JPH04278316A - 反応成形用挿入体キット - Google Patents

反応成形用挿入体キット

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JPH04278316A
JPH04278316A JP6406391A JP6406391A JPH04278316A JP H04278316 A JPH04278316 A JP H04278316A JP 6406391 A JP6406391 A JP 6406391A JP 6406391 A JP6406391 A JP 6406391A JP H04278316 A JPH04278316 A JP H04278316A
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Application number
JP6406391A
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English (en)
Inventor
Yoshiharu Ishimaru
石丸 喜晴
Masao Torii
鳥居 正夫
Koji Chono
蝶野 孝二
Mototoshi Yamato
大和 元亨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04278316A publication Critical patent/JPH04278316A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反応射出成形などの反
応成形において、発泡体や金属補強体、繊維状補強材な
どの挿入体を有する複合成形品を作業効率よく製造する
ための反応成形用挿入体キット、および該キットを用い
た複合成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】反応射出成形(RIM)やRTM、注型
などの反応成形においては、低粘度の反応原液を金型内
で反応させて、各種プラスチック成形品を製造している
。この分野の技術進歩にしたがって、ノルボルネン系ポ
リマー、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリユリア樹脂、フェノ
ール樹脂など、適用樹脂の範囲も拡大してきている。 ところで、このような反応成形によるプラスチック成形
品は、補強や軽量化等の目的で、発泡体、金属補強体、
繊維状補強材などを芯材として挿入することが多い。例
えば、RIM法においては、各種挿入体を予め金型内に
配設しておき、該挿入体と金型内面との間に設けた間隙
にモノマーを含む塊状重合用反応原液を供給して硬化さ
せることにより、芯材として各種挿入体を有する複合成
形品を製造している。その場合、挿入体を金型内の所定
位置に配設することが要求され、位置決めが重要となる
【0003】従来、挿入体を金型内の所定位置に配設す
るために、通常、挿入体の所望箇所に、合成樹脂やエラ
ストマー、金属などで形成された複数個の支持体を設け
て、金型内で挿入体が反応原液により浮くことを防止し
、かつ、挿入体と金型内面との間に間隙を設け、均一な
樹脂層を外周層として形成させている。支持体の形状に
は、球状、円筒状、平板状、円錐状、円錐台形など様々
な形がある。そして、支持体を挿入体表面の所望箇所に
接着したり、あるいは挿入体内に差し込むなどして固定
し、挿入体から突起させるようにしている。しかしなが
ら、一般に、支持体を用いて挿入体を所定位置に配設す
る作業は、非常に煩雑であり、特に、発泡体や金属補強
体、繊維状補強材などを2種以上組み合わせて挿入体と
する場合には、極めて作業効率が悪くなり、正確な位置
決めが困難で、複合成形品の寸法精度も低下する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、RI
MやRTMなどの反応成形において、各種挿入体を有す
る複合成形品の生産効率を向上させることにある。また
、本発明の目的は、各種挿入体の金型内での位置決めが
容易で、複数種の挿入体を組み合わせて使用しても作業
効率よく正確に配設することができ、寸法精度の高い複
合成形品を製造できる挿入体キットを提供することにあ
る。本発明者らは、前記従来技術の有する問題点を克服
するために鋭意研究した結果、金型内での位置決め用突
起部を備え、網状物で形成された収納体(収納用本体)
を用い、これに所望の挿入物を収納して金型内に配設す
ると、作業が非常に簡単となり、従来支持体の取り付け
が困難であった挿入体や2種以上の挿入体を組み合わせ
たものであっても、単に、収納用本体に収納して金型内
に配設するだけで、複合成形品を容易に製造できること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、金型内での位置決め用突起部を備え、網状物で形成
された収納用本体に、所望の挿入物を収納して成る反応
成形用挿入体キットが提供される。また、本発明によれ
ば、反応成形用挿入体キットを金型内に配設し、ついで
反応原液を注入して反応させることを特徴とする複合成
形品の製造方法が提供される。以下、本発明について詳
述する。
【0006】(収納用本体)収納用本体は、各種ポリマ
ーや金属などで形成される。収納用本体を形成する材質
は、使用する反応原液と接触した場合に、重合阻害を起
こさないものが好ましい。また、生成ポリマーと一体化
し得る材質がより好ましい。例えば、ノルボルネン系モ
ノマーを含む反応原液を用いて、RIMによりノルボル
ネン系ポリマー層を形成させる場合には、収納用本体の
材質として、ノルボルネン系モノマーのメタセシス触媒
系を用いた塊状開環重合反応を阻害しないものであって
、かつ、ノルボルネン系ポリマーとの密着性が良好で、
一体化した成形体を与えるものが好ましい。
【0007】このようなポリマーとしては、例えば、高
密度ポリエチレン(PE)、中密度PE、低密度PE、
超高分子量PE、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−ブテン−1共重合体、ポリプロピレン、ポリブテ
ン−1、ポリペンテン−1、ポリ4−メチルペンテン−
1、ポリスチレンなどのオレフィン系ポリマー;エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体などのオレフィン系モノマーを主成分とする
エステル系モノマーとの共重合体;スチレンと無水マレ
イン酸の共重合体;ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸
メチル、ポリメタクリル酸ヘキシルなどのエステル系ポ
リマ−;これらのポリマーの塩素化物;およびこれらの
混合物などを挙げることができる。
【0008】また、スチレン(S)に代表されるビニル
芳香族化合物と、イソプレン(I)、ブタジエン(B)
などの共役ジエンから構成される各種ブロック共重合体
、具体的には、S−I型、S−B型、S−I−S型、S
−B−S型、S−I−S−I−S型などのブロック共重
合体;これらの水素化物;エチレン−プロピレンゴム(
EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体
(EPDM)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチ
レン−ブタジエン共重合体、クロロプレンゴム、ブチル
ゴムなどの未加硫ゴム;これらの混合物などのエラスト
マーが挙げられる。これらのエラストマーは、上記オレ
フィン系ポリマーなどと任意の割合で混合して使用する
ことができる。これらのポリマーの中でも、ノルボルネ
ン系ポリマーとの密着性の観点から、特に、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
これらの混合物などが好ましい。また、反応成形用樹脂
としてポリウレタン樹脂を用いる場合には、収納用本体
の材質としてエチレン−酢酸ビニル共重合体や軟質ポリ
ウレタンなどを用いると接着性が良好である。
【0009】収納用本体を形成するポリマーは、その熱
変形温度が通常40℃以上、好ましくは80℃以上、さ
らに好ましくは110℃以上であることが、成形時に反
応熱によって変形しないため、望ましい。また、これら
のポリマーには、酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化
アルミニウム、タルク、カーボンブラックなどの充填剤
、各種顔料や染料等の着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、防曇剤、帯電防止剤、難燃剤、ジシクロペンタジエ
ン系石油樹脂やその水添物の如き接着性向上剤などの改
質材を添加することにより、着色したり、耐候性の向上
を図ることができる。
【0010】本発明で用いる収納用本体は、各種ポリマ
ーや金属などで網状体に形成されたものである。網状物
の網目の大きさは、通常5〜300mm角、好ましくは
10〜50mm角である。網目があまり大きすぎると、
例えば、収納した繊維状補強材が網目から露出すること
がある。逆に、網目が小さすぎると、反応原液の迅速な
浸透が阻害される。網目の形状は、四角形、菱形、六角
形など任意であり、特に制限はない。網目を構成する各
線の太さは、通常0.5〜5mm、好ましくは1〜3m
mである。この太さが細すぎると挿入体を支える力が弱
くなり、太すぎると反応原液の流れが悪くなる。
【0011】収納用本体は、繊維または線材を編んで網
状物に形成してもよいし、あるいは網目(多数の開口)
を有する成形体として一体的に成形してもよい。収納用
本体の形状は、挿入体を収納できるものであれば、例え
ば、箱体や円筒体など任意の形状をとることができる。 ただし、挿入体の形状は、通常、成形品の寸法より小さ
めのものであるが、収納用本体の形状も、挿入体を収納
可能であって、成形品の寸法よりは小さめにする。
【0012】収納用本体は、一般にその下部に金型内で
の位置決め用突起部を設けてある。その理由は、金型内
に設置した場合に、金型下面との間に空隙を設けるため
である。突起部の大きさおよび個数は、収納用本体の形
状、大きさなどによって適宜定めることができる。また
、収納用本体の側壁にも突起部を適宜設けておくことが
、金型側面との間に空隙を正確に設けるために好ましい
。さらに、収納用本体が蓋体を有する場合には、その蓋
体の上部にも突起部を適宜設けておくことが、金型内で
挿入体および収納用本体が反応原液により浮くことを防
止する上で好ましい。挿入体が発泡体の場合には、反応
原液を注入する際に、浮力により浮いてくるので、必ず
しも下部の位置決め用突起部を設ける必要はなく、収納
用本体または蓋体に設けておけばよい。
【0013】突起部の材質は、収納用本体の材質と同じ
でも、異なっていてもよいが、生成ポリマーと一体化で
きるものであることが好ましい。例えば、収納用本体の
材質が生成ポリマーと一体化できないものである場合に
は、突起部のみを生成ポリマーと一体化し得る材質のも
のとすることができる。突起部は、成形後、その尖端部
が成形品の表面に露出するため、生成ポリマーとの接着
性が悪いと、外観が損なわれるとともに、界面から水分
が浸透するなどしてポリマーが劣化する原因となる。な
お、突起部は、収納用本体と一体的に成形したものであ
ってもよく、また、接着剤や熱融着等により固定したも
のであってもよい。
【0014】位置決め用突起部を備え、網状物で形成さ
れた収納用本体の具体例について、図面を参照しながら
説明する。図5は、箱体形状の収納用本体を上から見た
略図である。網状物1の側部に多数の突起部3が設けら
れている。図1は、正面図であり、図2は側面図である
。図2の符合2は、収納用本体の下部に設けられた突起
部を示す。図3は、網状物で形成された蓋体であり、図
4は、その側面図で、突起部5が上向きに設けられてい
る。蓋体を用いる場合には、図5に示す箱体の開口部と
係合できるように、例えば、箱体の開口部の四隅に孔を
有する出っ張りを設け(図示せず)、蓋体の下部の四隅
に、その孔に嵌合できる突起を設け、挿入体を収納して
から蓋体を係合させればよい。また、収納用本体に適当
な仕切りを設け、所望の部分にのみ挿入体を配置できる
構造としてもよい。この場合、部分的に補強された成形
品が効率よく得られる。
【0015】(挿入体)挿入体としては、発泡体や金属
補強体、繊維状補強材などを例示することができる。金
属補強体を発泡体で被覆したもの、金属補強体と繊維状
補強材とを併用したもの、など2種以上の挿入体を併用
してもよい。発泡体としては、通常、硬質発泡体が用い
られ、具体例としては、硬質ポリウレタン発泡体、架橋
ポリエチレン発泡体などが代表的なものであるが、フェ
ノール樹脂やユリア樹脂、熱硬化性アクリル樹脂などの
熱硬化性樹脂発泡体、硬質塩化ビニル発泡体、ポリスチ
レン発泡体、ポリイミド発泡体などを挙げることができ
る。
【0016】金属補強体の形状には、特に制限はなく、
例えば、棒状体、板状体、コイル、その他成形品の形状
に合わせた任意の立体形状体などを例示することができ
る。金属補強体の材質についても、特に限定はなく、ア
ルミニウムや鉄、ステンレス、銅など、各種金属を必要
に応じて適宜選択することができる。繊維状補強材とし
ては、例えば、ガラスファイバー、カーボンファイバー
、アラミドファイバー、グラファイトファイバーなどを
挙げることができる。より具体的には、補強用繊維は、
例えば、密度1.5〜2.0オンス/ft2を有するガ
ラスファイバーの連続ストランドでできたマットであっ
てもよく、そのようなマットの例としては、オーエンス
・コーニング・ファイバーグラス社のランダムガラスマ
ットOCF  8608やOCF  8610などが挙
げられる。また、より大きな補強効果を得るためにグラ
ファイトファイバー製のマット、例えば、密度1.0〜
1.5オンス/ft2の織ったグラファイト繊維(ハー
キュレス社製、商品名AS−4またはAS−6)、ある
いはケブラー(商品名)の名称で市販されているアラミ
ドファイバー製のマットを用いることもできる。
【0017】マットは、ファイバーを織成、編成または
絡合して作成したものであることが好ましく、それによ
ってマットのファイバーは、マットに外力が加えられた
とき、実質的に相互に依存した挙動を示し、成形性や補
強効果が向上する。また、チョップドロービングで作っ
たマットでもよく、これはチョップドロービングとバイ
ンダー溶液を減圧下に所定形状のスクリーン上に散布し
、そのスクリーンを加熱ゾーンに通してチョップドロー
ビングをポリマーバインダーで固めることによって得ら
れる。他のタイプのマットには、ロービング織布、ラン
ダムマット、ニードル処理マット、これらのプロセスで
作られたプレス成形品などがある。マットの製造には、
ロングファイバー、ショートファイバーのいずれも使用
することができる。ロングファイバー、すなわち連続フ
ァイバーは、一般に、約2インチ以上の長さのものであ
り、他方、ショートファイバーは、約2インチ未満のも
のである。連続ファイバーを用いたガラスファイバーマ
ットとしては、約2インチのチョップドストランドで作
成された幅110インチのものが市販されている。
【0018】(反応原液とポリマー)本発明の複合成形
品において、外周層または本体(マトリックス)を形成
するポリマーとしては、ノルボルネン系ポリマー、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ポリユリア樹脂、フェノール樹脂など
が挙げられる。一般に、これらのポリマーからなる成形
品は、互いに反応して速やかにポリマーを生成する2種
以上の低粘度原料(塊状重合用反応原液)を混合し、つ
いで密閉型内に供給し、型内で硬化させるRIM、RT
M、あるいは注型などにより製造することができる。
【0019】例えば、ノルボルネン系モノマーとメタセ
シス触媒系を含有する反応原液を金型内に供給して塊状
開環重合させると、ノルボルネン系ポリマー成形品が得
られる。また、ポリオールとイソシアネートを含む反応
原液を金型内で反応させると、ポリウレタン樹脂成形品
が得られる。同様に、ポリエステルアミドプレポリマー
とカプロラクタムを反応原液とするナイロンRIM、エ
ポキシ化合物とポリアミン、ポリアミドなどの硬化剤を
反応原液とするエポキシRIM、不飽和ポリエステル、
ビニルモノマーおよび触媒を反応原液とするポリエステ
ルRIMなどが挙げられる。
【0020】これらの中でもRIM法によるノルボルネ
ン系ポリマーの成形は、通常の熱可塑性樹脂の射出成形
に比べ、射出圧力が著しく低いため、安価で軽量の金型
を使用でき、また、金型内での原料の流動性が良いので
、インサート成形品や大型成形品、複雑な形状の成形品
を製造するのに好ましい。そこで、ノルボルネン系ポリ
マーについて、さらに詳述する。
【0021】ノルボルネン系モノマー 本発明において用いるノルボルネン系モノマーは、ノル
ボルネン環をもつものであればいずれでもよいが、三環
体以上の多環ノルボルネン系モノマーを用いると、熱変
形温度の高い重合体が得られ複合成形体として要求され
る耐熱性を満たすことができる。また、本発明において
は、生成する開環重合体を熱硬化型とすることができ、
そのためには全モノマー中の少なくとも10重量%、好
ましくは30重量%以上の架橋性モノマーを使用しても
よい。
【0022】ノルボルネン系モノマーの具体例としては
、ノルボルネン、ノルボルナジエンなどの二環体、ジシ
クロペンタジエンやジヒドロジシクロペンタジエンなど
の三環体、テトラシクロドデセンなどの四環体、トリシ
クロペンタジエンなどの五環体、テトラシクロペンタジ
エンなどの七環体、これらのアルキル置換体(例えば、
メチル、エチル、プロピル、ブチル置換体など)、アル
ケニル置換体(例えば、ビニル置換体など)、アルキリ
デン置換体(例えば、エチリデン置換体など)、アリー
ル置換体(例えば、フェニル、トリル、ナフチル置換体
など)、エステル基、エーテル基、シアノ基、ハロゲン
原子などの極性基を有する置換体などが例示される。こ
れらのモノマーは、1種以上を組合わせて用いてもよい
。なかでも、入手の容易さ、反応性、耐熱性等の見地か
ら、三環体ないし五環体が賞用される。
【0023】架橋性モノマーは、反応性の二重結合を2
個以上有する多環ノルボルネン系モノマーであり、その
具体例としてジシクロペンタジエン、トリシクロペンタ
ジエン、テトラシクロペンタジエンなどが例示される。 したがって、ノルボルネン系モノマーと架橋性モノマー
が同一物である場合には格別他の架橋性モノマーを用い
る必要はない。なお、上記ノルボルネン系モノマーの1
種以上と共に開環重合し得るシクロブテン、シクロペン
テン、シクロペンタジエン、シクロオクテン、シクロド
デセンなどの単環シクロオレフィンなどを、本発明の目
的を損なわない範囲で併用することができる。
【0024】メタセシス触媒系 用いる触媒は、ノルボルネン系モノマーの開環重合用触
媒として公知のメタセシス触媒と活性剤とからなるメタ
セシス触媒系であればいずれでもよく、具体例としては
、タングステン、モリブデン、タンタルなどのハロゲン
化物、オキシハロゲン化物、酸化物、有機アンモニウム
塩などのメタセシス触媒が挙げられ、また、活性剤(共
触媒)の具体例としては、アルキルアルミニウムハライ
ド、アルコキシアルキルアルミニウムハライド、アリー
ルオキシアルキルアルミニウムハライド、有機スズ化合
物などが挙げられる。メタセシス触媒は、ノルボルネン
系モノマーの1モルに対し、通常、約0.01〜50ミ
リモル、好ましくは0.1〜20ミリモルの範囲で用い
られる。活性剤は、触媒成分に対して、好ましくは1〜
10(モル比)の範囲で用いられる。メタセシス触媒お
よび活性剤は、いずれもモノマーに溶解して用いる方が
好ましいが、生成物の性質を本質的に損なわない範囲で
あれば少量の溶剤に懸濁または溶解させて用いてもよい
【0025】塊状開環重合 ノルボルネン系ポリマーの好ましい製造法では、一般に
、ノルボルネン系モノマーを二液に分けて別の容器に入
れ、一方にはメタセシス触媒を、他方には活性剤を添加
し、二種類の安定な反応液を調製する。この二種類の反
応液を混合し、次いで所定形状の金型または型枠(両者
を合せて金型という)中に注入し、そこで塊状による開
環重合を行なう。金型温度は、通常、室温以上、好まし
くは40〜200℃、特に好ましくは50〜130℃で
ある。重合反応に用いる成分類は、窒素ガスなどの不活
性ガス雰囲気下で貯蔵し、かつ操作することが好ましい
。金型内の圧力は、0.1〜10kg/cm2程度であ
り、重合時間は、通常、20分より短く、好ましくは5
分以内である。
【0026】ノルボルネン系ポリマーには、酸化防止剤
、充填材、補強材、発泡剤、顔料、着色剤、エラストマ
ーなどの添加剤を配合することができる。これらの添加
剤は、通常、反応液に溶解ないしは分散させて配合する
が、金型内に配設しておく場合もある。ノルボルネン系
ポリマーを発泡体とするときは、発泡剤を反応液に添加
し、これを金型内に注入する。好ましい発泡剤は、通常
は液体で、容易に揮発する低沸点有機化合物、例えば、
ペンタン、ヘキサンなどの炭化水素、メチレンクロライ
ド、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメ
タンなどのハロゲン化炭化水素など、あるいは窒素、ア
ルゴンなどの不活性ガスが挙げられる。
【0027】反応液に添加するエラストマーとしては、
例えば、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、ス
チレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、エ
チレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)
、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)およびこれ
らの水素化物などが挙げられる。これらのエラストマー
を反応液に添加すると、得られるポリマーに耐衝撃性が
付与されるだけではなく、反応液の粘度を調節すること
ができる。
【0028】金型は、各種合成樹脂、アルミニウム、低
融点合金、木、鉄など種々の材料で作成されたものが使
用でき、単なる型枠であってもよい。本発明においては
従来からRIM成形装置として公知の衝突混合装置を、
二種類の反応原液を混合するために使用することができ
る。この場合、二種類の反応原液を収めた容器は別々の
流れの供給源となる。二種類の流れをRIM機のミキシ
ング・ヘッドで瞬間的に混合させ、次いで、成形金型中
に注入し、そこで即座に塊状重合させて成形品を得る。
【0029】衝突混合装置以外にも、ダイナミックミキ
サーやスタチックミキサーなどの低圧注入機を使用する
こともできる。室温におけるポットライフが1時間もあ
るような場合には、ミキサー中で二種類の反応溶液の混
合が完了してから、予備加熱した金型中へ数回にわたっ
て射出あるいは注入してもよく、また、連続的に注入し
てもよい。この方式の場合には、衝突混合装置に比較し
て装置を小型化することができ、また、低圧で操作可能
という利点を有するうえ、ガラス繊維などの充填剤の充
填量が多い場合に、注入スピードをゆっくりすることに
より、系内に均一に反応液を含浸させることが可能とな
る。
【0030】また、本発明では二種類の反応原液を使用
する方法に限定されない。当業者であれば容易に理解し
うるように、例えば第三番目の容器にモノマーと所望の
添加剤を入れて第三の流れとして使用するなど各種の変
形が可能である。なお、反応液は通常窒素ガスなどの不
活性ガス雰囲気下で貯蔵され、また操作されるが、成形
金型は必ずしも不活性ガスでシールしなくてもよい。
【0031】(複合成形品の製造方法)本発明において
は、金型内での位置決め用突起部を備え、網状物で形成
された収納用本体に、所望の挿入物を収納した反応成形
用挿入体キットを金型内に配設して、挿入体キットと金
型内面との間の空隙(繊維状補強材や網状物内部の空隙
を含む)に、反応原液を供給し、重合させることにより
、ポリマーからなる外周層または本体(マトリックス)
を形成する。突起部を備えた網状物で形成された収納用
本体を使用することにより、挿入体の位置決めのために
多数の支持体を直接挿入体に固定するなどの煩雑な作業
が軽減される。また、収納用本体に収納することにより
、繊維状補強材が成形品表面に露出するのを防ぐことが
できる。しかも、ポリマーと網状物および/または突起
部とが一体化しているため、外観、安全性および塗装性
に優れた複合成形品が得られる。さらに、例えば、金属
補強体と繊維状補強材とを併用する場合などでも、単に
、これらの挿入体を一緒に収納用本体に収納するだけで
、容易に位置決めをして、寸法精度のよい複合成形品を
得ることができる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例中の部は、特に断りのないか
ぎり重量基準である。 [実施例1]ポリプロピレン90%と低密度ポリエチレ
ン10%の混合樹脂から形成された網状物(網目の大き
さ20mm角、熱変形温度120℃)で、縦450mm
、横650mm、高さ5mmの空間を有する箱体からな
る収納用本体を形成した。この収納用本体の下部の四隅
と各側面の四隅には、位置決め用の突起部(形状は円錐
台形)が一体的に設けられている。金属補強体として4
50mm×650mm×1mmのアルミニウム板を用い
、そのアルミニウム板の上下に450mm×650mm
×2mmのコンティニアスガラスマット(日本電気硝子
社製、商品名U−812)2枚を配置するようにして、
前記収納用本体の内部に収納した。そして、同じ網状物
で形成された、縦450mm、横650mmで、四隅に
同様に突起部を設けた蓋体をかぶせた。ついで、得られ
た挿入体キットを、500mm×700mm×50mm
の空間を有する金型内に配設した。金型は60℃に加熱
し、垂直に立てた。反応液の注入口は、金型の下方に設
けた。
【0033】ジシクロペンタジエン(DCP)100部
に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体
(SIS)(クインタック3421、日本ゼオン社商品
名)6.5部を入れて混合した。この液を2つの容器に
入れ、一方には、DCPに対しジエチルアルミニウムク
ロリド(DEAC)を41ミリモル濃度、n−プロピル
アルコールを41ミリモル濃度、四塩化ケイ素を21ミ
リモル濃度となるようにそれぞれ添加した(A液)。他
方には、DCPに対し、トリ(トリデシル)アンモニム
モリブデートを10ミリモル濃度となるように添加し、
さらにDCP100部当たりフェノール系酸化防止剤(
エタノックス702、エチルコーポレーション社製)4
部を添加した(B液)。
【0034】両反応液(A液/B液の混合比1/1)を
、前記の金型の中へギヤーポンプとパワーミキサーを用
いてほぼ常圧で速やかに注入した。注入後、約3分間重
合反応を行い、金属挿入体とガラス繊維で補強されたD
CP樹脂を外周層とした大型板状の複合成形品を得た。 従来の挿入体に多数の支持体を固定する方法と比べて、
挿入体を収納用本体に収納するだけであるため、作業効
率が極めて良好であった。そして、得られた複合成形品
は、そりなどの変形やポリマー層の割れがなく、生成し
たポリマーと収納用本体および突起部とが一体となった
ものであった。しかも、ガラス繊維が露出していないた
め、外観が良好で、安全性や塗装性に優れている。
【0035】[実施例2]480mm×680mm×4
0mmの空間を有する発泡体用金型(不飽和ポリエステ
ル製)に、金属補強体として、450mm×650mm
×1mmのアルミニウム板を配設し、ポリウレタンフォ
ーム用発泡原液(旭電化社製、アデカフォームミックス
:ポリオールとイソシアネート、発泡剤を混合した液体
)を注入して、約5分間で金属挿入体を内蔵する硬質ポ
リウレタン発泡体製の板状芯材を得た。この金属挿入発
泡体の下側に480mm×680mm×2mmのコンテ
ィニアスガラスマット(日本電気硝子社製、商品名U−
812)2枚を配置するようにして、収納用本体の内部
に収納した。
【0036】収納用本体は、ポリプロピレン90%と低
密度ポリエチレン10%の混合樹脂から形成された網状
物(網目の大きさ20mm角、熱変形温度120℃)で
、縦480mm、横680mm、高さ25mmの空間を
有する箱体からなり、この収納用本体の下部の四隅と各
側面の四隅には、位置決め用の突起部(形状は円筒状)
が一体的に設けられている。実施例1と同様の反応原液
を用い、金型を水平に保持したまま、注入口を金型下部
中央に設けたこと以外は同様に操作して大型板状の複合
成形品を得た。得られた複合成形品は、反りなどの変形
や割れがなく、外観が良好で、寸法精度の高いものであ
った。
【0037】[実施例3]下部の四隅にのみ突起部を設
けた収納用本体を用い、これにコンティニアスガラスマ
ットを下側にしてアルミニウム板を収納した挿入体キッ
トを用いたこと以外は、実施例2と同様に操作して複合
成形品を得た。得られた複合成形品は、反りなどの変形
や割れがなく、外観が良好で、寸法精度の高いものであ
った。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、反応成形において、各
種挿入体の金型内での位置決めが容易で、複数種の挿入
体を組み合わせて使用しても作業効率よく正確に配設す
ることができ、寸法精度の高い複合成形品を生産効率よ
く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】網状物で形成された収納用本体の正面図。
【図2】網状物で形成された収納用本体の側面図。
【図3】網状物で形成された蓋体の正面図。
【図4】網状物で形成された蓋体の側面図。
【図5】網状物で形成された収納用本体の略図。
【符合の説明】 1  網状物で形成された収納用本体 2  下部の突起部 3  側部の突起部 4  網状物で形成された蓋体 5  蓋体の突起部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  金型内での位置決め用突起部を備え、
    網状物で形成された収納用本体に、所望の挿入物を収納
    して成る反応成形用挿入体キット。
  2. 【請求項2】  収納用本体が網状物で形成された蓋体
    を備えたものである請求項1記載の反応成形用挿入体キ
    ット。
  3. 【請求項3】  請求項1または2記載の反応成形用挿
    入体キットを金型内に配設し、ついで反応原液を注入し
    て反応させることを特徴とする複合成形品の製造方法。
JP6406391A 1991-03-05 1991-03-05 反応成形用挿入体キット Pending JPH04278316A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2400814A (en) * 2003-04-25 2004-10-27 Komatsu Mfg Co Ltd Plastics moulded cab roof member for work machine
JPWO2019235538A1 (ja) * 2018-06-07 2021-06-24 Rimtec株式会社 複合材料および複合材料成形体

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GB2400814B (en) * 2003-04-25 2007-10-03 Komatsu Mfg Co Ltd Cab roof member for work machine
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