層を低導電性
とすれば、帯電防止床などの帯電防止部材となる。
中程度の導電性を付与し、裏面を高度な絶縁性とすれば
、樹脂自体耐熱性を有するので面状発熱体として使用で
きる。
その他、導電性を利用して1例えば、磁石の付く部品や
電磁波シールド異形材、被覆部材など広範な用途に使用
することができる。
発明の効果 本発明によれば、ノルボルネン系モノマーヲ用いたRI
M方式の利点を十分に活用し、導電性能、電磁波反射性
能、絶縁性@(裏面)、機械的強度に優れた導電性成形
体を得ることができる。
特に1反射面の形状精度が高いので電磁波反射性能に優
れている。しかも一体成形により射出成形における複層
成形に匹敵する成形が可能で、かつ導電性層が剥離しに
くいので耐久性にも優れている。また、成形条件が穏や
かであるため強度の小さな金型が使用できるので金型コ
ストを低く抑えることができること、金型内への反射材
の装填工程が省略できること、高密度の導電性層を形成
できるため導電性充填材の使用量を小さくし軽量化でき
ることなど経済性の面でも優れている。導電性充填材の
添加量を小さくできる別の利点としては1例えば1反応
溶液の流動抵抗の増大が抑制されるので、ラインやノズ
ルの消耗を防ぐことができ、また、繊維状やフレーク状
の導電性充填材を用いた場合、それらの破損會損傷を少
なくできると共に、塊状物等の凝集・生成を防ぐことが
できので、装置上の各種トラブルを防止することができ
る。
そして、前記したとおりパラボラアンテナや電磁遮蔽体
、帯電防止部材等等多くの用途に用いることができるの
である。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
。なお、実施例中の部および%は、特に断りのない限り
重量基準である。
実施例1 所望量のジシクロペンタジェンを二つの容器に入れ、一
方の容器にはジエチルアルミニウムクロライドを該モノ
マー1モルに対し33ミリモル濃度、n−グロパノール
を49.5ミリモル濃度となるようにそれぞれ添加した
(A液)、他方には同様に七ツマ−に対しトリ(トリデ
シル)アンモニウムモリブデートを4ミリモル濃度とな
るように添加した(B液)。
そして、導電性充填材としてステンレス繊維cFi&維
径約301Lm、繊!i長約2mm)をA液100部当
たり20部混合した。
しかる後に、前記二種類の反応液をl対lの割合で混合
し、70℃に加温した金型内に直接注入した1反応原液
のポットライフ時間は35℃で約1時間強であった。導
電性充填材の比重も大きいので1反応初期に導電性充填
材は金型の下部に沈降した。5分間重合を行った後に、
成形体を得た。これら一連の操作は乾燥窒素雰囲気下で
行なった。このようにして得た成形体は金型内下部に該
当する表面層の近傍に導電性充填剤の高密度の層が形成
されていた(導電性層の厚さは約0.5mmであった)
、成形体の形状は縦横的30cm、厚さ約8mmの正方
形の板である。
この試料の電磁気的および機械的特性は概ね以下の通り
であった。先ず電磁気的特性として導電性および電磁波
反射性を調べた。導電性については表面固有抵抗を、ま
た電磁波反射性は12GHzt7)電磁波を用い、アル
ミ板の表面に銀メッキ(厚さ約10100pしたものに
対する反射率の比として測定した。この結果、表面固有
抵抗は約0.04Ω/sq 、を示し、電磁遮蔽材料と
して十分使用できる高い導電性を有することが分かった
。また1反射率も0.97と高く、例えば衛星放送用パ
ラボラアンテナなどの反射材に要求される高い電波反射
性を有することが示された0次に引張り強度を測定した
ところ、630Kg/CrrI′と比較的高い強度を示
した。続いて、耐衝撃性を落球衝撃試験により評価した
0重量IKgの鋼球を1mの高さから落下させ試料の導
電性層を有する側の中央部分に衝突させた。この時、最
大0.5mm程度の凹みが生じ1表面に僅かなマイクロ
クラックが走ったが、反射性能にはほとんど影響は無か
った。従って十分な衝撃強度を有することが確認された
。これらの緒特性は、ステンレスm#Iの導電性層が成
形体の最表面部分およびその近傍に高密度に形成された
ことによっている。
以上の結果、本発明の成形体が従来のステンレスm1s
s合材料に較べ、遥かに少ない充填量であってもM1m
遮蔽材料または電波反射材料として十分使用できること
が示された。
実施例2 次に、実施例1においてステンレスm雄の混入量を6重
量部とした以外は全く同様にして同一寸法の成形品を作
製し、その性能を評価して、結果を表1に示した。この
結果、導電性や機械的強度の若干の低下が認められたも
のの、充填材の添加量□が極めて少ないにもかかわらず
、比較的高い導電性を示し、はぼ実施g41と同様の用
途に使用可能であることが示された。即ち、電磁遮蔽材
料としては十分な導電性を有し、また電波反射材として
は若干開口面積を大きくすることによって、事実上全く
遜色の無い機能i発揮できることが示された。この理由
はステンレス繊維が反応初期に十分に沈降し1表面層で
は十分な電磁気的特性を保持していることによるもので
あり、木裏法の優位性を示している。
実施例3 次に、実施例1において、ステンレス繊維の混入量を1
重量部とした以外は全く同様にして同一寸法の成形品を
作製し、この成形品についても同様に性能評価を実施し
その結果を表1に示した。この結果は、本試料が反射材
料としての性能は若干不足するものの、電磁遮蔽材とし
ては十分に使用でき、また面状発熱体として好適な導電
性を有することを示している。
実施例4 実施例1において、導電性充填材としてステンレス繊維
の代わりにアルミ粉末(100〜400メツシユ)をA
@100部当たり2混合合し、同様に成形した。この場
合でも充填材は5分間の成形時間中に十分沈降し、表面
に層状に堆積し導電性層を形成したが、その厚さは概ね
0.2mmとなった6本試料についても前記と同様の評
価を実施し、その結果を表1中に示した。ステンレス繊
維を混入した上記実施例1に較べ機械的強度ならびに電
波反射性は低下したが、導電性は比較的高い値を示し、
低レベルの電磁遮蔽材としての使用が可能である。また
1本発明の方法によって帯電防止性を付与できることが
分かった。
実施例5 実施例4において導電性充填材としてステンレスmra
の代わりにアルミフレーク(厚さ約l100pL、大略
0.5mm角)をA液100部当たり10部混合し、同
様に成形体を製造した。この場合でも充填剤は2分間の
成形時間中に十分沈降し、表面に層状に堆積して導電性
層を形成したが、その厚さは概ね0.5mmとなった0
本試料についてもこれまでと同様の評価を実施し、その
結果を表1中に示した。ステンレス繊維雑を混入した上
記実施例1に較べ機械的強度が若干低下したが、導電性
ならびに電波反射性は十分に高い値を示した。
実施例6 実施例1において反応原液をジシクロペンタジェンから
ジシクロペンタジェン/メチルテトラシクロドデセン(
50150)に代え、また、ステンレスtjAtaをグ
ラファイト粉末(40〜200メー、シュ)に変更し、
他は同様の条件によって同一寸法の試料を作製した。そ
の結果、電波反射性は小さいものの導電性は比較的高く
、電磁遮蔽材、面状発熱体、帯電防止材として十分使用
できることが分かった。
表1

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ノルボルネン系モノマーの開環重合体を基板とす
    る導電性成形体であって、該成形体の表面層またはその
    近傍に導電性充填材によって形成された高密度の導電性
    層を設けてなることを特徴とする導電性成形体。
  2. (2)ノルボルネン系モノマーを導電性充填材の存在下
    に金型内で開環重合と成形を同時に行わせて導電性成形
    体を製造する方法において、ノルボルネン系モノマー、
    導電性充填材およびメタセンス触媒からなる反応原液を
    金型内に注入し、次いで導電性充填材を金型内下部に沈
    降させてから開環重合せしめることを特徴とする表面層
    またはその近傍に導電性充填材によって形成された高密
    度の導電性層を有する導電性成形体の製造方法。
JP62076294A 1987-03-31 1987-03-31 導電性成形体およびその製造方法 Pending JPS63242634A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6229191A (ja) * 1985-07-30 1987-02-07 三井化学株式会社 高周波電気回路基板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6229191A (ja) * 1985-07-30 1987-02-07 三井化学株式会社 高周波電気回路基板

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