JP3006849B2 - 複合成形品 - Google Patents

複合成形品

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複合成形品に関し、さらに詳しくは、金属
補強体や金属製品等の金属挿入体を有する塊状重合体か
らなる複合成形品に関する。
〔従来の技術〕
反応射出成形(RIM)により、低粘度原料を用い、金
型内で反応させて、各種プラスチック成形品を製造する
方法は周知である。この分野の技術進歩にしたがい、ノ
ルボルネン系ポリマー、エポキシ樹脂、ポリウレタン、
ナイロン、不飽和ポリエステル、ポリユリア、フェノー
ル樹脂など、適用樹脂の範囲が拡大してきている。
ところで、一般に、プラスチック成形品の強度を向上
させるために、棒状や板状態などの金属補強体を挿入す
ることがある。また、プラスチックにより電気・電子部
品などの金属製品を封止することも行なわれている。
RIMにおいては、各挿金属挿入体を予め金型内に配設
しておき、金属挿入体と金型内面との間隙にモノマーを
含む塊状重合用反応液を注入して硬化させることによ
り、芯材として金属挿入体を有する複合成形品を製造す
ることができる。既に、ノルボルネン系モノマーを原料
とするRIM法により、コイルやコンデンサーなどの電気
部品を封止することが提案されている(特開昭62−1056
10号)。
ところが、前記RIM用ポリマーは、いずれも成形時
に、原料の塊状重合用反応液が硬化するにしたがって収
縮する。そのために、殆ど収縮しない各種金属挿入体が
変形し、成形品が所定の形状にならない場合がある。ひ
どいときには、RIM用材料と金属挿入体の収縮率の差に
起因して、生成したポリマー層が破壊したり、ひび割れ
を生じる。
しかしながら、従来、このような問題点を有効に解決
する方法は提案されていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、金属挿入体を有し、かつ、ポリマー
層の割れが防止され、また、所定形状の保持された複合
成形品をRIM法により提供することにある。
本発明者らは、従来技術の有する前記問題点を克服す
るために鋭意研究した結果、金属挿入体をそのまま芯材
として用いるのではなく、予め金属挿入体を硬質発泡体
で被覆し、それを芯材とすることによって、RIM法によ
り、形状が保持され、ポリマー層の割れのない複合成形
品の得られることを見出し、その知見に基づいて本発明
を完成するに至った。
〔課題を解決するための手段〕
かくして、本発明によれば、金属挿入体からなる芯材
の存在下、金型内にメタセシス触媒と活性剤とからなる
触媒系とノルボルネン系モノマーとを含有する塊状重合
用反応液を供給し硬化して得られる複合成形品であっ
て、金属挿入体が硬質発泡体で被覆されていることを特
徴とする複合成形品が提供される。
以下、本発明について詳述する。
(芯材) 本発明では、金属挿入体を硬質発泡体で被覆したもの
を芯材として用いる。
金属挿入体としては、棒状体、板状体、その他成形品
の形状に合わせた任意の立体形状体などの金属補強体、
あるいはコイルやコンデンサー等の封止対象となる電気
・電子部品などを例示することができる。
金属挿入体の大きさは、成形時の生成ポリマー層の収
縮を考慮して、成形体の寸法よりも小さめとする。例え
ば、棒状金属挿入体の場合には、挿入する成形体の部分
の長さよりもやや小さめのものとする。板状金属挿入体
の場合には、成形品の縦横の寸法よりもやや小さめのも
のとする。もちろん厚味方向についても、成形体の厚み
より小さなものとする。封止成形品については、封止対
象部品よりも成形体の形状が大きくなるように、金型を
選択する。
本発明で用いる硬質発泡体は、反応液の重合を阻害し
ないものであれば特に制限されないが、発泡倍率が約5
〜約15倍程度のものが好ましい。発泡倍率が過度に大き
くなると、大型複合成形品の場合には、成形品表面に波
打ちを生じ、平面性の良好なものが得にくくなる。
発泡体の形状は、金属挿入体の形状によりも大きく、
かつ、金型内空間で規定される複合成形品の形状よりも
外周層を形成する樹脂の肉厚だけ小さい形状とする。芯
材を有する部分の樹脂の肉厚は、成形品の種類にもよる
が、通常、2〜20mm程度である。
硬質発泡体としては、例えば、硬質ポリウレタン発泡
体、架橋ポリエチレン発泡体などが代表的なものである
が、フェノール樹脂、ユリア樹脂、熱硬化性アクリル樹
脂などの熱硬化性樹脂発泡体、硬質ポリ塩化ビニル発泡
体、ポリスチレン発泡体、ポリイミド発泡体などを挙げ
ることができる。これらの中でも、ポリウレタンや架橋
ポリエチレンなどの熱硬化型発泡体が好ましい。
金属挿入体は、硬質発泡体中に内蔵して用いるが、内
蔵する方法としては、例えば、予め金属補強体などを配
設した金型内で高分子発泡体を成形する方法があり、こ
の方法によれば、スキン層(表面緻密層)を有する所定
形状の芯材を得ることができる。あるいは、予め成形し
た発泡体を切断、切削加工などを行なって所定形状とし
たものに金属体を挿入する方法もある。
大型板状複合成形品の場合などには、スキン層を有す
る発泡体を用いると、平面性、平滑性の良好なものが得
られるため、好ましい。例えば、硬質ポリウレタン発泡
体の場合には、発泡剤を含有する反応原液を、金属挿入
体を配設し閉じた金型中に注入して発泡成形することに
より、表面にスキン層を有する発泡体芯材を好適に得る
ことができる。
(複合成形品) 本発明における複合成形品としては、金属挿入体を有
する複合成形品であれば特に限定されないが、具体例と
しては、例えば、中心部に、アルミニウム板を内蔵した
硬質ポリウレタン発泡体の芯材を有する厚板(例えば、
移送用荷台、仕切板、表示板、テーブル板などとして利
用)、上部の縁部にアルミニウム補強棒を入れたU字
溝、各種電気・電子部品の封止成形品などを挙げること
ができる。
(金型内への芯材の設置) 本発明においては、芯材を金型内に設置して、芯材と
金型内面との間に設けた間隙に、塊状重合用反応液を供
給し、硬化(塊状重合)させることにより、塊状重合体
からなる層を形成する。
芯材と金型内面との間に間隙を設けるには、適当な手
段を採用すればよいが、代表的な方法としては、例えば
次ぎのような方法がある。
(1)芯材の所望箇所に、合成樹脂やエラストマー、
金属などで形成された支持体を設ける方法がある。支持
体により、金型内で芯材が反応原液により浮くことを防
止し、かつ、芯材と金型内面との間に間隙を設け、均一
な樹脂層を外周層として形成させることができる。
支持体の形状としては、円筒形、平板状、円錐形、円
錐台形など種々な形を取ることができる。
支持体を発泡体からなる芯材に設けるには、芯材の表
面に支持体を接着するか、あるいは支持体の一部を芯材
に差し込んで固定する、または輪ゴム状にして巻きつけ
るなど、適宜の方法がある。あるいは、発泡用金型で発
泡体からなる芯材を成形する場合、この段階で支持体を
発泡用金型内に設置し、支持体付きの発泡成形品を得る
こともできる。
また、ノルボルネン系モノマーを含む反応液を用い
て、RIMによりノルボルネン系ポリマー層を形成させる
場合には、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、EPDMなどのオレフィン系ポリマーや炭化水素系エラ
ストマーで形成された支持体を用いると、支持体とノル
ボルネン系ポリマーとの密着性を強固にすることができ
る。
(2)芯材を、繊維状補強材や織布状補強材で包み、
金型内に配設し、塊状重合用反応液をこれらの補強材に
含浸させる方法がある。
(塊状重合用反応液) 本発明の複合成形品において、外周層または本体を形
成するポリマーとしては、ノルボルネン系ポリマーを使
用する。ノルボルネン系ポリマーからなる成形品は、互
いに反応して速やかにポリマーを形成する2種以上の低
粘度原料(塊状重合用反応液)を混合し、次いで、密閉
型内に供給して型内で硬化させる、いわゆるRIM法によ
り製造することができる。より具体的には、反応液とし
て、メタセシス触媒と活性剤から成る触媒系を含有する
ノルボルネン系モノマーを用い、金型内で塊状で開環重
合させるとノルボルネン系ポリマー成形品が得られる。
RIM法によるノルボルネン系ポリマーの成形は、通常の
熱可塑性樹脂の射出成形に比べ、射出圧力が著しく低い
ため、安価で軽量の金型を使用でき、また、金型内での
原料の流動性がよいので、大型成形品や複雑な形状の成
形品を製造するのに好ましい。
ノルボルネン系モノマーは、ノルボルネン環を有する
ものであればよいが、熱変形温度の高い複合成形品を得
ようとする場合には、三環体以上の多環ノルボルネン系
モノマーを用いることが好ましい。また、生成するノル
ボルネン系ポリマーを熱硬化型とすることが好ましく、
そのためには架橋性モノマーを使用することが好まし
い。
ノルボルネン系モノマーとしては、例えば、2−ノル
ボルネンなどの二環体、ジシクロペンタジエンやジヒド
ロジシクロペンタジエンなどの三環体、テトラシクロド
デセンなどの四環体、トリシクロペンタジエンなどの五
環体、テトラシクロペンタジエンなど七環体、これらの
アルキル置換体(例えば、メチル、エチル、プロピル、
ブチル置換体など)、アルキリデン置換体(例えば、エ
チリデン置換体など)、アリール置換体(例えば、フェ
ニル、トリル、ナフチル置換体など)、エステル基、エ
ーテル基、シアノ基、ハロゲン原子などの極性基を有す
る置換体などが例示される。これらのモノマーは、1種
以上を組合わせて用いてもよい。
なかでも、入手の容易さ、反応性、耐熱性等の見地か
ら、三環体ないし五環体が賞用される。
一方、架橋性モノマーは、反応性の二重結合を2個以
上有する多環ノルボルネン系モノマーであり、その具体
例としてジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエ
ン、テトラシクロペンタジエンなどが例示される。した
がって、ノルボルネン系モノマーと架橋性モノマーが同
一物である場合には格別他の架橋性モノマーを用いる必
要はない。
これらのノルボルネン系モノマーは、単独で使用して
もよいし、また、2種以上を混合して用いることもでき
る。
なお、上記ノルボルネン系モノマーの1種以上と共に
開環重合し得るシクロブテン、シクロペンテン、シクロ
ペンタジエン、シクロオクテン、シクロドデセンなどの
単環シクロオレフィンなどを、本発明の目的を損なわな
い範囲で併用することができる。
用いる触媒は、ノルボルネン系モノマーの開環重合用
触媒として公知のメタセシス触媒系であればいずれでも
よく、具体例としては、タングステン、モリブデン、タ
ンタルなどのハロゲン化物、オキシハロゲン化物、酸化
物、有機アンモニウム塩などが挙げられ、また、活性剤
(共触媒)の具体例としては、アルキルアルミニウムハ
ライド、アルコキシアルキルアルミニウムハライド、ア
リールオキシアルキルアルミニウムハライド、有機スズ
化合物などが挙げられる。
メタセシス触媒は、ノルボルネン系モノマーの1モル
に対し、通常、約0.01〜50ミリモル、好ましくは0.1〜1
0ミリモルの範囲で用いられる。活性剤(共触媒)は、
触媒成分に対して、好ましくは2〜10(モル比)の範囲
で用いられる。
メタセシス触媒および活性剤は、いずれもモノマーに
溶解して用いる方が好ましいが、生成物の性質を体質的
に損なわない範囲であれば少量の溶剤に懸濁または溶解
させて用いてもよい。
ノルボルネン系ポリマーの好ましい製造法では、三環
体以上のノルボルネン系モノマーを二液に分けて別の容
器に入れ、一方にはメタセシス触媒を、他方には活性剤
を添加し、二種類の安定な反応液を調製する。この二種
類の反応液を混合し、次いで所定形状の金型または型枠
中に注入し、そこで塊状による開環重合を行なう。金型
温度は、通常、10〜150℃、より好ましくは30〜100℃で
ある。金型内の圧力は、0.1〜10kg/cm2程度である。重
合時間は、通常、20分より短かく、好ましくは5分以内
である。
ノルボルネン系ポリマーには、酸化防止剤、充填剤、
補強材、発泡剤、顔料、着色剤、エラストマーなどの添
加剤を配合することができる。
ノルボルネン系ポリマーを発泡体とするときは、発泡
剤を反応液に添加する。好ましい発泡剤は、通常は液体
で、容易に揮発する低沸点有機化合物、例えば、ペンタ
ン、ヘキサンなどの炭化水素、メチレンクロライド、ト
リクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタンな
どのハロゲン化炭化水素など、あるいは窒素、アルゴン
などの不活性ガスが挙げられる。
エラストマーとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、
ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体(SB
R)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体
(SIS)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー
(EPDM)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)およ
びこれらの水素化物などが挙げられる。これらのエラス
トマーを塊状重合用反応液に添加すると、得られるポリ
マーに耐衝撃性が付与されるだけではなく、反応液の粘
度を調節することができる。
金型は、各種合成樹脂、アルミニウム、低融点合金、
木、鉄など種々の材料で作成されたものが使用でき、単
なる型枠であってもよい。
本発明においては従来からRIM成形装置として公知の
衝突混合装置を、二種類の反応原液を混合するために使
用することができる。この場合、二種類の反応原液を収
めた容器は別々の流れの供給源となる。二種類の流れを
RIM機のミキシング・ヘッドで瞬間的に混合させ、次い
で、成形金型中に注入し、そこで即座に塊状重合させて
成形品を得る。
衝突混合装置以外にも、ダイナミックミキサーやスタ
チックミキサーなどの低圧注入機を使用することもでき
る。室温におけるポットライフが1時間もあるような場
合には、ミキサー中で二種類の反応溶液の混合が完了し
てから、予備加熱した金型中へ数回にわたって射出ある
いは注入してもよく、例えば、特開昭59−51911号公報
公報、米国特許第4,426,502号公報明細書)、または、
連続的に注入してもよい。
この方式の場合には、衝突混合装置に比較して装置を
小型化することができ、また、低圧で操作可能という利
点を有するうえ、ガラス繊維などの充填剤の充填量が多
い場合に、注入スピードをゆっくりすることにより、系
内に均一に反応原液を含浸させることが可能となる。
また、本発明では二種類の反応原液を使用する方法に
限定されない。当業者であれば容易に理解しうるよう
に、例えば第三番目の容器にモノマーと所望の添加剤を
入れて第三の流れとして使用するなど各種の変形が可能
である。
なお、反応原液は通常窒素ガスなどの不活性ガス雰囲
気下で貯蔵され、また操作されるが、成形金型は必ずし
も不活性ガスでシールしなくてもよい。
〔実施例〕
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具
体的に説明する。なお、実施例、比較例中の部で、特に
断りのないかぎり重量基準である。
[実施例1] 480mm×680mm×40mmの空間を有する発泡用金型(不飽
和ポリエステル製)に、金属補強材として、450mm×650
mm×1mmのアルミニウム板を配設し、ポリウレタンフォ
ーム用発泡原液(旭電化社製、アデカフォームミック
ス;ポリオールとイソシアネート、発泡材を混合した液
体)を注入して、約5分間で、金属挿入体を内蔵する硬
質ポリウレタン発泡体製の板状芯材を得た。
得られた発泡体は、発泡倍率が約10倍、密度は0.12g/
cm3で、表面にスキン層を有するものであった。
該板状芯材の上下四隅に、ポリエチレン製の支持体
(形状20mmφ×5mm高さ)を接着し、500mm×700mm×50m
mの空間を有する金型内に、配設した。
金型は60℃に加熱し、垂直に立てた。反応液の注入口
は、金型の下方に設けた。
ジシクロペンタジエン(DCP)100部に、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)(クイン
タック3421、日本ゼオン社商品名)6.5部を入れて混合
した。この液を2つの容器に入れ、一方には、DCPに対
しジエチルアルミニウムクロリド(DEAC)を41ミリモル
濃度、n−プロピルアルコールを41ミリモル濃度、四塩
化ケイ素を21ミリモル濃度となるようにそれぞれ添加し
た(A液)。
他方には、DCPに対し、トリ(トリデシル)アンモニ
ムモリブデートを10ミリモル濃度となるように添加し、
さらにDCP100部当たりフェノール系酸化防止剤(エタノ
ックス702、エチルコーポレーション社製)4部を添加
した(B液)。
両反応液(A液/B液の混合比1/1)を、前記の金型の
中へギヤーポンプとパワーミキサーを用いてほぼ常圧で
速やかに注入した。
注入後、約3分間重合反応を行い、金属挿入体を内蔵
する発泡体を芯材とし、DCP樹脂を外周層とした大型板
状の複合成形品を得た。
得られた複合成形品は、そりなどの変形やポリマー層
の割れがなく、しかもボイドや凹凸の発生のない平滑性
の良好なものであった。
[比較例1] 芯材として、アルミニウム板をそのまま用いたこと以
外は、実施例1と同様にして大型板状複合成形品を製造
した。
得らるた複合成形品は、DCP樹脂とアルミニウム板と
の収縮率の差に起因すると思われるそりが見られ、部分
的に割れの発生が観察された。
[実施例2] 幅300mm、長さ2250mmのU字溝上部縁部(形状40mm幅
×7mm高さ×2250mm長さ)を補強すべく、芯材を挿入し
て成形した。
30mm×3mm×2230mmの空間を有する発泡用金型(不飽
和ポリエステル製)に、金属補強板として20mm×1mm×2
200mmの鉄板を配設し、ポリウレタンフォーム用発泡原
液(旭電化社製、アデカフォームミックス;ポリオール
とイソシアネート、発泡剤を混合した液体)を注入し
て、約5分間で金属挿入体を内蔵する硬質ポリウレタン
発泡体製の板状芯材を得た。
得られた発泡体は、発泡倍率が約10倍、密度は0.12g/
cm3で、表面にスキン層を有するものであった。
該板状発泡体の片面にポリエチレン製の支持体(形状
10mmφ×2mm高さ)を500mm間隔で5ケ接着し、幅300m
m、長さ2250mmのU字溝用金型の上記左右の縁部に配設
した。
金型は、コア型55℃、キャビティ型70℃に加熱し、水
平に置き、上部縁部の中央より反応液を注入した。
反応液は、実施例1と同様にして調製したA液とB液
であり、両反応液(A液/B液の混合比1/1)を、前記金
型中へギヤーポンプとパワーミキサーを用いてほぼ常圧
で速やかに注入した。
注入後約3分間重合反応を行ない、上部縁部に該芯材
を挿入したU字溝を得た。得られた成形品の上部縁部
は、長手方向の反りがなく、しかもボイドや凹凸の発生
のない平滑性の良好なものであった。
〔発明の効果〕
かくして、本発明によれば、金属挿入体を内蔵する硬
質発泡体で形成された芯材を用いることによって、RIM
法により、そりや割れの発生のない、金属挿入体を有す
る複合成形品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−5015(JP,A) 特開 平3−10816(JP,A) 特開 平3−147822(JP,A) 特開 昭64−55216(JP,A) 特開 平1−272426(JP,A) 特開 平1−285316(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属挿入体からなる芯材の存在下、金型内
    にメタセシス触媒と活性剤とからなる触媒系とノルボル
    ネン系モノマーとを含有する塊状重合用反応液を供給し
    硬化して得られる複合成形品であって、金属挿入体が硬
    質発泡体で被覆されていることを特徴とする複合成形
    品。
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