JPS6323723Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はハンドラベラーに用いる帯状の感圧性
ラベル構造体の改良に関するもので、特に支持帯
材に対し引張力をかけて支持帯材を折返し、急曲
してラベル部材を剥離すると共に支持帯材の係合
構造に係合して移送するように成る感圧性ラベル
構造体に於いて、上記移送ピツチが確実に成ると
共に貼り替えの無いラベル構造体を提供すること
を目的とするものである。

従来、支持帯材に対しラベル片毎のピツチに係
合孔を構成した感圧性ラベル構造体はその支持帯
材の係合孔を移送スプロケツトの爪に係合して送
つているが一般に支持帯材は薄質材料に依つて構
成されており、係合孔部が破損し易く、移送部と
のずれが生じ易いものであつた。また支持帯材が
屈曲性に優れている為ハンドラベラー内を移送中
にラベル片が剥離し貼り替えが生じ易く、ラベル
詰まりが起る等の問題を有していた。

本考案は上記問題に鑑みてなされたもので感圧
性ラベル構造体の各ラベル片の中央部に押し開き
構造を構成すると共に、支持帯材に該押し開き構
造に向つて押し起されるように成るＵ字形切断線
から成る舌片を構成し、該押し起し舌片と押し開
き構造部のラベル構造体面からの自由度に依り、
ラベル片の移送中に於ける剥離貼り替えを防止す
ると共に、ハンドラベラーのスプロケツトに対し
支持帯材を確実に係合させ従送せしめるように構
成したものである。

以下、本考案感圧性ラベル構造体の一実施例を
図面に従つて説明するに、第１図乃至第３図は第
一の実施例を示すものである。１はラベル帯材で
あり、該ラベル帯材１の裏面には接着剤層２が設
けられ、上記ラベル帯材１と同形帯状に成る支持
帯材３の表面にコーテイング加工した離型剤層４
に対し、容易に剥離するように貼着される。

上記ラベル帯材１には帯方向に一定の間隔をも
つて分離切断線５，５…が設けられ、各ラベル片
６，６…を分離独立して連接するものである。

各ラベル片６，６…にはそれぞれ中央に対し幅
方向に並列した２個のＨ字形切断線７，７から成
る押し開き構造８を構成すると共に、一方支持帯
材３には上記ラベル帯材１の各Ｈ字形切断線７と
対応する位置にラベル構造体の移送方向に向いた
Ｕ字形切断線９をそれぞれ形成し、押し起し舌片
１０を構成するもので、該押し起し舌片１０は上
記Ｈ字形切断線７の字形に含まれる大きさに構成
される。

上記構成に成る感圧性ラベル構造体は第４図に
示すように、例えばロール状に捲回され、ハンド
ラベラーの移送部に設けられたスプロケツト２０
に対し、先ず供給側から送入されたラベル構造体
を、スプロケツト２０の移送ピン２１が支持帯材
３側からＵ字形切断線９，９を押し開いて挿入す
ると同時にラベル片６のＨ字形切断線７，７を押
し開けて侵入係合するもので、該係合に依つてＵ
字形切断線９から押し起された舌片１０は第５図
Ａに示すように押し開き構造８のＨ字形切断線７
に侵入する。

次に案内部材２２及びプラテン２３を経由し、
該プラテン２３の先端に形成した小径の屈曲端２
４において支持帯材３のみを急屈曲せしめる。

当該支持帯材３はガイド板２５を経て前記スプ
ロケツト２０の移送ピン２１を再びＵ字形切断線
９，９に係合して上記屈曲端２４における支持帯
材３を反転移送すると共にラベル片６を該部に於
いて剥離するように成るもので、ハンドラベラー
のスプロケツト２０間歇回動機構の作用に依り、
１ピツチにつきラベル片６が１個ずつ剥離され
る。

このとき移送ピン２１と係合したＵ字形切断線
９は押し起し舌片１０が第５図Ｂに示す如く押し
起されると共に該切断線部が移送ピン２１と当接
するように成るため、スプロケツト２０との係合
位置が確実に成り、前記プラテン２３を通過する
際のプラテン２３の印字作用と送り位置関係が正
確に成る。

また、上記剥離されたラベル片６は前記プラテ
ン２３位置に於いてハンドラベラーの送り機構と
連動する印字機構２６に依り所定の印字が施こさ
れているが最初のスプロケツト２０との係合の際
印字面に起立したＨ字形切断線７から成る押し開
き構造８部は印字圧により再度平坦に成り、この
押し開き構造８上にも印字するように成る。

次に第６図は本考案の第二の実施例を示すもの
である。即ちラベル片６の中央部に形成した１個
のＨ字形切断線７から成る押し開き構造８に対応
して支持帯材３にＶ字形切断線１４から成る押し
起し舌片１０を形成したもので、該Ｖ字形切断線
１４はラベル構造体の帯方向に向くように成ると
共にＨ字形切断線７に含まれる大きさに形成せし
められる。

また第７図は本考案の第三の実施例を示すもの
で、各ラベル片６の中央部にはそれぞれ１個のＨ
字形切断線７から成る押し開き構造８を構成する
と共に、支持部材３に上記ラベル帯材１の各Ｈ字
形切断線７と対応する位置にラベル構造体の移送
方向に向いた各１個のＵ字形切断線９をそれぞれ
形成し、押し起し舌片１０を構成するもので、該
押し起し舌片１０は上記Ｈ字形切断線の字形に含
まれる大きさに成る。

尚、上記押し起し舌片１０はＵ字形切断線、Ｖ
字形切断線の外コ字形切断線であつても良い。

以上述べたように本考案の感圧性ラベル構造体
を押出圧力と引張力を同時にかけて移送すると同
時に支持帯材を折返し急曲してラベル片を剥離す
るハンドラベラー等に用いる場合、スプロケツト
がラベル片の中央に係合する際、支持帯材から押
し起された舌片がラベル片の押し開き構造と係合
するように成る為、該ラベル片がスプロケツトの
移送ピンに依つて支持帯材から剥離せしめられる
ことがなく、ラベル片の貼り替えが生じ難く従つ
てラベル詰まり等の問題を解消することができる
ものであり、本考案実施後の実用的効果は極めて
大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案感圧性ラベル構造体の実施例を示
すもので、第１図は第一の実施例を示すラベル構
造体の分解斜視図、第２図は同一部切欠した正面
図、第３図は第２図に於けるＡ−Ａ線拡大断面
図、第４図はハンドラベラーに装着した状態の移
送部正断面図、第５図Ａ及びＢは第４図に於ける
矢視Ｂ及びＣの拡大断面図、第６図及び第７図は
それぞれ本考案の他の実施例を示す感圧性ラベル
構造体の一部切欠した正面図である。 １……ラベル帯材、２……接着剤層、３……支
持帯材、４……離型剤層、５……分離切断線、６
……ラベル片、７……Ｈ字形切断線、８……押し
開き構造、９……Ｕ字形切断線、１０……押し起
し舌片、１１……折れ曲り部、１４……Ｖ字形切
断線、２０……スプロケツト、２１……移送ピ
ン、２４……屈曲端。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 裏面に接着剤層を設けたラベル帯材を支持帯
   材の表面にコーテイングした離型剤層に対し、
   剥離可能に貼設して成り、且つ上記ラベル帯材
   の帯方向に一定の間隔をもつて形成した分離切
   断線により、連接したラベル片を構成すると共
   に、該各ラベル片の中央部に一個又は複数個幅
   方向に並列したＨ形切断線から成る押し開き係
   合構造を構成し、且つ該押し開き係合構造と対
   応する支持帯材に対し、上記押し開き係合構造
   より小さい押し起し舌片を形成して成り、移送
   体の移送ピンを上記押し起し舌片及び押し開き
   係合構造に係合せしめるように構成したことを
   特徴とする感圧性ラベル構造体。 (2) 前記押し起し舌片構造がＵ字形切断線から成
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の感圧性ラベル構造体。 (3) 前記押し起し舌片構造がＶ字形切断線から成
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の感圧性ラベル構造体。